スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 前回、原作と違っていろいろと変更したのですが、感想でキラとラクスは平和がどういうものかを知っているし病むきっかけも少ないからあっていると思う。と言われてありがたかったです。確かにそうじゃん! と納得した作者です。作者は雰囲気とノリで書いている。

 Q.ラクスそれで惚れてないは無理でしょ? A.「どこを見て惚れていると判断したのか説明していただけませんか? 間違いなく影響は受けています。それは間違いありませんが、男女が仲良くなっているだけでそういう感情があるとは(ry」

 ロマンコンボやネタコンボの相談する人が欲しい。周りで遊んでいる方、ガチ勢多くて微妙に相談しずらいんですよね………。

 舞い降りる前に目覚めのバカです。どうぞ

 予約投稿ミスってたマヌケは自分です() 載せ忘れてたあとがき追加してます3/418時


目覚めと出会い

 迫りくる機体。

 

 攻撃を躱し、合間に射撃を挟んで牽制するも成すすべなく直撃した。

 

「ま、こんなもんだな」

「よくそんな顔できますネ」

 

 ユウキのざっとこんなモンよと言いたげな顔。アズラエルは撃墜判定の文字を見て何とも言えない顔だった。

 

「………やはり我々の研究成果の方が上かと」

「そうですネェ」

 

 自分たちの研究成果が勝った。それは事実だというのに冷汗をかいて笑う研究員。目の前にいる出資者へ勝った事実のみをどうにか印象付けたい。しかしそれをするにはプレゼン能力が低すぎる。

 

 いや、たとえあったとしても苦しい表情は変わらなかっただろう。

 

「三人がかりでなら勝てますネェ」

 

 現在行われたシミュレーションの結果。

 

 ユウキの操るホワイトは撃墜、そして相手をしていたのは地球軍の新機体。フォビドゥン、カラミィティ、レイダーは機体の一部を破損している。

 

 連戦による機体情報やパイロットの把握や疲労、理由だけならいくらでもあるし見つかる。だがその上で、性能が劣った機体を三機がかりで負傷を負って撃破。これを勝ちと胸を張って言えるものはいなかった。

 

「カレ、ナチュラルでショ?」

「………再三にわたり検査しましたが、間違いなく」

 

 これでコーディネイターというのならまだ分かる。だというのに相手は何の手も加えられていないナチュラル、そして少年である。

 

 息がきれている薬によって調整された三人のブーステッドマン。その前に立つのは汗こそかいているものの軽い運動をした程度にしか見えない同年代。腕を組みよくやった、なかなか強いなと上から目線の敗北者に下から食いしばるように見上げる三人の勝者。どちらが勝者なのか分かったものではない。

 

 すべての基盤が揺らいでいた。

 

「あ、アズラエル様。もしよろしければ」

「ほらほら、いつまで座っているんですかキミ達。勝ったのなら胸を張りなサイ、カレのように」

「そうだぞ」

「それでユウキクン、ちょっとイイですか?」

「はいよ」

 

 まだ挽回できると声をかけようとしたが目的の人物は既にいない。どう見ても目の前のイレギュラーに興味が映っている。そこに自分はいない。

 

「率直に聞きます、イカガですか?」

「きらい」

 

 率直な感想ではある。しかし違う、笑いながらそうではなくテと笑うアズラエル。

 

 何とか立ち始めた三人を指さしながら、改めて聞く。

 

「彼らはコーディネイターに対抗するため二、いろいろな研究をされていまス。実戦を経験してきたキミから見て、彼らへの評価を聞きたいンですヨ」

 

 ふむ、と腕を組み顎の下に手を置いて考える。フリである、答えは既にあるし考えてもだがただのポーズである。

 

「金かかってるよね?」

「モチロン」

「時間もかかってる」

「えェ」

「そんでこの状態………………普通にムダじゃね?」

 

 聞いていた研究員が思わず飛びかかろうとした。自分たちが心血を注いできた研究を否定されたのだ。何も知らないガキに自分たちの崇高なものを軽んじられてたまるか、と大人の力を見せつけようとして広げられたスーツの腕に遮られた。

 

 分かっていますよネ? 口に出さずともそう言っているのが分かる。

 

