百合の影から覗いて   作:細雨

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積雨の先に〜アズカバンの囚人篇〜

何とも奇妙な行列になった。クルックシャンクスが先頭に立って階段を下り、その後をリーマス、ぺティグリュー、ロンが手錠で繋がって下りた。次にシリウス・ブラックがセブルスの杖を持ったまま続き、ハリー、ハーマイオニーがその後を追った。私は殿を歩き、宙に浮かせたセブルスが階段にぶつからない様に随分と気を遣った。

トンネルを戻るのがまた一苦労だった。リーマス、ぺティグリュー、ロンの組は横向きになって歩かざるを得なかった。リーマスはぺティグリューに杖を突き付けたままで、歩きにくそうに手錠をジャラジャラと鳴らしながら暗い中を進んだ。先頭は相変わらずクルックシャンクスが意気揚々と歩いている。

セブルスがトンネルのあちこちにぶつからない様に細かく移動させながら歩いていると、突然シリウス・ブラックがハリーに話し掛けた。

「これがどういう事なのか、分かるかい?ペティグリューを引き渡すという事が」

「貴方が自由の身になる」

シリウス・ブラックが「そうだ」と頷いた。

「しかし、それだけではない──誰かに聞いたかもしれないが──私は君の名付け親でもあるんだよ」

「ええ、知っています」

私が告げなくとも、ハリーはシリウス・ブラックが自分の名付け親である事を知っていたらしい。本当に誰に聞いたのやら。当時は相当ショックを受けただろう事は想像にかたくない。

「つまり……君のご両親が、私を君の後見人に決めたのだ。もし自分達の身に何かあればと……」

シリウス・ブラックが緊張した声で続けた。

「もちろん、君がおじさんやおばさんとこのまま一緒に暮らしたいと言うなら、その気持ちは良く分かるつもりだ。しかし……まあ……考えてくれないか。私の汚名が晴れたら……もし君が……別の家族が欲しいと思うなら……」

妙に辿々しくシリウス・ブラックは言った。良い歳した大人が照れている様だ。

「えっ?貴方と暮らすの?──イタッ!」

シリウス・ブラックの提案に驚いたハリーは、天井から突き出した岩に嫌という程頭をぶつけた。

「ダーズリー家から離れるの?」

「無論、君はそんな事は望まないだろうと思ったが」

シリウス・ブラックは慌てて言い募った。

「良く分かるよ。ただ、もしかしたら私と、と思ってね……」

私は、ハリーがすぐにでも了承すると思ったが、意外にも少年は少し考え込んでしまった。

「あの、住む家はあるんですか?」

「もちろんだとも。ブラック家の屋敷がある。最早私しか住む権利を持つ者がいない、古い家だが」

「それでも良いのなら……」とシリウス・ブラックはおずおずと聞いていた。

「僕、あの、貴方と住みたいです」

シリウス・ブラックがクルッと振り返ってハリーを見た。

「そうしたいのかい?本気で?」

「えっと、はい」

その瞬間のシリウス・ブラックの笑顔といったら!

げっそりと窶れた頬が薔薇色に染まり、過去の美丈夫の面影がようやく垣間見えた。これこそが満開の笑顔と言うに相応しい顔だった。

「あ、でも、その、いつもって訳じゃなくて……」

「ああ、ああ、もちろんだとも。詳しくは落ち着いたら話そう。君だって友達の家に行ったり遊びに行ったりしたいだろうからね」

笑みで顔をクシャクシャにしながらシリウス・ブラックがそう言った時、ちょうどトンネルの出口付近に到達した。

先頭のクルックシャンクスが最初に飛び出した。暴れ柳の幹の瘤を押してくれたのだろう。

リーマス達が何とか這い上がって行ったが、獰猛な枝の音は聞こえてこなかった。

シリウス・ブラックは1歩下がってハリーとハーマイオニーを先に通した。私も続こうとしたが、「レディ」とシリウス・ブラックに呼び止められた。

「何かしら」

「後で話したい事がある。時間を貰えないだろうか?もちろん手短に済ませる」

ジッとこちらを見詰めてくるシリウス・ブラックは、息を詰めて私の答えを待っている。暫し視線を合わせた後、「少しなら」と私は頷いた。

「ありがとう。さあ、どうぞ」

差し出された手は気付かぬフリをして、私はセブルスに傷が付かない様に慎重にトンネルを出た。後ろから素早くシリウス・ブラックが続き、これで全員が外に出た。

校庭は既に真っ暗だった。遠くに見えるホグワーツ城の窓から漏れる灯だけが唯一の明かりだった。無言で全員が歩き出した。ペティグリューは相変わらずゼイゼイと荒く息をし、時折ヒーヒー泣いていた。

