共通テストが終わったので、AbemaTVで初めてこのすばを見始めました。面白いですな。
デストロイヤーの中から何度も避難命令が出される中、カズマは近くにいた冒険者達を集めていた。
「おい、この警告はなんだ?このまま此処にいたら不味いんじゃないのか?」
一人の冒険者が口にした。
ユウヤ自身も、というか、ここにいる誰もが気付いていた。
「多分だが、このままだとボンッってなるんじゃないかと思うんだ。こういった場合だと」
カズマの言葉に、居並ぶ冒険者達の顔が引きつる。
この巨大要塞が爆発すれば、一体どれくらいの被害が出るのか。少なくとも、この街が廃れることは確定だろう。
「み、店が……。このまま被害にあったら、お、お店が、お店が無くなっちゃう……」
それは泣きそうなウィズの声。
彼女の言葉に、ユウヤは真剣な表情を浮かべると、彼はクイクイッ、と彼女の服を引く。
「行くよ。店を失わないために」
「……はい!」
先程までの顔は鳴りを潜め、厳つい表情を浮かべると、二人はデストロイヤーに向かって駆け出す。
そしてカズマが拡声器を手にとり、大声を張り上げた。
『機動要塞デストロイヤーに乗り込む奴は走り出せー!!』
それを合図に、多くの冒険者達が一斉にデストロイヤーへ駆け出す。
……と、そのときだった。
ガシャン、と上から何かが降ってくる。突然の事に冒険者達は足を止め、武器を構える。
「ゴーレムだ!!さっきの震動で上から何体か落ちてきたんだ!!」
小型のゴーレムや戦闘用ゴーレム、果てにはそれより一回り大きいゴーレムが現れた。
『思った以上に数が多い!早く乗り込むためにも時間短縮だ!ユウー!!あれを使えー!!』
「了解!」
コネクトですぐさまショルダーレーザーを取り出すと、すぐに背負って磁石をはめ込む。
『N』
『S』
『『MagnetOn』』
電子音声が鳴ると、カチカチと操作をして、斜め上に向いていたショルダーキャノンが水平方向を向き、必殺技待機に入る。
『来るぞ、全員避けろー!!巻き込まれると冗談抜きで死ぬからなー!!離れろー!!』
カズマの声で、周りから人が一斉に離れる。隣のウィズも周りほどではないが、ユウヤから少し離れる。
「『マグネットエレクトリッカー』ッ!!」
はめ込んだ磁石を両方とも上に上げると、左右のニ門の電磁砲にエネルギーが溜まり、中央に巨大な光弾が出現すると、ゴーレム達がいる場所へ撃ち出す。
『Limit Blake!』
撃ち出された弾が一体のゴーレムに当たると、磁石に引き付けられるようにゴーレム達を巻き込んで集める。
地上に落ちた全てのゴーレム達を巻き込むと、やがて超強力な磁力によって、ブラックホールに吸い寄せられるが如く中央に向かって圧縮していき、最終的に圧壊する。跡にはゴーレムだった何かが、そこらに散らばっていた。
「……エッグ」
先程まで動いていたゴーレムの姿と比較し、目の当たりにしたことで、冒険者達は改めてその恐ろしさを感じた。
『っそ、そうだ!見てる場合じゃねぇ!お前らー!!道は開いたぞー!!』
その声にハッと気を取り戻し、再び冒険者達が足を進める。
ユウヤもショルダーレーザーを肩から下ろすと、デストロイヤーに乗り込むべく走り出す。それに少し遅れてウィズも続く。
アーチャー達が弓で矢を放つ。狙撃スキルで飛距離を強化された矢は、重い矢尻とロープを物ともせず、巨大なデストロイヤーの甲板に楽に届き、障害物に引っ掛かる。
矢の後ろについたロープを引くと、それがピンと張られた。冒険者達はそれを伝い、登っていく。
「「「乗り込めー!!」」」
冒険者達は次々と、まるで平和な村を襲う盗賊か何かの様な奇声を上げて、巨大要塞へと乗り込む。
「私達も続「ボク達はもっと早くいくぞ」……え?あ、あああああの!?」
ウィズもロープを使おうとするが、それを阻止する様に手を掴むと、背中に背負っておんぶする。
「ユ、ユユユユユユウヤさん!?」
「ゴメン!謝罪はあとでする!!舌噛まないようにして!!」
