戦闘描写とか力はいると長くなっちゃうね、ではどうぞ。
「本当に良かったのでしょうか」
館内の待機室で話をするのはザフトのエリートである赤服を着る若い少年たち。先ほどヘリオポリスに潜入してブリッツ、デュエル、バスター、イージスを奪取したものたちである。重要な任務を任されるほど腕があり、それでいて行動力もある若者たちだ。
そのひとりであるニコル・アマルフィは小さくつぶやいた。
視線の先はデータを吸い取りさらに解析されようとした機体が並んでいる。思うのは自分たちが動いた結果、崩壊したコロニーのこと。そのことを聞いて思ったのは奪取しただけでよかったのではないか? ということ。ひとつのコロニーが崩壊するまで攻撃する必要はあったのか、そんな疑問がニコルの胸の中で湧き上がっていた。
「どーもこーも、アチラさんが勝手に作ってたんだぜ? 悪いのは向こうだろ?」
軽薄な答えを返すのはディアッカ・エルスマン、頭の後ろで手を組み無重力の室内を漂っている。
「ですが、コロニーが崩壊したというのは」
「ニコルは気にし過ぎだって、ま、そんなのもお前のいいところだけどな」
「ディアッカの言う通りだ」
「イザーク」
話に入ってきたのはイザーク・ジュール、するどい目つきだが睨んでいるのはニコルではなくその先のモビルスーツ。
「ナチュラルがこんなものを作っていた、それが原因だ。こちらにも被害は出ている」
「それはそうなんですが……………」
イザークの言葉にディアッカも頷くが、ニコルの表情は硬い。どこか、魚の小骨がのどに引っかかったかのような違和感がずっと残っている。
「三人とも、指令が出たぞ」
部屋に入ってきたアスランがクルーゼからの指令を伝える。それはアルテミス要塞に逃げ込むであろう敵戦艦を挟み撃ちで撃ち取るというもの、そのために使うのは、
「鹵獲したモビルスーツを使って?」
「へぇーおもしろいじゃないか」
「ナチュラルが自分たちで作ったものにやられるというのも一興だな」
やる気に満ち溢れる仲間たちを見ながらニコルはガラスの外を眺めた。視線の先ではくすんだ色のガンダムが立ち並んでいる。部屋を出ていく仲間たちに続いてスカートを翻し、ニコルも部屋を後にした。
アルテミスの手前で追いつかれたアークエンジェルは、四機のガンダムを相手にどうにか凌いでいた。
「まさか奪ったGをすぐに投入するなんて!」
艦長席で悔し気に声を出すマリュー。自分たちが戦うために開発したモビルスーツが現在ザフトの主力機であるジンをも超える性能を生かして攻めてくる、そんな未来など誰が想像できただろうか。
「イーゲルシュテルン、撃ぇー!」
CICを担当しているナタルの号令に合わせてアークエンジェルの武装が火を放つ。
「チッ、ナチュラルのくせにめんどくさいな」
「流石新造艦といったところですね」
バスターのパイロット、ディアッカが舌打ちをしながらも隙を見ては攻撃する。ほとんどは対空防御や回避しているが、それでも直撃するものもある。ニコルの操るブリッツのビームが直撃すれば耐えはするものの、そのたびに大きく揺れる船内では未だ慣れないメンバーも衝撃を堪えながら自分の役割をこなし続ける。
「きゃ!」
「大丈夫ですか⁉」
避難民のいる居住スペースでは慣れない一般人が手すりに掴まったり身体を丸めたりとしているが、それでも急な揺れには対応できず部屋から転げ落ちることもあった。そんな中でフレイはこけた人の手を掴んだり起こしたりと動いていた。
「おねぇちゃん………………」
「大丈夫よ、いま頼りになるお兄ちゃん……………………たち、ががんばってるから」
不安気にフレイを見上げる子どもを抱きしめながら少しだけ苦い顔を挟んで励ます。
「大丈夫よね、キラ……………ユウキ」
困ったときに頼りになるコーディネイターの友だちと腸が煮えくり返る相手、それ以外でもがんばっているであろう友人たち。彼らのがんばりを祈ることしかできないまま、フレイは子供を少しだけ強く抱きしめた。
「このぉ!」
赤い翼を模した高機動型ストライカーパックを装備したエールストライクが両手で構えたビームライフルを撃つ。
「なめるなぁ!」
しかしイザークの操るデュエルには当たらず、逆にデュエルのビームライフルはストライクの近くをかすめる。
「邪魔すんな!」
「こいつっ!」
少し離れた場所ではイージスとホワイトが戦闘を繰り広げていた。ビームサーベルを振り下ろしシールドで受けとめる。離れては隙を伺ってまた接近して切りあう。
対抗はできているものの、あきらかに分が悪いのはキラとユウキだった。
「クソッ! 曲がりなりにも軍人か!」
「予定時間までまだかなりあるよ!」
「おせぇぞおっさん!」
お互いに背中を合わせるも再びスラスターを噴かせてお互いの相手へと向かう。時折アークエンジェルの援護、慣れないモビルスーツの戦闘に精神をすり減らしながらも時間を稼ぐ。
「クッ! 頼むからもっててくれよ!」
それより先の宙域ではエンジンを切ったメビウスが最低限の機能だけ起動して静かに飛んでいた。艦内にいた時とは違い歯を食いしばりながらも必死の形相で前を見ていた。急ぎたいが急げば作戦は失敗になる、その焦りを堪えながらパイロットとして自分の任務を全うしていた。