「ちょっとでも変な真似をしてみろ、ピーター」

前の方で、リーマスがペティグリューの胸に横から杖を突き付けていた。

皆ひたすら無言で校庭を歩いた。城の窓の灯りが徐々に大きくなってきた、その時。

雲が切れた。

突然校庭にぼんやりとした影が落ちた。ハッとして空を振り仰ぐと、見事な満月が雲間から姿を見せていた。

リーマス、ペディグリュー、ロンの組が不意に立ち止まり、シリウス・ブラックが立ち尽くした。静止が追い付かず、その背に宙を移動するセブルスがぶつかり、次の瞬間には地面にドサリと落ちた。ハリーとハーマイオニーがセブルスの呻き声に立ち止まった。しかし私にセブルスを気遣う余裕は無かった。

「しまったわ……今日、リーマスは脱狼薬を飲んでいない……!」

「危険だわ……!」

私がハーマイオニーを自身の背後に引き入れながら呟くと同時、少女が絶句した。

「逃げろ」

シリウス・ブラックが低い声で言った。

「逃げろ!早く!」

リーマスとペティグリュー越しに繋がっているロンを助けたかったのだろう、ハリーが飛び出したが、その胸にシリウス・ブラックの両腕が回され、グイッと引き戻された。

「私に任せて──逃げるんだ!」

ふらつきながら何とかセブルスが顔を上げつつある中、前方から恐ろしい唸り声が聞こえてきていた。リーマスの頭が長く伸びた。身体も伸びた。背中が盛り上がった。顔といわず手といわず、みるみる毛が生え出した。手は丸まって鉤爪が生えた。クルックシャンクスの毛が再び逆立ち、タジタジと後退りしていた。

狼人間が後ろ足で立ち上がり、不気味にバキバキと牙を打ち鳴らした時、シリウス・ブラックの姿もまた消えていた。変身したのだ。巨大な、熊の様な犬が躍り出た。その姿に、私は見覚えがあった。あり過ぎるくらいに。

「ニクス!?」

こちらをチラリと見た黒い犬は、勢いそのままに狼人間に立ち向かって行った。手錠が全て捩じ切れた時、犬が狼人間の首に食らいついて後ろに引き戻し、ロンやペティグリューから遠ざけた。狼人間は煩わしそうに犬を何度も振り落とし、鉤爪で襲おうとしたが、犬はその度に躱し、狼人間に反撃していた。

