バルトフェルドに関してはゲリラ基地分かんないから活動できないよう町の方から物資奪っとくは分かるし、被害出て何もしないと調子に乗るだろうしまぁ分からんでもない。そもそも支配土地は普通に生きてるし、威圧はしただろうけど話し合いはしてたっぽいですしね。コズミックイラならマシ()
戦争が始まった時、どちらが正しいのかと聞く人がいる。正しければ戦ってもいいと思っているからだ。ただこの場合、戦うというのは一方的に殴ってもいいと思っている人が多い。殴られた側がそのままでいることなどあるわけないのに。
戦争など始めた瞬間からどちらも悪だと、分かっているのはこの世界にどれだけいるのか。
少なくともそれが分かっている少年は無謀な死を止めるために、殺す気でいる。
息ができない。いや息しかできない。
これまで幾度となく砂漠の虎を相手に戦ってきた。武器を持ち、仲間と共に、自分たちよりも強大な当てに勇敢に立ち向かってきた。だというのに。
「もう一度聞くぞ、お前らなにしてんの?」
たったひとりの子どもを前に、何もできないでいる。
子どもだから、少なくとも敵ではないから、言い訳するだけならいくらでもできる。しかしそんな陳腐な言い訳すらも出てこない。すべてを目の前の少年に飲み込まれていた。
「…………おまえに何が分かるってんだ!」
誰も動けない中で動き出したものがいる。
「アフメド…………」
「俺たちが先祖から受け継いだ土地を! 余所者に奪われて! 町まで焼かれた!」
「…………」
「そもそもそんなものに乗っておいて何もしないなんて! お前みたいな臆病者が邪魔をするな‼」
震える少女を見て勇気をもって声をあげた少年、見ていた仲間たちも気持ちは分かる。これまでなら続いて声をあげただろうが、何故だろう。今は猛獣に無謀にも吠える小動物にしか見えなかった。
「……………………なら乗れよ」
「……………は?」
コクピットのハッチから垂れ下がるワイヤーを使って降りてきたユウキ、親指で後ろを指すその先には、まぎれもない力が佇んでいる。
「ホワイト動き出しました……………けど」
未だ離れた場所から眺めているバルトフェルドたち、動き出したホワイトをダコスタが観察するが警戒もなくどちらかと言えば困惑が大きい。
ようやく動き出したと思ったら動きがまごついている。振り返ることすらままならず、大げさなほど足をあげたり片手を伸ばしたりなど何をしたいのか分からない。奇策を用いるというホワイトのため念のために警戒していたダコスタだが、バルトフェルドはなんとなく真相に気が付いていた。
「くそっ! 動けってんだよ!」
ホワイトのコクピットでレバーやフットペダルを踏みこむアフメド。しかし自分の思い通りに動かずふりむくことさえままならない。ホワイトではないが、モビルスーツの戦闘は見た。あの力があればなんでもできる。そう思ったのはアフメドだけではない。
自分とそう変わらないやつにも動かせたんだ、自分にだって。
その一心で必死に操縦する。
砂漠の虎はすぐそこにいる、コイツを使えば勝つこともできるのだ。戦わない臆病者と違って俺なら、みんなのために、故郷のために、そして、
ある少女の顔が浮かんだ時、モニターは真っ暗となった。
「あーあーコケちまいましたよ」
無様にうつぶせるホワイトを見てため息をつく。なにが目的なのか、敵の目前で隙にしかならない行動ばかり。今すぐ攻撃するべきだがウチの隊長はしないんだろうなぁ、そう思いながらもホワイトの観察を続ける。
「……………………これをチャンスととらえるべきか、試されているととらえるべきか」
少しの間考え込んだバルトフェルドは車から降りて部下にお願いという名の指示を出した。
「うっ…………」
こけた拍子に頭を打ったアフメド、手で抑えると濡れた感触がする。手を見れば案の定血が出ていた。この程度で、と立ち上がろうとした時声が聞こえた。
「カガリ! 大丈夫かっ⁉」
転んだ衝撃でジープのいくつかが横倒しになり、近くにいた者たちも転んでいた。その中にはカガリもいる。キサカが駆け寄って声をかけているがぐったりと力なく動かない。
カガリが、死んだ。
なぜ? 誰が? どうして?
