機動戦士ToLOVEるSEEDー猿山ケンイチの受難ー 作:SS好きのヨーソロー
激戦を終え、不覚にも意識を落とした俺こと猿山ケンイチ。
そこでリトとララたちはありがたい話にも俺を結城邸に運んでくれたのである。
最初はそれすらも悪・・・というか甘えるのも無礼と認知していたためすぐに離脱を試みたが結城兄妹の御厚意の言葉に折れてしまい、今この状況である。
ララちゃんもゲームに誘ってくれてノってしまったがいざいざ考えると荒れそうで怖い。
だってそれはそうだろう?考えてみろ、
別に猿山くんの原作は詳しくないが、まあきっとそこまで過激なやらかしはしてないんだろう。だがしかしおふざけ要員である彼であるし、同人に至ってはまあひどいひどい。pixivで各キャラクターについて調べてみろ。大抵は俺が書かれているぞ。わあ何これ本当に死にたくなる。
そういう認識、そういう思想が頭のどこかで固まってるからこそ、己の立ち位置について思案する機会が多い。
そう思うとこの力は嬉しい誤算だった。
この力で誰かを守るために戦うのならば、それを無闇に悪と断じられることもあるまい。
俺的には主人公やヒロインたちを庇って撃破のムウルートが1番綺麗なんじゃないかなとは思う。
それ即ち死ぬじゃん。ムウさんだから生きたけど俺だと普通に無理。じゃけん腹括りましょうねぇ〜
なんて将来に対しての言葉にならないほどの絶望を抱いていると次はリトに声を掛けられた
「・・・うん、本当だ。やっぱりお前なかなかな顔してるぞ」
「おいおい、顔見た瞬間にえらいひとこと言ってくれるな」
「お前がそんな顔をしているのが悪い。なあ、本当に気にしないでくれよ?むしろ俺、申し訳なかったんだよ。俺とララの話なのにお前を巻き込んでしまって、お前が戦えるからって甘えてたところもあるし」
「ばかいえ、元は君も巻き込まれた話だ。
なのに君は自分の話と言って見せただろ?少なくとも君はララちゃんに対しどう向き合うか考えている
あんな面倒なことがあるにも関わらず前向きに向き合おうとしているのはリトの美点だと思うし、そういうやつだからこそ俺はお前たちのために戦いたいと思えるんだ。だから君が申し訳なく思う必要はないよ」
「・・・・・・お前、俺には優しいんだな」
「ふむ、どーいうことだ?」
「自分にはとことん厳しいくせに」
やれやれ、俺の親友は色々と察する力があるみたいだ。
・・・少なくとも、恋愛じゃ鈍感なはずなのにな
「・・・・・・君は手厳しいな」
「だから気にしなくていいって話。さっさと風呂入ろうぜ」
ということで男子二人で仲良く入浴
「・・・そーいや、美柑が猿山のことやけに気にかけてたなぁ」
「あぁ、あの子に心配かけたもんなぁ。心配してくれるだなんてほんと良い子だ」
「・・・なんか兄としては複雑だよなぁ、美柑が遠いところに行く感じで」
「何言っとんだ、そんなわけあるまいて」
ほんとこの男は変なことを言い出す。そんな話があるわけないだろ、あったら終わりだぞ世の中。
「いやぁ、なんていうかな・・・・・・」
「どうしたよ歯切れ悪いな」
「色々あるんだよ」
「ふーん?まあいいや、先上がるぜ」
というわけで先に上がる。
にしても変なことを言うリトだった。お前がいうことなんて起こるわけ無いだろうに。
服を着て、髪を乾かすと空腹を刺激する心地よい匂いが漂っていた。
「おっ、これは生姜焼きかな?いい匂いするな」
「うん、猿山さん疲れたでしょ?だからがっつり目のものがいいかなって」
「うんうん、嬉しいねぇ。そうだ、俺は何をすればいい?」
「え、いいよ流石に!あんまり動かない方が・・・」
「気にするな、結構体力も回復してきているんだ。それにこう何か手伝わないと落ち着かない性分なんでね。何かやらせて欲しいんだ」
「そうだなぁ・・・・・・あ、そうだ。野菜切るのと味噌汁をお願いしたいんだけど、できる?」
「OK、任された」
ということで手を洗えば包丁片手に野菜を切っていく。
タンタン、と一定のリズムで刻む野菜。普段より気持ち少し早めに切っている
「猿山さん切るの早いね、料理とか慣れてるの?」
「今はほぼ一人暮らしだからなぁ。料理はできるに越したことはないからね」
「なんかカップラーメン生活って言ってたから・・・」
「あはは・・・否定はしないな、やっぱり楽だからさ」
「ちゃんと食べないとだめだよ〜???」
「そうだな・・・じゃあせっかくの良い機会だ。ちゃんと食べさせてもらいますかね」
基本料理はできる方ではあるが面倒なんでしない方ではあるしな。有難い機会に頂くとしよう。
「・・・もー///・・・・・・また変なこと言う///」
もじもじ、という感じで呟く彼女を見れば、つい可愛らしいなとは思ってしまう。
言うなれば年下に対する可愛らしさ、親愛?に近いのだろうか。いや詳しくはよくわからんが。純粋な可愛さってあるよな。つまりあれのことである。
「ははっ、悪い悪い。見逃してくれ」
「・・・しょーがないなー。じゃあはい、猿山さん。これ、味見してみて、はいあーん」
そう言いあーん、と近づけられる生姜焼きの一部。
うん、あーんである。
あーん・・・・・・この子は無意識なのか?それとも何かあるのか?これは一体なんなんだ?
今頭の中でムウさんとイザークが「なんだ!?」「あのMSは!?」って叫んだシーン思い出したよ。ザフトのMSが降下するあの時のシーンかっこよかったよね。
フリーダムガンダムに惚れ込んだ理由である、いや皆そうだよな???
いかんいかん、現実に戻らねば
「お、おう・・・///
あーん・・・ん、うまいな。さっぱり目か、生姜を多くしたんだな、さっぱりしてるからバクバク食べれそうだな」
「えへへ、わかった?ちょっと比率変えてみたんだ」
うんうん、相変わらずめちゃくちゃに美味い。
美味いんだけどそれよりも精神的に死にかけている。
すぐに思想を切り替えた俺は偉いと思うんだが。誰か褒めてクレメンス
とりあえずいったん煩悩を消すために味噌汁作ろう。
昆布出汁をとって、具材を細かくして、味噌を溶かして。工程は簡単にも言えるし奥深いとも言える。
味噌の量を調整しながらひとくち飲んでみると我ながら良い出来のものが完成した。味はこれで問題ないはずだ。念のため先生の確認を取ってみることにしよう。
「よし、こんなもんかな。美柑ちゃん、一口飲んでみてくれ。火傷しないようにな」
そういうと小皿に入れて渡す。
「えっ!?///あ、う、うん!!・・・・・・ん、美味しい!美味しいよ猿山さん!」
「ニッヒヒ、そうだろ。微調整しまくったからな」
お互いの料理も完成、早速食べることとする。
食卓に料理を並べていき、夕食を開始する。
なんだかこんな日常が心地よいと思えるのは仕方が無いのだろうか。
リト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
猿山と美柑の一連を見て何も言えないお兄ちゃんの図
(美柑が幸せそうにしてるんだけど相手猿山なんだよな。猿山は嫌じゃ無いしむしろ任せるならあいつなんだけど、なんか複雑だなぁ・・・・・・)
なお、こんなことを知らない猿山ケンイチは幸せそうな顔で飯を食っているものとする。