スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 なんか曇らせより盟主王の方が気になる方が多いみたいで、自分の意図的にここで盛り上がるかな? とは計算するんですが思いがけない点が好評なの創作のたのしみですね。作者の意図していない良ポイントを探してもらえてるみたいで嬉しい。あ、ここすきされたところ自分で読み返してるんでバンバンやっちゃってください(土下座)

 先日、当日朝に組んだ試運転なし天門で優勝してやりきれない思いが強かったです。あれ防御に見せかけたカウンタービートじゃん。自分の好きな殴る系のデッキでももっと頭使うぞ、なんで大型ブロッカー並べてドーンなんだよ。脳死でプレイできるわ。

 湿度の高くなった天使です。どうぞ


空虚な箱

「ねぇ、キラとユウキは?」

 

 戦闘が終わり、オーブへの救援要請を済ませてようやくアラスカ本部と連絡が付いたアークエンジェル。その艦内でフラフラと歩いていたサイに声をかけたフレイ。

 

 振り返ればいつも通りの顔、その何も知らない彼女に開くべき口はとてつもなく重かった。

 

「……………………MIA、だって」

「え?」

 

 聞きなれない言葉なので軍の専門用語だろう。未だ周りに比べてその辺に疎いフレイは、呼び出しでもされたのかと詳しく聞いた。

 

「えっと、何かの会議とか? それなら後で医務室に「………違う」? ごめん、まだ詳しくないからどういう」

 

 無知というわけではない、彼女は自分のやるべきことをしているだけだ。看護師の見習いとして友達の助けになろうと頑張っている。そんなフレイに伝える勇気が自分には、

 

「………ユウキ」

「どうしたの? 顔色悪いけどサイも休んで」

 

 昔からは想像もできない優しさ。優しくないわけではなかった、ただ今は他人を思いやる慈しむ心を持っている。昔よりもずっと成長したいい友人だ。

 

 ただそのきっかけとなった二人は、

 

 

 

「MIA……………………戦闘後の行方が分からない、つまり…………………………………………死んだかもしれない」

 

 キラも、ユウキも、そう付け足した言葉を出すのにどれだけの覚悟と勇気が必要だったのか。

 

「………え、いやわたしは………………二人が……………………どこにいるのか………って」

 

 揺れる瞳が映すのは唇をかみしめ、拳を握りしめる友人の姿。嘘ではない。そもそもこんな嘘をつく相手じゃない。あのバカだってこんな質の悪い冗談は、キラだって止める。そしてまt

 

 走り出したフレイをサイは止めることができなかった。

 

 誰かに聞いて回るのだろうか、格納庫に探しに行くのだろうか、何にせよ答えは変わらない。変わってほしいと誰もが思っているのだから。

 

「サイ!」

「どうしたんだ、今フレイが走っていったけど」

 

 立ちすくむサイに声をかけたのはトールとカズイ、いつも通りにも見えるがやはりどこか暗い。

 

「………キラとユウキがMIAだって、言ったんだ」

 

 顔を伏せる二人。いつもなら戦闘後の機体の整備をしているはずだ。だというのにいつもより時間が空き、なおかつマードックから強制的に休みと言われて格納庫から追い出された。何をしたらいいのかもわからず、無言で歩いてきたところですれ違ったフレイ。

 

「……………あいつらなら、大丈夫だって勝手に思ってたんだ」

 

 無言となった空間で口を開いたのはトール。

 

 整備の一環として、シミュレーションを使ってモビルスーツやスカイグラスパーへの理解を深めていた。そして理解すればするほど身に染みるパイロットたちのすごさ。自分も、と思う暇もないほどに尊敬していた。

 

「だな、俺も同じこと思ってた」

 

 カズイもまた整備の知識を得ていたが、専門の自分よりも詳しいパイロットたち。整備だけでなくどうすればよくなるのかという検討、シミュレーションによる訓練など見慣れるほどに見てきた。すごいからできるのではなく、できるまですごく頑張ったのだと分かっている。