大破した前足を踏み台に思いっきり踏み込み、そのまま飛び上がると、壁を走って登る。一番最初にロープで登っていた冒険者をも置き去りにし、甲板へ最初に降り立つ。
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「前々から思ってましたが、ユウヤさんって寸前になってから軽く言って行動しますよね!?もう少し余裕もって説明してから行動に移してください!!訳もわからず、されるがままの状態になるこっちの気持ちも考えてくださいよ!!」
「……ゴメン。いつも言葉足らずなのは悪いとは思ってるから。背中ポカポカ叩かないで」
と、前から先程地上へ落ちたゴーレム達と同じ種類の者がこちらへ向かってくる。
「来たか。ショルダーレーザーはさっき置いてきたから、一体一体攻撃して倒すか。『ハイドロ』!」
「まだ言いたりませんが……仕方ないので後回しです!『ライト・オブ・セイバー』!」
……そうしてゴーレム達を破壊して数分、気づけば追いついてきた冒険者達も周りにおり、人手が増えたことでゴーレムの減りが早くなってきた。また、数名の冒険者達は、この要塞を乗っ取ったと言われている、責任者が立て籠ってるとされる建物のドアをこじ開けようとしていた。もはやどちらが侵略者か分かったもんじゃない。
「……これ、完全に俺らが侵略者じゃね?」
「カズマ、シーっ!私も思ってたけど、今は言わない方が吉よ!!」
声に気づいて振り返ると、ようやくロープを登って辿り着いたのか、カズマと水の女神がいた。
と……。
「デカいのが行ったぞー!!」
声に振り向くと、そこには一回り大きい、一体の戦闘用ゴーレムがいた。
一昔前のロボットブームでよく見るデザインをした、無骨で大きい人型のゴーレムだ。
「おいアクア。いい物見せてやる。スキルの有効な使い方ってやつだ」
すぐさま妖刀で斬ろうとしたとき、カズマが手をわきわきさせて、ゴーレムに向かって手を上にして突き出した。
何かと思ってその手を止め、そのまま見る。
「『スティール』!」
「……あっ、待て!カズ……」
「ちょっ!カズマ、待ちなさ……」
カズマが何をするのか察すると、ユウヤと水の女神が鋭い制止の声を上げる。……が遅かった。
カズマの突き出した手の上には、見事巨大なゴーレムの頭が載っていた。勿論頭を盗られたゴーレムは、途端に動かなくなる。
そして、スティールによってしっかりとカズマの右手の上に乗っかった、かなりの重さを誇るゴーレムの大きな頭は、掴んでいた右腕ごとカズマを引っくり返らせ、そのまま重力に従って右手を下敷きにして地面に落ちた。
「……っぎゃー!腕が!腕がああああああっ!」
ドヤ顔だったカズマの表情が泣き顔に変わる。
「何やってんだよ………ほら」
「ちょ、もう少し優しくどけて上げてください!大丈夫ですかカズマさん!?重い物を持っているモンスター相手には、スティールを使ってはいけませんよ!」
ユウヤが呆れて右手を挟んでいるゴーレムの頭を足蹴り一発でどかし、ウィズがカズマを心配する中、右手の具合を水の女神が見る。
「アクア……これ折れてる。絶対折れてるよ」
「ヒビも入っていないわよ。一応ヒールくらいかけるけど、あんまり調子に乗ってバカな事しないでね?」
水の女神の言葉に何も言えず、カズマは顔を赤くしていた。
「開いたぞーっ!」
砦の様な建物のドアを冒険者達がハンマーで叩き壊し、そのままぞろぞろと建物の中に入っていく。
一番先頭を走るのはユウヤだ。その隣にはウィズもいる。
中には何体もゴーレムがいるが、地上ほどの強さは無く、すぐさま破壊して前に進む。途中体力のないウィズの手を引っ張って進んでいき、建物の最奥へと辿り着く。
「はぁ………はぁ………は、速すぎですってユウヤさん……。他の冒険者さん達と一緒に行っても良かったじゃないですか……」
「確かにそうだったかも………な?」
部屋の扉を開けると、想像もしていなかった光景が目に入る。
……それは、白骨化した人の骨。
この機動要塞を乗っ取った研究者は、ゴーレムに囲まれたこの要塞内で、寂しげに部屋の中央の椅子に腰かけていた。
