たぶんこの作品てバカが暴れるのを求められてると思うんです。けどその前に準備をしていないとなので、しばらく出せない悩み。というか光堕ち有能アズラエルが書くの楽しすぎて困る。
遠い宇宙で光がはじける。
見ようによっては花火のようにも見えるその輝きを、静かに見上げる青年が2人。
赤髪の恋人を抱きしめながら悔し気に、後ろから悲し気な少女の視線を受け止めながら真剣に。
この先に起こることを理解していた。
「で、誰なんですカ」
通例となったロゴスの集会。
苛立ちを隠すどころか前面に押し出すアズラエルに、カメラ前の老人たちは冷汗を流しながらも、動揺を表に出すことなく口を開く。
『誰と言っても証拠があるわけでは』
「地球軍を動かせル、核を持ちだせル、戦争を起こすメリットがアル。これらの条件に当てはまるのがここのメンバー以外にいるトでも?」
一本ずつ順に立ち上がる指。ともに挙げられた要素に反論する者はいない。誰もがその条件に当てはまり、明確な証拠などないが、そんなものを残す程度の人間はこの場には立つことすらできない。
故の疑い。
やったから、ではなくできるのがここにいる者たちだけ、という状況証拠による疑い。
「まさか一族、によるものだとでモ?」
『アズラエル』
「はいはい、なんでもないですヨ」
軽い口調だがたしなめた言葉にはかなりの重圧がかかっていた。
「誰がなんてもう関係ありませン。ことは動きましタ」
足を組みなおし、指を絡めた手の上に顎を乗せると朗らかに笑う。
「動き出せば止まらなイ。なら乗り遅れないためにも、こちらも動き出すしかありませン」
画面越しだろうと心の奥底まで覗き込むような眼力、背中に冷たいものが走り身を震わせようとするのを辛うじて堪える。
それすらも見透かすようにアズラエルは笑った。
「さ、ビジネスの時間でス」
「貴様! 何故ここにいる!」
「イザーク⁉ ディアッカも!」
「よっ、お互い大変そうだな」
プラントに戻りデュランダル議長との面談を終えたアスラン。
運がいいのか悪いのか、大西洋連邦とプラントの衝突に巻き込まれることはなかったアスラン。議長との面談には時間がかかったが、無事に会うことはできた。
そこで知った大西洋連邦との衝突、憤る市民を抑えるために用意された秘策ミーアの存在、そして授けようと魅せられた赤きモビルスーツセイバー。
どうすればいいのか悩むアスランに、議長は優しく、丁寧に接した。
「迷いがあるのは分かる。何が正しく、何が間違いなのか、常に考え続けている。先の大戦を経験したそんな君だからこそ、託したいと思うのだよ」
即答はできないと言葉を詰まらせるが、時間をかけて考えればいいと送り出してもらった。
与えられた居住スペースで思案にふけっていたところ、チャイムが鳴らされた扉を開けた先にいたのが2人だった。
「オーブは! ブルーピリオドはどうするつもりだ!」
「俺も来たばかりだ、詳しくは知らない」
熱く詰め寄ってくるイザークに懐かしさも感じながら、お互いのことを話しあう。
「…………ザフトに戻り、自分なりにできることをしようと思っていた」
「! ならば今すぐ」
「しかし……いまの情勢で俺がするべきことはこれなのか、そう悩んでいる。……………オーブに戻りカガリのそばにいるべきなのではないか、と」
カガリとの関係、そしてオーブが大西洋連邦と条約を結ぼうとしていることは2人も把握している。ゆえにイザークも口を閉ざした。
オーブでザフトに戻ると決断した時、そしてプラントで決断を迫られる今、世界情勢は大きく変わっている。
「…………恐らくだが、アズラエル理事はこの事を予測していたのかもしれない」
「⁉ どういうことだアスラン!」
ザフトに戻るきっかけとなったアズラエル理事との話を2人にもこぼす。
内部や上層部では手に入りにくい前線での情報、それを求めて来たのだがその理由は、
「恐らくは戦争の火種を感じ取っていたんだ。それゆえに俺にも情報を求めていたが………………」
「一歩遅かった、ってことか」
ディアッカのつぶやきに頷く。
連絡も取ろうとしているのだが向こうも忙しのだろう。連絡は来ず、その点もまたアスランの行動を悩ませる。
「……ふん、何を迷っているかと思えばそんなことか」
「イザーク…………?」
「俺は本来なら既に死んでいる身だ」
ハッと息をのむアスランとディアッカ、その言葉で思い出すのは2年前のこと。
民間人の乗せたロケットに攻撃をしたイザークは、法廷で裁かれようとしていた。
そのことについて本人はあるがままを受け止め、裁かれるのならそのままに、とどのような結果でも受け入れる気はあった。
そんなイザークに届いたのは、
「
後に知り合い、隣に立って同じ方向を向くことになった相手。自分のせいで死ぬかもしれなかったというのに、拳一発だけで済まされた。
「………………ちっ、おいどこかに行くんだろ。貴重な時間を使っているんだ。さっさと言え」