 

 だからこそ、大丈夫だと思っていた。

 

 思っていたのだが、

 

「アーガイル二等兵」

 

 再び無言になった空間に聞きなれた声が響く。

 

 振り向いた先ではナタルが小さな箱を差し出していた。

 

「MIAと認定された者の私物はこの箱に入れて身内へと送る。これはヤマト少尉の分だ」

 

 受け取った箱は片手でも持てる程度の大きさ。こんな小さな箱に友人を、友人の跡を詰め込んでそれで終わり? そんな、と何を言おうとしたのか顔をあげれば、

 

「わたしは……………イチノセ少尉を担当する」

 

 何も言えなかった。

 

 後ろにいた二人も思うことはあったのかサイと同じく口を開きかけていたのだが、冷静に通達を告げる副艦長を前に、口を開きかけたまま止まってしまった。

 

「それと………残った私物は、清掃員が廃棄する……………………回収するのなら急げ」

 

 あくまでも上官としての体裁を保とうとしている副艦長、去っていく後ろ姿が見えなくなるまで彼らは動くことはできなかった。

 

 

 

「だから! こいつで出るだけだ! 戦闘するわけじゃない‼」

「ダメですって! こいつはまだ修理が終わってませんし、艦長からの許可も下りていないんでしょう⁉」

 

 格納庫ではムウとマードックの声が響いていた。

 

 ムウは捜索のために出たい、マードックは修理が終わってないから無理、相反する意見が堂々巡りとなって続けていた。

 

「少佐! やめてください」

 

 割り込んできたのはマリュー、凛とした声が届き二人はようやく止まった。かと思いきや今度はマリューへと向かっていくムウ。

 

「艦長! 捜索に行くだけだ! 許可をくれ‼」

「ダメです! 整備も疲れています、休ませてあげてください」

 

 視線の先では疲労困憊なマードックに、隅では壁などにもたれて座っているほかの整備員たち。普段ならこの時点で止まるのだが、気が高ぶっているのかまだあきらめる様子は見えない。

 

「それに、いま戦えるのは少佐しかいないのです……………………もし貴方までいなくなればこの船は………」

 

 艦長のなかにほんの少しだけマリュー・ラミアスが混ざる。ここまで見てようやくムウは落ち着いた。髪をわしゃわしゃと掻きむしると大きく息を吐いた。

 

「………すまん、俺も少し休んでくる。マードック曹長も悪かったな」

 

 ひらひらと手を振るマードックとほっと安心したマリューに笑いかけて去っていくムウ。扉のむこうへ行くのを見てマリューは真剣な表情でマードックに向き合った。

 

「スカイグラスパーの状態は?」

「いつでも飛べますぜ、ほかの奴らもそこまで疲れてはいません。ただ」

 

 休んでいる整備員たち、疲労、よりも天井を見上げたり床を見つめたりと仕事はあるというのに活力がない。指示すればやってくれるだろう、普段なら自ら文句を言ったり笑ったりしながら励んでいるのだが。

 

「……………………この船ってこんな静かでしたっけね」

 

 呟かれた言葉に何も返せない。

 

 仲間を失う、これだけなら軍人なら覚悟があったはずだというのに。相手が恋人であったり友人であったり、いつ経験しても辛いものだ分かっている。こらえきれない、ということも。

 

 だとしても、ここまで影響があるとは思っていなかった。

 

 仲間にも、自分自身にも、そう思いながら格納庫を出るマリュー。後ろではマードックの激励でノロノロと立ち上がる整備員たち。

 

 空いたスペースには回収したバスターが佇んでいる。

 

 

 

 

 

「ミリアリア………」

「フレイ」

 

 通路で出会った少女たち、ミリアリアは食事のトレーを持っていた。

 

「………ねぇ、どこに持っていくの?」

「……………………バスターのパイロット、投降して来たからそのために」

「そう………」

 

