機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー   作:SS好きのヨーソロー

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PHASE 15 水中楽園、不届者には制裁を

 

 

 

夏の陽射しに当てられて、汗がかなり出てしまう。

基本的にまだ涼しい朝からこんな調子なのだから、帰る時はどうなっているのだろうか。

そう想像すると、流石に嫌気が刺してしまう。

 

一緒に登校しているララも流石の顰めっ面だ。

「もー・・・ずっと裸でいたいんだけど・・・」

「ダメに決まってるだろ!?」

「あはは!ジョーダンジョーダン♡」

「君がいうと冗談に聞こえなくなるぞ、ララちゃん・・・」

けどララちゃんの顔は少し嬉しそうだ。

「でも今日はプールってやつに入れるしいいんだ〜!」

「もうそんな時期かぁ、早いもんだね・・・・・・」

「水着はペケが?」

『ええ、私は防水ですし』

「便利ねえほんと・・・・・・」

 

なんてことを言いながら登校していると不快な気配を感じる。

腕時計には何も反応がないが、気配だけが不快なもの。

それは・・・つまり。

 

「人間・・・・・・?」

 

「あ、おい!お前!!そこで何をやってるんだ!」

「っそうか!単なる不審者の場合も!おいお前!待て!!」

 

俺とリトがほぼ同時に怒鳴ると相手はすぐに逃げる。

 

チッ、相手は人間か・・・!!

 

リトと追いかけるが、路地を巧みに操られ逃げられてしまった

 

「ケンイチ、さっきのは・・・」

「あぁ、盗撮魔だろうよ。

・・・・・・相手は人間か。流石にMSの力で制圧すると危険か。

 

いやもう盗撮なんて碌でもないし殺すか?」

「待て待て待て待て落ち着けケンイチダメ殺しはダメだからな!?」

「いや普通に盗撮はアウトだろ。流石の俺もそこまではしねえよ。犯罪だぜ犯罪」

「ま、まあ気持ちはわかるけど目が怖いって、目が・・・・・・」

 

 

 

相手が誰かはわからないが、実害を出すようならば殺す。それまでだ。

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

行きしにエナジードリンクを一気に流し込み脳を叩き起こすことによってある意味で冷静になった俺

思考回路はクリアになり、物事を考える環境が完成した。

 

さてどうしたものか。ああいうことをするバカは加減を知らない。一度やり始めると過激になるのは明白。

そんな奴らを許していいのか?

のさばらせていいのか??

 

・・・俺も、同じ立場じゃないのかって?

そりゃそうだろうな。

俺もおふざけでお調子者だ。俺も朝のあのクズと同じなのだろう。

臨海学校編でもお調子者、バカムーブで色々やるんだろう。

 

ネットで見た"猿山ケンイチ"だってそうだった。

 

俺がララを、ヤミを、春菜を、ナナを、唯を、モモを、美柑を、メアを、ネメシスを。

あぁ、そうだ。全ヒロインだ。

全ヒロインを・・・・・・この、手で???

 

欲望の、赴くままに・・・・・・???

 

「猿山、顔色が悪いがどうした?」

ホームルームの担当教諭が声を掛ける。

 

複数のクラスメートから心配の声が上がるほどには顔色が悪かったらしい。

「・・・・・・すみません、体調がすぐれないのですが吐けば問題なさそうです。少しお手洗いに行ってきます」

 

 

 

そう言い残すと早々とトイレの個室に駆け込み戻してしまった。

 

胃の中が焼けるような感覚。相変わらずこの感覚は不愉快だ。前世とかだと何度もお酒の失敗ではいたからね、うん。気をつけようね。

 

それはどうでもいい。

吐いてスッキリすればこひゅー、こひゅー、と荒い呼吸をしてしまう。

頭の中に浮かんだのは最悪な光景だ。クソみてえな光景

 

それこそ、俺が最もなりたくない結末。そうなるくらいなら寧ろ自ら死んだ方がマシじゃないかとなるレベル。

 

だってそうだろう?ここはアニメや漫画の世界でリトのすけべはギャグで許されるだろう。だけれど現実的に考えて見ろ。

現実だとしたら警察に捕まるレベルだぞ?

