ハードな国に転生したけどカッコ良く生き(り)たい   作:王の物置

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めちゃくちゃ誤字しまくっててしぬー!

…ほんっとに感謝してもしきれません。ありがとうございます。


やっぱり好奇心には勝てない件

 

「エドルスさまー!エドルス様ー?出てきてくださーい!」

「東の館も捜索してはいますが見つかりません…!」

「こちらもです…いつも図書館へとお越しになるのでいらっしゃると思ったのですが……」

 

 

どうも、4歳になったエドルスです。今、かくれんぼ中です。

「クソ!まったく見つからない……!」

騎士の方も付き人の方も頭を掻きながら困っている様子…なにせ俺が脱走未遂常習犯になってしまったのだから。

 

いや……本当に申し訳ないとは思ってるんだけどね?好奇心というのは止められないものというか…気になるんだから仕方ないよね?

 

言い訳をさせてほしい!俺は1回も城の敷地より外に出たことがないのだ……嘘だ、小さい頃に1回だけお披露目的なので出たことがある。それきりだ。

 

ラーゼンさんに魔法を習っても外に行けないなら意味がない!

 

魔法の習得は楽しいし面白いのにそれを使えないなら覚えた意味がないじゃないか、やる事がないので自習に明け暮れてやっと最近上位魔法を使えるようになったのにそれを使う機会がないのは流石に堪える…だからこそ俺は今日も今日とて脱出ミッションに勤しむのだ!

 

「私は一度報告に戻る!ここの捜索は頼んだぞ!」

「はい!」

よし、今日も誰にも見つからなかったようだ……完璧すぎて困るな…まぁ見つかるはずがない、なぜなら私がいるところは無駄に高い天井付近なのだから!

 

最近こっそり練習して使えるようになった『風魔法で無理やり空を飛ぶ』がここで役に立つ!

 

これを使えるようになるまで苦労した…最初にぶっつけ本番で使用した時は天井に激突して危うく死にかけた……

 

本当に様々な壁にぶつかってきた……物理的に。

 

まぁその甲斐もあってか今では割と自由性の高いものへとなったのだが飛んでる感はあんまりない、空飛ぶウォーターベットみたいな?

 

なんかふわっとしている物体が俺を乗せて移動しているという感じなのでまだまだ完成にはほど遠いと言えよう。

しかし、これもいずれは完成してみせる……!

「今日こそ脱出成功だ、努力は必ず報われる」

 

 

おっと、図書館を見渡してみればすでに人がいなくなっている。考え事をしていたら俺のことを探していた付き人さんはどこかへと行ってしまったようだ。

「ふっ、俺としたことが浮かれてしまうな」

 

何度も何度も邪魔されてきた脱出計画…ある時は父上に、ある時はフォルゲン騎士団長に、それまたある日は付き人さんにと、何度も何度も妨害されてきた……だがそれも今日でお終いだ!

 

「今度こそ外を見て回るぞ!」

 

扉の前へと降り立ち、大きく深呼吸をして心を落ち着かせる。

ここで焦ったら全てが終わる……何事にも前準備は必要だ。そして少し経ってから図書館から去るべくゆっくりと扉を開ける…!

――俺の旅はここからだ!

 

 

「エドルス様、風魔法の応用による空中移動。見事な腕前でございます。新たに習得した魔法を隠しておられたとは……フフッ意地が悪いですな」

後ろから声がする、よーく聞いてる声だ、よぼよぼとはかけ離れているがおじいちゃんっぽい声の持ち主、俺はその声を持つ主に身体を持ち上げられる…その持ち上げた人物はラーゼンさん。なんかいつの間にか見つかっていたようだ。

 

ハァ~……毎回これだよ!マジでおかしいだろ!なんで毎回見つかるんだよ!?

 

「見逃してください!」

「駄目です、王よりこれから5日目監視をつけとのご命令がありました」

 

脱出計画を実行した後見つかった相手を確率で表したら父上:0.1、城内の見回りをされてる方:2、フォルゲン騎士団長:10、付き人さん:10、ラーゼン:99くらいの差がある!

 

「3時間!たった3時間でいいですから……!いや、3分!3分だけ外出させて下さい!」

「なりません」

 

 

「どうやって見つけたんですか?!」

「偶然ですとも、私は随分と縁に恵まれているようで…」

 

マジのガチで毎回どう見つけてんのと聞きたくなる……

気が付いたら捕まってるし閃いた天才的な作戦も全部不発に終わるし……本当に何なの? ラーゼンさんが見てる訳でもないしなんで分かるんだよ! もう何か変な能力持ってんじゃないのかこの人。

 

「離せ!俺は自由になるんだ!」

毎度のやり取りを経て俺は脇に抱えられる、まぁいつものことだ…俺を探していた皆もいやいや脇に抱えられている俺を見て安堵したように肩を落とす。

 

もう諦めたよ、どうせ抵抗しても意味ないさ……俺の物語はここで終わったんだ……!

 

 

やっぱり偶然と言うには納得できない。

そう考え、何か種があると踏んで本を読み漁った。

 

結論から言おう、多分俺が捕まる理由はラーゼンさんの魔力感知によるものだ。

 

ラーゼンさんに見つかる時とそうでない時を思い出せる範囲でメモして整理見たのだが魔法に主軸を置いた作戦の時に捕まることがほとんどだった。

 

魔法を使わなければ普通に見つかり、魔法を使えば魔力感知に引っかかり捕まる……

ちょっと詰みか?

 

魔法なしで正面突破なんて無理だし扉以外から出るにしても魔法が使えないから無理。

……詰んでね?