 誰に聞いても顔を逸らすか、答えてはもらえなかった質問。同じように確認をしたかったはずなのだが、何故か聞きたかったこととは別の言葉がこぼれた。

 

 

 

「ねぇ、わたしもついていっていい?」 

 

 

 

 

 

「へぇ、女の子が運んでくれるなんていいサービスだな」

 

 太々しい態度で迎えたのは手錠が柱につながれ、ベッドに寝転んでいるディアッカ。

 

 捕虜だというのにしおらしい態度もなく、むしろ傲慢なままに見下す姿勢を崩さない。

 

 いろいろと思うことはあれど役割は果たすべき、そう考えてミリアリアは食事の乗ったトレーを置くとすぐに離れた。

 

「あれ? 食べさせてくれないの? こうして繋がれてるっていうのに」

 

 見せつけるように手をもちあげるが、繋がれているのは片方だけ。食事をはじめ些細なことをするのに不自由はない。

 

 冷めた目で見るフレイはミリアリアの肩をつかんで早く出ようと促す。

 

 それでもディアッカの口は止まらない。ベッドから顔を出すと未だに舐めた表情で、的確に少女の地雷を踏みぬいた。

 

「なんだよそんな辛気臭い顔してさ、慰めてやろうか? 話してみろって、どうせバカな(・・・)ナチュラルが死んだくらいだろ?」

 

 いつの日か、コーディネイターの友人を助けようとした時と同じ動きだった。

 

 ミリアリアの静止も間に合わず、斜め下から降りぬかれた手のひらは的確にディアッカの頬をとらえた。

 

 ベッドのふちに置かれたトレーがひっくり返り、大きな音が鳴る。

 

 思いもがけない行動にジンジンとする頬を抑えながら目の前にいる肩を震わせた少女を見上げる。

 

「そうよ……………………」

 

 うつむいたまま、静かに、そして震えている声。

 

「あいつはアンタの言う通りの大バカよ」

 

 キッ、っとあげられた顔は、大粒の涙をこぼしながらも強い眼でディアッカを見抜いていた。

 

「コーディネイターとかナチュラルとか何も考えないで‼ アンタたちが勝手に始めたバカな戦争に巻き込まれて‼ それでもわたし達を守ろうとがんばってたバカよ‼」

 

 涙も言葉も溢れて止まない。ただひとりの、ナチュラルの少女に何もできずただ見ることしかできない。

 

「でもアンタたちがバカっていうのだけは認めない‼」

 

 息が切れたのか大きく肩で呼吸するフレイ、一瞬の静寂の後、近くにいたクルーが部屋に飛び込んできた。

 

 

 

 

 

 騒ぎになった後、ディアッカは部屋を移され今後は限られた者だけが訪れるようになった。

 

 ひとり静かになった部屋で横になるディアッカ。

 

 眠ろうにも悲痛な少女と激昂した少女、二人の事が瞼の裏に張り付いて眠る事すらままならない。

 

「……………………俺の方が馬鹿みたいじゃねぇか」

 

 呟かれた言葉に反応する仲間はいない。 




 あっさりしてる? そうですね、あんまりしっとりとしたものを書くのは苦手かもしれません。というかそれ書き出したらマジで終わらん

 次回はーキラかな? さてどこにいて誰とお茶を飲んでいるのやら、楽しみにしててください。



 おまけ ~夢~

 艦長:静かすぎてあまり寝れない。
 不可能:寝る時間にシミュレーションを回してる。
 紅髪:なんかバカが緑髪の少女とピアノ弾いている夢を見た。
 副艦長:バカを追いかけているはずなのにいつまで経っても手が届かない。ようやく掴んだと思ったら目が覚めて、回収して畳んでおいたはずの服を持っていた。

 盟主王:夢か現実か確かめたい

 バカ:昔の夢を見ている。まだ覚めない


 

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