運命HDのED「Result」とか、最後にほぼ上弦下弦見えてるドレスラクスと教育によろしくないですね。何とは言いませんが、自分の目覚めたきっかけは種でした。あ、「Result」は13話です。ちょうど今話と同じですね。
住人が寝静まった住宅に、足音を消してかけていく人影。
統制された集団は物騒な装備を身に着け、目標へと向かっていく。
友人や子どもたちと寝ていた赤髪の看護師は急に目を開くと、欠伸もすることなく窓から外を見つめた。
「テヤンディテヤンディ!」
ピンク色のハロが静かに、それでいてちゃんと聞こえる程度の音声を響かせる。
「マリュー」
「えぇ」
「アンディ」
「あぁ」
起き上がる大人たち。
昼間の優しい笑顔とは程遠く、真剣な表情となった彼らは部屋を出て顔を合わせると、言葉少なく動き出した。
アイシャとマリューはラクスたちと子どもの部屋に、ムウはフレイを取られひとり寂しく寝ているキラの元へ向かう。
状況を察したキラたちが合流すると静かに、それでいて警戒心を最大にして慎重に歩き始めた。
「!」
突然の発砲音、おびえる子どもたちに声をかけ、かばう様に歩いていく。
先頭を進むムウにアイシャが手を貸しながら進むマルキオ、子どもたちを囲う様にラクスやフレイにカリダ、キラが続いて最後をマリューが着いていく。
鳴り響く銃声、普段とは違い軍人としての声を張り上げるマリューやムウ。一線を退きながらも訓練を欠かすことのなかった彼らのがんばりにより、地下シェルターへとたどり着いた。
相手の身体能力からコーディネイターと推察される侵入者を相手に一歩も引くことなく、息こそ切れていたが別行動をしていたバルトフェルドも合流。
安堵からの油断が生まれた。
「! ラクス‼」
キラが気づけたのは偶然だった。換気口からラクスを狙う銃口の前に飛び出し、押し倒すようにかばう。
直前まで2人がいた場所を銃弾が通るが、空を通り壁にめり込んだ。
「!」
すぐさまムウが反撃し、あたりを警戒したままシェルターの扉を開けて中へと入った。
「ふぅ、みんなケガはない?」
扉を閉めると壁に持たれたまま座り込んだマリュー、ムウに手を貸してもらいながら立ち上がり子どもたちを見渡す。
「大丈夫、ね。かすり傷もないわ」
「ありがとうございます。キラも………………あまり無茶をしないでください」
ラクスに続き、フレイによって身体を隅々まで見られているキラ。
もちろん無傷だが、かばおうと飛び出した時に怪我をすることは充分にあった。
人が怪我をするくらいなら自分が、ラクスはそう考えほどに優しい少女である。自分をかばって友人が、友達の大事な恋人が怪我をするのは自分が怪我をする以上に辛い。
「ラクスをケガさせたら、ユウキに合わせる顔がないよ」
笑う彼氏をだからと言って無茶していいわけじゃないの、と抓るフレイ。
悲鳴をあげながら謝る姿には直前の頼もしさなど欠片もない。
「ゆ、ユウキにしょうもないとか、言われるのなんて、あたた、イヤだからね、イデデデデデ!」
ますます強くなる痛み。
その痛みの主から睨みつけられる視線が、そんなくだらない事で張り合うなと言っている。
ほんの少し気楽になったラクスが少しだけ笑うと、それにつられて全員が微笑んだ。が、
「チッ! アッシュを持ってこさせろ!」
突然の振動に揺れるシェルター。
「これは、モビルスーツの攻撃⁉」
「シェルターを壊すつもり⁉」
鳴り響く地響きに慌て出す女性たち。悔し気に天井を睨んだり、怯えたようにしがみつく子どもたち。その中で迷うことなく走り出した影がある。
「キラ!」
「出ますよ! 今ここにあるんですから‼」
「あぁもうっクソッ! アンドリュー!」
「こっちは任せろ!」
入ってきたほうとは反対側に走り出すキラ。その後ろをムウが追いかける。
たどり着いたのは大きな扉、隣に備え付けられていたコンソールパネルに向かうと、目にもとまらぬ速さで操作しロックを解除する。
「キラっ!」
後ろからの声に振り返れば、普段の強さがどこに行ったのか、不安そうな表情で自分を見つめるフレイ。
かすかに震えながらも、その両手には子どもたちの手が抱きしめられている。
「大丈夫、必ず戻ってくるから」
いつも通り、優しく微笑むと隣に追いついたムウと扉を走り抜ける。
向かう先には2体の巨人が静かに眠っていた。
「シェルターの入り口さえ壊せばいい! 同じ場所を撃ち続けろ!」
海から現れたザフトの新たなる水陸用モビルスーツアッシュの集団。数の暴力をそのまま表すかのように、持ち得る火力をひたすらに叩き込む。それなりに頑丈なシェルターだが、破られるのは時間の問題だった。
