機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー   作:SS好きのヨーソロー

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PHASE 20 肝試し道中、長き夜の決戦

 

 

 

 

やぁ、俺は猿山ケンイチ!肝試し回で原作通り西蓮寺のペアを引き当てた男だよ!!

これが普通の男ならいやっほぅ!!って喜べた。西蓮寺可愛いし人気あるし。

けどね、俺なの。猿山なの。ネットの評価なの。NTRなの。竿役なの。もう始まる前から吐きそうなの。

 

「だ・・・大丈夫?」

顔色の悪い俺を心配して話しかけてくれる西蓮寺

「・・・お、おぉう。大丈夫・・・というか西蓮寺こそ大丈夫か???」

「うぅ・・・わ、私怖いの無理なの・・・。猿山くんも?」

 

「そうだな・・・ある意味怖いのはきついかもしれんなぁ・・・」

特に周りの評価とか、こういうキャラの扱いとか。そういうのが怖くて仕方がない。

「ど、どーしよぉ・・・」

「まあほら西蓮寺。途中ギブだってあるし最悪俺の腕でも掴んでりゃ大丈夫だから」

「ほ、本当!?」

ぱぁっ、と明るくなる顔の西蓮寺。

流石に本気で怖がる子を初手から何もしない、とはできんだろう。

ということで5番ということもあり、俺たちの番はすぐに来ることになった。

 

 

 

 

この時は、まだ想像もしていなかった。

これから、決死の攻防戦が始まるということは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流石に夜の道ともなれば怖さの風情もかなりある。

それにやけに吹く風の音がこれまた恐怖心を煽ってくる。

薄暗い夜道を提灯を持って歩く。これがまだ実際の火を灯しているのではなくライト式の提灯なのがマシだろう。

実際パニックになったら提灯ぶん投げそうだし。

そんなことになれば火災とかなりそうで怖い。

 

しばらく進めば早速叫び声が聞こえてくる。

「ひぃっ!?」

西蓮寺は本当にホラーが苦手なのだろう。すごい強く腕を握ってらっしゃる。あの西蓮寺さん。当たってます。めちゃくちゃ当たってます。

リトに申し訳ないのと自分の素直な感情で吐きそうです。

なのでここは感情を殺しましょう。おれは竿役。・・・死にてえよもはや。

 

 

 

「ほ、本当に怖いのが苦手なんだな」

「うぅ・・・・・・きゃあぁぁぁっ!?!?」

実際にスタッフさんのお化けにめっちゃビビってた。

いやいや、単なるお化け屋敷みたいな・・・

「うぉこっわ!?きっもちわる!?」

なんか顔が寄生虫みたいにかっぴらいてる化け物だった。いやこれどうやってメイクしてんねん。メイクどころかもはや加工技術までありますやん。

なんか指がくいくい動いてるの見て察した。内側に糸仕込んでるのね。

 

「やだやだやだ本当に無理!!」

「ごめん西蓮寺、確かにこれはグロテスクだわ。怖え」

 

なんか悍ましいね普通に。

さてはて、俺は普通に西蓮寺に拘束されて動けないし西蓮寺はかなり疲弊しているし。

 

「・・・仕方がない、西蓮寺。少し木陰で休もうか」

そういい木陰に避難する。

「う、うん・・・何もいないかな」

キョロキョロと周囲を確認する西蓮寺。

はぁ、仕方がない。

俺は腕時計を押すと機体を召喚した。

 

「この小さいのは・・・?」

「こいつはSDっていうサイズの機体だよ。機体の名前はGAT-X103バスター。砲撃特化の機体なんだ、普段は俺も纏うことができるが、俺が纏っていない時はこんな感じで召喚もできるってわけ」

「そ、そうなんだ・・・なんかかっこいいね」

「お、だってよ、バスター。よかったな?

この子は怖いのが苦手らしい。しっかり周囲を索敵してやれな?」

 

そういうとグゥレイト!という感じでサムズアップするバスター。

バスターに周囲を任せつつ、のんびりと木陰でゆっくりしている。

 

「ごめんね・・・猿山くん。私が怖いの苦手なばっかりに」

「うん?・・・あー、気にすんな。俺も怖いの好きなわけじゃないし。怖いのを無理に進むのも嫌だしな。

 

あぁ、あと安心してくれ。万が一ゴールに行けたとしても俺は手前でギブするから」

「えっ・・・?」

「ほら、ジンクスがあるだろ・・・?この肝試しでペアがゴールすればカップルになるってやつ」

「あ・・・う、うん。・・・えへへ、さ、猿山くんって好きな人いるの?」

彼女を見れば少しショックというか、拗ねてる様子を見てとれた。

流石に理由が理由とはいえ、付き合いたくないと言われてるのと同じか。言い方をミスってしまった

 

「あーすまん、好きな人はいないし彼女募集中なんだが西蓮寺が素晴らしすぎて俺に釣り合わないって話な?いや西蓮寺とかクラスで人気なのよ。流石に周りから呪われるからな。

 

それにほら、釣り合うと言えばリトとかがいい例だろう?俺はあんな顔だけじゃなくて性格かっこいいやつなんて知らないし。俺らん中でかなりまともなやつだろ」

「な、なんで結城君の話になるのかなっ///!?」

「西蓮寺・・・流石にわかりやすすぎるぞ・・・」

ブワッ、と顔を赤くする西蓮寺。以前も言ったがこれは俺宛ではない、リト宛である。

 

人生はクソなのである。涙出てきたよちくしょう。まあでもリトが幸せならそれはそれでいいんだけどな。

 

「も・・・もう・・・・・・。でも猿山くん、さっきのは傷ついちゃうよ」

「あーいやマジですまん。おまえさんが嫌いってわけじゃないんだよ」

「それもだけど。・・・猿山くん自分を悪くいうところがあるでしょ?

