―デュエル・フィールド
翔「〈ドリルロイド〉で〈E・HEROクレイマン〉を攻撃! 〈ドリルロイド〉は守備表示モンスターを攻撃した時ダメージ計算を行わず破壊できる!」
十代「くっ…!」
翔「更に〈パトロイド〉でダイレクトアタック!」
十代「ぐわあああ!」
十代LP:4000-1200=2800
翔「ボクはこれでターンエンドっ!」
十代「お、俺のターン!」
十代(ちくしょう…こんなデュエル…! 全然楽しめねえよ…!)
翔(負けたら退学…。アニキ…。お兄さんに近づくためにも…負けれないっす…!)
十代(オレが負けたらヒーローデッキを失う…! でも勝ったらオレが翔をアカデミアから追い出すようなもんだ…。何とかならねえのか…!?)
十代と翔のデュエル。これは負けたほうが失うデュエル。
この苦しいデュエルをすることになったのは数時間前に及ぶ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―デュエル・アカデミア・会議室
海馬『鮫島っ!! 廃寮の放置に外部の不法侵入を許す挙句、行方不明者が出ているのに一切の報告が無いとはどういうことだ!? 貴様はどこまで俺を愚弄すれば気が済むのだ!!?』
鮫島「も、申し訳ありません。オーナーっ!」
海馬の怒りは有頂天に達していた。
アカデミアの育成施設について問題視されたばかりの所に、竜司伝いに数々の問題が明るみになった事で収拾がつかなくなっていった。
鮫島はただただ頭を申し訳なく下げるしかなかった。
海馬『…こちらから調査委員会を送り、膿と言う膿を排除する。もはや貴様に任せておけん! 校則を破ったバカどもはお前達で処分しろ! 竜司には俺から言っておく! これ以上の失態を晒せばその椅子に座れなくなることを肝に銘じておけ!!』
怒りのまま海馬は回線を切った。
クロノス「鮫島校長…。いつかオーナーの耳に入ることになるとはいえ…このままではアカデミアは本当に閉鎖するかもしれないノーネ…」
鮫島「はい…行方不明者については慎重に取り扱う問題でしたので簡単に報告できなかった…。とは言え、私達は私達でやることをしなければ…」
鮫島達は廃寮に立ち寄った生徒達の処遇を決めていた。
竜司は海馬社長に呼び出され海馬コーポレーションにヘリで向かい、前田隼人は反省文を書いて提出していた。
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―アカデミア会議室
鮫島「遊城十代君、丸藤翔君。君達にはデュエルをしてもらいます」
十代「デュエル?」
佐藤「今回の廃寮に+立ち入った一件、その責任です」
佐藤浩二は厳しい目線を向けていた。
佐藤「とは言え、遊城十代君はオシリスレッドの中でも格上のラーイエローやオベリスクブルーと戦える力を持っているデュエリストです。そんな優秀な生徒を簡単に退学させるのもいかなるものかと考えました。」
元プロデュエリストでありデュエルモンスターズの授業をしている佐藤浩二はあることを思いついていた。
佐藤「遊城十代君、君が勝った場合は丸藤翔君を退学させ、君がこの学園に残ることにしたいと考えました」
十代「はあ!? 何でそんな事を!」
佐藤「正直言って丸藤翔君はあのカイザー亮の弟として期待していましたが、はっきりいってその実力は凡庸しか言えず、ましてやテストで0点を取る様な学業を怠る態度では学園に残す意味もないでしょう」
翔「ちょ、ちょっと待ってほしいっす! ボクは答案用紙を全部埋めましたよ!」
クロノス「何を言っているノーネ! この成績表にあなたのテスト結果が0点だと記載されてるノーネ!」
クロノスが所持している筆記試験結果成績表の最後に翔の名前と0点が記載されていた。
翔「そんな…遊佳君とあんなに頑張ったのに…」
十代「翔…!」
佐藤「加えてですが、翔君が勝てばアカデミアへの在籍は許します。代わりに十代君、君が負けた場合は君のもつヒーローデッキは没収させてもらいます」
十代「な! オレのヒーローデッキを没収!?」
