やはり俺の逆行は間違っているのか?   作:ペンギンって可愛いですよね

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新年あけましておめでとうございます。
少し間が空いてしまいましたが、また続きを書けて嬉しいです。
新年初投稿です!
今年もゆるゆると書いていこうと思っていますので、楽しんでいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします!


第十四話 雪ノ下家の夕食、魔王の爆弾投下

夕食の席は、

まるで“王族の食卓”のようだった。

 

長いテーブル。

銀のカトラリー。

落ち着いた照明。

料理は洋食フルコース。

 

小町は緊張して固まっていた。

俺は精神が半分死んでいた。

雪乃は姿勢が完璧すぎる。

母親は優雅。

陽乃だけがリラックスしすぎていた。

 

緊張が張り詰めるなか――

雪ノ下母が八幡に微笑んで問いかける。

 

「八幡くん。

今日は陽乃と、雪乃と……

仲良くしてくれてありがとうね」

 

「い、いえ……こちらこそ……」

 

小町がすかさず援護射撃。

 

「おにいちゃん、雪乃さんと仲良しでした!」

 

「な、仲良しというほどでは……」

 

(雪乃が照れてる……!?

小町の社交性の破壊力やべーな……)

 

そんな平和ムードの中――

事件は起きた。

 

陽乃がナイフとフォークを置き、

にこっと笑って言った。

 

「ねぇ、お母さん。

八幡くんってね――

私の“仮面”に気づいてるんだよ?」

 

全員

「………………え?」

 

空気が、一瞬で変わった。

 

小町はきょとん。

雪乃は固まる。

雪ノ下母は微笑のまま沈黙する。

 

(やめろやめろやめろやめろ!!!!!

それを言うなあああああああ!!!)

 

雪乃

「……仮面……?」

 

陽乃は楽しそうに続ける。

 

「うん、“表の顔”と“裏の顔”があること。

八幡くん、気づいてるんだよね?」

 

雪乃の視線が、ゆっくりと俺に向く。

 

鋭い。

静か。

逃げ場なし。

 

小町は困惑した表情で尋ねる

「お、おにいちゃん……?

どういう……?」

 

雪ノ下母は紅茶を口にしながら、

一切動じずに問いかけた。

 

「……八幡くん。

どうしてそう思ったのかしら?」

 

(詰んだ……完全に詰んだ……!!!

終わった……俺今日死ぬんじゃ……)

 

陽乃はくすくす笑って、

さらに追撃。

 

「というか八幡くんってね、

“最初から私を警戒してた”んだよ?」

 

(おいおいおいおい!!

未来の記憶が漏れ出てるって思われるだろ!!!)

 

雪乃

「……比企谷くん。

あなた……なぜ、そんなことを?」

 

その声は冷たいわけではない。

ただ“真実を求める声”。

 

一番苦手なやつだ。

 

逃げ場が、どこにもない。

 

「あ、あの……その……

雪乃さんは……えっと……

学校でも、しっかりしてて……

陽乃さんも……なんていうか……

すごく……えーっと……」

 

(言葉が出ねぇええ!!!

こんな時のために用意しておいた嘘が全部飛んだ!!)

 

陽乃が助ける……わけもなく、

 

「“怖かったんだよね?”」

 

と微笑む。

 

「はぁ!? 怖くねぇよ!!?」

八幡は反論する。

 

「じゃあなんで目をそらすの?」

 

(ぐわああああああ!!!!

こいつ……完全に俺を追い詰めに来てる……!!)

 

雪ノ下母は静かに言った。

 

「八幡くん。

あなたは……陽乃の“本質”を見たということ?」

 

「いや、ち、違います……

そんなつもりじゃ……!」

 

雪乃も目を伏せながら尋ねる。

 

「……お姉さまの“仮面”……

あなたには、どう見えたの……?」

 

空気が重い。

 

圧がすごい。

 

八幡の精神は完全に限界だった。

 

小町が泣きそうな顔で袖を引く。

 

「おにいちゃん……

もう……やめよう……?」

 

そのとき――

 

救いとも、地獄とも言えない言葉が

陽乃から放たれる。

 

「まぁまぁ、そんな怖い意味じゃないよ?

八幡くんってね――

“私のことをちゃんと見てた”ってだけ」

 

全員の視線が八幡に集中する。

 

陽乃は楽しそうに、しかし確信を持った声で言い放つ。

 

「八幡くんは……

“私の嘘が見える子”なんだよ?」

 

八幡

(終わった。

完全にバレた……!!!)

 

雪乃

「……あなた、いったい……」

 

雪ノ下母

「面白いわね、八幡くん」

 

小町

「おにいちゃん……よくわかんない……」

 

陽乃は満面の笑み。

 

「ね? 八幡くんって――

ほんっと、特別でしょ?」

 

八幡は、この日一番深く頭を抱えた。

 

(なんで俺、夕飯の席で公開処刑されてんだ?)

 

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