「最悪だ……」

フラフラと頭を抑えながら立ち上がったセブルスは、瞬時に状況を把握したのか眉を限界まで寄せて唸った。

「セブルス……!大丈夫!?」

思わずセブルスに意識を向けた私は、背後でハーマイオニーが上げた悲鳴でハッとした。私はまたしても、杖を失念するという同じミスを犯したのだ。

ペティグリューがリーマスが落とした杖に飛び付いていた。その動きで、包帯をした脚で不安定だったロンが転倒した。バン!という音と炸裂する光──。

ロンは倒れたまま動かなくなった。次の瞬間にはまたバン!という音がしてクルックシャンクスのオレンジの身体が宙を飛び、地面に落ちた。

「クルックシャンクス……!」

「「エクスペリアームス、武器よ去れ!」」

ハーマイオニーが悲鳴を上げ、ハリーと私が魔法を放った。だが、遅かった。

リーマスの杖は空中に高々と飛び上がって藪へと消えた。そしてペティグリューがニヤリといやらしい笑みを浮かべた。

「動くな!」

ハリーが叫んで動き出そうとしたが、咄嗟にセブルスがその腕を掴んで背後に放り投げた。

小さく手を振ったペティグリューの姿が捻れて素早くネズミの姿になった。そのまま手錠を掻い潜り、薮に消えて行ってしまった。

一際高い狼の遠吠えが聞こえた。それから低い唸り声も。セブルスと私は子供達を背後に庇いながら声のした方を見た。

丁度、狼人間が黒犬を何とか鉤爪で引き剥がした所だった。犬の背には深手を追っており、鼻面にも傷がある。

ペティグリューを追うべきか、シリウス・ブラックに加勢すべきか、私が一瞬判断に迷った時、子供達を背に押し込みながらセブルスが叫んだ。

「メリル!行け!」

「でも……!」

「こちらは何とでもなる!あのネズミを追うなら君が1番適任だ!」

グッと奥歯を噛み締め、私もまた変身した。バサリと空中で翼を羽ばたかせてチラリとセブルスを見ると、彼はしっかりと頷いてくれた。

私は意を決して空を舞った。視界の端で狼人間が逃げ出すのを何とか捉えた。

ペティグリューが逃げ込んだ藪は、禁じられた森まで隙間を作りながらも続いていた。異変を察知しているためか、森は静かだ。ふくろうの声も虫の鳴き声もしない。だからこそ、この状況は私に有利だ。どうしても小動物が移動すると音が鳴る。そしてふくろうというものは、とても耳が良い生き物なのだ。

──見つけた!

カサカサと慌てた様に走る軽い音が、ハッキリと私の耳に届いた。止まっていた木の枝からフワリと羽ばたき、私は無音で滑空した。

──逃がさないわ。必ず、捕まえてみせる!

ペティグリューはリリーの死の原因だ。セブルスがあそこまでシリウス・ブラックを憎悪しているのも、もちろん学生時代のイザコザも理由ではあるのだが、シリウス・ブラックが裏切ったせいでリリーが死んだからだった。……自らの犯したという間違いが1番の悔恨ではあるだろうけれど。

セブルスの抱える後悔と贖罪のために、私は協力を惜しまない。私は私ができる全てをもって彼のために動くのだ。

羽が風を切る感覚に任せて、空中を流れる。

ついに視界に茶色の毛の塊が懸命に駆けて行くのを捉えた。私は爪のついた足を前に突き出して、無音のまま狙いを定めて地上に突撃した。

キーッ!と一際甲高い声がネズミから上がった。私の爪はしっかりとネズミの胴体を掴み、地面に押し付けていた。ジタバタとペティグリューがもがいても、私の力の方が強い。そのままグッと力を込めてやると、ネズミは殺されると思ったのか、一層のたうち回ってキーキーと耳障りな声をたてた。

──殺しはしないわ。そんな事、してやるものですか。

罪を贖わせる機会を、みすみす自分の手で潰す訳にはいかない。たとえ胸中に怒りが渦巻いていたとしても。

私はネズミの胴体を掴んだまま地を蹴って飛び上がった。

夜の空に満月が輝いている。狼人間を──リーマスを探さなければ。夜目もきくものの、音を拾う方が早い。私は目を動かしながらも耳に意識を集中した。

セブルスは今杖が無い。信じてペティグリュー確保を優先したが、1度は逃げたとしても人間を探す狼人間に遭遇しないとも限らない。逸る気持ちを抑えつつ、私は羽ばたいた。

少しすると、突然羽根の間に寒気が入り込んできた。ゾワゾワとした怖気が背筋をかけ登る。足で掴んだままのペティグリューがキッ!と一声上げてそのまま静かになった。

慌てて辺りを見渡すと、すぐに異変は見つかった。禁じられた森の湖付近に次々と黒い影が集まっているのだ。

──吸魂鬼……!またホグワーツ校内に!?でもどうして……!?

ふくろうとしての本能が近付きたくないと頭の中で警鐘を鳴らしたが、私は必死で無視して吸魂鬼が集まる只中を目指した。あの中心にいるのが誰であれ、無策であの数の吸魂鬼に囲まれては無事でいられない。

時折吸魂鬼が近くを通るせいで全身を悪寒が襲い、両翼から力が抜けて行く。それでも何とか高度を保って飛行を続ける私の目に、見覚えのある黒いローブが映った。

──セブルス……!