「あれって………もしかしてデストロイヤーを乗っ取った研究者ですか?」
「そうみたいだな。机の上に沢山書類あるし。……でも何か変だ。未練というか怨念というか、そういった物がこの人骨から一切見られない」
「確かにそうですね……あれ、これは…………」
「手記か?」
ウィズが机の上に乱雑に詰まれた書類に埋もれた、一冊の手記を見つけ出した。
どんなことが書かれているのか。そんな単純な興味から読み始める。
………それが予想を遥か上回る酷い内容だったのかも知らずに。
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「………なぁ、どうした?冒険者達が二人のお通夜な雰囲気に圧されて、ここに人溜まりが出来てんだけど」
数分後、沈黙した空気を破るように尋ねてきたカズマの言葉を聞き、ようやく二人は顔を上げる。だが、二人は沈んだ表情をしており、口を開く気力も起きないくらい重たい雰囲気を纏っていた。
ユウヤは何も言うことなく、中央の白骨化した人の死体を指差す。それを見た冒険者達は、察して寂しげな浮かない顔をする。
だが彼らは知らない。ユウヤ達はそれで沈んだ表情をしているのではないことを。
そして水の女神はペタペタと骨を触ると。
「既に成仏してるわね。アンデッド化どころか、未練の欠片もないぐらいにはそれはもうスッキリと」
「………え?いや、未練ぐらいあるだろ。これ、どう考えても一人寂しく死んでいったみたいな……それでユウとウィズはそんな表情してるんじゃないのか?」
そのカズマの言葉に、手記を渡して答えた。
首を傾げつつ、水の女神が手に取ってそれを開くと、皆、空気を察して押し黙った。
冒険者達が見守る中、二人は鳴り響く機械的な警告の声に耳を澄まし、現実逃避していた。
そんな中、既に二人が読んだ手記の内容を水の女神が再び読み上げる。
「───○月✕日。国のお偉いさんが無茶言い出した。こんな予算で機動要塞を作れと言う。無茶だ。それを抗議しても聞く耳持たない─────」
………読み上げられる度、皆の視線が白骨化した骨に集まったり、微妙な空気になってくる。次第に視線が鋭くなり、水の女神はそれに軽く怯え、やがて目を向けなくなる。
機動要塞デストロイヤー誕生の真実。
それは余りにも下らなかった。
国からの注文に、バカのフリをしてやり過ごそうとしたが、部下からも相手にされず、やがて提出期限が迫っていた。
そんなとき、嫌いな蜘蛛が這い回ってたので、手近にあった設計図の用紙で叩き潰し、用紙が高い上に期限に間に合わせなければならないため、蜘蛛の形の跡、要はシミがそっくり付いた紙をそのまま設計図として提出した。
……そしたら本当に巨大な蜘蛛の形の機動要塞が製造されてしまい、肝心の動力源をどうするのか聞かれ、「伝説のコロナタイト持ってこい」と軽々しく言った。どうせ無理だとタカを括っていたのだろう。だかコロナタイトは無事つつがなく入手出来てしまった。しかも三つも。
伝説の燃料を三つも見つけ出すとは、ハッキリ言って頭がおかしいと思う。
進退極まりない状況となり、遂に試運転となる。だが、彼はもうどうにでもなれと酒を浴びるほど泥酔した勢いで、コロナタイトの近くに寄って説教の如く罵詈雑言を言いまくる始末。
挙げ句の果てには、根性焼きと言って煙草をコロナタイトにうっかり着火してしまった結果、突然暴走して関係者が全員逃げ出す事態になり、機動兵器の中に1人取り残されてしまう。そしてそのまま研究者はここで余生を過ごすことになり、止めようとすることもせず放置したため、現在まで暴走することになった。
「──────これ作った奴絶対バカだろ。……おっと!これを作った責任者、俺でした!」
最後まで読み上げたあと、困った顔で水の女神が言った。
「………お、終わり」
「「「なめんな!!」」」
ユウヤとウィズ、水の女神以外が見事にハモった。
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「これがコロナタイトか。ってか、これどうやって取るんだよ」
