スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 みなさんネオの正体気になっているようですねー。へへっ、頭を悩ます読者を眺めるのは作者の特権。ヒントを言うとバカのクローン系、ではありません。でもちょっと関りあるよ。

 あと描写が下手だったの申し訳ないんですが、ダガーWもウィンダムWもネオ専用機です。量産機は原作通りですすいません。

 ズラがTSしたらシャアTSみたいじゃね? な感想めっちゃ笑いました。めんどくさい奴の言い換えにこれほど適した言葉はないと思います。


交差点

「…………なるほド」

 

 送られてきた報告書を確認し、天井を見上げるアズラエル。

 

 世界でも有数の資産家とは思えないほど、質素に纏められた部屋。見る者が見れば価値が分かるが、そうではない者なら地味だなと思う程度の調度品。シンプルながらも備え付けられているデスクと一体型のコンピューターは最高峰のスペックを持っている。

 

 ミネルバの戦闘、2人に与えられた機体。

 

 スパイを兼ねている、というのは向こうも気が付いているだろう。そのうえで情報を止めていない。

 

 おそらくデュランダルの平和を願うという言葉は嘘ではない。しかし真実でもない。

 

 これまでに重ねた会話で、純粋な人間とはほど遠いことを知っている。

 

 ブレイク・ザ・ワールド、大西洋連邦との開戦、そしてミネルバ。

 

「……………………このままデも、とは思いますがそうなると負担が大きい、カ」

 

 視界の隅に映るのはある人物から送られてきた情報、自分としては納得のできるものだが、カレがどう思うのか。

 

「動き出すときは一気に、ですネ」

 

 そう呟くとコンソールを操作し、通信を開く。

 

「どうモ。えぇ恐らくは──────今は連絡が取れませんが一緒でしょウ。どちらにいるのか心当たりは? ───────────なるほど」

 

 納得がいったのかニヤリと頬をあげた。

 

「スカンディナビア、確かにありえますネ─────ならばいつ戻るのか、ではなくいつ動くのかでショウ。また情報が入り次第、えぇヨロシクお願いしまス」

 

 我々も動かなければいけなイ、その意見には賛成でス。

 

 暗い部屋で悪党は策略を企む。必要な駒は現在──────

 

 

 

 

 

 

「うーん、どうも気が滅入るニュースばかりだな」

 

 海底に潜むアークエンジェル。

 

 そのブリッジにて、コーヒーを片手にモニターに映るニュースを見てため息をつくムウ。

 

「仕方ないわね。落ち着いたとはいえ、ブレイク・ザ・ワールドの被害は大きいわけだし」

「アズラエル理事もがんばってはいるがこればかりはなぁ」

 

 マリューやバルトフェルドの言葉に他のクルーたちも頷く。

 

 ブルーピリオドなどが支援してきたブレイク・ザ・ワールドの復興、順調に進んでいるかと思いきや、大西洋連邦とプラントの衝突。

 

 ニュースではどれだけの被害があったか、といったものばかりである。必要ではあるし、文句を言うこともない。かといって見ている者が元気になるか、といえばそういうわけでもない。

 

 珍しい動物の赤ちゃんが生まれた、などではないが、このくらい復興が進んでいる。などの方が知りたいとは思ってしまう。戦うことしかできない自分たちにとって、はがゆい思いが湧き上がる。

 

「かと思いきや、ザフトではこれですものね」

 

 アイシャがモニターを操作すればプラントのニュース。

 

 画面内ではラクス・クラインが少し過激な衣装で明るい笑顔で歌いながら踊っている。

 

「どこかの誰かさんは元気になったみたいだけど」

「ま、まぁそんなこともあるさ」

 

 彼女の追及する視線から逃げるように顔を逸らすムウ。はじめて見た時口笛を吹きながら良いスタイルだ、と呟いたのが今でも尾を引いていた。

 

「……………………ユウキはどう思ってるのかな」

 

 そしてうっかり口を滑らすスパコ。

 

 本物がすぐそこにいるのにだ。

 

「「「………………………………」」」

 

 冷汗をかきながら、または興味津々に管制席に座るラクスへと視線が集まる。

 

「…………それはどういうことでしょうか」

 

 ちょっと気温が下がった気がする。まぁ海の底なので気温が下がるのは仕方ない。

 

「デュランダル議長、って人が怪しい。というか信じられないってのはみんなもだろうけど」

 

 思っていたより真面目な話っぽいので全員態度を整えた。ブリッジの温度が戻った。しかししゃべっているのはあのバカの相方である。身体のスペックが高いのは誰もが知るところだが、同時に年相応のいい加減さを持ち合わせているのも理解している。

 

「この、ラクスの変わり? をしてる人って──────

 

 そして予想通り、ではないが意図せぬ爆弾を投げてきた。

 

 呆れたり言うなよという視線が集まるが、当の本人は分かっていないのかキョトンとしている。

 

 

 

 

 

 インド洋での戦闘、ガルナハンのローエングリン破壊作戦を終えたミネルバは、ディオキアの基地に到着していた。

 

