1月ももうすぐ終わりかぁ。(執筆開始当時1月25日)
今回は結構短めです。
ー次の日ー
「ほんっっっっっっっとうに申し訳ございませんでした」
カズマ達が住み始めた屋敷へ向かい、昨日の出来事について説明する。途中からダラダラと汗が流れだし、話終えた瞬間、カズマは清々しいほど綺麗なポーズで謝罪した。
「あぁ気にしないで下さい!!テレポートしたのは私ですし、言ってしまえば自業自得で……」
「いや、俺が全責任取るって言っちまったからな。責任は俺にあるよ。ほんまにスマン………」
カズマが本気で深く反省の謝罪する。元々怒ってはいなかったが、ここまで誠意を見せてくると文句の一つも言えないものである。
「まぁなんだ……今回のは運が悪かったってことで、水に流そう。わざとじゃないってのは分かってるしな」
ユウヤは頭をポリポリと掻いてそう言った。反省が見られる人を甚振るのは趣味でないので、これ以上の強い言及は止める。
「お詫びとして、何とかユウの家とウィズの店の修理代、商品は弁償するよ。デストロイヤーのお金で足りるかは分からないけど………」
「で、ですがカズマさん。商品の中には高価な魔法道具なども含まれますし、ユウヤさんの家はかなりのお金を掛けて建てられましたので、結構しますが……」
「は、払うよ。二人の家と店の修繕費も、どれだけ時間がかかっても頑張って払う。……それで、代金は?」
「……本当に良いのか?」
カズマが不退転の決意の表情を見せ、無言で頷く。ユウヤとウィズが話し合って紙に計算式やらを書き出し、やがて終えたあと、口頭で伝える。
「ええっと……私の分は、家とお店の修理代の分も一緒にしますと………少し変動するかもしれませんが、最低でも二億八千万エリスはするかと……」
「ボクの分は、あの家は結構良い素材を使ったものだし、中にあった家具やら開発した道具、その設計図なんかを一緒にすれば……その、最低でも全部で五億三千万エリスは確定だな……」
無慈悲な宣告を言い渡す。カズマ達はその額の大きさに、滝のように汗を流し、顔色を悪くする。
「ご、合計で八億千万エリス………」
「ちょっとカズマどうすんのよ!!私達一気に借金持ちじゃない!!あんたが作った借金なんだから、あんた一人で全部払いなさいよね!!」
「いや、俺が原因だしそれでも別に良いけどさ……そうなったらお前、前に酒場でツケていた分とポーションを聖水に変えた分のお金も自分で払えよ」
「わぁあああああ!!ゴメンなさいゴメンなさい!!私達も一緒に頑張るから一緒に払ってぇええ!!」
手のひらくるっくるな水の女神の様子に、いつも通りだと素通りする。
また、借金の額にめぐみんは仕方ないですねぇと割り切った様子であり、ダクネスは時間がかかるが必ず返済するから任せてくれ、と珍しく騎士の手本の様な姿だった。もしダメだった場合は私の体を……!と付け加えなければ良かったのだが。
「あ、あの返済はいつでも大丈夫ですよ……」
ウィズの同情するような声が、余計にカズマの心に刺さり、抉られた。
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「ええっと、それじゃあ賠償金は追々払うってことで……二人は家とかどうしてんだ?馬小屋にでも泊まってるのか?」
「その点は安心してくれ。もし家が無くなったときのために、ちゃんと代わりの家を用意してある」
「流石ユウ。用意周到だな。で、どうしてるんだ?」
「家の地下で住んでる」
そんなカズマの質問に、聞き慣れない言葉をさらっと溢す。
「……ゴメン、もう一回言ってくれる?」
「家の地下にもう一つ家を作ってあるから、そこで住んでる。元々研究用に作った場所だから、薄暗かったり空気がそこまで澄んでないのが難点だな」
「ユウセンセ、もしかして地下に隠し部屋を作っていたのですか!?私も見たいです!!」
「お、見たいのか?良いぞ。あそこはボクもこだわりを持って作ったからな。是非見に来てくれ」
「いや待て待て待て!!何しれっとお前受け入れてんだよ!もっと色々あるだろ!何で地下に家あるんだとか!!」
カズマは驚きの声をあげる。未だに状況に付いていけていないようである。
「ほらカズマ。昔の家はモンスターからの攻撃から身を守るために、地下に避難場所を作るのが当たり前だったんだ。その名残でもう一つの家として作っていてもおかしくはないだろ?」
「な、なるほど……そうなのか……?」
「ってのは冗談で、地下にも家あるのって便利だしカッコよくね?って思ったから作りました。テヘペロッ☆」
「テヘペロ☆じゃねぇよ。真に受けた俺が馬鹿だったわ」