 飛びかかろうとした自分に気が付いているのかいないのか、何も変わらずユウキはしゃべり続ける。

 

「薬で強化、ってのは昔からあったけど、戦闘もできるコーディネイターに対抗するために、ナチュラルを薬漬けにしてんだろ? そんなの絶対どっかでボロが出るし、ひとり強くすんのにどれだけ金かかるんだよ。それより新しいトレーニング方法考えた方がいいんじゃね?」

 

 この薬を飲むだけでキミもコーディネイターに、健康や寿命にも害はありません! って薬でも作れるの? そう視線を向けられた研究員はわなわなと震えていた。それを作るために、と言い返したいが研究者としての冷静な部分が不可能と答えを出している。できない、と答えるのもまた研究者として口に出せなかった。

 

「………………キミ、どうやってそこまで上手くなったンですっけ」

「え、気合と根性」

 

 サラリと答えられる化石じみた理論。

 

 コーディネイターという、才能を遺伝子を通じて遺伝させることができるこの世界でできるようになるまでやったという少年。

 

 それで出来たら苦労は! と拳を握る研究員。必死に勉強をし成果を出し、自分よりも優秀な者をたくさん見てきた。そのうえで今、ここでやってきているというのにそれをそんな理屈でひっくり返されたら溜まったものではない。

 

「腹減ってきたし飯食ってきていい?」

「イイですヨ、そろそろお昼ですしボクもイキましょうかネ」

「じゃあ先行ってるわ、ほら行くぞーさっさと立てー」

「………ウザイ」

「このヤロウ………」

「いつかコロス………」

 

 明らかに物騒な視線を向けられるも気にすることなく前を歩く。置いていかれるものそれはそれで屈辱なので、舌打ちや悪態をつきながらもついていくしかない。おもしろいものを見たと笑い歩こうとするアズラエル。その後ろから声がかかる。

 

「アズラエル様、ヤツのデータです。間違いなくナチュラルであり、脳波が多少活発である以外は何も変わりません」

 

 研究者でもないアズラエルは見てもあまり分からないが、たぶん平均的な数値なのだろう。これを見ても金にはならないなと考えるアズラエルに、研究員の言葉は止まらない。

 

「しかし結果は御覧の通り、つまり身体を研究するか我々の薬を使えば更なる「あーイイですイイです」………いいとは」

 

 せめてもっと面白い提案をして欲しいとは思うが、研究者などそんなものか。始めたころにあったギラギラとした熱意はどうも自分の中から消えている。

 

「せっかくのオタカラをどうして価値を落とそうとするンです、価値も分からないならいなくてイイですよ」

「え、は」

「分かりやすく言いましょうか? クビですクビ」

 

 歩き出した後に後ろから何かが落ちる音がする。それを振り返ることもなくアズラエルは歩き出す。

 

「人工ダイヤの方がどれだけ強くデカくキレイだとしてもネ、人は原石に惹かれるンですヨ」

 

 

 

 

 

 幼少期、アズラエル家に生まれたムルタ・アズラエルは家の跡取りとして育てられた。しかし、どれだけ頑張ってもぽっと出のコーディネイターの方が優秀である。その結果は徐々に彼の心を歪ませた。

 

 人を使う立場になってもそれは変わらず、使いたくはないが能力はある。いろいろと考えはしたものの商人として利益は考えなればいけない。その結果が戦争になるとは思わなかったが。

 

 同時にチャンスだとも思った。戦争が起きれば経済を回せる、憎きコーディネイターを正当に潰せる。

 

 兵器の研究、ブーステッドマン、中立国の懐柔。コーディネイターなんて目じゃないほどに優秀な能力を充分に発揮して動いた。すべては自分を見下すコーディネイターへの復讐のため。

 

 そんなある日、一通の連絡が入った。

 

 差出人はハルバートン提督、負け戦が続く中で損耗を減らし対抗するためにモビルスーツを作るべきだと提案した軍人。アズラエルとしても資材は減らすべきではないし、対抗するために新たな兵器の開発は賛成だ。上からは嫌われ下からは人望もある優秀な人材だと記憶している。

 