 勝利こそしたものの被害がゼロというわけでもなく、修理に補給と搭乗員の休息。その予定だったのだが、予定外の出会いが待ち受けていた。

 

「みなさーん、ラクス・クラインです!」

 

 ピンクに塗装されたザクの、それほど広くもない手のひらに乗り、たまに動きながらもバランスをくずことなく魅せるように踊る。

 

「マジで⁉」

「本物のラクス・クラインだ!」

 

 ヴィーノたちを始め、基地にいた兵士たちがステージ走ってステージに集まっている。作業中らしき兵士たちも悔し気にステージを眺めながら作業している。

 

「ラクス・クライン? って隊長の」

 

 ミネルバを降りて基地を歩いていたホーク姉妹とアスラン。そういえば婚約者だったような、と改めてモビルスーツ部隊の隊長となったアスランを見ると、

 

「…………」

 

 すごい表情をしていた。

 

 やっと倒したはずのラスボスが再び現れ、勇者と戦うのだがその被害について頭を悩ませる王の立場のような。

 

 よく分からないイメージが湧いたが、仮にも婚約者がいると知ってする顔ではないだろう。

 

「よっしゃいくぞー!」

「お、下ろしてください! 大丈夫ですって!」

 

 その横をマユを肩車して走っていくユウキの姿。

 

 そういえばよく2人でライブ動画を見ていたような、と思い出し意外とミーハーなのだろうかと考えるルナマリア。それはそれとしてシンと一緒にいろいろと仕掛けてくるのは許さない。

 

 それはさておき折角の休みでアスランと一緒なのだ。

 

 少しは楽しいことを、と思ったのだが、

 

「…………隊長?」

 

 さっきまでとは違う顔になっていた。

 

 いろいろと諦めて覚悟を決めた顔だった。戦闘でもないのにどうしたのだろうか。

 

「…………メイリン?」

 

 そして反対側では妹が拗ねた顔をしている。

 

 視線の先はステージなので、アスランを取られないかと嫉妬しているのだろうか。ならばかわいい妹である。

 

「あれ? どうしたんだ?」

「さぁね? あ、マユちゃんがユウキさんとライブ見にいったわよ」

「え⁉ あーまったくマユの奴、またあとでお礼言わないと」

 

 普段は生意気なガキだというのに、妹のことになるとしっかりしだす同期。最近は腕をメキメキと伸ばしている。

 

 マユからは抜けているなどと聞かされているが、関わる時間が多いせいか、兄としてしっかりしているとも思う。それが分かるのは自身も妹を持つ姉だからだろうか。

 

 固まっている2人にシンも誘い、4人で食事にでも行こうと声を張り上げたルナマリア。

 

 もしかすると、赤服の中で1番しっかりしているのは彼女なのかもしれない。

 

 

 

 両親に叱られたことはある。

 

 生意気な妹にもある。

 

 ザフトに入ってからは教官にも。

 

 その度に悔しくて反抗して、必死に努力して気が付けば手伝ってくれたレイと同じ赤服になっていた。

 

 最新鋭のインパルスを与えられた時、これで家族を、大事な人たちをあの白い機体のように守れると思っていた。

 

 そう思い込んでいたんだ。

 

 レイやルナだけでなく、ミネルバで出会ったのはなんとなくいけ好かないアスランと頼りになるユウキさん。

 

 2人ともめちゃくちゃ強い。

 

 俺なんかより断然強く、シミュレーションでは3人で挑んで2人に負けた。ケンカをよくしているから仲が悪そうに見えるけど、よく2人で話しているのを見る。作戦行動では自分の行動を叱ったり、褒めてくれたりと、口には出せないがこう、信用している。

 

 この人たちくらいに強くなれば、とこっそりとこれまで以上に訓練をするようになった。

 

 マユもお世話になっている。たまに、いやよく悪戯をしてルナを怒らせてアーサー副艦長に怒られて。めちゃくちゃ強いってのに、マユにすら正座で叱られてその様子をみんなが笑って、笑った相手がまた悪戯されて。笑いあったみんなで戦って、このまま平和になればいいのにと思っていた。

 

 だけど、

 

「人はなぜ争い続けるのだろう。いつになれば、どうすれば平和になるのだろうか?」

「その前にアンタの平和ってものを聞きたいね」

 

 オレの力を認めてくれて、インパルスをくれた議長。

 

 ふざけながらも真面目に、一緒に戦ってくれるユウキさん。

 

 この2人はなぜ、お互いを睨んでいるんだろう。




 ローエングリンはカットです。バカが関わるってだけであんま書くことないなって。その後のズラとシンの会話も書けないことはないですけど、書くほどかなぁと思いました。

 ちょっと詰め込み過ぎた気もしますけど、作者が書きたくて読者の方も気になっていたでしょう。次回、運命編事件のほぼ原因と巻き込まれたアイドル、激重感情ボクっ娘もいるよ! をお送りしたいと思います。地獄か?

 あ、でもルナマリアのスタイルに嫉妬するメイリンとマユは書きたかった。

 いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。励みになっています。


 へぇ、あれがブルーピリオドのパイロット? …………けっこうやるな。

 ────視聴者に絶対歌が上手いと思われていたオレンジ
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