「…何でお前がここに居るんだよ…」
「…私はあなたの事…ずっと探していたの…」
そう言いながら近づいて来る女性…
帽子を深く被っている為、表情は見えないが…見えない…いや…観ない方が良いだろう…そんな気がする…
女性が近づく度、僕も一歩後退りをする。
「…どうして逃げるの?」
「…逃げてない…お前が居るのが信じられないからだ…」
「…あははは…私は貴方の事をずっと求めてたの…」
「僕はお前の事なんか…思い出したくもないし…忘れたかったよ…」
「…私は貴方の事が欲しいのだから…私と一緒になりましょう」
彼女がそう言った瞬間、彼女の周りから黒い霧のような物が現れた。
「…これはアビス…か…」
「…流石分かるのね…あの魔女の恋人って所ね…ますます気に入ったわ」
気づけば僕の目の前まで顔が近付いていた。
そして、彼女の手は僕の顔を撫でた。
「ねぇ…私と一緒にならないかしら?あの魔女よりもスタイルは良いし、なんでもしてあげるわよ。もちろん、夜の相手も」
「いや…僕はニコの事を愛しているんだ!そういうの辞めてくれないか…」
「…ああ…もういいわ。貴方には
「ようやく本当の姿を現したね…知らない間にアビスに加担してるなんてびっくりしだよ」
そう言って、元カノである彼女の事をしっかりと観た。
「でもさ…いいの?」
「何が…?」
「あの魔女ニコって言ったかしら〜あいつよりも胸が大きい私が相手してあげるって言ってるのよ」
「アビスの力に頼ったお前に何を言われても響かないな」
「ふ〜ん…じゃ、これを観てもそう言えるのかな?」
彼女がそう言った瞬間、僕の周りに黒い霧が現れ、すぐに攻撃してきた。
僕は剣を取り出しなんとか防ぐ。
「流石、魔女界の最強シールダね。これぐらいの攻撃じゃダメージも与えるなんて出来ないか〜」
と呑気に言ってる元カノ…
「違うぞ。僕はシールダーだからわざと攻撃したって事か?」
「そう!それで攻撃が当たれば持ち帰ってる所だよー」
「…さっきの奴は傷が付けば、動けなくなる神経毒って所か?」
「当たり〜だけど塞がれちゃったら一緒だけどねー」
両手を広げて呆れたように言う。
「おっと…そろそろ時間だ」
そう言って元カノは、空中に転移ワープを広げ始めた。
「おい待てって」
「じゃあねスカー、次会う時は君を必ず堕としてあげるから」
そう言って彼女は去っていった。
「…ふっ…何が見つけたら堕とすだよ…そっちが死にそうになってるじゃないか…」
その頃の元カノ
「…がはっ…」
「大丈夫ですか!奥様」
「大丈夫よ…」
元カノは時間が来たから去ったのではない。
さっき黒い霧を放った時に、スカーの攻撃が当たったのである。
「…剣を振りながら即死魔法をかけてくるなんて…私じゃなかったら死んでる所よ…おぇー…」
「奥様あああ!!!!!!」
元カノは血を吐いて、そばにいたクリスチャンはそう叫んだ。
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「全く…何をやってるのよ…魔力無くなってるじゃないの…」
異変に気付いたニコが飛んできて、僕の事を抱きしめながらそう言ってきた。
「ごめん…本気出しちゃった…」
「はぁ…スカー、本気出すのは良いけど…制御できる範囲にしてよ…」
「…それは分かってるよ…」
「本当に分かってるの…私達魔女でも止められないんだからね」
と言いながらニコは魔力を分けてくれる。
身体の中に魔力が充填されていくのがよく分かる。
「次は困ったら私達を呼ぶこと!いいね?」
「うん…」