そういうことをして呑気に生きていられる?そんなことはない。

 

これで俺が犯人撲滅のために動いたら、猿山ケンイチとしては全てを失うことになるのだろう。

 

それがどうした、だからどうした。

 

それが猿山ではないというのならその評価すら背負ってやる。

 

悪だというならばそれを背負ってでも。

 

バシャリと水で顔を洗う。幾分かクールになる。

獲物はあのサングラスの男。逃しはしない。

 

トイレから出るとリトがそいつを追いかけていたようだ。

どうやら授業中にもきていたらしい。

 

反吐が出る。

 

「ケンイチ!!」

「わかってる!!・・・刺し違えてでも殺してやる」

ダンッ!!!!!と走り出し獲物を追跡する。

例の盗撮犯は俺の顔を見て完全に怯えた様子なのか速度を上げる。

ここが学校なのが不幸だ。もしも違うのならばさっさとランサーダートでぶん投げて起爆させられるというのに。

 

こそこそと盗撮するようなやつは爆発四散するのかお似合いだ。だからこそ逃しはしない・・・!!

 

敵はすぐさま曲がると階段を駆け上がる。

流石のオイタにこちらもMSの力を使ってやろうと思ったがそれよりも前に少しふくよかな男子生徒を見かけた。

 

あろうことかその敵は男子生徒をぐいっと押し倒しこちらへと差し向けてきたのだ。

 

「嘘だろ!?」

驚くリト。

「う、うわわっ・・・!!」

バランスを崩して落下する先輩

 

「貴様ァッ!!!

 

先輩ッ!!腹にぐっと力を入れてください!!

リト、構えろ!!」

「か、かまえるぅ!?」

「人の命がかかってるんだ!!動かねばいかんだろうがッ!!!!!」

流石に状況を理解したのかリトも前に出て構える。

 

「「ぐぅぅぅぅ・・・・・・っっ!!」」

二人がかりでなんとか受け止めた男子生徒はなんとか怪我はないようだった。

 

「ありがとう、二人が助けてくれたんだね!」

「あ、あぁ。くそっ、逃してしまった・・・!!」

「あんた、名前だけ聞いていていいか?」

「え、僕は出開幅夫だよ」

「・・・出開先輩だな。猿山ケンイチ、結城リトって名前を覚えておいてくれ」

 

そういうと、俺は階段を睨む。

 

あいつは、自分の身を守るために先輩の身を危険に晒した。

人を階段から突き落とした。

それがどうなるか、考えればわかるはずなのに。

 

「ケンイチ・・・・・・」

 

「俺もな、女の子好きだ。可愛い写真とか見ると興奮しちまう。エロ本とか大好物の男なんだよ。正直水着とか裸とか、見れるなら見たいと思ってしまう。男同士でバカをしてやりたいと思ってしまう。

けどよぉ・・・・・・道は踏み外すわけにゃいかんだろうが」

 

なんとか捜索を続ける俺とリト

 

体育倉庫にて。

「ふ、ふふふ。プールにこれを仕掛けた。あとはララが入れば・・・」

サングラス野郎はプールに何かを仕掛けたらしい。

ゲス野郎が・・・ッ!!!!

 

「お前、何者なんだッ!!」

「貴様、さっきはよくも人を落としてくれたな・・・ッ!!!!」

腕時計を構えながら様子を伺うが相手は逃げを選択するらしい。

 

「チッ、埒があかん!リト!プールに行くぞ!!」

最悪俺の機体でガードでもすりゃなんとでもなる、フェイズシフトのフル使用でゴリ押すしかないってな・・・!!

 

俺とリトはそのままプールの方に向かって走り出す。

先ほどの男の発言を考えればおそらくはプールに何かを仕掛けた。

これが危険物なんかだったらララだけでなく他の生徒まで危険に巻き込まれる場合がある。

 

 

プールサイドに立つと、リトは遠慮なく飛び込んでいた。

相変わらずの思い切りの良さってやつだ。

 

「水中か、仕方がない。ザフト製水泳部の実力、見せてもらおうじゃないか!!

