この素晴らしい魔道具店副店主に幸福を!   作:白峰 真紀

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 リゼロ二次小説読み漁ってて思ったこと。


 聖域編以降を書いた小説が全くと言っていいほどねぇ!!

 (なお私、リゼロは原作3巻までしか読んだ事ないし、アニメ未視聴者なのでリゼロ小説は書けません。今のところは。ちなみに読んでないのは初期スバルの性格が原因。改善するとはいえ、あれはちょっと不快感が強いもんで中々払拭出来てないんですよ……)



第5話 墓地での出会い

 

 「何処かに行くのか?」

 

 キャベツ襲来から数日経った夕食後、片付けて皿洗いをしていると、ウィズがエプロンを外し、コートを羽織って店の玄関へと歩いていた。

 

 「墓地ですよ。最近迷える霊達が滞っているので、私が除霊させているんです」

 「そういうことは、プリースト達に任せておいても良いんじゃないのか?」

 「ほら、あれですよ。その……拝金主義………お、お金がある人を優先と言いますか………ですから……」

 「あぁ…」

 

 大体のプリースト達はその傾向がある。だからそうした貧乏な霊達を代わりに除霊させていると。相変わらずお人好しである。

 

 「なるほど。じゃあボクも一緒に行く」

 「え、大丈夫ですよ?私だけでもいけますし」

 「2人でやった方が早く終わるし、ちょうど散歩したい気分なんだ。そういうわけで付いていくから、ちょっと待って欲しい」

 「わ、分かりました……」

 

 ユウヤはせっせと皿洗いを終わらせ、久々にウィズとお揃いのフード付きの黒いコートを羽織る。

 

 「じゃ、行こうか」

 

 

 

 

 

 

 ユウヤ達は墓地に着くと、手分けして霊達を成仏させていく。

 ちなみにユウヤはとある力を発揮して霊達を確保し、天へと成仏させている。

 

 

 「しかしそこそこ多い……これは手分けして正解だったな」

 

 そうして着々とこなしていたそんなとき。

 

 

 

 「やめ、やめてぇええええええ!!」

 

 

 

 ウィズの叫び声が聞こえてきた瞬間、ユウヤはすぐさま駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ーカズマー

 

 

 

 「『ターン・アンデット』ー!」

 

 

 墓場全体が白い光に包まれていく。その光がリッチーの取り巻きのゾンビや人魂に触れると、浄化されて消えていく。

 そしてそれはリッチーにも及び。

 

 「きゃー!!消えちゃう消えちゃう!!私成仏しちゃいます!!」

 

 アクアの浄化魔法でリッチーがだんだん透けてきていた。このままだと完全に浄化されて消えていくだろう。

 

 「成仏しなさいアンデット!!」

 「おい、もうその辺に……」

 

 俺がアクアの後頭部に剣の柄で拳骨を喰らわそうとしていたとき。

 

 

 「『ゴルドスマッシュ』」

 「ぶへっ!?」

 

 

 突如アクアが後ろにぶっ飛んだ。発動していた浄化魔法も同時に消える。

 

 「あ、アクアー!?」

 「誰かいますよ!!…ってユウセンセ!?センセもここに来てたんですか!?」

 「あ、ユウ?なんでここに……」

 

 見ると、フードを被ったユウがリッチーを庇うように立っていた。

 

 

 「めぐみん?カズマ?……ウィズに何してんだ。墓荒らしか?」

 

 

 ユウから発する殺気に圧倒され、俺達は混乱に陥った。

 

 「わ、私達は依頼で来ただけだ!墓荒らしでない!!」

 「そ、そうですユウセンセ!!それに私は何もしていません!!悪いのはさっきぶっ飛ばされたアクアだけです!!」

 「あれはアクアが勝手に暴走しただけなんです!!本当にすんません!!」

 

 言い訳のように話してると、回復したのかアクアが立ち上がってきた。

 

 「あ、ちょっと何してんのよ!!さっさと離れなさい!!そいつはアンデッドで自然の摂理に反した存在なのよ!?良いからさっさと浄化させなさへぶぅ!!」

 

 ズンズンと近づいてきたアクアに指先からなんらかの魔法を発射してまた転倒させる。

 ……なにそれ怖い。見たことないんですけど。

 

 

 「これ以上はボクも手加減はしないぞ」

 「それはこっちもよ!!お世話になったからって容赦はしないわ!!」

 「おいバカやめろこの駄女神!!ユウのあの雰囲気マジだ!!これ以上は俺達に尋常じゃない被害が出る!!」

 「そうです!!ユウセンセは私達とレベルが遥かに違います!!私達このままだと死んじゃいますよ!?私はまだユウセンセの爆裂魔法のレベルを越えられていないので、人生満足出来てません!!絶対に死にたくありません!!」

 「落ち着けアクア。まずは事情を聞くのが先だ。少し空気を読んでくれ」

 「なんでよー!!」

 