貴方、中学の時から変わってないもん」

「・・・そうだっけ」

たはは、と苦笑いすればうんうんと同意するように西蓮寺が頷く。

 

「猿山くん、優しいのに。友達が悪く言われるのは嫌だよ・・・」

「・・・友達、か」

 

その一言に思わず声が漏れる。

 

「あ、あれ?・・・ち、ちがった?」

「・・・いいや。君が友達だといってくれるならば。

君は俺にとっての大切な友達だ」

 

そう言い、立ち上がる。

 

 

 

「西蓮寺、この後俺はどうしてもやらなければならないことができてしまった。

けれど大丈夫、君は1人じゃない。

もうすぐすればここをリトが通る」

「えっ!?ち、ちょっと・・・!!」

 

「バスター!!結城リトがくるまで全力死守!きた後はペケに通信!事情報告及び結城リト、西蓮寺春菜の護衛だ!

人員が増えればそいつも護衛だ!必ず守りきれ!いいな!!」

俺が叫ぶとバスターはサムズアップし警戒体制に入る。

 

先ほどから腕時計に伝わる警告。それはまさしく襲撃されかねないことを表していた。

 

 

 

 

「・・・チッ、生徒はもちろん、お化け役の方々も守らねば」

 

しばらく走ればリトを見かけた。

 

「ケンイチ!!・・・っておい、どうしたんだよ!?」

「すまんリト!この先に西蓮寺がいるから君に任せたい!!」

「は、はぁ・・・!?急になんで」

「敵を捕捉したんだよ!かなりの数だ!」

「嘘だろ!?」

「何もせねば襲撃されるだけだ、こっちから叩くしかない!

それに西蓮寺は君がいると安心するはずだからな!」

「えっ・・・ば、ばか!!何言って///」

「ははっ、じゃあ頼むぜ主人公くん!!」

そのまま暗い森の中を入れば巧みに移動し、少し離れたところへ着く。

案の定、宇宙人が機械獣を連れてきているところだった。

 

「貴様は・・・ニンゲンか!何をしている!」

「そっくりそのまま返すぜモンスター。お前たちこそそんな物騒なものを連れてきて何をしようってんだ?」

そういうと、宇宙人はニヤリとゲスな笑みを浮かべていた。

 

「無論ララ嬢の捕獲と地球人を楽しむのもありだ。

地球の女は見た目が良いと聞くからなぁ。

娯楽にはうってつけというわけだ!はははっ!!」

 

そう言いながら、機械獣を行進させる宇宙人。

 

「・・・そうかい、そうかい宇宙人。

ナチュラルとコーディネーターとか、ララちゃんのような優しき宇宙人もいるからあんま言いたくねえけどな。

 

クソ宇宙人共が。・・・ぜってぇぶっ潰してやる」

 

「貴様に何ができる!!貴様も目の前で友人が奪われる姿!!見るが良いッ!!!!!」

 

こいつ・・・、コイツッ!!!

「黙れッ!!!その口縫い合わせるぞボケぇっ!!」

ガッ、と目を見開くともう遠慮はしない。MSを纏う。

 

「ZGMF-1017 ジン!!アーマード・スタンバイッ!!!!!!!!!

 

ZAFTの誇りッ!!いっちょ見せてやろうじゃないのォッ!!!!!」

 

Zodiac Alliance of Freedom Treaty

 

自由条約黄道連盟が開発した初の主力量産機だ。

 

そのピンクのモノアイが発光すると、機体は相手へと向けて加速する。

背部大出力スラスターのウィングバインダーで加速しMMI-M8A3 76mm重突撃機銃 をフルオートでばら撒くと数機撃破。

接近すると姿勢制御のために回転しつつ敵を蹴り、そのままMA-M3 重斬刀を構える。

「ぜぇぇいりゃぁぁっ!!!」

2機を素早く斬り落とすと跳躍し次の獲物へと狙いを定める。

「刺し貫くッ!!!!!」

加速するとそのまま水平に刺して蹴り飛ばす。

 

敵を撃破しつつ、息を整える。

 

「くそっ!!こうなれば!!」

 

そう言うと、敵は腕を突き上げ叫んだ。

 

「フィールド変更!!異能召喚空間!!」

 

そう、ギ・ブリー戦の時も使われた特殊空間だ。

 

 

敵が無限にも湧く、その空間。

長い長い夜は、まだ終わりそうにない。

 

 

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