「それデ? ご用件はなんですかハルバートン提督」

『貴重なお時間をいただき、ありがとうございます』

 

 やる人物と思った。

 

『モビルスーツの開発を進めるために、見ていただきたい映像があるのです』

「モビルスーツの有能性は分かってますヨ。プレゼンなら必要ありませン」

『そう言わずに、どうか』

 

 忙しいというのに、まぁつまらなければ文句の一つでも言ってやるか、と軽い気持ちで見た。

 

 そこでは真っ白なモビルスーツが音楽を鳴らし、ザフトのジンなどをおびき寄せていく姿。白い流星のように先頭を走り、他の光が魅かれて集まっていく。

 

 技能などは分からないが、度胸はあるのだと思った。

 

「へぇ、なかなかいいものを見させてもらいましたヨ。ザフトの連中が一蹴される様なんかは特にネ。でもこの白いモビルスーツ、パイロットはコーディネイターなんでショ? 同士討ちなんで『ナチュラルですよ』………今なんテ?」

 

 噂は聞いている。秘蔵の新戦艦、そしてモビルスーツ。それにはコーディネイターが乗っていると。

 

『ホワイト………それに乗っているのはナチュラルの少年です』

 

 どういうことだ? ナチュラルは未だモビルスーツの操縦ができない。鹵獲したジンなどもあるが、まともに動かせた者などいない。それを少年が? どうやって?

 

『操縦できるまで練習する。それを根性で成し遂げたそうですよ』

 

 そんなことが! と言いそうになった。嘘だろうとも思った。しかしアズラエルの優秀な頭脳がハルバートンが嘘をつく人物にも見えず、ましてやそんな嘘をつく必要がないとも判断している。

 

 何かが怖かったのか思わず銃を向けた。ハルバートンは目の前におらず、モニター越しでしかない。それでも未知の何かに触れてしまったと思ったが故の防衛だった。

 

 焦ることなく情報を伝えるハルバートン、いや思い出を語っている方が正しい。

 

 コーディネイターの友人にも生身で挑み、差別など欠片もなく自分たちのような軍人も出し抜いて飛び出していった。

 

「ボクに! 許せというのかコーディネイターを‼」

『恨みなど誰にでもあります。自分にだってないとは言い切れません』

 

 被害が軍の中でも少ない、とはいえゼロではないのだ。仲間が、部下が死んでいき悲しみに苦しみ、憎しみだってある。

 

「なら!『それでも』」

 

 叫ぶアズラエルの言葉を遮り、

 

『分かったのです。戦争を終わらせるために、彼らのような勇気が必要なのだと』

 

 映像ではブリッジの前に現れ、背中を見せると勇ましく敵陣へ飛び込む白い光。

 

 コーディネイターとの融和も、コーディネイターへの勝利もナチュラルの少年が成し遂げた。

 

 送られてきた個人データを見る。少年兵であり、孤児院からコーディネイターの両親に引き取られた。検査結果でもナチュラルであると判断されている。親が、などといった情報はない。この後さらに細かい情報も集めたが、どこまで行ってもコーディネイターである情報は欠片もなく。純粋なナチュラルである。

 

『いくら強いと言っても個人では限界があります。どうか、彼らに手を貸していただきたい』

 

 そう締めくくられた通信の後、アークエンジェルの動向を追った。かばわれたシャトル、白い悪魔という名前、ザフトが占拠していた砂漠地帯で新たに始まった政治的取引、紅海を渡り消息が消えたが恐らくオーブへと寄ったのだろう。

 

 コーディネイターのパイロットがいる? それ以外はナチュラルの軍人ばかりで、しかもコーディネイターのOSでモビルスーツを動かすナチュラルの少年がいてこの快挙。すぐさま援軍を送ろうとしたが、大規模作戦の前に動かせないと船を一隻動かすことしかできなかった。

 

 追跡しているザフトにバレないよう望遠で観察するしかない。数の差もあるというのに一歩も引かずに立ち向かう姿。

 

 ブリッツをかばい爆発に巻き込まれた時は終わったと思った。

 

 なぜそんなバカなことを、コーディネイターごとき、敵だというのに。

 

