ハードな国に転生したけどカッコ良く生き(り)たい 作:王の物置
ファルムス王国の王が強欲なのは有名の話。それが原因であの魔国連邦を攻めてしまってファルムス王国が滅んでしまった。
でも、実は陰謀が隠されているんだよね。
ファルムス王国って地形が良くて貿易国としてめちゃくちゃ儲かってた。だからテンペストへの賠償金の星金貨もエドマリス王が私財から結構一気に払えてたんだ。
でも、これっておかしいよね。強欲で利権まみれとは言え星金貨がそんなに払えるなんてヤバいよね。
そこで出てくるのが…そう、あの組織。ロッゾ一族。実はファルムス王国の隣国にはあのシルトロッゾ王国がある…
王が強欲だった理由、王がそんなにお金を貯めていた理由。戦力を見誤りテンペストを侵略してしまった理由。
もう見えてきちゃったよね……実はファルムス王国はあのロッゾ一族に嵌められたってこと。
ファルムスが滅んだのもロッゾ一族の陰謀だったってこと!全ては国を滅ぼしたあと、次の王に自分の傀儡を据えるため。
新たな国は本当に善い国なのか、不自然に大国になった魔国連邦を統治しているのは本当にスライムなのか……全てはロッゾ一族の策略だったってこと。
信じるか信じないかは(ry
思いついたネタを書いてしまいました。
「エドルス様、お疲れ様です!闘気の扱いももはや一人前の騎士のようですね!」「ほんとほんと、自分は本当の騎士なのに闘気の扱いで置いていかれそう…でっすよ。自分もうかうかしてられません」「お前達、何度も言ってるがエドルス王子に対して………ハァ」
騎士の方達に励まされるように訓練後でフラフラになった身体を起きあがらせる…自分は基礎体力と闘気の扱いに関する訓練だけしているというのにへとへとだ。
「ゼェ…、ハァハァ…皆さん…ハァ。流石です……僕なんて……ちょっとやっただけで……オェッ」
息も絶え絶え、死にかけの虫のように地面に這いつくばっていたいがそうも言ってられない。
どうも、エドルス(6歳)です。あの日から打倒ラーゼンを目指すべく日々訓練に励んでおります。
約2年。騎士の方々と共に日頃の訓練メニューの一部をやらせてもらっているが闘気は少しかじる程度に扱えるようになったもののその発展形である技術は全くと言っていいほど進行しておりません。
2年も頑張ってきたのに一向に目標である隠形法に辿り着ける気配はゼロ。
やはりあれか?ある程度才能がないと駄目なのか?
ちょっと魔法の覚えが早くて有頂天になっていたのは認めるが、それでも2年やってきたのだちょっとくらい片鱗が見えても良くないか?
なんか某スライムさんみたいに高性能スキルさんがいてくれたらもっと楽にいけたのだろうか?
「ハァ……ハァ、俺って才能ないのですね」
「謙遜はやめてくださいよー。自分にグサッと刺さるっすー」
「そうですよ!才能がないなんて事はありません!私なんて体力試験が万年最下位で留年寸前だったんですから!すでにその頃の私を超えていますよエドルス様は!」
騎士の方の優しさが心に染みる…その言葉が立場によるお世辞だとしてもだ。父親とラーゼンとかとしか喋る機会がない自分はコミュニケーションに飢えているので少しでも話してしまうと相手にキュンとしてしまう。
てか普通に騎士様方が良い人すぎる。やりすぎて恒例行事となった脱出計画に加担してくれたり、お菓子くれたり、自分の荒唐無稽な目標についても迷惑がらずに親身になってくれるし……
正直、感謝してもしきれない。
そして尚の事どうにかして原作改変を行いたいという気持ちが強くなる。
こんな良い人達を死なせたくはない…アニメとかで見ていた時はリムルカッコいいとしか思っていなかったが貴族や自分達王族はまだしも業務として仕方なくいる騎士の方々が呆気なく死んでしまうのは許せない。
