機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー 作:SS好きのヨーソロー
小箱から腕時計を取り出したリトは俺の記載したメッセージカードをまじまじと見ていた。
「ケンイチ・・・、これって・・・・・・・」
「ああ、そうさ。腕時計型装着機構アーマード・ウォッチ。それの正式な二号機だ。
いうなれば結城リト専用デバイスっていった所だな。
初期設定案はララちゃんが持ち込んできたものでおおよそ80%ほど完成していた。その時点で作ってしまってもよかったわけだがララちゃんは100%で使ってほしかったんだ。
俺も話を聞いて実際にお前が俺の横に立ってくれるなら、これ程嬉しいこともないし、俺も100%で戦ってほしいと思っていたからな。
作成しつつ機体調整もやってリトがすぐに使えるようにしてあるぜ」
そう言えば腕時計をつけたリトはとても嬉しそうな顔をしていた。
「そっか・・・・・ありがとうケンイチ、ララ!」
ニッと笑うリト。
「おう。これからは頼るぜ親友?」
「ああ、ぜひ頼ってくれよ親友!」
ばしっと互いに握手をする。それがどうにもキラとアスランのようにみえてしまって…嬉しかったとだけ言っておこう。
日は改めて俺の家。今日はリトのMS操縦についてのトレーニングをすることになっており、リトは朝から気合いが入っている。とても素晴らしいことだし気持ちも分かるが・・・・・
「リト、始まる前から少し力みすぎだ。気持ちはわからんでもないが少し落ち着き給え。どうせ今後嫌でも纏っていくことになるんだ。落ち着いてリラックスしながら纏えよ」
「ははは・・・・・わりい、俺もケンイチみたいにやれるんだって思ったらついつい・・・・」
たはは・・・と笑うリト。
「・・・俺もお前が仲間として戦ってくれるならばこんな嬉しいことはない。才培さんらに許可をもらって君の体力測定などを見させてもらったんだ。
あとは活動記録とかそういうのだな。
そこら辺を考慮するにおそらくは格闘を主体とした機体だと相性がいいのじゃないかと思ったんだ。
無論俺と同じである程度の機体は自由に使えるんだけどな、一機準備できてるやつがあるぜ」
「・・・GAT-X303イージス・・・これギ・ブリーの時に使ったやつだよな?」
リトの腕時計には今、イージスガンダムがすでに準備されている。
無論単なるロマンでアスランの機体だから親友として似合ってるよねってのもあるが事実一番相性がいいのもこのMSだと思うのだ。
とにかくリトは格闘センスが高い。身体能力だって巻き込まれ体質により鍛えられるし元々運動できるほうだし。
ならばこのイージスの足サーベルも問題なく使えるだろうという考えだ。
「・・・とりあえず纏ってみる。
イージス!アーマードスタンバイ!」
ということでリトの実際の装着が始まった
「わ・・・わわわっ!?」
場所は俺の家の地下のトレーニングルーム。
その動きはまるで初期GATシリーズのOSを彷彿とさせるものだった。
General
Unilateral
Neuro - link
Dispersive
Autonomic
Maneuver
(Synthesis System)
そう、お馴染みのあのクソOSでの起動みたいなものだ。
初めての慣れない鎧に身体が引っ張られるリト
「落ち着け、ゆっくりでいい。ゆっくり、確実に。
身体の感覚を思い出すんだ。
歩く、動くことをイメージするんだ。」
「歩く・・・こと・・・」
リトは俺の言葉を噛み締めてゆっくりと立ち上がると歩き出す。
よしよし、いい感じだ。
「OK OK、いい感じだ!」
一度イメージをつけて仕舞えば簡単だ。
リトは早くも基本的な動きは習得していっている。
「あぁ、けどこれ慣れないな」
「まあ最初は慣れないさ。大丈夫、回数をこなしたら慣れていくから」
そこから、俺とリトによるMS操縦訓練はかなりの数をこなしていきすでに1ヶ月が経とうとしている。
ほぼ毎日やりこんでいく中で、互いに戦闘意思は強くなる。
お互いがお互いを強者と認識し、ライバルと認め合うかの様な、そんな感じか。
まずはやはり組み手だ。
イージスと俺はストライクで簡単な組み手を行う。
最初は単調な動きであったが慣れてくるとイージスの得意とする蹴りをもうまく活用してくる次第だ。
やはりこいつは素質がいい。回し蹴りを手で防ぎながらそんなことを思っていた。
「案外慣れると動きやすくなるな・・・!!」
「まあな・・・!!」
武器の使い方も慣れてお互いにサーベルやライフルを撃ちながら、斬りつけながら闘う。それこそ実際のMS戦の様に。
ストライクの頭を逸らしビームを回避しつつこちらもライフル射撃
イージスは脚を振り回して回避、そのままの勢いで蹴り飛ばしてくる。
チッ!流石に運動神経が高いことがある!やるな!!