 ユウが剣を取り出して俺達の方へ向けたのを見てもアクアは向かって行こうとするが、俺達が必死になって押さえつけた。

 あれを見てまだ歯向かおうとするコイツは状況を分かってないんじゃないか。

 

 

 「あ〜浄化魔法が少し痛い……ウィズ、大丈夫か?」

 「ユ、ユウヤさぁ〜ん……」

 「よしよし。いま魔力分けるから。『リカバリー』」

 

 その間、フードを脱いだユウがリッチーの手をとって黒い緑の何かを発生させると、薄くなっていた体が元通りになる。

 

 

 「さてカズマ。どうしてここに来たのか説明しろ」

 「あっはい」

 

 

 

 

 

 

 

 現在、お金を恵んでもらった恩人のユウと、その後ろに隠れたリッチーと会話をしている。

 

 暴れるアクアに「今度暴れたら二度と酒代出さねぇぞ」と脅して黙らせ、俺達がここに来た経緯を話す。

 

 

 「なるほど、そういうことか。一応事情は分かったからこれ以上は何も言わない。だが、もし次にウィズに危害を加えようとするなら、ボクも黙っていられない」

 

 そう言うと右手に持っていた剣の先をこっちへ向けた。

 ヤバい。殺気が半端ない。もう絶対ユウに逆らわないようにしよ。

 

 「あの、1つ良いですか?どうしてユウセンセ達はこんなところに……」

 「ボク達はここで迷える霊達を成仏させるために来ている。ここの共同墓地は全然人が来ないせいで、成仏出来ない霊達が多く滞っている。だからボク達が手を施して、代わりに浄化させてるんだ」

 

 

 ……良い人だ。この世界に来てお金を恵んでもらったことに加えて、誰もやらないことを引き受けるって人が良すぎる。

 

 

 「そういや、そのリッチーさん?の名前は……」

 「わ、私はウィズです。アンデッドの王のリッチーやってます」

 「一つ聞くけど、ユウ達はどうしてそんな事を?アクアじゃないが、そういうのはプリーストに任せれば良くないか?」

 「え、えっと……」

 

 俺の言葉にウィズは言いづらそうな仕草をしていた。見かねたユウが代弁する。

 

 「ここのアークプリースト達は拝金主義……お金持ち優先で活動するから、貧乏な連中が埋葬されている共同墓地には寄り付きもしない。そのせいで霊達が全然成仏出来ないんだ」

 

 それを聞くと俺達は一斉にアクアへ視線を向ける。対するアクアもばつが悪そうにフイっと横を向いていた。

 

 「あ、そういえばここにゾンビメーカーが出るってクエスト受けたんだが……」

 

 俺の言葉にウィズは困った表情を浮かべる。

 

 「えっと、その……私がここに来ると、魔力に反応して勝手に形の残ってる死体が目覚めちゃうんです……多分それが勘違いされたのかと……」

 「ここの霊達が浄化されるなら、理由が無くなってウィズも来なくて済むんだが……さて、どうするか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ーユウヤー

 

 

 その後話し合った結果、水の女神が定期的に墓場に浄化しに行くということで折り合いがついた。

 睡眠時間が減ると嘆いていたが、女神の仕事ということで納得していた。それでもウィズを見る目は強かったが、まぁ女神である以上それは仕方ない。

 

 「今回は許すわ。けど、次に変なことしようものなら、すぐに浄化してやるんだから覚悟しなさい!!」

 

 帰る直前、水の女神は下っ端のテンプレ台詞を吐いていった。

 

 

 「……すみません。助けて頂いてありがとうございます」

 「前に言った通りだよ。ウィズに危害を加えたら力づくで止めるって」

 「そうでしたね。でも、なんでそこまで……」

 「副店主だから」

 「え?」

 

 思ってもいなかったユウヤの返答にキョトンとする。

 

 

 「副店主だから。ただの他人じゃない。もしウィズが居なくなったら金貰えないし」

 

 ウィズは何故か微妙な表情をしていた。しかし次の言葉でその表情は崩れる。

 

 

 

 「それに……大切な『人』を失ったら、ボクも悲しくなる」

 「………!」

 

 

 

 これは本心だ。ウィズはこの世界でユウヤの事情を話せるほど信頼でき、一番頼れる大切な人物だ。

 そんな彼女がいなくなるのは心が寂しくなる。だからこそ彼女のため彼は奮闘するのだ。

 

 流石にちょっと臭い台詞回しで恥ずかしくなり、言った直後に顔を逸らした。ウィズの顔が赤色に見えたが、彼は目の錯覚だと頭で解釈した。

 

 





 ちなみにこれを書いている当時は去年の12月です。そして共通テストの勉強中でした(笑)。


 感想や評価待ってます。



 ・リカバリー:名前の通りの回復能力。本質は万物を崩壊から復元する力である。

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