スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 あ、どうも。あっさりし過ぎたかな、と思いきや結構いい曇らせができてたみたいで満足な作者です。曇らせ、ヨシ! 今から晴れるよ! 嘘です、まだその会ではありません。

 使いたいカードを選びます。相性の良いカードを選びます。さらに相性のいい、もしくはサポートカードを入れます。止めに〆となるカード、もしくはバランスを取ってイレギュラーを入れます。止めに最初の使いたいカードを抜くとデッキの完成です。うえーん

 前回の曇らせに入らなかった最後のひとりです。どうぞ


再会

 崩れ落ちるブリッツ、間に挟み込まれるホワイトが共に爆発に巻き込まれた。

 

「うぅっ………………………………?」

 

 目が覚めた。

 

 目に映ったのは穏やかな青空。チュンチュンと鳥が鳴いている。

 

「あら、目が覚めましたかキラ」

「ラクス……………………?」

 

 自分の顔を覗き込んだのは短い間だが、それでも同じ船で共に過ごした友人だった。

 

 

 

「そうでしたか、そんなことが…………」

 

 大雑把に平和な風景を描いてみよ、と言われたらそのまま写せばいいというどこまでも広がるのどかな風景。その中で、起き上がったキラはラクスとお茶を飲んでいた。

 

 話していたのはキラがどうやってここ、プラントへ来たのかという経緯。爆風で飛ばされたのか近くにいたマルキオという人物に拾われ、ラクスのもとに送り届けられたという。その話を聞いてキラが話したのはラクスと別れた後。ハルバートン提督との出会い、地球への降下、砂漠で出会った敵と仲間。オーブで会えた家族、そして、

 

「……………………キラは何が悲しいのですか?」

「え?」

 

 悲痛な表情で俯くキラに、ラクスは思いがけない質問を出した。

 

 何が悲しいのか? ユウキが死んだこと? アスランと殺しあったこと?

 

 それは全てあっている。正解ではあるのだが、正確ではない。

 

「え、いやボクは………」

 

 しどろもどろになるキラだが、ラクスは真っすぐと自分を見ている。その芯の強さにどこか友人の面影を見た。

 

 口を開きかけては閉じる。そんな動きを何度も繰り返す。その姿は若きエースパイロットではなく、自分の悩みや思いを口にしずらくて戸惑っている普通の少年だった。

 

「………………」

 

 無言になる二人、言うべきだろうとは分かっている。しかしできない、何故なのか、何が足りないのか分かるようで分からない。

 

 そんなキラを見てラクスがまた口を開きかけた時、机の隅から音が鳴った。

 

 机の一部が動き、モニターが現れる。ポップなBGMに合わせてハキハキとした男性の声が流れた。

 

「………………これは?」

「ふふ、最近プラントでは旧世紀の歌を聴くのが流行ってましてね。時間になるとランダムで放送されるのですよ」

 

 笑って教えるのはその流行の火付け役となった人物、どこか自慢気である。

 

 有名な歌姫がオリジナルではなく昔のカバー曲を出すようになった結果、プラントでは原曲を聞こうとする者が増えていき、放送局が大昔のヒット曲などを紹介するようになった。

 

 ナチュラルの作った曲なんて、という意見もあるが流石に趣味や娯楽にまで規制することは難しく。タカ派筆頭のズラなどは頭を抱えている。

 

「……………………この曲のタイトル」

「ふふ、ですわよね」

 

 思わず立ち上がり、画面に釘付けになるキラにコロコロと笑うラクス。

 

 今日流れたのは昔、忍者になるために学校に通う卵たち。そのアニメに使われた曲。当時の男性アイドルたちが引き継がれるように歌っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「何もせずに待機、そのあとすぐに異動命令ね………」

 

 アラスカにたどり着いたアークエンジェル。そのブリッジでマリューは物憂気にため息をついていた。

 

 たどり着いたというのに労いの言葉もなく下船もままならない状況。確認を取ろうにも大規模作戦の準備中のため答えられないとしか言われない。

 

 挙句の果てに出されたのはアラスカ配属という強襲機動特装艦には不向きな指示。

 

 そこへムウとナタルの異動。そしてフレイの回収にも近い指示。

 

 翼をもがれた天使はさらに両腕を捥がれようとしていた。艦内の士気は過去最低である。

 

 どうにかハルバートン提督との連絡もつけようとしたのだが、これまた断られマリューになすすべはなかった。

 

「少佐、どうかお元気で。少佐が指導すれば若い部隊の生存率も上がります」

「………こんな俺に任せるなんて上も見る目がないねぇ」

 

 少し隈のできているムウ。ムードメーカーの立場ではあったのだが、ここ最近は涼しげな顔をしながらもシミュレーションを続けていた。休息も食事もとっており誰も何も言えず、ただ見ることしかできなかった。

 

「また、どこかで」

「あぁ、戦場じゃなければな」

 

 抱きしめあう二人、それは男女のそれではなく別れていく戦友へのものだった。

 

「ナタル………」

「お世話になりました。マリュー・ラミアス艦長」

 

 真面目な彼女らしく丁寧な敬礼をするナタル。どこか出会ったころと同じような空気を醸し出していた。

 

 口には出さないが、カレを一番気にかけていたのは間違いなく彼女だ。それはアークエンジェルすべてのクルーが認めるだろう。ならば一番辛いのも、

 

「………わたしは、ナタルの事好きよ」

 