アビスガンダム!アーマードスタンバイ!」

 

ZGMF-X31Sアビスガンダム ザフトのセカンドステージシリーズの一機で連合のファントムペインのエクステンデッド アウル・ニーダが強奪した機体だ。

 

変身と同時にMA状態に変形するとそのまま潜水。

プールを周回しながら情報を確認する。

 

「機体感度良好、バランサー問題なし、熱感知及びエネルギー反応なし・・・・・・。

危険物であれば何かセンサーがあるものだが」

すると、何やらリトが発見したらしい。

水中で使える防水カメラか。

 

あの男はおそらく地球人か何か、普通にカメラを設置した不審者と言ったところか。気分の悪い話だ。

 

すると運悪く水着の生徒たちがきている。

 

 

まずいな、非常に。

リトは何故か持っていたストローで空気を吸ってるが、それも長くは続くまい。

 

リトについていくが、運悪く西蓮寺の準備体操の姿見てしまうし。

 

いや水着ってエロいし眼福なんだけど流石に罪悪感から吐き気してくる。

 

すぐさま俺は旋回し壁を確認する。

だめだな・・・・・・何もない。

柵はあるが小さくて俺たちじゃ通れない。

リトが通れたとしてもその先がどうなっているかわからない、排水溝に挟まれでもしたら朝刊夕刊行きだ。

「リト、俺がとにかく注目を集める!」

そういうとすぐさま高速魚雷を撃ち出す。

 

MMI-TT101Mk9 高速誘導魚雷

これを4門時差打ちするとMS形態になりMMI-GAU1717 12.5mmCIWS

頭部のCIWSでその魚雷を誘爆させる。

轟音と共に水飛沫を吹き上げ、女子たちはパニックだ。

 

「(お、おいケンイチ!これじゃパニックになって・・・)」

「(それが狙いだ・・・っと!!」

M68連装砲を四発、こちらも時差撃ちして体を仰向けにするとMMI-GAU25A 20mmCIWS

セカンドシリーズ共通のCIWSでまた誘爆させる。

 

 

佐清も流石にこの光景がやばいと感じたのか生徒たちを上らせようとしていた。

 

あとはMGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲、あの腹の赤ビームを撃てば女子たちはプール内に目をくれない。

 

「今だっ!!つかまっとけよ!!」

リトをビームランスの取っ手に手をかけさせるとすぐさま浮上。

水飛沫をあげて姿を隠しつつすぐさまMA状態に飛行すれば離脱する。

 

「ブリッツ!アーマードスタンバイ!からのミラージュコロイド・ステルス!」

 

ブリッツの透明になるとリトに声をかける。

「リト、あのサングラス野郎はどこだ??」

「待ってくれ・・・いた!!屋上だ!!」

「OK!!・・・なるほど、やっぱり弄光だったか!

裁きは受けてもらわねばッ!!」

声が聞こえた。やはり弄光先輩というやつだった。取り巻きも興奮で普通に盛り上がっているようで。

 

予想はしていたが、その通りだったとは。

 

そういうとすぐさまランサーダートを構える。

「おい待てケンイチランサーダートって普通に危なく・・・」

「お前の前じゃ命は奪わんさ、俺も気分が悪いし。

ただ、今回は罪状が罪状だから・・・なぁッ!!」

 

もちろん威力は調整済みだ。

それにありがたい話にここはある意味ではギャグ漫画。

 

俺やみたいなバカキャラは耐久があるッ!!

 

「さぁて、爆風のプレゼントだ!!」

空中から降り注ぐ炸裂槍、動きが止まったところですぐにリトを出入り口あたりにおいて弄光に向けて加速。

 

「・・・罪は罪、大丈夫。

俺も基本同じ立場だからお前も行ってこい!」

「なっ、お前は・・・!!」

 

左腕部のグレイブニールでつかまえると、そのままプールに吹き飛ばす。

 

 

 

「あぁ、それと諸君。

気持ちはわかるがね、それは犯罪だ。

 

・・・・・・おすすめはしないな?」

 

先ほどの炸裂槍、ランサーダートを構えると萎縮したのかすぐに逃げ出したのだった。

 

 

その後弄光先輩は盗撮、カメラ設置、そして出開幅夫先輩に危害を加えたことで罪状がさらに重くなって三週間の謹慎と教師から大目玉を食らったらしい。

 

盗撮からの危害だもんなぁ。致し方があるまい。

 

 

 

 

 

「で、リト。・・・取り巻きたちがすごく慌てて逃げてたんだが」

「おう。ブリッツの顔、黒いしあれで睨まれたら怖いと思うぞ」

「解せぬ」

 

 

 

 

 

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