TS魔法少女は光堕ちしたい!!   作:布団から出られない

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46悪役少女は光堕ちをおもう

 

光堕ちのプランを練るぞー!

 

俺はジェネちゃんのアジトに移動してからはじめてもらった自室の椅子に座り、紙とペンを持ってその場に座り込む。

 

さて、まずは現状をまとめるところから行くとするか。

 

現在俺が出会った魔法少女は6名。

 

魔法少女キューティバース、魔法少女シャイニングシンガー、魔法少女ムーンノウシーカー、魔法少女………えーと、ホワイトポイズナーだっけ?

 

あとは魔法少女スターチススクラッチと、魔法少女ライオネル……なんとか。

 

そして、おそらくブラックルーイこと俺の正体が、広井愛結であると気づいているのが、スターチススクラッチと多分ライオネルなんとか、かな?

 

2人は多分キューティバース達とは別行動だろうから、俺が広井愛結であるということを共有しているとは限らないんだけども、前の戦闘で接触する機会はあったし、そもそもライオネルなんちゃらがゆーちゃんと関わってるので、ゆーちゃんにその情報告げ口されてたら俺はもう広井愛結にはなれない。

 

ライオネルなんちゃらが俺が広井愛結であることを知らないって線もまあないだろう。だって行動を同じにしてる魔法少女なんだし。情報共有くらい普通にしてるでしょ。

 

んで、俺が光千夜であると知っている、または勘付いている疑惑があるのが、キューティバースちゃん達、なんだよなぁ。

 

これからどういうルートで光堕ちを狙っていくのかって話をする上で、ここは重要な部分なんだよ。

 

俺が広井愛結として光堕ちするのか、光千夜として光堕ちするのか、そこに関わってくるから。

 

広井愛結として光堕ちするなら、広井愛結としてゆーちゃんと関わる姿を、ライオネルなんちゃらに見せつけて、『あの悪役娘も実は可愛いところあるんだぜ』作戦を進めるルートになるんだよ。

 

けど、光千夜として光堕ちしたいなら、キューティバースちゃん達にお姉ちゃんと交流してもらって、まあ思い出話なりなんなりを入手! からの俺ことブラックルーイにぶつけてもらうとか、うーん、ちょっと受動的になってしまいがちな気がするんだよね〜。

 

どっちの路線で行くか、正直悩ましいところなんだよなぁ。

 

……んーでも、どちらにせよ光千夜と広井愛結がブラックルーイであるって情報が明らかになっているのなら、その二つを結びつけられて全部同一人物だってなる可能性は全然あるわけだし……。

 

「となれば、どっちかで悩むのってアホなのでは…?」

 

というか、分身魔法あるんだから同時並行で進めれば良くないか?

 

広井愛結として交流する上で、スターチススクラッチとかに罠にかけられる可能性とかも考慮すれば、あらかじめ分身してリスクを分散しといた方が良いだろうし。

 

よし、そうと決まれば、『あの悪役娘も実は可愛いところあるんだぜ』作戦と、『あの悪役娘実は被害者だったんだぜ』作戦は同時並行で進めていくこととしよう!

 

ブラックルーイとして活動する中で、街を破壊することに抵抗を感じている姿とかを見せつけても良いかもしれない。

洗脳されてるからやってるだけであって、本来の性格ならそんなことはしないんだ!って思わせられるかも?

 

我ながらに完璧なプランである。

あれだな、怪人が人殺さないように誘導してたって話にも気付いてもらえたら嬉しいな。あれは単純に光堕ちした時に人殺してたら許されないよなぁって思ったからなんだけど。

 

あと普通に罪悪感凄そうだし。

お前のせいで私の大切な人が! とか、俺の娘をよくも! とか言われたら普通に精神が持たない。ごめんなさいごめんなさいで涙流しながら一生償いの日々を送らされることになると思うとゾッとするね。

 

悲しい展開はいらないのだ!

 

まあ、ひとまず今後の展望は決まったかな。

 

あとは、戦闘にひっついてくるであろうキュヴァちゃんをどうするか、についてなんだけど……。

 

「ルーイ、ちょっといい?」

 

椅子に座って紙と睨めっこしながら頭を悩ませてた俺ことブラックルーイだったが、俺の自室の扉をノックする音と、師匠の声らしきものが聞こえてきたので、一旦中断する。

 

師匠に光堕ち願望がバレるのはまずい! と思っておそらく光堕ちのプランを書いていたであろう紙をどこかに隠そうとしていたが、よくよく考えたら紙には何も書いておらず、頭の中でしか考えていなかったことに気づいたので、大人しく扉を開けて師匠を招き入れることにした。

 

「師匠、どうしたんですか?」

 

「ちょっと話があってね」

 

「?」

 

どうしたんだろうか。

もしかして、今後のミステリアスムーブについてのお話だろうか?

 

ごめん師匠、俺、本当は光堕ちが好きなんだ。ミステリアスムーブもいいけど、光堕ちの方が好きなんだ。

 

「……ジェネシステネーブルについて。それと、ピュアについて話しておかないといけないことがあって」

 

心の中で師匠に謝りつつも、話題がミステリアスムーブではないことにホッとする。

正直ミステリアスムーブもうするつもりないんだよね、光堕ちする上で、お姉ちゃんの名前出されたらうっ……記憶が…! とかやらないといけないし、あー洗脳されてたけど善の記憶が残ってて〜みたいなのもやりたいし。

 

「ジェネちゃんと、ピュア様について、ですか?」

 

「そうね。先にジェネシスについてよ。単刀直入に聞くけど、ルーイは、あいつの正体を知ってる?」

 

それって、ジェネちゃんが夏場夕音って名前で、俺の叔母っていうこと?

