機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー 作:SS好きのヨーソロー
ララちゃんが彩南高校に転入することとなって骨川教諭の指示で西蓮寺春菜が学校を案内した今日。
弄光先輩の野球勝負で星になったリトなど面白おかしい話が多くあったがやはり第一は佐清教諭の姿に擬態した宇宙人がこの場所にいてララちゃんたちと接触したという出来事が1番自分の中で深く残る。
西蓮寺とララちゃんは気が付いてないだろうがあの男の目つきはまるで獲物を見るかのようなものだった。
2人が気がつかないうちに舌なめずりをするその光景。
あぁ、まさしく普通の日本人では無い。
地球外生命体だというのは明らかだろう。
問題はあいつがいつ動き出すかだ。
狙いは十中八九ララ・サタリン・デビルークとの婚約。
西蓮寺に対する目つきも考慮すると2人を巻き込んだ何かをしでかすことも予想がつく。
おそらくはリトも巻き込まれるだろうな。
婚約を第一目標にしているのならば結城リトははっきり言って邪魔者になるだろう。
交渉を持ちかけるか、暗躍してそのまま殺すか。
少なくとも一悶着はありそうだな。
さてはて、どうしたものかと無意識に雑貨屋で散策しながら思案していたタイミングだ。
リトから電話が来て受け取るとこれまた面白い出来事に巻き込まれることになる。
『ザスティンに呼び出されたんだけど猿山も来てくれ』
そこは、公園から少し離れた森に近いところ。人の姿があまり無い閑静な土地だった。
まあ場所の指定は理解できる。ザスティンの服はかなり忠誠を誓った騎士っぽいのとどこか宇宙的・外来的装飾を確認できるから人目につかないほうが良いとは思う
事実警察もザスティンが迷子になって警察に行った時はコスプレイヤーかどうかを確認したみたいだからな。
身分証明書の確認を求められなくて何よりだとは思う。ほんと、割と真面目に。
その場にて目線をきょろきょろと動かすと電話をよこした張本人の結城リト&ザスティンを見つけた。
「やぁリト、ザスティン。少し到着に時間がかかった。待たせて悪かったね」
「いや、俺のほうこそ呼び出して悪かった」
「すまないケンイチ。どうしても伝えておきたいことがあったのだ」
そういうと、ザスティンは紫の結晶を取り出した。
「これにはメッセージを吹き込んである。
ララ様のお父上デビルーク王直接のお言葉だ」
「・・・ら、ララの親父!?」
「あぁ。かつて戦乱の世を銀河統一し頂点に立った偉大なるお方だ」
「・・・・・・とんでもないな。銀河規模で考えると地球はちっぽけ。
ザスティン殿の戦闘能力を持ってしても敬愛しているとなると底がしれない。良くも悪くも目立ちすぎているな、リトは。・・・いいや、俺を呼び出したということは俺も知られているということか、全く面倒なことに。
まあそれくらいのスケールの話か」
「相変わらずだな。ケンイチ殿。
君がそう思案する時は大抵必要以上に察してしまう。
まあいい、今から再生する。心して聞くように」
そう言い、メッセージを再生される。
要は婚姻の儀というイベントが起こるまでララを守りきれとのことだ。
それが叶わなければ貴様らの星くらいは潰せると。そういう一種の脅しである。
全く、本当にリトは面倒なことに巻き込まれた。
しかし、興味深い言葉があった。
『あと、猿山ケンイチ。お前もなかなかに面白いやつだと聞いている。
娘と結城リトを守ったんだってな。それも特異な装甲を纏って。
ザスティンから話は聞いている。結城リトの従者としては娘も守ってもらえるもんだから感謝してるぜ。』
こういうことをまさか言われるとは思ってもいなかった。
なんなら最初に王から護衛の任での感謝を伝えられてもいたのだ。
