アイより高く軽やかに   作:にいづま

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ある日の一幕

『人気双子アイドルユニット『B小町twins』の武道館公演が行われた。青と赤、二色のサイリウムで客席は埋め尽くされた。二人は代表曲の『サインはB』、この日初めて披露された新曲『トゥインクル☆ミラクル』など全15曲を歌い、熱狂のまま公演の幕は閉じた。

 公演終了後、B小町twinsの二人は当誌のインタビューに答えた。

 「やっとここまで来られたって感じです。でも、まだまだ止まりません。ファンのみんなにはもっと素敵な景色を見せたいです」

 「これが今の私たちの全力です。もっとレベルアップして、次はもっと進化した私たちを見せたいです」

 多くのアイドルの目標と言える武道館。しかしB小町twinsはここさえ通過点として新たなステージへ……』

 

「何見てるのー?」

「昨日のライブのレポ。ルビーも見る?」

「うんっ」

 

 芸能事務所、苺プロダクション。その事務所のソファでくつろいでいるのは双子姉妹の星野アクアと星野ルビー。二人は肩を寄せ合ってアクアのスマホの画面を見つめていた。

 苺プロの所属タレントはyoutuberなどのネットタレントが多いが、ここ最近はアイドル部門と女優部門。2つの部門で存在感を高めていた。

 

「あんたらいつ見てもくっついてるわね」

 

 姉妹を見て呆れたように話すのは、女優の有馬かな。元天才子役として有名だった彼女は成長するにつれて人気が落ち、所属していた子役事務所からお払い箱になったが、フリーを経て苺プロダクションへ転属。ネットドラマの主演や、人気漫画の舞台に出演するなど活躍の場を広げている。

 

「仲いいねえ。双子ってどこもこうなのかなあ」

 

 ほほえましそうに姉妹を見るのは、MEMちょ。苺プロダクション所属のyoutuberだが、その経験を活かして『B小町twins』のプロデュースにも携わっている。

「くつろいでいるところ悪いけど、そろそろ次の仕事の時間よ。二人はライブの反省会で、有馬さんはドラマ収録。MEMさんも配信の時間じゃない?」

 部屋の傍らで仕事をしていた苺プロダクション社長、斎藤ミヤコの言葉に事務所の雰囲気が仕事モードに変わった。はーい、と4人は返事をして、部屋を出ていく。

 

 星野アクアと星野ルビー。彼女たちには秘密がある。一つは大人気アイドルだったアイの子供だということ。もう一つは前世の記憶をもって産まれた、いわゆる転生者だということ。

 姉の星野アクア。本名は星野愛久愛海。

 妹の星野ルビー。本名は星野瑠美衣。

 

 彼女たち双子は、母と同じくアイドルをやっている。

 

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