彼の姿を見付けて安心したからか、ガクリと全身から力が抜けた。何とか羽ばたくものの、ほとんど滑空している様なものだ。ネズミだけは逃がすまいと力を込めているものの、グングンと地面が近付いている。

セブルス、と呼んだ声は、ホーゥ……!という切羽詰まったふくろうの鳴き声に変わって喉から出た。

ハッとしてセブルスがこちらを振り仰ぐ。

フラフラ落ちているのがすぐに分かったのか、慌てて駆け出す彼を目掛けて、私は緩やかに落ちて行った。

「メリル……!」

温かな胸に抱き留められ、私は安堵に胸を大きく膨らませた。

「どうした、どこか怪我をしたのか?」

身体のあちこちを触られてくすぐったい。彼の胸の中ではもう寒気を感じない。このままもう少し彼の温かさを堪能していたいがそうもいかない。捕まえているネズミも煩い。

私はセブルスの腕の中から飛び上がり、人間の姿に戻った。

「無事で良かった。ナイスキャッチだったわ、セブルス。ありがとう」

「それくらい構わない。それより、君に怪我は?」

「もちろん無いわ。少しネズミの声が耳障りなだけで」

手で鷲掴みにしていたネズミを見せると、セブルスの顔が一変した。眉は限界まで寄り、負の激情に目の中がメラメラと燃えた。

「そ奴を我輩に渡したまえ」

「……殺さないと約束するならね」

「縊り殺すなど生温い」

フン、と嘲りを含んだ鼻息を吐き出すセブルスに、「裁判にかけさせるわ」と私は言った。

「公に罪を償わさせるの。ペティグリューのせいで亡くなった人達のためにはそれが良いと、貴方も分かるでしょう?」

セブルスはしばらく答えなかった。「ねえ、セブルス?」と話し掛けた時、セブルスの背後から「スネイプ先生!」とハーマイオニーが駆け寄って来た。

「一体どう──ヴァレー先生?」

「ハーマイオニー、無事ね。怪我は?」

「い、いえ、大丈夫です」

ハーマイオニーはあちこち土で汚れてはいたが、怪我は無さそうだ。私がホッと息をついた時、湖の方角から尋常ではない明るさの光の洪水が木々の隙間から私達を包んだ。

優しい温もりに満ちたそれが何なのか、私にはすぐに分かった。守護霊だ。でも一体誰の?

疑問に思ったのは一瞬。誰かの守護霊によって撃退された吸魂鬼の一部が、木々を縫ってこちらに滑る様に飛んで来たのだ。

ハーマイオニーの顔色がサアッと青くなる。流石に彼女は守護霊の呪文は会得していない筈だ。そしてセブルスは杖を持っていない。この状況で私が取るべき行動は1つだ。

「ハーマイオニー!幸せな記憶を思い出しなさい!セブルス、ペティグリューを!」

ハーマイオニーが目をギュッと閉じた。それを確認しながら、私はネズミをセブルスの両手に押し付けた。その指が胴体に食い込むくらい、ネズミを掴む彼の手に力が込められた。

──頼むから、内臓破裂なんて洒落にならない容態にはしないでよ……!

祈りながら私は杖を引き抜いて、襲い来る黒い影にピタリと突き付けた。

幸せな記憶を強いて思い起こす必要はない。私の最上の幸福はすぐ横にあるのだから──!

「エクスペクト・パトローナム!守護霊よ来たれ!」

瞬間、杖先から噴き出した光の靄はすぐにふくろうの形をとって吸魂鬼の残党を蹴散らし始めた。

初めて形を得た私の守護霊は動物もどきで変身する動物と同じ、コキンメフクロウに見える。白く光る守護霊が仕事を終わらせて空に昇る様に消えると、私は小さく息を吐いた。

上手くいって良かった、本当に。練習では、靄は出るもののハッキリと形取った事は無かったから。

私がセブルスの方を振り向くと、その傍らにはハーマイオニーが青を通り越した白い顔で蹲っていた。慌てて駆け寄って少女の細い肩を包む。

「ハーマイオニー、大丈夫?」

「は、はい……何とか……」

答えはするものの、移動は難しそうだ。

静かな森で、私はハッと思い出した。そうだ、リーマス!

