機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー 作:SS好きのヨーソロー
そうして、やってきた彩南祭当日。朝からお祭りのような盛り上がりだった。
まあ無理はない。学生のころの文化祭なんて青春だからな。
前世の記憶を思い出そうとしたけどやめておいた。
頭が急に痛くなった。まあ、碌なことなかったんだろう。わかりきっていたことだ。
まあ、一旦は忘れよう。今の俺は猿山ケンイチだ。彩南高校の文化祭実行委員としてやるべき責務をせねばならん。
一人、トイレで服を着替える。
更衣室は女子専用となっている、ならば男はトイレで着替えるしかないだろう。
この服はガンダムSEEDのオーブ首長国連邦の軍服だ。
軍帽をしっかり被ると鏡で確認する。
「お・・・ケンイチ、なんかかっこいいな。」
「あぁ。今回は俺たちは運営側だからな。そうだ、念の為に男子諸君にもきていただきたい。
アニマル喫茶はいわば女性の独壇場だが万が一のことがあれば俺たちの責任問題にも発展する。
可愛い、セクシーを売り込んでもらうんだ、俺たちも彼女らを守れる必要があるだろう?」
「確かに・・・!なんか今日のお前はかっこいいな!」
「それになんかその服かっこいいし、いいな!」
クラスメート分のオーブ軍服を用意しきていただく。
これにより皆がオーブ軍服を身に纏うことになる。
「あ、レンくん。こっちに・・・よし、襟が崩れてたがこれで直ったな」
「あ、ありがとう。・・・これは、かっこいいな」
「この服はな、とある軍の服を参考にしている。
その軍は中立国なんだがな。まあとにかく覚悟が決まってる好きな国なんだよ」
「へぇ、何かの創作かい?」
「そ。そんな感じ!・・・さてと!お前ら、今日は楽しんで盛り上げていくぞ!」
ということで、彩南高校文化祭・・・通称彩南祭の始まりである。
早速俺は室内にて持ち込んできていたPCを起動し機体の最終確認と調整を行っている。
それの目的は今回の文化祭が無事完了するための抑止力といえばよいだろうか。
これまで幾度にわたり宇宙人の襲撃を受けてきた俺たち。
原作と異なる展開だって発生を確認している。
台風の時のフウレイがいい例だろう。肝試し回の大軍侵攻だってそうだ。
「ここは量産機を配備した方が問題はないか・・・・・・・・。
配備するならばやはりジンだな。武装は最低限装備として・・・」
配備にはもう少し理由もある。
今回のアニマル喫茶はまあ見ての通り美少女たちが少し可愛い服を着て可愛らしい接客をするというもの。メイドカフェだとかガールズバーだとか、そういうものに似ているだろう。
・・・いかんいかん、少し想像すれば気持ち悪くなってきた。
女の子可愛い、目の保養、目の保養。ToLOVEる最高。
よし、OKだ。とりあえずは落ち着いて対応しよう。
ヒロインたちを下卑た目で見る自分を想像して死にたくなったがまあいい。
俺のやるべきは安全に女子が働けるように動くことだ。
とりあえずジンのセッティングは完了と。複数のジンをSDサイズで召喚すると各々死角から生徒の様子を見守るように行動を開始し始める。
PCからはジンのモノアイ上の景色を確認できる。ふむ、特に問題はなさそうだ。
しかしさすがに繁盛して人が多すぎるな・・・・・リトの業務の手伝いにでも行こう。
オーブ軍服を羽織ると教室から出る
「えー、お待ちの方にご連絡します。
本出し物はご好評により時間制限、席の相席をお願いしております。また、キャストは皆同じ生徒・・・それも女性になります。
悪質なおさわり、カスタマーハラスメントは深くご遠慮いただいております。
それに伴い写真撮影も深くご遠慮いただいてます。某先輩は盗撮し謹慎食らったと思いますがそうなります。なりたくないでしょ。
因みにご希望の方には後でチェキ撮影時間も可能です。
ご指名の場合は注文のほどこちらにお声掛けを」
少し硬くなったが仕方があるまい。実害があってはならないからだ。
ちなみに弄光先輩はいつも通りララちゃん指名でバッサリ切られてた。
あ、俺の方目があった。
そんな怯えなくていいじゃないか。にこりと微笑みました。
「(あの猿山こっわ。怒らせたらダメなオーラがあるわ・・・)」
「(守ってくれるの嬉しいけど圧すごいな・・・)」
「さてリト、君も動きっぱなしで疲れただろう?さっきまで俺はゆっくりしていたし君も休んでくるといい」
ずっと物理的に動き続けるのも疲れるだろう。
ここは俺が動くところだ。
「・・・ゆっくり、ね・・・・・・。わかったよ、けど無理すんなよ」
「ん?なんの話だ??」
「・・・なんでもねえよ」
リトはやれやれという感じで休憩に向かった。
まあここからは俺が動くとして、やりますか!!