 ひっそりと島に上陸し運よく先に見つけて秘密裏に治療した。

 

 重症ではあるが命は助かるという診断に心をなでおろした。

 

「まったく、ここまでくると本当にどうでもよくなりますネ」

 

 コーディネイターへの恨みは残っている。ただそれよりも、この少年がどこまで行けるのかが気になって仕方がない。

 

 歩いていくと通路の先では件の少年が何やら騒いでいる。

 

「あ、えーっと社長!」

「理事長ですよ、ユウキクン」

「そうなの? 偉い人っぽいし社長かと思ってた」

「ま、どっちでも構いませんがネ。どうしましタ?」

「こいつ欲しいんだけど、どうにかできる?」

 

 指を差した先は回収したブリッツのパイロットが護送されている最中。親はお偉いさんだというが、死亡扱いとなっているだろうし焼くも煮るも自由だ。ブルーコスモスの連中に、ザフトを相手に取引するという発想なんてない。なぶり殺しにされるのが落ちだろう。

 

 何かに使えるかと思って拾ったが、起きていたのをスッカリ忘れていた。

 

「そうですねェ、理由を聞いてモ?」

「この二人気持ち悪いから放しておきたい」

 

 何を! と叫ぶが焦っているのが分かる連行していた二人。好きにできるコーディネイターの少女、想像はたやすいし別に自分も咎めるほど善人ではない。

 

 とはいえ欲しがっているのならあげてもいいだろう。

 

「キミも男の子ですねェ。あーキミ達、こちらが貰うので行ってイイですヨ」

「はっ!しかし」

「僕から言っておきますカラ、それとも無職になって手離したいデス?」

「い、いえ! 失礼しました!」

 

 慌てて立ち去る二人、そういえばカギをもらってないと思ったがどこから取り出したのかユウキが鍵を使って手錠を開けている。

 

「カギ、どうしたンです?」

「すった」

 

 腹を抱えて笑う横で引いた顔の三人、助けられたはずの少女も顔がひくついて礼を言っている。

 

 そのまま全員で食事をするが普段の黙々としたものではなく、ある人物のせいでにぎやかになった。

 

 そう遠くない未来、この実験施設は閉鎖され、子どもたちは正規の孤児院へと送られた。

 

 それまでの間、毎日どこかしらで騒ぎが起こり巻き込まれる三人のブーステッドマンとコーディネイターの少女、それを見ては笑う理事長の姿があったとか。

 

 

 

「え、ニコル女だったのか」

「今さら気が付いたの⁉」

「キミ達、本当に最高ですネ」

 

 中立であるオーブを取り込むための地球軍との戦い、それまでの間アズラエルが暇になることはなかった。




 これで焼かれるかなぁと不安な作者です。キャラ解釈不一致が二次創作で一番の懸念点なので何かあれば言っていただきたいデス。キャラ崩壊? え、誰が???

 見直したら三バカ強い様で結構ザルでした。なんか勢いと機体能力のごり押しで慣れてないから苦戦したのかなぁと。じゃあそれ得意なバカ相手だと相性悪くね? という判断。

 今回で明言しましたがニコルちゃんです。時たま誤字報告きますが確定です! ちゃんです! 理由はなんか面白そうだから!



 おまけ ~ユウキの悪口を言われた時~

 キラ「………………そうだね、人の友だち悪く言う人よりマシだろうけどね」
 カズイ「言うなら本人に言えよ。度胸がないならユウキの方がマシだな」
 トール「俺、友達の悪口言うやつ嫌いなんだよね」
 サイ「ずいぶんと好き勝手に言うな、お前はそんなに立派なやつなのか?」
 ミリアリア「バカの悪口言う暇あるなら勉強でもすれば?」
 フレイ「………へーそれ誰の事?」


 「「「「「「知りもしないのにユウキの事を悪く言うな」」」」」」


 仲間の悪口を言われたバカ「右ストレート! ………え、だって今ケンカ売ってきたんだろ?」



 ちゃんと知っている相手の場合
 全員「「「「「「それはそう」」」」」」


 いつも感想や誤字報告ありがとうございます。ここすきとかしてもらえると読み返した時に嬉しいのでしていただけたり? してください(土下座)
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