身に余る言葉というか、少なくとも俺の立場では無いわけだが。
その放送が終わった後、リトは自分の人生が世界の命運を背負ったことへの重圧感へのしんどさを顔に出しつつ、意外にも憤慨している様子さえ見てとれた。
「ザスティン。ララの親父に言っておいてくれ。
俺は確かに何もできないし、貧弱なのはそうだ。最近だって俺は守られ続けている。
けど、それでも言う。
ケンイチは俺の従者とかメイドとか奴隷だとかそんな存在じゃない。
あいつは俺の親友なんだ。それをそう言われるのは不愉快だ、ってな」
「・・・・・・君は本当に無鉄砲バカだな。王からデカいの浴びせられるかもしれないんだぞ」
「そりゃ王はこええよ。強えならなおさら。
けど、それでも親友がそう言われるのだけは我慢ならなかったんだ」
「・・・・・・リト」
「・・・お前みたいに特別な力はないけどさ」
「バカ言うな。もう一つ俺の気に入ってる言葉を教えるぜ。
『想いだけでも、力だけでも駄目なのです』
こいつはとあるアニメのヒロインのセリフなんだがな。
理想や理念、優しさだけでもダメで、実際の武力や力だけでもダメっていう意味の言葉だ。
だから片方でもかけてたらダメなんだ。
お前は確かに力がないのかもしれない。けどお前は確かに優しく強き想いを持つ
俺も力だけはあるがお前みたいな想いの強さを持っていない。
ならさ、俺とリトが合わされば最強じゃねえかな!」
ニヒッ、と笑いかける。
俺とリト、親友同士が巡り会えれば無敵。
・・・せっかく友人ポジションに転生できたんだ、それくらいの発言は許してもらおう。
「あぁ、そうだよな!俺とケンイチなら行ける!」
「・・・フッ。デビルーク王には伝えておこう。すまない結城リト。確かに2人は親友だな」
と言うわけで、俺は早速家に帰ると次の機体の準備に移る。
対宇宙人用ならばやはり戦闘はできた方がいい。
確か最初の宇宙人は戦闘能力自体は持たないと聞くが、俺の存在が異端なる存在だ。故に想定外の状況になると言うのもおかしくはないだろう。
戦闘能力を得ていてもおかしな話ではない。
「・・・まずはリトに先行させるか。無論何もしないわけじゃないが・・・・・・、あいつ自身が動けないと意味がないもんな」
あくまで俺はリトのサポートだ。
あいつが自分で考えて行動する。
俺はあいつがどうしようもなくなった時に動く存在
それで成り立つ形。
「・・・頼むぜ親友。
親友にそれを期待すると、準備を終え俺はそそくさと休息に移った。
翌日、俺は早く目を覚ましてしまった。朝は6時
普段なら二度寝とかをしたくなるんだけども、今日はなんだかそんな気分でもない。
まあ理由は断然、今日おそらく動きがあるだろうから。
だからこそ、緊張があって目が早く覚めたのだ。試験とか面接の時ってこうだったりするよねぇ。
とりあえず目覚めたものは仕方がない。
今日は朝からガッツリ食べたい気分だ、家に鮭の切り身があるはず。
それをグリルに乗せればさっさと朝シャワーを浴びてご飯をよそう。
味噌汁に関しては今回はインスタントだ。いや基本インスタントですけどね。
美柑ちゃんの作る味噌汁なんかは本当に美味かった。朝からあれが食えるなんてリトは割とマジで幸せもんだと思っている。
そんなこんなで米をかきこんだ。2、3杯はいった。やっぱり鮭は偉大だよな。無限に米が食えちまう。
食後にブラックコーヒーを飲んで落ち着かせると、早々と学校に向かう。
教室につきカバンを横に引っ掛けてのんびり窓からの朝日を感じながらうたた寝していると、意外にもいつもの自分と違うとのことで声をかけられた。
「あのねぇ、基本俺も騒ぐバカなんだけどのんびりしたいときもあるの、落ち着きたい時とか軽く休みたい時とかあるでしょーに」