「っ・・・!!ぜやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
勢いをつけてサーベルを手に突撃するイージス
「っ・・・!!うおおおおおおおぉぉぉぉっ!!!!」
それに負けじとこちらもシールドで防ぐ。
「まっだまだぁぁぁぁ!!!!!!」
なんと、そこでリトは足のサーベルを使いシールドを切り飛ばそうとしたのだ。
「なっ!?くっ、もう使いこなしているのか・・・!!ならば!!」
ならばこちらもそれに合わせて攻撃を仕掛けるのみだ。
すぐに後ろに下がれば加速。シールドを突き立て打突武器として運用する
「ぐぁっ!?」
バランスを崩したイージスに頭部イーゲルシュテルンを撃ちながら接近、ビームサーベルで斬り捌こうとする。
ビーム二刀流での運用も考えたがリトはやはりセンスが良いのか基本に習った運用なおかつところどころ応用で応戦してくるので防がれた時が悪手になる。
だからこそ一本で攻め立てる!!
「くそっ・・・・・・!持ってかれた!!」
俺は相手が動きにくくなるであろう足を一本斬り落とす。
痛みに唸り声を出すリトだがこのMS装着システムの利点は体力さえ問題なければ破損しても動けるという状態。
身体をデータとして機体に結び付けてるが故に破損しても大した問題ではないのだ。
だからこそ・・・
「はぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!」
ブォンっっ!!!!!!!!と振り抜かれた腕部によりこっちの左腕がシールドごと持ってかれる。
「んにゃろう・・・おおおおおおおっ!!!!」
そのままこちらは頭を蹴りつける。
リトはバランスを崩しながらも器用に片足で地面におり再び跳躍。こちらに斬撃を飛ばしてくるので防ぎながらそのまま頭部を斬り落とす。
「ちっ・・・お前を、倒すッ!!」
「俺も貴様を倒すッ!!」
お互いにお互い熱意は強くなり、目の前の敵を倒すと躍起になる。
俺の頭の中では、ちょうどストライクとイージス
キラとアスランの激戦がフラッシュバックしている。
それが原作を思い出しているだけなのか、はたまた纏っているこの
リトside
ケンイチからのプレゼント。
これによって俺もMSの力を手に入れた。
最初は動くこともままなければ武装を扱うのも苦手。
やっぱり自分はアイツには追いつけないのか。
そんな考えが深く残ってしまっていた。
それも1ヶ月くらいが経とうとしてみるみる変わった、とはザスティン談。
ザスティンも最初の頃に比べて動きが格段に良くなったと褒めてくれることが増えた。
そんな中、俺はケンイチとの模擬戦でかなり本気で戦っている。
それこそ、敵を落とすつもり、その覚悟で。
頭の中に流れてくるのは雷雨の中、互いに戦う2機のMSの光景。
これがケンイチが言っていた、本来のパイロットたちの体験した景色なのだろうか。
なんとなく、頭が理解していく。
ストライクのパイロットが心優しき少年キラ・ヤマトのことで。
イージスのパイロットがそんな彼の親友のアスラン・ザラであること。
イージスはまだいける、と戦意が消えることはない。
それは、俺の意思なのか。それとも纏っている
side out
動き出してしまえばもう止められない。
どちらかが、どちらかを倒すまで。
あるいは、どちらもが戦闘不能になるまでか。
お互いがお互いを倒そうとする。
「リィィィィィィトォォォォォォォォォッッッッ!!!!!」
「ケンイチィィィィィィィィィィィィィッッッッ!!!!!」
機体は、イージスの巡航形態により確保される。
「はっ・・・!?しまった・・・!!」
この距離のスキュラは防ぎきれない!!
「チッ!!エネルギーが・・・!!」
しめた!こいつもかなり体力を消耗してる!
無理やり身体を動かし、この状態ならイーゲルシュテルンでも・・・!!
「くそっ、ならやってやる・・・!!」
リトは頭の中である数字をイメージする。
それを打ち込む。
数字は"2 8 8 7"
「ったく、おいおい。本当にあの戦いの再現に・・・!!」
「お前を倒すなら、これくらいは・・・!!」
―EMERGENCY―
GAT-X303 AEGIS
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General
Unilateral
Neuro-link
Dispersive
Autonomic
Maneuver
N099 Synthesis System
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TIME REMAINING
――――― COUNT DOWN ―――――
0:10:000
EMERGENNCY PROGRAM:LA-NA2
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突如、大爆発。
お互いの意識はそこでなくなり、シミュレーションも終わりを告げた
GAT-X303イージス SIGNAL OUT
GAT-X105ストライク SIGNAL OUT
シミュレーション地点には、何も残っては居なかった。