亡命でもしようかなんて考える時期もあったがそんな事出来なくなってしまった、少し恥ずかしいがここのことが好きすぎて死ぬ運命を変えれる可能性があるのなら挑まざるを得なくなったのだ。
「ハァハァ、僕はお先に失礼しますね」
「お疲れ……様ですー。無理せずとも是非来てくださいねー。モチベになるのでー」
「………貴様らエドルス王子には礼節を重んじて、そもそもの話………フゥー……本当にそのうち減給されるぞ?」
個性豊かな騎士団達はテンペストを攻めたが最後、跡形もなく消されてしまう。
それは避けたい、だから俺は訓練を続けるのだ。
暴風竜ヴェルドラは依然としてジュラの大森林の中で圧倒的な存在感を放ち続けている…らしい。
ヴェルドラが消えるのかはあと2年3年は起こらないだろうとは思うが具体的な数字は分からない…8年後かもしれないし10年後かもしれない。
しかし必ず訪れるのに変わりはない。
その時までに少しでも強くならなくてはいけないのだ、愛着が湧いてしまったここを守りたいから。
「暑くなってきましたねー、自分明日から外回り配属なんすよ、結構嬉しいっす」
「あースライムの時期ですもんね!何でも食い荒らす害獣ですけど潰して蒔いたら肥料になりますし食べても飲んでも大丈夫な万能食!私は塩派です!」
「塩って…贅沢っすねー、経済力の差を見せつけられたっす。てか去年食べ過ぎて口からリバースしたんすよね自分。スライムばっか食べてたんで口から透明なゲロが出てきて……危うく懲戒処分になるところだったんすよ」
「…………スライムって食べれるのか……味は?」
ちょっと冷めたかもしれない。案外この人たちは生きていそうな気がしてきた。
■
俺のご飯はヤバい、品数も多いし全体的にめちゃくちゃ豪華なのだ…始めて見た時は本当に衝撃を受けた…朝は菓子パン一つ、夜はカップラーメンの俺からすればこの食生活は天国だ。
「エドルス、あまり口に詰めるな。はしたないぞ」
「ンっ……すいません」
まぁしかし良い点もあれば悪い点も当然ある。
まず父上との対面食事は気まずい。話すことはあるのだが緩めの面接みたいな空気感なのはやめてほしい。
…あとマナーが厳しすぎる、ホントに厳しい…なんだよ食事をする際は中指と人差し指の第二関節をくっつけてはいけないって…どこのマナーだよって感じだ。
「……それと必ず話す時はナイフ、フォークを手に持つなよ。ここでは良いが外で出てはお前の印象が良くないものになる」
「き、気をつけます」
特に口にモノを詰めるなが一番つらい、いっぱい入れた時特有の幸福感が味わえないのは本当に悲しい。
「…その、どうだエドルス。騎士達と共に訓練に励んでいるようだが、何か困った事はないか?」
「……いえ特には…」
あと食事中に話し掛けてこないでほしい…体に染み付いたマナーのマの字もないような食べ方が洩れそうになる。ホントに毎日のように怒られるので気をつけているのだがふとしたタイミングで出てしまうのだ。
「騎士の方々にも良くしてもらっています。皆さん本当に優しくて毎日の日々を乗り越えれるのは皆さんの計らいがあってのことです」
…父上の顔を見れば見るほど生えている髭が気になってくる。
俺が生まれた頃くらいには原作とは似ても似つかない無精髭程度の髭だったのだがどんどん原作の口が見えないボサボサ髭に近づいてきているのだ。
まだまだ原作フェイスからはかけ離れているがあと5、6年もあれば完全に原作フェイスになる顔つきだ。
「そ、そうか。何かあれば言うんだぞ?」
…何を心配しているのだろうか?別にやましいことなんて、一つ二つ三つくらいしかない。
「…はい、では僕はこれで」
何か考えを見破られそうだ!ここは一旦撤退させてもらう!
俺は急いで自室へと戻っていく!
