春姫さんは九尾の人柱力   作:寝心地

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第3話

【ヘスティア・ファミリア】の本拠地に戻ってきた【ヘスティア・ファミリア】と【タケミカヅチ・ファミリア】は春姫をベットに寝かせヘスティアとタケミカヅチに話を聞く

 

命は春姫が目を覚ました時の為に春姫の側にいるがそれ以外は全員集まっていた

 

「それで神様、春姫さんのあの状態って何なんですか?」

 

「それはタケの方が詳しいよ。僕も知らないことは無いけど、アレは極東の存在だからね」

 

ヘスティアの言葉に全員の視線がタケミカヅチに集まる

 

「……………………奴は九尾、尾獣と呼ばれる化け物の1体だ」

 

「尾獣…………ですか?」

 

リリルカは聞き慣れない言葉に思わず尋ねるとタケミカヅチが答える

 

「そもそも尾獣はモンスターでは無くとある1人の人間がモンスターの脅威から人々を守る為に作り出した存在だった。尾獣とは簡単な話強大な魔力の塊だ、一尾〜九尾まで存在する」

 

「するって…………」

 

「人々を守る為に生み出された尾獣はその強大過ぎる力のせいで結局誰にも制御出来ず一尾〜八尾までは我々極東の神が天啓を与えた人間によって封印された。九尾もその際封印しようとしたのだが、とある愚かな人間によって邪魔され止むなく九尾は人間に封印される事になったのだ。それ以降人間は尾獣を封印した者を力のある人柱と言う意味で人柱力と呼ぶ様になったのだ」

 

「ん?何か問題があるんですか?それならまた九尾を取り出してちゃんとしたものに封印すれば良いのでは?」

 

リリルカの言葉にタケミカヅチは静かに首を横に振る

 

「尾獣を封印された人間はその身に強大な魔力を得る事が出来る。だがその代償として尾獣を抜かれると極度の魔力欠乏に陥り死んでしまうのだ」

 

「そんな、それじゃあ…………」

 

「春姫の中の九尾を正しい場所に封印すれば…………春姫は死ぬ」

 

タケミカヅチの言葉に全員が俯き重い空気が流れる

 

「兎に角、春姫君が目を覚ましたら今後どうしたいかを聞こう。それを軸に彼女の今後を考えてあげよう。良いよねタケ?」

 

「ああ、春姫が望む道を進んで欲しいからな、俺も文句は無い」

 

『春姫殿!!落ち着いて下さい!!』

 

話が纏まり解散になろうとした時、春姫の部屋に残してきた命の叫び声が聞こえ全員で春姫の部屋に急ぐ

 

「春姫さん!!命さん!!」

 

部屋に入ると春姫が小刀を自身の喉元に押し付けそれを命が宥めようとしている拮抗状態だった

 

「何があった!?」

 

思わずタケミカヅチは叫び命が答える

 

「目を覚ました後、突然泣き出して私の小刀を…………」

 

「私は…………私は生きていては駄目なのです……またあの様な事を」

 

春姫は目に涙を浮かべ更に小刀を押し付ける

 

「待て!!早まるな春姫君。もう大丈夫だ、ここは安全だよ」

 

優しく包むようにヘスティアは告げるが春姫はそれを拒絶する

 

「いいえ、私が生きている限り安全など何処にもありません。私は…………私は…………」

 

「春姫さん」

 

その悲痛な顔にベルは悲しげな表情を浮かべゆっくりと前に出ると手を差し伸べる

 

「来ないで!!」

 

しかし春姫は拒絶を示し更に一歩下がる

 

「春姫さん」

 

「私は………私の中に居るものが恐ろしい…………アレが言うのです。私は心も体も弱いと、その通りです。私は………私が…………弱いから、あの時ベル様を…………皆を危険に晒してしまった」

 

「そんな事ありませんよ。僕は貴女の魔法で助かった…………あの時貴女が僕を強くしてくれなければ死んでいた。貴女が強かったから僕はここに居られる、ありがとうございます。春姫さん」

 

「ベル様…………私…………私は」

 

「良いんだぜ春姫君、本当の気持ちを言って。ここには君の気持ちを蔑ろにする奴なんて一人もいない」

 

ヘスティアは怯える春姫に温かな言葉を投げかける

 

「私…………私は、皆さんと、ベル様と一緒にいたいです」

 

「ならそうすると良い。僕達は歓迎するよ」

 

春姫はヘスティアの顔を見ると次にベルの顔を見る、その顔には不安や怯え等一切無い純粋な歓迎があった

 

春姫は小刀を手離しその手を握る

 

「不束者ですが、よろしくお願いします」

 

その涙に先程までの恐怖の色は一切無かった




ダンまち世界にはチャクラなんて無いので魔力の塊と言うことにします
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