デュエルが好きな十代にとって魂のデッキと言えるヒーローデッキを失う事は死にも等しい罰である。
佐藤「万が一にも君が翔君を残すためにわざと負けるようなデュエルをするかもしれません。いくら実力はあっても手を抜かれては困るのでね」
十代「ふざけんな! 何の権限があってオレのデッキを取り上げる権利があるっているんだよ!!」
鮫島「言葉を慎みたまえ十代君。君たちはどんな理由があれど校則を破った事には変わりありません。それ相応の罰を与えなければ、簡単に校則を破る生徒が出て来てしまう。気の毒だがこればかりは受け入れて欲しい」
大徳寺「十代君。これが翔君との学園での最後のデュエルになるかもしれないのにゃー。心残りが無い様準備はしっかりしておくのにゃー」
十代「大徳寺先生…!」
大徳寺「申し訳ないのにゃー。オシリスレッドの寮長でしかない私に抗う術は無いのにゃー。だけど十代君。これも運命と思って受け止めるにゃー」
十代「…」
十代と翔は会議室を後にした。
翔「アニキ…。部屋に戻ってデッキを組むっす」
十代「翔、何言ってるんだよ!? お前、負けたら退学になるデュエルを受けるって言うのか!」
翔「退学するのは嫌っス。だけどアニキだって負けたらデッキを失うじゃないっすか!」
十代「それは…」
翔「いずれアニキとは戦う運命だったんス。これが最後のデュエルになるならボクは後悔しないデュエルにしたいっス!」
十代「翔…」
翔「アニキ、明日は全力のデュエルをするっス!」
こうして十代と翔のそれぞれを賭けたアンティデュエルが始まった。
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―デュエル・フィールド
1ターン目、翔は〈ドリルロイド〉を召喚しカードを2枚伏せてターンを終了し、十代は〈E・HEROクレイマン〉と伏せカードをセットしてターンを終了した。
明日香「十代…!?」
三沢「壁モンスターを出しただけで…? しかも〈ドリルロイド〉がいるのにか…!?」
明日香(十代の手札には〈融合〉と〈E・HEROスパークマン〉がいた。融合召喚で〈E・HEROサンダー・ジャイアント〉を召喚し翔君に先制ダメージを与える事も出来た。十代、あなたわざと負ける気なの…!?)
翔「ボクのターン、ドロー! 手札から〈パトロイド〉を召喚するッス!」
〈パトロイド〉攻撃力1200 守備力1000 レベル4
翔「このカードは1ターンに1度相手の場の伏せカードを確認する効果がある! アニキの伏せカードを確認するッス!」
十代「オレのセットカードは、〈ドレインシールド〉だ…」
翔「正体がわかれば対処しやすいっス! 速攻魔法〈サイクロン〉! アニキに伏せカードを破壊するっス!!」
十代「くっ…!」
翔「バトルフェイズ! 〈ドリルロイド〉でセットモンスターを攻撃っス!」
十代「〈クレイマン〉の守備力は2000だ!」
〈E・HEROクレイマン〉攻撃力800 守備力2000 レベル4
翔「〈ドリルロイド〉で〈E・HEROクレイマン〉を攻撃! 〈ドリルロイド〉は守備表示モンスターを攻撃した時ダメージ計算を行わず破壊できる!」
十代「くっ…!」
翔「更に〈パトロイド〉でダイレクトアタック!」
十代「ぐわあああ!」
十代LP:4000-1200=2800
翔「ボクはこれでターンエンドっ!」
丸藤翔 LP:4000
手札:1 デッキ:33 墓地:1 除外: EXデッキ:15
モンスターゾーン:
〈ドリルロイド〉攻撃力1600
〈パトロイド〉攻撃力1200
魔法・罠カード
セットカード2枚
十代「お、俺のターン!」
十代(ちくしょう…こんなデュエル…! 全然楽しめねえよ…!)
翔(負けたら退学…。アニキ…。お兄さんに近づくためにも…負けれないっす…!)
十代(オレが負けたらヒーローデッキを失う…! でも勝ったらオレが翔をアカデミアから追い出すようなもんだ…。何とかならねえのか…!?)
明日香(十代…! あなたのデュエルへの思いはその程度なの!?)
十代は重苦しい表情でカードを引いた。