「撃てェ!」
背部に装備されているミサイルが着弾し、大きな爆発が起きる。
これで破壊できたか、と口元を歪ませたとき、
「? なんだ?」
爆炎の中から、2つの影が飛び出した。
青き翼を広げ胸を張る自由の機体、赤い翼を翻し盾を構えるあらゆるモビルスーツの基盤となった機体。
「フリーダム‼ それにストライクだとっ⁉」
思ってもいなかった機体の登場に驚くが、それでも任務のため、現れた障害を取り除こうと攻撃を再開しようとした。が、
それよりも早く全ての武装を展開したフリーダムのフルバースト。
大勢いたアッシュは手足、武装を外すことなく丁寧に撃ちぬき無力化されていく。
フリーダムに意識を囚われると、いつの間にか接近していたストライクのビームサーベルに切り裂かれ、対応しようとすればフリーダムの攻撃を受ける。
圧倒的な数の差があったのだが、終わってみればあっけない結末だった。
「くそッ!」
任務が失敗したことを悟るとすぐさまレバーを引き、自爆していくアッシュたち。
止めることもできず、やりきれない思いのまま伝説の機体は朝日を浴びた。
「ザフトの新型?」
「あぁ、まだロールアウトしたばかりで正規軍の一部しか使えないはずだ」
壊された家の近くで、これからどうするかを相談しあうキラたち。
バルトフェルドの情報が確かならラクスを狙ってきたのはザフト、しかも正規軍の可能性がある。そうなるとプラントの戻る事もまた、考え直さなければいけないという結論が出た。
「…………ごめんなさい、わたしのせいで」
「なぁーに言ってんのよ。誰もラクスのせいとか、ラクスが悪いとかぜんぜん思ってないわよ」
俯いてしまうラクスをフレイが抱きしめる。
キラやマリューたちも気にすることはないと笑顔を向けた。
巻き込んでしまった申しわけなさと、友人たちの優しさに言葉が詰まり、抱きしめてくれたフレイの肩に顔を埋めた。
その時、ほほえましく見ていたキラの端末から着信音が鳴る。
表示された画面の名前はユウナ・ロマ・セイラン。何故このタイミングで? と思いながらも通話に出ると、
『すまないキラ! 助けてくれ‼』
「…………何したんです?」
ユウキを通じてゲームをするようになった相手、カガリとの婚約には思うことがあるが、本人はもうする気はなく大人しく引きこもりたいという。その気持ちがよく分かるキラは握手を交わした。なお、バカによってフレイに密告され、ちゃんと働けと怒られた。
『カガリと結婚しそうなんだ! いやもうすることになってる!』
「えっ⁉」
突然の情報に困惑しながらもスピーカーにするキラ。ムウたちも顔を集めて話を聞くと、
『もうカガリとの結婚なんてする気はないってのは知ってると思うけど、だからっていますぐ婚約を解くわけにもいかないから、いずれするって引き伸ばしてたんだ! だけど親父たちが、大西洋連邦との条約を結ぶタイミングで式をあげるって! ぼくもついさっき聞かされて、いま衣装を整えてる! 国を安心させるため、って言われてカガリも断れなくてさ! 頼むからどうにかして! あ、すぐ戻るよ。ちょっと待ってて…………呼ばれたし行かないとだからよろしく! あ、あとユウキはミネルバに行ったよ! また連絡するから! じゃあね!』
一方的すぎる情報に誰もが整理できず、しばし沈黙に包まれた。
「…………えーっと、とりあえずおめでとうって言いに行くか?」
何とか言葉を絞り出したムウ。そうではない、とは分かっているが他に思いつくこともなく。
プラント、オーブ、アズラエルとの連絡も今は取れない現状で、彼らは自らの家へと集まることになった。
海中にて密かに休息していた伝説の天使。
羽ばたきの時は近い。
ちゃんと話したことのないメンバーもいますが、ユウナがどんな人物かは今回の通話だけで分かりました。おかげでラクスの心もそこまで落ち込まないファインプレー。
アンジャッシュ議長は原作再現です。だって、ねぇ? 協力者の片と話してたんですが、セイバーってイージスの系譜ですけど、武装はフリーダムの方が近いですよね。高機動火力型、なセイバーをジャスティスに乗るアスランに渡すとか、すでにアンジャッシュじゃね? って。
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いやいや、この船を誰よりも知っているのはあなたですよ。それに僕は一度負けた身なのでね。実績も人望もある立派な艦長が務めるべきでしょう。ほら、みんなもこう言ってる。その席に座るべきはアナタだ、マリュー・ラミアス艦長。
────艦長席を譲り返した隊長