「ひぃっ!」
小さな悲鳴は紛れもなく自分のモノだった。自分が、自分のせいで、自分の大切なものを傷つけた。思わず口を押さえるが、手についた血の味が匂いが身体に染み渡る。
「わぁっ‼」
もはや何をしたらいいのかも分からない。偶然開いたコクピットから逃げるように飛び出した。
「カガリ! カガリ!」
駆け付けた少女の顔を覗き込む。何度も声をかけると顔をしかめて呻きだした。生きている。それが分かった途端に涙があふれた。
「アフ、メド……………」
「よかった…………生きてた…………」
これまで泣くところを見せたりなどしなかった相手が泣いている。理由は分からないが無意識のままに手を伸ばし、自分のもとへ抱き寄せた。
その光景を見ていたユウキだが、ため息をついたと思ったら顔をあげた。その視線の先は静観していたザフト。一機のバクゥに何かが入った。
「今すぐ逃げろっ‼」
叫ぶと同時に走り出しホワイトのコクピットへ駆け込む。いまや見なくても位置が分かる各スイッチを入れるとホワイトを立ち上がらせる。
呆然と見上げるカガリたちを背中に、飛び出して来たバクゥへと向かい合う。
「見てたんならそのまま帰れっての!」
スラスターを使いながらの横跳び、そして構えたビームライフルの引き金を引いた。
「やるねぇ、今の今でその動き。戦闘時の切り替えが早いのは優秀な証だよ!」
バルトフェルドが操るバクゥは躱すことなく横へ逃げたホワイトへ砂煙をあげながら追いかける。
「ちっビームが逸れる、熱か? キラ、はいねぇのか」
舌打ちをしながらもさらに移動しながらの射撃、しかしそのどれもが的外れな方向へ向かいバクゥは避けることなく真っすぐとホワイトへ走っていく。
「地球での戦闘は慣れていないようだね白い悪魔くん! 昨日のように設定を変えないのかい、いや変えられないのかな⁉」
飛び上がりホワイトを蹴飛ばして離れるバクゥ。再び距離を取るとまた勢いをつけて走り出して来た。苦し紛れのシールドバッシュも躱され、バクゥの攻撃になすが儘にされてる。
「アイツ!」
生き残っていたジープに乗り走っていくが後ろでは弄ばれるホワイト、原因は自分たちにあると自覚している。どうにか手伝うことは、そう考えるも今手元に武器はない。無理やり乗り込んでいるためジープもスピードを出せず、助けを呼ぶにも時間がかかる。
「おれの、おれのせいだ!」
悲痛な叫びが響くがすべて砂に飲み込まれていく。ひとり置いていくことしかできない歯がゆさが、自分たちのせいだという責任が、自らを苦しめるも何もできない無力さを際立たせた。
「どうした! もう終わりかね⁉」
バクゥによるヒットアンドウェイ、それも反撃をかわすこれまでにない技量を持つパイロットによるもの。かろうじて防いだりしていたがついにホワイトが膝をついた。
クルーゼの買い被り、仲間がいてこその奇策、慣れない地上での戦闘、これらを踏まえたうえで今ここで倒しておくべきだ。そう軍人としての判断がバルトフェルドを動かす。
「降りて来たばかりで悪いが、砂の大地に埋もれるがいいホワイト!」
とどめを刺そうと飛び上がるバクゥ、なすすべもなくビームライフルも上を向いていない。誰もが終わったと思った。
レジスタンスたちとの距離は開いた。一騎打ちのつもりだろう、他のバクゥが動く様子はない。熱によるビームの屈折、砂漠という地形、とどめを刺しに来た砂漠の虎、その影が近づいているのが分かる。そしていま、自分以外には誰もいない。
「……………………好きにしてもいいか」
俯き、影に覆われていたホワイトの瞳が輝く。
皆さん言ってた通りユウキがもっとも嫌いなタイプです。立派な信念さえあれば何でもできるとか勘違いしてるタイプですね、付き合いの長い学生組も察しています。理由はキラだけが知ってます。知らなくても問題ないけど。
あとキラとユウキの関係湿度高いって話ですけど、その通りです。仮にTSキラだと原作フレイみたいな行動して断られてお互い落ち込んだりします。番外編とかで書きたい気持ちはある(最初はTSキラのよていもあったので)
おまけ ~TSキラの場合~
「ユウキおはよ、また夜更かししてたの?」
「プログラム組んだけどこれ何に使うの???」
「大丈夫…………ボクはずっといるから…………」
「マリューさんの胸ばっか見てる、エッチ、スケベ、変態」
「ラクス…………かわいいし、いい子だよね…………ユウキのタイプっぽいなぁ。友達だから応援しないと…………」
「ボクの武器、力と思い…………あとは愛かな。ボクの大切なものだよ。アコードの君たちにだって持ってるものだよ。親友のラクスにだって正面からぶつかっていくもんね」
感想誤字報告いつもありがとうございます。
※活動報告にておまけネタ募集してます。
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