スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 どうも、休日より平日の合間時間の方が筆が進む作者です。読んでくださる方が増えて嬉しい限りです。

 少し前の前書きのコーディネイター問題ですが、タイトルはこのままで行こうと思います。ご意見的にはこの作品っぽくて良いと言われました、ありがとうございます。

 製本するなら直せば? ともいわれ、そっかぁ製本かぁ。え、製本できるの? いやできるか、同人誌って漫画だけじゃないし、おまけ書きまくって50冊くらいなら、とまぁ考えましたがひとまず完結まで、ってseedなげぇよ! 気がつけば30話だよ! 前作のISが約80だから3分の1行ったけどまだまだだよ!

 これからもお付き合いお願いします‼︎


後門の虎、前門の悪魔

 悲鳴があがり火の粉が舞う。逃げ惑う人々の後ろを四つ足のモビルスーツが避難勧告と共に町を焼いていく。

 

 洞窟の中にある食料なども焼かれ、悲観する町人の元に男たちが戻って来た時には泣いている家族しかいなかった。

 

 

 

『どういうことです?』

「どうもこうも、言ったまんまさ」

 

 明けの砂漠たちの住む町、タッシルがザフトの襲撃を受けたと聞いたマリューたちは確認のために来ていた。一番最初にたどり着いたのはムウのスカイグラスパー、燃え上がる町を見て悲痛な顔をしたが町の隅に集まっている町人たちを見てすぐに眉をひそめた。

 

 たどり着いたサイーブが話を聞けば、町長をはじめ全員が無事という。何せ襲撃前に避難勧告を出されたというのだ。多少ケガした者はいるが死者はゼロ、とはいえ町も物資もすべてなくなってしまった。家族が無事だった安堵とこれからどうするかという絶望、そしてこのような事をした怒りがレジスタンスに広まっていった。

 

「じいちゃん大丈夫か?」

 

 どうするのか、という空気が流れた時気が抜けるような声が出た。ムウと同じくホワイトに乗って来たユウキが転んでケガをしたという町長を座らせて、ケガをしたという足を診る。ポーチから布を取り出すと優しく拭いて傷に入っていた砂などを取り出した。

 

「うっ、すまないな少年」

「気にすんなよ、お前そのまま支えてろ」

 

 サイーブの息子に声をかけて治療を続ける。いろいろと言いたいこともあったムウだが、そんなユウキの様子を見てひとまずサイーブに向き直す。

 

「どうすんだい? 一応俺たちも治療とかは手伝うが、大勢だしいっぺんには無理だぜ?」

「分かっている、お前ら! ひとまず怪我人を集めろ! ケガのないものは火が消えてから使えるものがないか探しに行く! 怪我の酷い者はジープに乗せて「サイーブ!」どうした」

 

 大声で指示を出すサイーブにレジスタンスのひとりが声をかけた。

 

「いま分かったんだが、アイツらはまだそう遠くにいっていない! 今なら間に合う!」

「なにぃ!? 今はそんなことをしている場合じゃないだろ! 怪我をした家族に付いてやれ‼」

「こんな事をしたのはアイツらだ! 何もせずにいろって言うのか!?」

「そうだ! 俺たちがいない間に攻撃する卑怯者だ‼」

「俺たちに虎の飼い犬になれって言うんじゃないだろうなサイーブ‼」

 

 リーダーであるサイーブの言葉も耳に届かず、怒りに燃え上がるレジスタンスたち。言っていることも気持ちも分かる。だからこそレジスタンスを立ち上げ今日までやってきたのだ。しかしそれは全て家族のため、仲間のため、勝つのではない。先祖代々住んできた土地を自らの手に戻したいがため。

 

 それが叶うのなら殺し合いなどしなくていいのだ。

 

 何よりも怪我をした家族たちを見て怒りよりも心配のほうが勝る。

 

 次々と武器を片手にジープへ乗り込む仲間たち、その中には金髪の少女もいる。

 

「戻れ! そっちには罠はしかけていない!」

「へっ! この間バクゥを仕留めたのは俺たちだぜ‼」

 

 自信満々に車を走らせる仲間たち、どうしたらいいのか。気持ちも行動も分かる、分かるがそうではない。そんな矛盾した気持ちがサイーブの身体を鈍くする。

 

「どした、おっさん」

 

 どうすればいいのか、そう悩むサイーブに若い声がかかった。

 

 

 

 

 

「いいんですか、こんなのんびりとしてて」

「んー? なにがだ?」

 

 タッシルから少し離れた場所でバルトフェルド、そして部下たちはドライブといった風や風景を楽しめる速度で帰投していた。部下であるダコスタはこのままではレジスタンスに追いつかれると、その心配をしている。

 

 確かにバクゥや軍用の車であれば追いつかれることもなく拠点へ帰ることもできる。しかしそうしないのはおびき寄せて迎撃するのか、そう聞くもそんな卑怯なことはしないという隊長に疑問しか浮かばない。

 

「死んだほうがましとは言うが、果たしてそうなのかね」

 

 そうつぶやいた時、バクゥのレーダー反応があった。

 

 

 

「見つけた!」

 

 バクゥの後ろ姿を見つけ、ジープに積んであったロケットランチャーを構えだすレジスタンスのメンバー。もう少しで射程範囲に入ると思ったとき、自分たちの後ろからビームが目の前に着弾した。

 

「…………バッカじゃねぇの」

 

 

 

「なんだ⁉」

「後ろから攻撃されたぞ!」

 

 巻き起こる砂煙の中で慌てるレジスタンスたち、目前には虎がいるがそれよりも近い後ろからの攻撃に慌てて車の向きを変える。

 