知ってるけど……それ、言って大丈夫なのかな?

 

ジェネちゃんって、自分の情報どこまで開示してるんだろ?

いくら師匠といえど、勝手に言っていいものなのか……。

うーん。とりあえずは知らないってことにしておいた方がいいのかな?

後でジェネちゃんに確認とって、言ってもいいよって言われたら師匠に言おう。

 

今は知らない体で通す。

 

「幹部ということ以外何も知らないです」

 

「そうなのね…。素性を知らないなら、それでもいいけど…。あいつのことは、そこまで信用しない方がいいわよ」

 

「?…何でですか?」

 

「ルーイの立場はあくまでモルモットだから、あんまり組織内の詳しい事情は話せないわ。けど、ジェネシスを無条件で信用するのはやめておきなさい。あくまでこっちが利用してやるつもりで接するくらいが丁度いいのよ」

 

んー。師匠はジェネちゃんの正体について知った上でこう言っているのか、それとも知らないけどあいつ得体が知れないから警戒しとけよってことなのか。

 

まあ、どっちにしろ、光堕ち願望は誰にも明かす予定はないので、そういう意味ではある意味誰も信用していないという風に表現できるだろうし、ま、現状維持で大丈夫そうかな。

 

「分かりました。あんまり信用しすぎないように気を付けます」

 

「それならいいのよ。じゃあ次、ピュアのことなんだけど」

 

「ピュア様、ですか…?」

 

あー。光堕ちしたら1番最初に殺す予定の幹部ね。はいはい。あのセクハラ野郎がどうしたんです? もしかして解雇? それはそれで困るな、殺せなくなるし。

 

「あいつも信用ならないわ。……ピュアが言うには、ルーイと仲が良いってことらしいけど、そうなの?」

 

「い、いや……親しくはないと思います」

 

何で勝手に仲が良いことにされてるんだ…。

ああ、何で俺がここまであいつのことを嫌ってるか何だけど。

まあ、端的に言うとキモいからだ。

 

やたらとベタベタ身体接触してくるし、あいつ俺がいるってわかったらずーっっと俺にひっついてくるからさ。不快感半端ないの。

幹部様が近くにいるときは、あんまりスキンシップ激しくないから助かってるんだけど。

 

「まあ、親しくないならいいのよ。あいつも信用ならない存在だから」

 

「そうなんですね」

 

元々信用もクソもないからあんま関係ないな。

 

「……あいつ、何か企んでるみたいだし…。オクトロアが調べた話によると、どうにも、街の襲撃を計画してるみたいで」

 

「街の襲撃…?」

 

「そうよ」

 

はあ、いつも通りの『ワ・ルーイ』では?

いつもは幹部様が積極的に計画してやってたけど、それをピュアがやり始めたってことなんだろうか?

 

あれか、幹部様は計画立ててやってるから、変に別で街の襲撃を予定されても困る、とかそういう話なんだろうか?

 

「余計なことしやがって……! やめさせよう! とかそういう感じですか?」

 

「? いや、別にやめさせようとか、そういう話じゃないわ。オクトロアも、特段それ自体で困ることはないって話してたし」

 

ありゃ、違ったか。

まあ、幹部様のことだ。仮に予定外の街の襲撃があったとしても、すぐに計画を修正してカバーすることくらいできるだろう。

 

「幹部様からすれば、予定外の襲撃があっても修正できそうですもんね」

 

「ま、普段からイグニスの奴が勝手に暴れたりするし、慣れっこなんでしょうね」

 

イグニスっていうと、キュヴァちゃんと険悪な雰囲気だったあの男幹部か。

あの人も幹部様の予定にない襲撃とかやっちゃう感じなんだ。じゃあ、キューティバースちゃん達と戦ったことあるのかな?

 

「って、じゃあ何でピュア様が街の襲撃を行うと困るんです?」

 

「…困るっていうか……。ピュアの奴、元々そういうことする奴じゃないし、急にそんな計画し出したのが不自然だって、オクトロアが言ってただけで……」

 

つまり、怪しいから気をつけとけよ、とかそういう感じのイメージなんだろうか。

 

「まあ、とりあえず信用するなってことで良いんですかね?」

 

「まあ、そんなところよ。あいつ、マインドライフとも交流あるみたいだし。あー、マインドライフっていうと、洗脳装置を作った……」

 

「この前聞きましたよ。師匠ボケてきました?」

 

「そうだっけ? ってボケてないわ!」

 

でも、マインドライフと交流があるわけかー。

やっぱピュアって碌でもなさそうだな。

 

「まあ、気をつけときます」

 

「そ。まあ、ピュアの街の襲撃に合わせて、一応ルーイも一緒に出向くことになってるんだけど……。まあ、オクトロアの計画してる奴じゃないし、やばそうだったらいつでもその転移魔法機とかいうインチキ指輪で帰ってきたら良いから」

 

えーピュアの計画してる襲撃に参加しなきゃいけないのかぁ。

まあ、師匠から帰ってきて良いって言質はいただいたんで、嫌になったら速攻帰ってこよーと。

 

逆にピュアの計画なんだし、むしろピュアの邪魔して魔法少女達に実は善の心が残ってて〜的なアピールできるかもしれないしな。

 

てか逆にそれだな! 決定。そこでピュアの身に危険が迫っても関係ないし。

よし、そうと決まれば!

 

光堕ちのための裏切り大作戦、開始〜!

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