TS魔法少女は光堕ちしたい!!   作:布団から出られない

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誤字報告助かってます! 本当にありがとうございます!!


50怪人の生みの親は悪を貫く

 

 

さてさて、街の襲撃を行っていくわけですけれども。

ピュアの計画だし、ピュアが用意してた怪人は先に倒しちゃおうかな。邪魔だし。

 

一応怪人って俺を実験して生まれた存在なわけだから、ある意味俺の子って言えるわけで。

その怪人を殺すってことは、子殺しになるのでは?

 

ひえー。これはとんでもない悪だね。

 

「はい『闇の炎』」

 

「グギッ!」

 

俺は目の前にいた豚の人型怪人を火で炙る。仲間だと認識していた俺から突然攻撃されたからか、驚いて攻撃を避けることも、防御することもできない。

無防備な体に、遠慮なく熱を叩き込まれ、もがき、苦しみ出す。

 

ママ、何でぼくをいじめるの〜? とか思ってるのかな? もし思ってたらちょっと心に来るけど、まあ、怪人には感情なんてないでしょ。

幹部様のことだ。感情なんて設定しちゃえば、街の襲撃を行わせる上で邪魔になるってことくらい理解してるはず。いらない機能はつけないって、そう判断するはずだ。

 

幹部様を信頼してるからこそ、怪人に感情が備わっていないと、そう思えるのだ。

 

というわけで、感情を持たないただの兵器にはご退場願いまして。

 

「さあ、行け行け妖魔ども」

 

それはそれとして、襲撃を起こさないと魔法少女が駆けつけてくれないので、怪人の代わりに妖魔達を数体ばら撒いて、街を破壊させる。え? 妖魔も感情を持たないただの兵器なんじゃないかって? それはそう。

 

ま、怪人ほど豪快に街を壊せるわけじゃないし、強さもそこまでだけどね。所詮ピュアの計画だし、こんなもんで十分でしょ。

 

さて、魔法少女達が来るまで暫く様子見かな。まあ、普段の活動範囲と違うから、キューティバースちゃん達がやってくるかは不明だけどもね。

 

てか、さっきから地響きが凄いな。幹部イグニスが他の魔法少女と戦闘してるらしいし、その余波がここまで来てんのかな?

 

んー、他の地域でも魔法少女が活動してるんなら、今俺がいるこの地域では別の魔法少女が活動してる、なんてこともあるんだろうか?

というか、魔法少女ってどのくらいいるんだろう?

もし地域毎に数人いるなら、相当な数になりそうだけど。

 

大丈夫? 『ワ・ルーイ』ってちゃんと魔法少女に対抗できる?

全員でかかってこられたらやばそうじゃない?

 

いや、光堕ちしたらどうせ滅ぼすから良いんだけどさ。

俺が光堕ちする前に壊滅したらそれはそれで困るからね。っと、さてさて、妖魔くん達は街で暴れてくれてるけど……。

 

魔法少女ちゃんは釣れてるかな…?

 

「ブラックルーイ……」

 

「スターチススクラッチ、だったかな?」

 

現れたのはスターチススクラッチさんでした。他の魔法少女はいない。妖精さんがいるくらいかな。

というか、この頃よく会うね。もしかして最近魔法少女になって戦うようになったとか?

 

まあ、何でも良いか。

スターチススクラッチは、俺が広井愛結として活動している時に襲ってきてたし、ブラックルーイは倒します、な派閥だと思うんだよね。

何なら殺してきそうというか。

 

だから、むしろ良かったかもしれない。ここいらでピュアを裏切って、実は善人なんじゃ…? って思わせとくことで、光堕ちの下地を作っておくってわけですね。

 

「……どうして、あの怪人を始末したの? 怪人は、仲間のはずでは?」

 

「あー……」

 

見られてたんだ。

何で? まだそんな街への襲撃はしてなかったはずだし、普段とは活動地域も違うはずなのに?

そんなにはやい段階で俺のいるこの場所までやってこれるものなの?

 

も、もしかして……。

 

俺は妖魔を1匹呼び出して、自分の体を隅々まで調べさせる。

すると……。

 

「げっ」

 

まーた発信機みたいなのがつけられてましたよ。一体いつから?

まあ、この前キュヴァちゃんと一緒に戦ったあの時なんだろうけどさ。

いや本当この子油断ならないな。ストーカーの才能あるよ。

 

「ちっ……取られたか…」

 

『流石に同じ手は通用しませんわね』

 

……てか、この場合分身はどうなるんだろ?