 どう声をかけたものか、と悩んだ末に出たのはなんとも可笑しな言葉だった。不意を突かれたのか真面目な表情が揺らぐが直ぐに戻る。

 

「わたしも、です」

 

 差し出された手を握り合う。

 

 どことなく力の入っていなかった彼女の手だが、なんとなく暖かいと感じながら歩き出した。送った荷物は無事に届いているだろうか、そんな事を考えていた。

 

 その近くではフレイもいた。

 

 もともと志願してきたわけでもなく、看護師見習いという立場でハルバートンとマリューが船に乗ることを許可していたのだがとうとうそれも終わった。

 

 おそらくは父親関係なのだろう。我がままを言わずに飲み込むくらいに成長していた彼女はミリアリアと抱きしめ合い、友人やお世話になった先生や先輩、クルーたちからの選別を貰い船から降りた。

 

 何となく胸の中で感じている不安は未来へのものなのか、それとも別のモノなのか。分からないままどんどん大きくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 曲を聞き終わったキラは静かに泣いていた。

 

 歌はなにも自分へ向けて作られているわけではない。たまたま自分の状態と歌の相性が良く、刺さっただけだ。それはキラも分かっている。

 

 それでも人の心を動かすことができるのが歌だ。

 

 泣いて泣いて、乱暴に目を擦り赤くなった顔をあげる。さっきよりもいい顔になったキラに、ラクスは微笑んだ。

 

 意を決して、口を開く。さっきまでなかったものが、少年の中にあった。誰しもが持ち得るが、持つものに称賛を与えるもの。

 

「………………ボクは間違えたんだ」

「間違えた?」

 

 さっきまでの話の続きだろう。何が悲しかったのか、何が辛かったのか、というのに出てきたのは間違えたという答え。首を傾げるラクスにキラは続けた。

 

「ユウキが爆発に巻き込まれた時、ボクはアスランと戦った。だけどそれは間違いだったんだ」

 

 思い出すのは砂漠での戦闘。命をかけたやり取りの後、憧れた友人のとった行動。

 

 

 

「ボクは助けに行くべきだった」

 

 

 

 そのために戦うのならまだしも、怒りや悲しみ、絶望に塗れた自分は感情のままに暴れることしかできなかった。もし、なら、きっと助けるために全力を費やしただろう。

 

 戦いたくない、なんていいながら戦うことを選んだキラは自分を自嘲するがおかしいわけではない。戦場などでそんな的確な判断を下すには訓練がいる。しかも正規の訓練を受けたものであっても、それが正解なのかは後になってでしか分からない。

 

 訓練もなにも分からないまま、巻き込まれた少年ができるものではない。

 

「もし逆だったら、ユウキはかならず助けようとした」

 

 実際に成し遂げたところを見た。見ていたのにできなかったという自責の念、それは同時に友人への憧れもこみ上げてくる。

 

「………………ですわね」

 

 今聞いただけだというのに、そんな光景が容易に浮かぶ。短い間だったが、間違いなく自分へ影響を与えているとラクスは自覚している。

 

「やっぱり、キラはユウキのことをよく知っているのですね」

「………そう、だね。たぶん一番長い付き合いがあるのはボクだろうし」

 

 なんてことのない言葉、ただ少女は少し羨ましいと思った。

 

「よければ………ユウキのこと、教えてくださいませんか?」

 

 あっさりと、とはいかなくても普通に頷くものだと思っていた。聞いたことは普通の事、キラも教えてくれない意地悪な人ではない。

 

 少しの間、目を閉じて考え込むキラ。おかしなことを聞いたのかと少し焦るが、すぐに目を開いた。

 

「そうだね、きっとラクスになら話していいと思う。ボクが知ってるユウキの事」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夢を見ている。

 

 忘れたいと思うが同時に忘れてはいけない記憶。

 

 いつ振り返ろうと、最初に思い出すのは血と硝煙の匂い。

 

 

 

 それはユウキ・イチノセがユウキ・イチノセとなる前の話。




 曲はみなさんご存じでしょう、100%です。やっぱりジュースは果汁100%がおいしいですね、果樹園などの生絞りも好きですがちょっと違うかなって。そのまま丸かじりの方が美味しい。何の話やってね。

 ラクスはまだあれこれしてないのでパパズラもなにもできません、ザマーミソラセ。ふと思いましたがまた一から始まるのが決まったマダオとどっちがマシなんでしょうかね。妻との再会のために世界が滅んでも良いと動くサイクロプスマダオと妻がいないのは世界が悪いと滅ぼそうとするパパズラ。どっちもマダオか、救いようがねぇな。

 
 次話、主人公の過去編。次回もさーびすさーびすぅ!()


 おまけ ~歌姫さんはお年頃~

 スパコ「というかユウキの事知りたいってやっぱ」
 歌姫「いえ、周りにいなかったタイプなので気になってるだけです。特にそういう感情はありません、好きな食べ物とか好みの歌とかそんな程度で大丈夫です」
 スパコ「……………………元カノの事なんだけど」
 歌姫「どういうタイプでした? 性格は? 外見は? 髪は短い? 長い? どんなデートをしてどこまで経験があるなど知っていますか? 私と似ているところなどはありますか???」
 スパコ「………自分が知る限りはいなかったけど、本人もいたことないって言ってたし」
 歌姫「あら、そうでしたの」
 スパコ(豹変がすごい)

 
 種信者の導師(そこまで惹かれるとはもしや彼もまたSEEDを持つのだろうか?)

 ※ネタバレ、持ってません


 

 いつも感想や誤字報告ありがとうございます。
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