ここは機動要塞の中枢部。
大人数で行ってもしょうがないと皆に任され、ユウヤとウィズ、カズマ、水の女神の四人で入った部屋の中だった。
部屋の中央には、鉄格子で囲まれた小さな石、コロナタイトが燃える様な赤い光を放ち続けている。
だがどうしようか。鉄格子に囲まれたそれは、普通の方法では取り出せない。
「どうしようかしらね……あっ、そうだわ。ユウ、あんたの剣でこれを……」
そう、水の女神が何か言いかけたとき、カズマが行動に出る。
「おい、格子なんて斬らなくても、こうすりゃいいんじゃないのか?この距離なら関係ないだろ……『スティール』ッ!」
「おまっ、何やってんだ!?」
「ああっ!カ、カズマさんっ!?」
ユウヤとウィズが何かを叫ぶ中、コロナタイトは格子をすり抜け、カズマの手の中におさまった。
────────── 赤々と燃えながら。
「ああああああああああづあああああ!!」
「『フリーズ』!『フリーズ』!」
「馬鹿なのかお前!なんでスティールで盗ろうと思ったんだよ!カズマがいま起こした行動は、メラメラと燃えている燃料を、素手で直に掴もうとするような事だぞ……!」
「『ヒール』!『ヒール』!……ねぇ、ユウも言ってたけどバカなの?カズマって普段は結構知恵が働くって思ってたんだけど、さっきのゴーレムの件といい、実はバカなの?」
普段しっかりしているユウヤと、普段からあまり考えずに短絡的な行動をする水の女神に言われ、カズマは何も言い返せていなかった。
カズマの右手に焼きつき、危うく腕を燃やし上げそうになったコロナタイトが、大慌てで冷やしてくれたウィズの足元に転がった。
それは一瞬は冷やされたものの、また再び赤々と燃え始める。
「マズいですね、時間がないです。……ユウヤさん、氷系の魔法で冷やしてくれませんか?少し時間を稼いで欲しいです」
「分かった。『プッシュブリザード』ッ!」
魔法によって、コロナタイトが凍らされ、更に少し小さくなった。これで一旦コロナタイトは沈静化するが、所々から煙が出始めている。持ってあと1分といったところだろう。
「一応1分だけだけど、爆発する心配は無くなった。あと爆発の威力も抑えたよ。それでも家が一軒吹き飛ぶくらいの威力はあるけどな」
「十分です。……これ、どうしましょうか。あとこれを処理しても、まだ二つあるんですが……」
どうしたものかと悩む。その間にもコロナタイトの煙は大きくなっており、何も出来ず刻々と時間が過ぎていく。
「………そうだ。アレがあった」
「!な、何か思い付いたんですか?」
ユウヤの言葉に明るく反応するウィズ。ユウヤは声を落としてコソコソと話す。
「おーい!そっちで何の話をしてるか知らないけど、もう煙があちこちに出てるんだけど!!何かあるんだったら急いでくれー!!」
氷も溶けて赤くなり始めた。あまり時間がない。
「………本当に安全なんですね?」
「勿論。ボクを信じて」
「それを言われたら信じることしか出来ないじゃないですか……分かりました」
ウィズも納得すると、ユウヤは物を転送する魔法、『トランスファー』を発動し、目の前からコロナタイトが消える。これで一つは対処出来た。
「よーし…」
「安心してるところ悪いが、まだ格子の中に残ってんだけど!どうやって取り出すんだよ!スティールしてまたあんな思いするのゴメンだ!!」
「あれはカズマが勝手に自爆しただけだと思うけど……」
そう。まだ一つを対処しただけ。あとコロナタイトは二つ残っている。急いで取り出す必要がある。
「取りあえず、この格子を壊して取りやすくするぞ。『毒狐』」
妖狐を毒狐にし、鉄格子に向かって水平に振ると、スパッと斬れて隙間が出来る。火傷に注意しつつ、鉄格子を壊す。
「『金属変化』。使うのは……これでいいか。『ウインチアーム』」
魔法を右腕に唱えて金属の塊がくっつく。そして再び呟くと、右腕全体に箱型巻き上げ機の見た目をしたユニットが装着される。装備の先端にはワイヤー付きフックがある。それが射出されると、中のコロナタイトをワイヤーがグルグル巻きにしてガッチリ掴み、外へ取り出す。床に置くと、すぐにもう一個も取り出した。