分身にも発信機ついてる状態なのかな?

 

いや、多分発信機は外れてるよな。だって、この場所に来てる時点でそういうことじゃん? 分身にも発信機が付いているなら、そっちの方向かってもおかしくないはずだし。

 

にしても…。

 

「アジトには襲撃してこなかったんだ? この前みたく、攻め入っていればよかったのに」

 

「……白々しい。アジトに帰ると、私がお前に取り付けた発信機は機能しなくなった。おそらく、アジトには発信を妨害する魔法のようなものが施されている。違う?」

 

あ、そうなん?

じゃあ、ジェネちゃんのアジトはバレてないってことっすね。

確かに、よくよく考えたら、今この場にやってきたのも不自然だもんな。常に発信機が発動してるなら、何も今じゃなくて、もっと別のタイミングで俺の場所に向かってきててもおかしくはないはずだし。

 

でも、前のアジトの時は発信機で居場所バレたんだよな…。

もしかして、発信機の妨害機能付いてるのはジェネちゃんのアジト特有の性質なのかね?

だとすれば、俺さっきまでピュアのアジトにいたし、ピュアのアジトの場所、もうバレてたりする?

 

まあ、あのアジトがバレても俺はノーダメージだから良いんだけどさ。

 

「さあ? 私が知ることじゃないかな」

 

「……まあいい。けど、さっきの質問には答えてもらう。何故、怪人を倒したのか…」

 

んー、そりゃ、ピュアのこと裏切ろうと思ってたからなんだけど…。

そんなこと言えないしなぁ。

それっぽい理由、それっぽい理由なんかないかなー……。

 

「……役立たずだったから。あの怪人、今までの怪人と比べて粗悪品だったから、必要なかったの。戦場にいても邪魔になるだけだし、処分させてもらったというわけ」

 

「処分……」

 

別にあの豚さん怪人、粗悪品でも何でもないけどね。

いつも通りの性能の怪人って感じだったよ。どこーも悪くない。

けど、もう死んでるからね。死人に口なし。都合の悪いことは全部被せちゃおうぜって話。

それに…。

 

「元々私を実験して生まれた存在なんだから、私がいくら怪人を使い潰しても許されるでしょ?」

 

「なっ……実験…?」

 

『怪人の起源は、まさか……』

 

俺がいなかったら、怪人なんて生まれてないんだし、俺はもはや製造者といっても過言ではない! 

自分が作ったものを自分で壊して何が悪い! 俺は怪人の親だぞ!!

 

……んーどうみても毒親です。対戦ありがとうございました。

 

とまあ冗談は置いておくとして。

実際、怪人はまた作ろうと思えば作れるし、ピュアの計画ってことで、元々幹部様もそこまで期待しているわけじゃないだろうから、まあ、怪人の一体くらい安いもんですよ。

 

「実験…とは……一体……」

 

「そこが気になるんだ……」

 

実験の内容とか、そんなの聞いても面白くないけどなぁ……。

ちょっと体切り刻まれたり、培養液に入れられたり、変な薬飲まされたりするだけだし。

 

どうせ魔法少女達には関係ない話だしね。

実験されてました、被害者です〜ってアピールしても良いんだけどさ、客観的に見ると多分結構グロテスクなこともされてるから、あんま言いたくないんだよね、実験のこと。

まあ、さらっと実験されてたよ〜くらいなら良いんだけども、あんまり深掘りするとね…?

 

俺は光堕ちがしたいだけだしさ。あんまりグロい話を魔法少女達にするのも酷かな?って思うんだよ。

洗脳デッキも、別に最初使おうと思ってたわけじゃなかったし。

 

「お喋りはここまで。さあ、街を破壊されたくなかったら、それなりに争うと良い」

 

言って、俺はもう数匹妖魔を召喚して、スターチススクラッチにけしかける。

 

「く……情報は聞き出せなかったか…!」

 

「そんなに組織のことが探りたい? なら、私を倒して、拷問でもするといい…。倒せるものなら、ね!」

 

あ、ミステリアスムーブは卒業しました。

今日からはミステリアスルーイはやめて、再び悪の魔法少女ブラックルーイたんになるよ! 存分に悪辣ムーブかましていこうね!