そこからリトの動いていた分プラスの時間を動けば流石に疲労が蓄積してきた。
ここいらで一度栄養ドリンクでも飲んでおこう。
そう思い、俺は銀河通信で購入しておいた栄養ドリンクをストレージから取り出し飲む。
ドクン、と心臓が一度跳ねればすぐに疲労回復。
例えるならSEED覚醒時やMS装着時の身体のような回復具合だ。つまりここからさらに動けるというわけで。
列の対応とチェキ対応。それから有事の切り替えとジンの視覚共有およびに機体同化し他の活動、全てをなんとか無理やり並列してやりこんでいたわけで。
なかなかに疲労がくる。流石にこれを栄養剤なしで行うのはキツイかもしれない。銀河通信様様である。まあこれも無理やり耐えてしまえば特に問題もないのだろうよ。
よし、問題ない。捌き切って動いて・・・・・・
「俺たちが動くから猿山も休めよ」
「そうそう、俺らもやらないとな」
他の男子生徒も参戦し始めた。
「おい、君たちも休むべきで・・・」
「はいはーい、ご主人様の席はあちらですよー」
「こちらでーすご主人様ー」
そう言われれば籾岡と沢田に両腕を掴まれ連行される。
「はいここ!座る!」
「なんだってんだ籾岡・・・」
「猿山働きすぎなんだよね〜。どうよこの格好悪くないでしょ。と言ってもあんたが選んだ服だけどね〜」
「ほれほれ、感想言ってみ〜??」
籾岡、沢田両名にそう言い寄られる。
そう言われて目を向けるが、本当に綺麗だと思った。
下心だとか、下世話なところもなくはないがそれでも彼女らが綺麗だと思うのも事実なのだ。
まぁ問題は胸が強調されてしまうが故に目に毒ということくらいか。
「・・・おい目ぇ逸らすな」
「ち、違うんだ。とても可愛いし綺麗なんだけど目に悪いよな・・・」
「えー、でもこれ猿山が用意したじゃん」
「・・・・・・・・・そうなんだよな」
原作といえばこれだ。言い換えれば舞台装置。
俺の行動ははっきり矛盾している。
可愛いものを見たい、正直えっちなものをみたい。それは男としては当然の感情なのだが同時に吐き気自体も感じてしまう。嫌悪というべきか?穢らわしいと。まあこれは俺自身に対する穢らわしさだが。
「・・・はいはい、落ち着く落ち着く。アンタが用意したこれ嫌じゃないし」
そう言いながら頭を撫でる籾岡。
一般生徒が羨ましい、というが籾岡と沢田は苦笑いだ。
「だって見てよ、猿山の顔。」
俺の顔を見ては、納得した男子生徒。それに感謝で慰めるやつも出てくる次第だ。
「・・・ね?猿山、アンタの発案意外と盛り上がってんだから。しゃんとしなさいよ」
「そーそー、ふふん。私たちアニマルできてるでしょ?」
「・・・あぁ。もちろん皆可愛いし、二人ともすごく似合ってる」
だからこそ、俺も微笑みを持って応えるのだった。
「・・・・・・やっぱあんたずるいわ///」
「えへへ、似合ってるか///」
よくわからんが、いやではなさそうなのでよかった、とだけ言っておこう。
ちなみにそこからはやばかったぞ。天条院沙姫先輩来たと思ったらララちゃんとバトル始めるしなんか途中服はだけるし。これジャンプなんだよなぁ。普通におっぱい丸出しなんだよなぁ。
「はーいはい、校長先生ストップでーす。・・・すんませんね、お相手いただいて」
「いやぁ、こういうシチュエーションにも憧れてましてムフフ」
これも七割本気だろうが、よくよく考えてみれば部外者が勝手に参加しているという問題がある。故にそちらに張り付くことでの対応だろう。部外者が提供したケーキを食べて食中毒とかなったら流石に笑えないし。故に天条院先輩が胸にケーキ乗せた時は衛生面で汚いんじゃボケェ!とキレそうになった。反射的に汚い、が出てしまったのは失礼だが許してくれ。流石に女の子相手なのとこの作品がそういうセクシー路線なので我慢したわけだ。
「はいはい、天条院先輩。とりあえずこいつ羽織っといてください。ないよりはマシですから」
というわけでオーブ軍の軍服を羽織らせると帰らせました。ほんまに暴れ散らかしてくれて。
「あの人大胆だったねー」
「・・・君には言われたくないと思うぞ」
原作では楽しそうにしてたなケンイチ。あとあとの問題が多くある状態でよく楽しめたなぁ。
後処理を考えて、とにかく死にたくなったのはここだけの話でしたと。