俺だって基本はお調子者ムーブをしたくてしているが今回は事情が違うので仕方があるまい。
真面目な事情があったから落ち着きたかった、ただそれだけである。
偽佐清の動向が気になる、という感じだ。
まあクラスメートもそんなにグイグイくる感じではないから有難いけども。
明確な動きは体育の時からだ。
俺たち男子はサッカー。女性陣は体力測定。
ララちゃんが爆速的加速を見せています。えぐいなおい
ほえー、すごいな。と思ってると男子生徒が反応した
「なんだよー、猿山!やっぱ気になってんじゃねえか」
「いやぁ否定できん。ララちゃん可愛いしな〜!いや待てよ、皆可愛いよな。こうなんていうか・・・そうか、楽園かッ!!理想郷はここにっ!!」
目をカッ、と見開く。
すると女性陣にバレてすぐに怒られました
「こらー!猿山〜!何見てんのよ!!」
「もー、あり得ないっ!」
眼鏡っ子美少女とゆるふわウェーブ
沢田未央と籾岡里紗だ。いやぁ眼福眼福。ぐへへ
とか言ってる暇ないっすねこれ
「ち、ちがうんですッ!!あのつい出来心で・・・」
「「「「確信犯じゃねえか!!!」」」
ペコペコ、と土下座する。
同時に男子勢から悲鳴が上がる。
「あっ!!やべえ!!逸れた!!」
たまたまリトのボールが女性陣の方にまっすぐ直撃コース。
女性陣もびっくりしてるが反応できない。
ララちゃんが動こうとしたが。
「リトッ!!ナーイスパスってな!!」
ばっ、とすぐに立ち上がると加速。そのままジャンプし
「おうらぁぁぁぁっ!!」
空中で足をまっすぐ突き立ててボールを思いっきり蹴り飛ばす。
ボールは弾丸のように飛んでいきゴールにシュート!
「っしゃあ!超エキサイティング!!
っと、女性陣たち〜?怪我はない??」
そちらにちらっと目を向ける。特に問題はなさそうだ。
問題の佐清はどうやら驚いているようだった。
「(ひひっ、驚いてやがる。・・・見てろよ宇宙人野郎。テメーの思い通りにさせるかってんだ)」
ちなみに男子勢からも驚かれましたあと足癖悪い?って言われました。
そりゃキラの動き参考にしたからそうなるよな。
教室に帰ると、女性陣は佐清の話で盛り上がってた。
「猿山も佐清先生みたいだったらいいのに〜」
「いやもうお調子者にはむりでしょ〜」
「なんか視線が嫌らしそうよねぇ」
おいうるせえぞ女性陣。辛い、辛いから。現実的に辛いから。特に最後!そりゃ鼻の下伸びるわ。ちなみに偽佐清も獲物を見る目してたんですよ???これが現実か。
「うおおおおお!!!リト!!貴様がリア充だから悪いんだ!!お前のせいだー!!」
がっ!!とリトの肩を掴むと耳元でつぶやく。
「な、なんだよ!!」
「リト、頼む。一旦目立って周囲の目線を集めてくれ」
「えっ!?」
「ちょっとな。・・・うおおおお前お前お前お前ぇ!!!」
リトも俺の目を見て察してくれたのか注目を浴びようとしている。
「男どもぉ!奴を捕らえるのだ〜!!!!」
俺の馬鹿みたいな掛け声と共に男子勢がリトを追いかける
まーた、やってるよバカ共
そんな感じの女性陣の反応を確認するとそのまま窓から飛び降りた。
「GAT-X207ブリッツ!ミラージュコロイド・ステルス!!」
透明化と同時にスラスターを吹き落下を相殺。
着地と同時に偽佐清がいるであろうところに走り出す。
到着したのは体育倉庫。そこに居たのは佐清先生。
そして、謎の触手に捕まっている西蓮寺春菜だった。
「(・・・・・・あぁ、クソ。胸糞が悪い。
今すぐ、心底ぶち殺してやりてえ気分だよ)」
「・・・うおりゃぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
そして、俺が透明で待機してる中。