一輪はワープゲートたるモヤを潜り抜けると同時に変な姿勢で地面へと落下しかけるが済んでの所で轟が意図せずお姫様抱っこの形で抱き止める。
しかし、一輪も轟も体勢を崩しておりそれを好機と捉えた
一輪が視界内に収めている
見事な連携で一輪も轟も対処する。
しかし……轟は未だに一輪の事をお姫様抱っこしたままである為に締まりが付かない。
一輪がお礼を告げて降ろすようにお願いするとようやく思い出したのかゆっくりと一輪を降ろす轟。
「ありがとうございます……さて、と」
一輪は自身の雲で四肢を拘束している
「こんにちは……教えて欲しい事があるんです……オールマイトを殺す算段についてなんですが……是非詳しく教えて頂きたいと思いまして……素直に話して頂ければ少なくとも四肢が凍傷で腐り落ちる事はございません、ぜひ教えてくれれば幸いでございます」
そう優しく語りかける。
一輪は雲の凡ゆる全てを自由自在に操作出来る。
今は拘束として単純に腕と脚を付け根まで覆って動けない様に固めている。
手触りとしては綿菓子を思い浮かべると想像しやすい、触り心地も良くふわふわしているだけであるが……そもそも雲とは微細な水や氷の粒の集合体。
故に一輪の心1つで内部温度すら調節可能。
2秒間のみ眼前の
全てを聞き終わると雲の内部温度を戻してやんわりとお礼を告げると轟さんと共に移動を開始した一輪であった。
相澤は普段とは勝手が異なる戦闘を強いられていた。
そもそも相澤はプロヒーローとは言え本来得意な戦闘分野は強襲や不意打ちをしてから相手の個性を『抹消』していき即座に捕縛する短期決戦。
時間が経てば経つ程に自分の個性のタネも割れる為に時間を掛けるのは愚策。
しかして……今回は状況が極めて最悪であった、生徒が散り散りに飛ばされて即時救援も不可能。
チラリと13号を見ると背中に酷い裂傷を負い戦闘続行不可能な状況。
相澤に求められるのは残り40人程の
近接格闘術で数人を気絶に追いやるが戦闘とは言い換えれば命のやり取りである。
僅かな判断ミスが死に直結する極限のストレス状況下では疲労の溜まり具合も段違いであり荒い息を落ち着かせながらも次々と襲い来る
手の装飾品を着用した主犯格が襲ってきたが何かおかしい。
自分自身を囮にしつつ……何か別の事を狙っている様なそんな雰囲気。
手だらけの男はニタニタとした表情で語る。
「無理をするなよ……イレイザーヘッド、その個性じゃ集団との
そう呟かれ……背後に何かの気配を感じて振り向くと一輪達を襲っていた脳が剥き出しの黒い体表を持った筋骨隆々の
……その丸太を思わせる極太の腕、そして相澤の頭部など熟れすぎて柔らかいトマトの様に楽々と片手で掴み難なく握り潰せるのを容易に想像させる程にデカい手……。
その手が相澤の顔面を掴み地面に叩きつけようと襲い掛かる……その刹那……13号の居る位置から一輪の声が響く。
「行けッ‼︎ 雲山ッ‼︎」
そう叫ばれた刹那……相澤と脳無と呼ばれた
純白の雲で構成されたその存在は正しくは人間ではない。
雲居一輪の個性であり常闇踏陰と同様に自我を持ち己で思考出来る稀有な個性。
……雲山と言ったか。
先程よりもサイズアップしており脳無と同等の体躯となっている雲山。
雲山は相澤の頭部を掴もうとしていた脳無の手と、埒外の膂力を有した剛腕を振り抜こうとしてきたが、雲山は振り抜こうとした腕もしっかりと掴み取り、脳無の両腕を……まるで爪楊枝でも圧し折るかの様にベキョッと粉砕するがやはり脳無には痛覚がないのか痛みに呻く様子もない。
しかも損壊した部位など元々無かったかのように治癒……いや、時計の針が逆回しする様に怪我が再生していく。
それを見て死柄木弔が嬉しそうに、まるで貰った玩具を自慢するかの様にニタニタとした表情で語る。
「脳無の個性……ショック吸収と超再生さ、言っただろう? オールマイトを殺す算段が有ると、言っただろう? 対平和の象徴だと」
相澤は眼前の死柄木弔と名乗っていた
しかし、雲山はそんな事お構い無しに、自身の身体から雲を分離させて脳無の手と同等の大きさを誇る新しい拳を自身の周囲に10個程造り出すと元々形作っていた人型の腕と合わせて12の拳でラッシュを仕掛ける。
脳無もその人外の膂力を以て雲山を殴るがそもそも雲山は雲の塊……物理攻撃など一切が効かない。
脳無以上のパワーを有しているのか苛烈なラッシュを喰らっている脳無は次第次第に押し負けて後退していき……雲山のラッシュが400を超えた辺りで衝撃が吸収されずに眼に見えてダメージとして蓄積されていく。
拳の物理的な数の差はそのまま文字通りの手数となる。
10秒後には衝撃がが吸収される事はもはやなく……雲山のラッシュが脳無をUSJの天井をぶち破り天高く吹き飛ばす。
その直後……。
「もう大丈夫‼︎ 何故って⁉︎ 私が来た‼︎」
響くオールマイトの声音と共にUSJ出入り口のドアが破砕され土煙と共にオールマイトが現れる。
それは……ヒーロー候補生にとっては希望の、
……オールマイトは語る。
「電話が通じないって事から嫌な予感がしてね……校長に状況を説明して話を振り切ってやってきたよ……」
オールマイトはUSJ内を見回して……内心で呟く。
(全く己に腹が立つ……後輩らがどれだけ頑張ったか……そして子供達がどれだけ怖かったか……しかし、だからこそ胸を張って言わなければならんのだ)
「もう大丈夫‼︎ 私がきた‼︎」
その表情は笑みを浮かべてはいなかった。
USJ出入り口から眼にも止まらない速度で移動すると相澤が相手をしていた残りの
そして、主犯格たる死柄木弔のおおまかな情報を相澤から受け取ると睨みつけて語る。
「遅くなってしまったが……私が来た」
一気に劣勢へと回った
後退り、何とか次の手を考えていた死柄木弔だが、更に状況が劣勢となる。
……飯田がUSJから1人校舎に走って行ったのか雄英に居たプロヒーロー達が現着し対処に当たる。
極めて劣勢なのを悟った死柄木弔と黒霧と呼ばれた
怨嗟に塗れた声音で言葉を溢しながら。
「今回は失敗したが……次は殺すぞ、平和の象徴」
そう呟き……ワープに包まれて退散しようとするがワープ元たる黒霧のモヤが外部干渉を受けた。
凄まじい吸引……13号のブラックホールと更にもう一つ。
13号の背後に居た雲居一輪の個性が『何故か』黒霧のモヤを部分的且つ狭い範囲では有るが操作出来ていた。
一輪は何かを悟った様で悲痛な面持ち、今にも泣き出しそうな表情である。
だが、一輪の個性も13号の吸引も黒霧のワープを妨害と呼べる程には機能していない。
ギリギリの所で逃げられる。
そうして……
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