機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー 作:SS好きのヨーソロー
デビルーク王室親衛隊隊長 ザスティンとの一戦。
俺はGAT-X105ストライク+AQM/E-X01でエールストライクとなりリトを守るために戦闘。
結果は決着つかずだったが、気を抜いてしまった故に身体から力が抜け、無通電力モードのディアクティブモードになってしまい、意識を失ってしまう。
しばらくし、俺の名前を呼ぶ声がして目が覚める。
「ん・・・こ、ここは・・・?」
気がつけば、見覚えのない天井が目に止まる。
知らない天井という状態だ。
いや、どこかでかすかに見覚えがある。
「猿山!!!よかった、目が覚めたのか!!」
ぐい、と肩を揺らされて思わずくらっとする。今の声はリトだろうか。
「ちょっとバカ兄貴!起きたばっかの人を揺らしちゃダメ!!」
なにしてんの!!とプンスコ怒るのは結城美柑ちゃん。本来俺がエンカウントするはずのない子だ。
その二人の存在によって、俺が目を覚ました場所がどこかわかる。
ここは結城邸である。
「だ、だって美柑。本当に心配して・・・」
「悪化したらどうするの!」
兄妹同士言い合いをしているが、俺は特に問題はない。
「あ、あぁ。美柑ちゃん、俺は大丈夫だ。心配をかけてすまない。
リトもごめんな、心配かけた」
「本当だぜ!お前が倒れて本当に本当に焦ったんだ!」
それは嘘をついていないと一目で分かった。
「私だって心配したんだよ。急に倒れた猿山さんが連れてこられて・・・・・・。ララさんが関係している?とか聞いてさ」
「あぁ・・・いや、ララちゃんが悪いとか誰が悪いとかじゃないんだ。
宇宙から来た姫様が、日本人を好きになる。
それはその宇宙の人からすれば認めることが難しい話になってしまう。
ララちゃんのことをよく知る剣士殿は特にその思いが強かった。
・・・その人にとっての正義と、リトを傷つけさせないという俺の正義がぶつかっただけ、それだけさ」
「・・・・・・それ、でもさ」
心配する美柑ちゃんの顔
自惚れだとか調子乗りだとか言われるかもだが彼女の顔はまさしく不安がるものそのものだった。
・・・・・・あんまり、不安がらせたいわけじゃなかったんだがなぁ。
俺はその身を起こすと、美柑ちゃんの頭にそっと手を添えた。
「心配してくれてありがとう、美柑ちゃん。
けれど安心してくれ、俺は生きている。リトという親友を守るため、そして身を案じてくれる美柑ちゃんがいるなら、俺はどんな境遇だって耐えて見せれるさ」
そう言い美柑ちゃんの頭を撫でる。
なんだか、放っておけなかった。
前世でも妹がいて、泣いた時はこうして落ち着かせてたっけなぁ。
「・・・・・・ん///ならいいけど」
少し顔を赤らめながら呟く美柑ちゃんに思わず嫌な予感がした。
やばい、怒らせたかもしれない。すぐに弁明しなければ・・・!!!!
「あ、ご、ごめん!えと、落ち着くかと思ってな!?他意はない!マジで!!誓ってない!!」
「わ、わかってるからさ!!気、気にしないで!!///」
真っ赤で怒る美柑ちゃんに降参ポーズをしながら平謝り。
いかんいかん、少し甘えというか欲が出てしまっていたか。
"妹みたい“といえどその立ち位置では俺ではない。
リトの立場に安易に立ち入るなよ、俺如きが。
「・・・・・・・・・・・」
ぱんっ、と己の頬を軽く叩く。
勘違いをしてはいけない。彼女は俺が結城リトと友人だからこそ仲良くしてくださっているのに俺が少しでも下心を抱くのは無礼ではないか。
よし、落ち着いて考えろ。今の俺はMSパイロット、戦士だ。やることは・・・?そう、機体のセッティングとトレーニングだ。
幸いなことに結城邸で横にならせてもらったおかげで体力は幾分か回復している。これならば日常生活や簡単なトレーニングに支障はない。
「・・・・・・さ、猿山さん?」
その様子を見て、美柑ちゃんが固まる。が気にしない。
「長居しすぎたな。リト、美柑ちゃん。お邪魔し申し訳ない、助かったよ。では俺はそろそろ自宅に帰るので失礼するね」
そう言い玄関に向かおうとすれば奇妙なことに二人して俺を止めに来るのだ。
「ダメだよ、倒れてた状態なのに一人で帰すなんて怖いって」
「そうだよ、美柑もこう言ってるし今日は俺たちの家で休め。両親も今は忙しくて帰ってきていないから問題はないぞ」
ありがたいことこの上ないのだが、俺が邪魔をするのも非常に申し訳ない話なのだ。
少なくとも完成されている絵に不純物、穢れが入り込むわけにはいかないのだ。はてさて、この意思をどう言葉に置き換えて説明すればよいだろうか。
「猿山さん、やっぱり迷惑をかけるって顔してる。
・・・猿山さんが何を思ってるか、本当のことはわからないけど。
私はリトを守ってくれたこと感謝してるのと、普通に猿山さんが心配なの。・・・それだけじゃだめかな」
「お前、俺に言葉にしないとわからないこともあるって言ったよな。
だから言葉にするぞ、お前のおかげで俺とララは助かったんだ。だから感謝するし心配だから泊まっていってくれ」
二人のその熱い視線から目を逸らすと、ララと目が合った。
「リトがこう言ってるしいいんじゃない??このゲームケンイチ得意なんでしょ?一緒にやろーよー!」
そう言い家庭用ゲームを持つララ。
あぁ、なんともいえない単純な光景だ。
俺という不純物が交わるのを懸念していたが、考えすぎとも言えるかもしれない。
ならばここはいっそ甘えてしまうことにしよう。
「そうだな、ではリト、美柑ちゃん。今晩は世話になる。
ララちゃんも、俺が相手をしてやろう。そのゲームは俺とリトがかなりやりこんだものだからな!」
今だけは、許してくれよ。と誰ともいえない何かに言葉を呟きながら。