 砂煙が収まり、カガリの晴れた視界に飛び込んできたのは、

 

「ホワイト⁉」

 

 見覚えのある白いモビルスーツだった。

 

「何を⁉」

「狙いが外れたのか?」

 

 思わず止まってしまったジープ、そして離れた場所で立ち止まりこちらを伺うザフト。その間に割り込んだホワイトはコックピットを開いた。

 

「なにをするっ! 危うくこっちに当たるところだったぞ‼」

「……………………お前らさ、何してんの?」

 

 文句を言うカガリに冷静に質問をするユウキ、その顔はヘルメットで隠れてレジスタンスから見えることはない。

 

「決まっている! 虎を倒すんだ!」

「そうだ! 俺たちの町を焼いたやつに復讐してやる‼」

「邪魔をするなら今すぐどけ!」

 

 口々に飛んでくる文句、それらすべてを受け止めたユウキはヘルメットを外した。

 

 

 

「ころすぞ?」

 

 

 

 日が昇り気温があがってきた砂漠、そんな中で背筋が凍るほどの冷たいものが身体を走った。誰もが原因は分かっている。目の前の少年だ。

 

 出会った時とは違う、熱のない全てを凍らせる極寒の眼で自分たちを見ている。生きているものにあるはずの活力や生気といったものがない死者の瞳。これまで信念を胸に戦ってきたはずのメンバーも動けることのないその視線に誰も動けない。

 

 ひとりその視線を受けてなお頭は動いているものがいたが、自分の中の重要項目を判断すると固まっている少女へ目を向けた。

 

「あっ…………おま、え…………なにを」

「もう一度聞くぞ? 何してんの?」

 

 さっきと同じ質問、だというのに口を開くことができない。言いたいことはある、あるのだが言葉にできない。言葉にすればそこで人生が終わる、そんな直感があった。

 

「わ、たしたちは、とらを」

「その装備で? 作戦もなく? 最新モビルスーツですら苦戦した相手に挑む?」

 

 辛うじて動いたカガリの言葉をユウキが引き継ぐ。そうだ、確かに自分たちに力はないがそれは立ち向かわない理由にならない。拳を握りしめて、全員の視線を背中に受けてカガリは強く叫ぶ。

 

「そうだ! この地を占拠して、わたしたちのいない間に攻撃する卑怯者を追い出して! 元から住む者たちが再び暮らしていけるようにするために‼」

 

 その言葉で凍っていた体が動き始める。

 

「そうだ! 余所者が邪魔をするな!」

「さっさとどけぇ!」

「邪魔するならお前からやってやるぞ‼」

 

 口々に叫ぶレジスタンス、カガリもこれでどいてくれる。いや協力してくれるかもしれない、そう考えてコクピットから見下ろすユウキを見上げた。

 

「あぁいいよ、俺からやっていけ」

 

 再び声が止まった。

 

「どうした? しないのか? 敵はコイツよりもはるかに強いんだ、俺ひとり倒せなくてどうやって勝つ。勝てばコイツを使ってもいい」

 

 コンコンとコクピットのふちを叩くユウキ、後ろで戸惑っている仲間の声も聞こえずカガリは考える。

 

 何を言っているのか分からない。なぜこの大勢を前にしてそう言えるのだ。モビルスーツがあるから? 自信があるから? いや違う、もっと根本的に違う何かが、自分たちの前に立ちふさがっている。分からない、理解ができない、不気味だ。

 

 こわい。

 

 燃え上がったはずの熱が消えていることにカガリは気が付かない。

 

 

 

 

 

「…………どうしたんですかねあいつ等」

「さぁね、案外仲間割れでもしてるんじゃない?」

 

 敵の目の前だってのにそんなバカなことするんですか? あきれてため息をつく副官の隣で、砂漠の虎はこちらに背を向けるホワイトを眺めていた。

 

 一撃を喰らわした、しかし立ち上がってくるだろう。要約するとそう書かれていた報告書、書いたのがあのクルーゼだというのだから信用する気はないが、あのクルーゼが言ったのだ。

 

 戦闘能力はストライクのほうが高い、しかし卑怯な手を使うホワイトのほうが厄介だという本部からの情報。些細ではあるが相手を認めた発言をするクルーゼにただの卑怯者だという本国。

 

 これら二つの情報をもとに、砂漠の虎は白い悪魔を見つめている。




 見返すと個人的ホンマコイツらってなったNo.1シーン。サイーブさんめっちゃ妥当なこと言ったし、アークエンジェルに協力もしてくれてるんだよね、良い人。

 お気づきかと思いますがうちのバカの嫌いな相手です、どうなりますかね。

 おまけ 〜バカの総評〜

 トール:彼女いる理由は分かる、もゲロ。
 カズイ:良くも悪くも何でも言えるのすごいよな、だから生涯童貞だけど。
 ミリアリア:トールを選んだの見る目ある。度胸あって冷静に突っ込んでくるので実は逆らえない。
 サイ:言っちゃあれだけど赤いのとあわねぇよ? やりたい事と出来ることがズレてる気がする。
 フレイ:可能性の塊。さっさとキラ引き取ってどっかいってくれ。それはそれとして反応が楽しい。

 キラ:人生で初めての友だち、ご両親と一緒に幸せになってほしい。自分が邪魔なら離れるが離れないのも分かってる。

 ※全員もれなく友人と思ってる。



 感想誤字報告いつもありがとうございます。

※活動報告にておまけネタ募集してます。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=335661&uid=235477
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