しゃべりすぎたと話題を変える友人に、変わらないと笑ってしまった。
肩の力も少し抜けたのは偶然だろうが、変わらない友人に出会えたことに少し安堵したのは紛れもない事実だった。
護衛の2人と共にミゲルたちの墓参りを済ませた後、ホテルに戻ったアスラン。
そこで出会ったのは、
「アスラン! アスラン・ザラ!」
「君は…………」
ラクスの代理としてデュランダル議長が用意した
そして、
「久しぶりですね。アスラン」
「ニコル⁉」
長い緑の髪をまとめ上げ、スーツ姿である友人。ニコル・アマルフィであった。
「そうなの! 急にデュランダル議長に呼ばれてね! 引き受けて不安だったけど、ニコルがいてくれて心強かったの!」
「やり遂げたのはミーア様自身のお力ですよ」
「もう! こういう時は呼び捨てで良いって!」
きゃいきゃいとにぎやかに話す女子2人を前に消沈しているアスラン。
落ち着いた場所で話しましょうニコルが案内したのは、ホテルにある高級レストラン。プライバシーが確立された人目を気にする会話をするのにちょうどいい場所だ。
なのだが、
ミーアが話しかけてくるのは理解できる。プラントでは婚約者だと未だに認識されているのだ。
今さら公表する理由もタイミングもなく、それ以外の事で忙しかったので放置されていただけなのだが、まぁ仕方ない。
そしてニコルがマネージャーとして、一緒にいるというのもまぁ分からなくもない。
女性であり身元もはっきりしてボディガードとして優秀。ラクス本人と交流があったというのも強い。では何が辛いのかというと、
「え~でももったいないなぁ。お似合いだと思ってたし、こうしてみるとイケメンじゃない!」
「外見はともかく、付き合いが長くなると結構癖が強いのが分かるんですよ」
「そうなの⁉ ならわたしはどうしたらいいかな?」
「世間では婚約者と思われていますし、機会があれば絡むくらいでいいじゃないでしょうか」
異性2人が目の前で自分の評価をしている。
しかも口を挟む隙間もなく言い返すこともできない。
ミーアだけならともかく、付き合いの長いニコルが一緒だとそんなことはないと否定もできない。
婚約者として食事の席を設けられたのだが、高級なごちそうも機械的に喉へ通すだけとなっている。
「でもラクス様はどこにいるのかしら?」
「ミーア、前も言いましたけど」
「あっ、そうねニコル。いろいろと難しい立場ですし、大変な仕事をしているんでしょうね」
バカを捕まえて料理を食べさせていたとは言えない。
「でもでも、わたしとしては秘密の相手と親しくなってたり! そんなのを妄想しちゃうのよね! ほら、詳しくはないけど活躍してたフリーダム? って機体のパイロットとか! ロマンチックじゃない⁉」
そのパイロットはデートをすっぽかしたせいで看護師になった恋人に折檻を受けていたとは言えない。
「ニコルもさ、良い人とかいないの? わたしは難しいけど、ニコルが好きない人ができたら応援するから!」
「ありがとうございます。でも今はミーアのマネージャー業が大事なので」
「ほらまたそういう~! かわいいんだし、いい人いたら教えてね! 結婚するなら、寂しいけど、やめたっていいのよ!」
「僕はまぁ、相手が幸せなら離れていてもかまわないので。今はミーアから離れませんよ」
「もーニコルったら~!」
「happy! happy!」
明るく話が盛り上がるにつれて、アスランは胃がどんどん重たくなっていくのを感じた。
元クルーゼ隊で集まれた時、ディアッカの軽口でとんでもない爆弾が発覚して以来、本人に向けてその話題をふるものはいない。
「fine! fine!」
励まそうとしてくれているのか、転がってきた赤色のハロが癒しである食事会が終わった時、アスランは今度であった時にバカを殴ろうと決意した。
八つ当たりとは思ったが、原因であることには間違いないのだから。
はい、皆さんお待ちかねニコルちゃんのご登場です。感想でも現在を聞かれましたが、結構な役になってます。原作に比べてミーアが幸せだったらいいなぁと思います。
運命でも生存させたいキャラはいるんですが、1番の悩みはハイネです。いいキャラではあるんですが、中の人が忙しいなら退場させた方が良いかと思いますし、けどバカたちとカラオケにいくハイネも見たいし、どうしよっかな。まぁノリで決めます。
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。励みになっています。
彼とですか? なんというか、二度も助けられてどうこう言うのはなんか違うかなって。誰かと幸せになるなら祝福しますし、彼が望むなら何でもこたえたいと思いますけど。ボクの命はもう彼のものですから、ボクが決めることではありません。彼が望むならそれがボクの生き方です。
────仲間との集まりで聞かれた質問に答えた元ザフトのパイロット