 

「『リリースサイクロン』」

 

スターチススクラッチが、竜巻のような旋風を起こし、妖魔達を蹴散らす。

その旋風は、そのまま俺の元へとやってくる。

 

妖魔は雑魚敵ではあるが、一般人にとっては十分に脅威となるくらいの戦闘能力を持っている。それを一瞬で蹴散らせる魔法だ。当たればある程度ダメージを負う。だから。

 

俺は懐からナイフを取り出す。

漆黒に輝く、光沢のあるナイフ。

その名も『ブラックナイフ』!

まんまじゃねーか! と思うかもしれないが、俺にネーミングセンスを期待しないで欲しい。この『ブラックナイフ』、何と魔法少女の体に傷を付けられるんです。

 

でも、この『ブラックナイフ』でスターチススクラッチと戦う……なんてことはしない。

なんたって、これは魔法発動のための小道具なんだから。

 

俺は、自身の腕にナイフを突き立てる。

俺の手から血が吹き出し、それによって、俺は魔法の発動条件を満たすことができるのだ。

 

「『ブラッドテンタクル』」

 

俺の血は、触手へと姿を変えていく。

そして、スターチススクラッチが放った『リリースサイクロン』を、城壁となって俺の身へと届かぬように防御してくれた。

 

正面の方に触手が向いているので、俺の方から見るとあんまり気持ち悪くないが、影を見るとウネウネ動いているのがわかるので、ちょっと気持ち悪いかもしれない。

まあ、もう何回か使ってるから慣れたけども。

 

「……前々から思ってたけど、その魔法……」

 

「スターチス!!」

 

俺が『リリースサイクロン』を防ぐと同時、スターチススクラッチの元に、キューティバースと、ホワイトポイズナーがやってきていた。

なるほど、この場所も彼女達の活動範囲内なわけだ。

 

てか、さっきより地響き酷くなってきてるな。イグニスのところの魔法少女、暴れすぎじゃね?

 

「キューティバースに、ホワイトポイズナー…。来たんだね、この場所に」

 

「うん。けど、怪人は…?」

 

「……多分、もう倒してる。あそこに、豚みたいな見た目をした人型の何かが、焼け焦げているから」

 

『ホワイトの言う通りクル。あの豚もどきが、怪人クル』

 

『てことは、スターチスが倒したってことっきゅ?』

 

『いいえ、違いますわ。あの怪人は、ブラックルーイが自分自身で……』

 

わー! わー!

俺が怪人処分したこと共有されてるー!

いや、魔法少女達に知られる分には良いんだけどさ…。

 

幹部君に知られたらどーしよ……。

スターチススクラッチだけならまだしも、キューティバースちゃん達にも伝わったら、幹部君とキューティバースちゃん達が戦闘した時に、ワンチャン情報共有される可能性があるわけで……。

 

そうなったら俺、幹部様にこっぴどく叱られるくね?

やだやだー! 幹部君俺を叱らないでー! 

 

「……なに……あれ…?」

 

キューティバースちゃん達は、俺の方を見て、酷く驚いた顔をしている。

ん? もしかして、『ブラッドテンタクル』をみてそんな顔してらっしゃる?

 

いや、この魔法キューティバースちゃん達にも使ったことあるはずなんだけどな。今更そんな驚くようなこと……。

 

「へあ?」

 

地面を見ると、俺の影が完全に消えている。触手の影も、完全に見えなくなっている。

それは、陽が落ちて全部影になった、というわけではなく……。

 

「あ………」

 

俺は後ろを見る。そこには……。

 

「やあ、ルーイちゃん。おまたせ」

 

巨大なロボ……いや、巨人が…。

その肩にピュアを乗せた状態で、戦場へとやってきていたのだった。

 

な、なんじゃありゃ……。




昨日投稿できてなくて、毎日投稿の記録が途切れましたorz

約束したわけじゃないのでまあいいんですけど、匿名で行ってる関係上、活動報告とか使えませんしね…。

流石にこれでエタるんじゃないかと不安に思うことはないだろうと思いますけど、まあたまに2、3日くらい投稿できない日があってもおかしくはないと思ってていただけると助かります。


あと、作品に関係ない感想は利用規約違反になっちゃうので、今回の後書きのために感想書くとかは控えた方がいいかも。(書くなら作品の感想+αとしての方が良いです)
感想いただくのは嬉しいのに、その感想が規約違反だって消されちゃったらこちらもショックなのでw

活動報告でアレできたらいいんですけどね…。匿名解除も考えときます。


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