「ふぅ……」
念のために外を確認して部屋に入る。
顔がにやけていなかったのだろうか?付き人さんと一緒にいる時に悟られるような行動は取らなかっただろうか?そんな事を考えながらお金なんかの手荷物をまとめる。
いつもの上着*1を羽織ってからいつでも行けるぞと自分自身に意思表明をして準備万端だ。
「…よしっ!」
もう一度、外に人がいないことを確認してからリラックスすべく柔軟をほんの少しだけする。
今日は待ちに待った、練りに練った脱出計画を決行する日なのだ、魔力感知から逃れる方法はない…しかしラーゼンさんの魔力感知も範囲は無限という訳ではない。
それなら捕まる前に魔力感知範囲外に出てしまえば良いのだ!
机上の空論なんかではない。今回はいつも以上に勝算のある作戦なのだ…
「10…9、8―」
計画開始まで10秒以下になったことを確認して、自室の窓に足をかける…そして高所からの飛び降りを躊躇する自分の恐怖心を無視して勢いよくそのまま飛び降りる!
「4ぅ!3…!」
しかし飛び降りるのが思ったより早かったのかカウントがゼロになる前に地面に激突しそうな勢いだ!
「2ぃ…!」
無理だ無理だと今すぐ風魔法で速度を減速しそうになる自分の心を抑え込んで、身体を地に預ける。
「1……0!」
カウントが終わったのを確認してから風魔法で落下速度を緩めてそのまま地面に激突する勢いを和らげる……
しかし完全には減速しきれなかったのか勢いよくゴロゴロと地面を転がり込んだ。
「……痛ッー!」
痛い、物凄く痛い。しかし傷は回復魔法で消せるのでこんな痛みは無問題、痛いものは痛いがそんなの無視だ。
興奮と痛みから走り回りたくなるが落ち着いてゆっくりと正門から抜けるように歩いていく。
俺の作戦、多分一度やったら通用しなくなる作戦…それは魔力感知に反応するものを増やすというとても単純だが防ぎようがない作戦だ。
やり方は単純。毎日のように色々な物に自分の魔力を込めて、ある時…つまり今日になるとその魔力が放出されるようにするだけ。
食器、本、常に自分が触っていたものは勿論…父がつけている指輪や付き人さんの服にも俺の魔力を練り込んである。
動いているものもあれば止まっているものもあるしなんなら範囲外に行っている物もあるだろう、近づくものもいれば離れるものも当然いる。そんな中から本体である自分に辿り着くのはあのラーゼンさんであっても至難の業のはずだ。
完璧すぎる!数週間かけて準備した甲斐があった!
「あ、エドルス様ここまで来られたんですね。上手くいっているようで何よりです……あ、すいません、僕は何も見てません…ちょっと日頃のストレスで目眩が」
「前失礼します!今度差し入れしますね!」
「あ、はい。お気を付けてー…あ、」
脱出計画が成功しているのか失敗しているのか…それはまだ分からないがここまで来れたのは初めての事だ。
荷物からやりたいことリストを見てみる、やりたいことが多すぎて何から手を付けていこうか迷ってしまう。
何をしようか。普通にここの周りを見て回るのも非常に魅了的……騎士の方から大農園があると聞いたこともあるしそこにも行ってみたい。
国外にも行ってみたいがそれは早計というモノだろう、国内を見て回れないような奴が国外に行ったからなんだという話だ。
「やっぱり最初は……買食いからだよね!」
やる事は決まった、既に根付いた憧れと前世の血が買食いをしたいと騒いでいる!
騎士達
多分名前はつかない。
ちなみに王城で働いている時点で結構上澄みなのは内緒。実は貴族は平民も積極的に取り入れようとしている騎士団全体を下に見てる節がある。その点エドルスは普通に挨拶をしてくれたり見下さずに会話してくれるので騎士団からの人気はトップレベル。
エドルス
最近王になるものとしての自覚が出て、きている?中級魔法も使えて闘気も少しは扱える6歳児とかいう字面だけでも強いのが分かるレベルで強いが本人は周りを見てまだまだだなぁと思っている。お前の周りは王城に入れる時点でエリートなんやぞって伝えたい。
エドマリス
息子の扱いに困っている。接し方もどうすれば良いか分からない。ウチの子の成長が早すぎて若干引き気味。