「こ、こんなあっさり………」
「そもそも、普通はああやって装備してから取り出すのよ?素手で触ろうとすれば、怪我するって普通は分かるでしょ?」
「と、とにかく!二つとも取り出せたんだ。あとはさっきみたいにユウの魔法で移動させれば」
「え、無理」
「いけ………はぁ!?何でだよ!さっきはいけてたのに!?」
確かにそうだが、さっきのコロナタイトを転送した場所は、一個を保管するのが限界だ。それ以上入れると、それこそ爆発して大惨事になる。故に無理である。
説明すると、カズマは自分の頭をガシガシと掴む。
「くっそここに来て手詰まりかよ!!どうすりゃいいんだ!!」
「一応冷やしてはおくか。『プッシュブリザード』」
「……あの、ユウヤさんはテレポートって持ってます?」
ウィズがおずおずと聞いてくる。持っているが、残念ながらこの世界のテレポートは持っていない。
「ちなみに性能は何ですか?」
「対象をテレポートさせるのは同じだけど、指定できる場所と人数に制限はない。範囲にはあるけど。でも、ボクのテレポートは一度行ったことある場所しか行けない。しかもどこも普通に人が訪れるところばかりだし……ウィズは?」
「私はアクセルの街と王都、ダンジョンです。ただ……前の2つは沢山の人が住んでいますし、ダンジョンも魔法の素材集めにちょくちょく利用していた世界最大のダンジョンでして……今では迷宮を名物にした一大観光街に……」
「なんて迷惑なんだよ!ほ、他には?他にはないのか!?」
「あ、あとはランダムテレポートという転送先を指定しないで飛ばす物もあるのですが、これは本当にどこに飛ぶのか分からないので、転送先が海や山なら良いのですが、下手をすれば人が密集している場所に送られる事も……」
「う、う~ん……一体どうしたものか」
考えてる間にも、コロナタイトは煙をプスプスと吐き出し、輝きを増す。そしていつの間にか、機械的なあの警告音も止んでいた。
「ヤバいって!!もう片方の石が赤を通り越して、白く輝き出してるんだが!!……もう背に腹は変えられねぇ!世の中ってのは広いんだ!人のいる場所に転送されるよりも、無人の場所に送られる可能性の方が、ずっと確率は高いはずだ!大丈夫、全責任は俺が取る!こう見えて俺は運が良いらしいぞ!!」
カズマの言葉にウィズが頷き、声高に魔法を唱えた。
「『テレポート』ーッ!」
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「どうなった?コロナタイトは二つともどこ行った?この近くじゃないだろうな!?」
カズマの言葉に、ウィズと水の女神が不安そうに顔を見合わせ、ユウヤは周りをキョロキョロしだす。音が聞こえてこないあたり、大丈夫そうだ。
取りあえず外へ出ようということで、部屋から出て、ロープを伝って地上へ降りると、ダクネスやめぐみんの元へ向かった。
カズマが木陰で休んでいためぐみんを背負い、すっかり戦勝ムードで浮かれている冒険者達の間で、未だに街の前に仁王立ちしたままのダクネスの下へと向かう。
「おいダクネス。無事デストロイヤーの心臓部を止めてきたぞ。もう終わった」
「流石に疲れたわね。さて、屋敷に戻って、ちょっと豪華なシュワシュワでも飲みましょう!!きっと美味しいでしょうね!!」
………それが原因だろうか。
「まだ終わってない。私の強敵を嗅ぎつける嗅覚が、まだ香ばしい危険の香りを嗅ぎ取っている。……あれはまだ終わってないぞ!」
ダクネスの言葉に反応するかの様に、機動要塞そのものが動き出す。
「ま、また振動が聞こえてきましたよ!?」
「……なんか煙臭くないか?」
突然振動音と共に震え出し、どこからか煙のような臭いもしてくる。
「お前がまたあんな事言ったからピンチになってんじゃねぇか!!」
「ねえ待って!だから私今回はまだ何もやってない!やってないじゃないの!!」
……二度あることは三度ある。またしても危機が迫っていた。
長くなってきたんでここで切ります。すんません。
評価と感想待ってます。