そのアザと可愛さが妙に似合っており、二重の意味でイラつかせ、ぶっとばしたいとカズマは心の中で思った。そんな表情のあと、改めて請求書を前に突きだし、全額カズマ達が払うことを約束した。
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「大丈夫でしょうか。カズマさん達……」
「ま、何とかなるだろう。カズマ達はパーティの強さだけなら王都でも通用するレベルだし、高難易度のクエストをドンドンクリアしていけば、すぐ返せるだろうよ」
「ですが……結構な額でしたよ?普通の冒険者だったら、十年は平気で掛かります」
実際ウィズの言う通りだろう。あの額は自分でもポンとすぐ払えるものではない。
高額商品や発明品の数などの調整が入り、最終的に請求額は十一億四千七百万エリスとなった。もはや国家金レベルである。十億越えの借金にカズマ達は更に汗を流し、少し減らそうかと提案したが、
『ただでさえいつも迷惑かかってるのに、金額減らして貰うのは人としてどうなんだと思うから………』
結局、全額支払うことに決めた。セクハラ発言が多い男だが、根っこは善人らしい。
「でも、アイツらなら大物倒して、すぐにパパ~ッと全額支払えそうな気がしなくないか?」
「……確かにそうですね。アクア様やカズマさん、めぐみんさん、ダクネスさんの四人なら不思議と説得力があります」
今アクセル一の問題児パーティーとして知られているカズマ達。だが、アクセルに迫ってきた機動要塞デストロイヤーの襲撃では、カズマが指揮をとり、アクアが機動要塞の結界を破り、めぐみんが爆裂魔法でデストロイヤーを破壊した(なお、ダクネスは何もしていない)。
そんな実績を持つ彼らだ。どんな困難でも、何となく乗り越えられる気がする。そう言える雰囲気を感じる。
「ま、取りあえずボク達は、店の商品の仕入れでもしようか」
「そうですね。お店をいつまでも閉店している訳にもいきませんし………あの、ありがとうございます。私も家に入れてもらって」
「構わないよ。もしボクが言わなかったら、馬小屋にでも泊まってただろ。冬の寒さでそれは危険だし、家に入れた方が良い。ま、それで断られたら馬小屋を改造するところだったけどね」
「それは馬小屋の管理人さんに迷惑がかかるので止めて下さい」
現在、ウィズはユウヤの家へ一緒に住んでいる。ウィズ自身が馬小屋で生活するという事を提案していたが、『リッチーといえども冬の馬小屋は寒くないのか?』と言うと、だんまりとしてしまった。実際、冬の気温はどれだけ防寒具を着て対策しても、少しマシになるだけで寒いは寒いのである。
そこでユウヤのいつものお節介が発動し、自分の家はどうかと持ちかけた。地下にはまだまだ部屋が沢山余っているため、一人増えても余裕がある。そんな説明をすると彼女は複雑な表情を浮かべていたが、やがてため息をついて、「分かりました。お世話になりますね」と了承してくれた。
…………その複雑な表情がお世話になりすぎていることへの申し訳なさから来ている事を、ユウヤは知る良しも無かったが。
「それじゃ、帰ったら一緒に昼飯作るか」
「そうですね。今日はどうしますか?」
「今日は明太子スパゲティにするか。前みたいに手順を間違えて、スパゲッティをちゃんと仕留められずに食べられませんでした、みたいな状態にならないようにな」
「あ、あまり過去の失敗を掘り下げないで下さい!!」
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ー数日後ー
今日、冒険者達はギルドへと来ていた。デストロイヤーの件について話があるからだ。ギルド内は異様な熱気に包まれており、期待に満ちた眼差しがギルド職員に向けられている。
「……わ、私達も一緒で良いんでしょうか」
「正直言って行きたくなかったんだが、デストロイヤー戦でボク達も随分と活躍して目立っていたんだ。居ないのは流石にみんな反対するだろ」
と、そのとき、突然ギルド内のざわめきがピタリと止む。
入り口の方へ顔を向けると、どことなく暗い表情のギルド職員の隣に、二人の騎士を従えた、黒髪の女が立っていた。
その視線はカズマへと向けられる。その眼差しは、決して軽いものではなく、親の仇でも見るような、厳しい眼差しだった。
「冒険者サトウカズマ!貴様には現在、国家転覆罪の容疑がかけられている!自分と共に署へ来てもらおうか!!」
去年からプリキュアにハマり、今年から遂に現行作品を見ることにしました。なおdmmTVを利用して過去作も見ているのですが、S☆Sだけ唯一無いことにとてもガッカリしてます。S☆S冷遇を許すな。
評価と感想待ってます。やる気エネルギーになりますので。