 

「どうされましたかエドルス様。随分と書き込んでおられたようですが」

「いや、気になることをメモしてるだけですよフォルゲンさん」

 

ラーゼンさんがいる時に魔法の考察は出来るわけがない。

 

ラーゼンさんが監視についているなら俺は完膚なきまでに対策されるだろう。

 

しかしラーゼンさんも重大な役職に務めている方、王宮魔術師長とかいう凄い役職の人が1日中俺を監視できるわけがないのだ!

 

 

まぁ交代で入ってくる人が普通の人だったら無理にでも突破しようとするのだが交代で来た人がまさかのフォルゲン騎士団長!

 

 

終わってる。職権濫用である!エドマリス王は今すぐ騎士団長と魔術師長を本来の場所へ解放しろ!

そんなんだから国が滅ぶんだぞ!

 

 

「流石エドルス様、勉強熱心ですな。我が隊の者にも見習ってほしいほどです……何か必要なものはございますか?」

「今すぐにここから出たいです。連れて行ってくれますか?」

 

「申し訳ありません、王の命よりエドルス様を外に出すことは出来ません。」

「……そうですよねー。無茶言ってすいません」

 

色々と本を漁ったみたが今俺ができる魔力感知対策の魔法は一つも載っていなかった。

 

勝ち目がないとはまさにこのこと……もうどうしろと?

「エドルス様、何か書物をお持ちしましょうか?言ってくださればすぐにでも!」

 

「今は特にないですね」

 

うーん、気が散る…フォルゲンさんは悪い人ではないし真面目な熱血タイプのいい人なのは分かるんだが……この性格が噛み合わなさ過ぎて困る。

 

「エドルス様、こちら私が是非お勧めしたい本です。是非!」

「うぉっっと…」

 

フォルゲンさんは俺がボーっとしていると分かると次の本を渡してくる。

まぁいい人ではあるんだけどね……行動力があって強引で熱血漢。正直苦手なタイプだ。

「あ、ありがとうございます。」

 

渡された本は『武術の真価』と書かれた本、それも 〜魔物討伐編〜 と書かれているやつだ。

 

相手が人間か魔物かによってやることが何か違うのか?だとかシリーズものなのだろうかとか色々と気になる所だがとりあえずパラパラと軽く本を流し見ていく。

 

最後の方のページは全く理解できない用語祭りだったが最初のページは基礎の技の解説。全く武術をかじっていない俺でも成程なーと言える内容…

 

なんというかやはりこの世界の武術は型も大切だがそれ以上に魔力を練ってできる闘気の応用が大切なよう。

闘気を扱うことによる様々な技術が描かれており普通に面白い、自分が今まで触れたことのない本を渡してくれたのはフォルゲンさんに感謝だ。

 

「…ん?」

 

書かれている技の中に、一つ気になる技を見つける。

「どうかされましたか?」

 

 

「えっと、これなんですけど」

 

フォルゲン騎士団長のお知恵をお借りすべくその技に指をさして質問する。

 

「これは……隠形法……ですか。この技は闘気のエネルギーを周囲の魔素と同じようにする事によって魔力感知だよりの魔物を錯乱させられる、という技術(アーツ)ですね」

「なるほどー」

 

これはもしかしてあのラーゼンさんに勝ち星をあげられるのでは?

 

魔力感知による発見をされる前提だがこれを扱えるようになれば脱出も夢じゃない。

 

「これは騎士の皆さんは使えるんですか?」

 

「いえ多くは使えないかと、騎士の基本戦術は陣形を組み、連携することに重きを置いているので気配を消す技を習得しようとするものは少ないですね」

「フォルゲンさんは使えてるんですか?」

「まぁ、これでも騎士団長ですからね。ある程度は扱えますよ」

 

見た限りだといつでも使えそうな便利技だが覚えていおいて損はないだろう、これは使える!

 

「……フォルゲンさん!もし今度、時間が空いている時で構わないのでこれのやり方を教えてください!」

 

「!勿論です!」

思わず手をがっしりと掴んでしまったがフォルゲンさんは気にせず承諾してくれた、その返答に俺は内心ガッツポーズを決める。

 

クククッ…あのラーゼンに一泡吹かせれるかもという期待と外へと出たら何をしようかと妄想が膨らんでニヤニヤが止められない。

 

「エドルス様が我々にこのような形でも興味を示してもらえるのは光栄です!このフォルゲン、全身全霊を持ってエドルス様へ技を伝授すると誓いましょう!」

 

「いや、そこまでしなくても……」

なんか凄いやる気に満ち溢れているフォルゲンさんに少し引き気味、やはり俺はフォルゲンさんとは微妙に合わないのかもしれないない。

しかしこれで俺は脱出の糸口を掴んだのだ、後は練習して習得するだけ…俺は誰かの技術をパクるのは上手いぞ!




エドルス
普通に可哀想な人ではある。実はこの1年で中級魔法は殆ど使えるようになってるやべー奴。苦手な魔法は火、ちょっと火力を見誤って一室を全焼させて以来忌避感がある。
スキルの詳細はもう2話くらい先かもしれない

ラーゼン
今人生を一番エンジョイしてる人。思ったよりエドルスの成長が早いし、自分が非効率だと切り捨てた魔法に独自で到達して発展させようとしているのを見てニッコリ。

フォルゲン
転生者の中でもラーゼン唯一の友であり、騎士団長。
エドルスの事は破天荒な人だと認識しているが日頃の生活と友であるラーゼンからの話により悪い印象は持っていない。エドルスが騎士に対して興味を持ってくれたのでニッコリ。
あわよくば騎士の立場をもう少し良くしたいと考えている。

エドマリス
だから滅びる。息子の見張りにその部門の長をつけるな!
と言いたいところだが今回に限っては並大抵の者に監視を任せると絶対目を盗んでまたやるので英断なのかもしれない。
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