「アスラン! 手こずっているならオレ様が手を貸してやろうか!」
「イザーク⁉」
浮いている岩場を使って跳ねたり投げ飛ばすなど不規則な動きに翻弄されていたアスランに声がかかる。キラを説得して迎え入れたいがその邪魔となるホワイトにかかりきり、しかし直接戦わなくてもいいのだと心のどこかで安心していた油断を突いたのは味方のイザークだった。
「選手交代ってか!」
イージスを押しのけてくるデュエルを相手に、ユウキはビームライフルを構える。近づいてくるデュエルを相手に、
「なぜ撃たない?」
構えるだけで何もしないホワイトを訝しむアスランだが、そんなことは気にしないとイザークは突っ込んだ。
「所詮ナチュラル‼︎ エネルギーでも切れたか!」
笑いながらビームサーベルを構えたデュエルが目前に迫った時、
「なにぃ⁉︎」
シールドがモニターいっぱいに映った。ぶつかって止まったデュエルを、足元から両手で構えたビームライフルの引き金をホワイトがひく。
「うぁぁぁぁぁぁ!」
かろうじて躱せたものの、機体の目の前を通り過ぎ頭部のカメラとコクピットの一部をかすめた。実弾こそほぼ無効化できるPS装甲だが、ビーム兵器は天敵といえる。焦げ目がつく程度だが間違いなくダメージを負った。
「イザーク! うっ!」
そして意識を奪われたイージスにストライクが迫る。イーゲルシュテルンは実弾のため効果は薄いが、それでも目眩しにはなる。振り返りながらビームサーベルを振ると何かを切った感触、思わず動きが止まってしまった。
「下がれアスラン! 味方も負傷したんだ、戦わなくていいだろ‼︎」
シールドを構えたストライクの突進、強い衝撃にアスラン自身も揺れて少し頭を打つ。接触回線で通じる友人の声に、意識を保ちながら言い返した。
「ならなぜ戦っているんだ! 俺は、俺たちは仲間だろ⁉︎」
「僕はザフトじゃない!」
「同じコーディネイターだ!」
頭に浮かぶ過去の思い出、幼いながらも確かに存在した友情を、あんなに一緒だった時間を、嘘とは言わせない。
もちろんそれは偽の記憶でも嘘でもない。
ただ思い出といえる、振り返ることしかできない過去の記憶だ。
「キミはザフトなんだろ⁉︎ 僕は違う!」
「キラ! いい加減に「ナチュラルめがぁ!」イザーク⁉︎」
デュエルの攻撃に離れる二人、キラはユウキの元へ戻り改めて見ると思っていたよりもダメージが少ないデュエル。聞こえていた声からするに怒っている、とはいえユウキと関わった人間は大半がそうなる。珍しいものでもない。
「……元気そうなんだけど」
「さすがコーディネイターだな、怪我しても怒りでパワーアップしたっぽい」
「自信満々に俺が抑える! って言ってたのは?」
「しらね、夢でも見てたんじゃね?」
「シールドは?」
「どっかいった、お前こそビームライフルは?」
「どっかいった」
「あっそう」
二人の背後では真っ二つになったビームライフルが浮遊していた。お互いに武装がなくなった腕でビームサーベルを引き抜いて構える。
「マードックさんに怒られるかもね」
「カズイに土下座させようぜ」
アークエンジェルの中で売られた友人がクシャミをした。
二人の呑気な会話をしている目前で、イージスはデュエルの肩を掴んでいた。
「イザーク! 負傷したなら下がっても「うるさい!」」
心配するアスランの静止を振りほどき、前に進もうとするイザーク。機体こそ少しはダメージを受けたものの、パイロットは軽く身体を打ち付けた程度。痛みこそあれど、それを上回る怒りが彼を動かしていた。
「ナチュラルのくせに生意気なんだよぉ!」
「イザーク!」
怒りで暴走する同僚に何故かこちらに来ないコーディネイターの友人、アスランは痛む頭でどうするべきなの考えていたが何も思いつかない。そんなアスランを置いて自分の大切なものが戦い始める。定まらない心を抑えながらも戦場に混ざるアスラン、だがその動きはさっきよりも精彩を欠いていた。
拮抗し始めた戦場だが、ホワイトとストライクのエネルギーゲージは他の二機よりも確実に減っていた。
ストライクの両手持ちビームライフル好き(あとがきあいさつ)
書いてて思ったんですよ、これオーブ行ったらヤバくね? 双子とか関わるとマズくね? いや流石にアストレイとかまで拾うと収集つかなくてエタるぞ? って不安が湧き上がってきましたがとりあえず気にせず行きます。
アストレイ好きなんですよね、ロウの自由な改造とかキラを助けるシーンとか漫画で呼んで熱くなりました。プラウドディフェンダーの刀に関わってませんか???
あ、感想で人気なナタルさんの活躍はいずれ。ちょっと考えてます。(関係ないですけど最後の泣き笑いの表情いいよね)
NGシーン
シールドがモニターいっぱいに映った。ぶつかって止まったデュエルを、足元から両手で構えたビームライフルの引き金をホワイトがひく。放たれたビームがデュエルを貫いた。
銀髪オカッパ「うぁぁぁぁぁぁ!?」
ミスったやつ「あ」
見ていたスパコ「え?」
取り乱れたズラ「イザァークー!?」
天パになった元銀髪オカッパ「死ぬとこだったわバカが!」
ズラ「お前は主人公に倒される役であろう。あ、額に落書きされてますよ」