「セブルス、リーマスはどうしたの?まさか、出会ってないわよね?」

セブルスの方に顔を向けて聞くと、彼は引き攣る様に少しだけ口の端を釣り上げた。

「我輩を囮にして、Miss.グレンジャーがものの見事に岩を狼人間の頭にヒットさせましてな。お陰で五体満足だとも」

「ご、ごめんなさい……先生に……こ、攻撃してしまって……」

申し訳なさそうに縮こまるハーマイオニーを「良いのよ、緊急事態だもの」と宥めながら、大方リーマスを追ったシリウス・ブラック捜索に行ったハリーとハーマイオニーを探している内に遭遇したのだろうと推察した。そしてそれは大方外れてもいないだろう。もしくは、ハリーをハーマイオニーと探したかのどちらか。

「ところでロンは?」

「あの、あっちの木の影です……」

ハーマイオニーが指差した木の根元にはロンが横たえられていたが、どこかぼんやりとした顔をしていて口が半開きになっている。コンファンド辺りをかけられたのだろうか。何にせよ、脚の骨折と合わせてマダム・ポンフリーに診てもらうのが最善だろう。

私は魔法で担架を作り、そこにロンを乗せて浮かせながらセブルスとハーマイオニーの元に戻った。

「先程の光の方へ行きましょう。あれだけの吸魂鬼が集まっていたのだもの、シリウス・ブラックがいる確率が高いわ」

ホグワーツ周辺にいる吸魂鬼に許可されているのはシリウス・ブラックへのキスだけだ。それはつまり、先程の吸魂鬼の集団の中心地にあの男がいる事を示唆していた。もしかしたらそこにハリーもいるかもしれない。

「ハーマイオニーは……動くのは厳しそうね」

「あ、歩けます……!」

「無理しないの、大丈夫だから」

後でリーマスを回収しないと、と思いながら杖を振って手早く担架を作る。ハーマイオニーをそこに寝かせ、フワリと浮かせる。

「セブルスは引き続きペティグリューを捕まえておいてもらえる?」

「もちろんだ」

「念の為口は塞いでおきましょうね」

私が杖を振ると、細い紐が出現してネズミの口に巻き付いた。これで声を発する事も噛み付く事もできない。セブルスがペティグリューをわざわざ取り逃がすとは思えないから、小さな爪にさえ気を付けておけば安心だ。

私はセブルスと担架に乗ったハーマイオニーの先頭に立って、湖を目指して足早に歩き出した。

湖の畔に到着した時、果たしてそこには仰向けに横たわったシリウス・ブラックと、吸魂鬼から守るためにか、ハリーが彼に覆い被さる形で倒れていた。

「ハリー……!」

ハーマイオニーが絶句した。

私は口元を引き結んだまま2人に駆け寄り、すぐ横に膝を付いて呼吸を確かめた。生きている。ホッとして力が抜けて肩から力が抜けたのを勘違いしたのか、ハーマイオニーが「先生、まさか……」と悲痛な声を上げた。

「大丈夫、2人共生きているわ」

立ち上がり、振り返ってそう言うと、ハーマイオニーは安堵して涙ぐんだ。セブルスも心なしか眉間の皺が少し減った様に見えた。

私はシリウス・ブラックのローブのポケットからセブルスの杖を回収してハンカチで拭いた──汚れたとは思っていないが気分的な問題だ──後、ネズミをギュウギュウと握り締めている持ち主に杖を返した。

「ペティグリューはついでに浮かべときましょう」

「いや、我輩がこの手で城まで連れて行こう。確実にダンブルドアに引き渡してやる」

ネズミが手足をバタバタさせのが鬱陶しかったのか、セブルスはようやく戻って来た自らの杖を振ってネズミを紐で芋虫の様にぐるぐる巻きにしてしまった。暴れられなくなったネズミは随分と持ちやすくなった様だ。相変わらず掴む手には力が入っているが。

ハーマイオニーはハリーの無事に安心して気が抜けたのか担架の上で気絶していた。私は手早くもう2つ担架を作り、ハリーとシリウス・ブラックをそこに乗せた。

「セブルス、ダンブルドア先生に先触れを出してもらって良いかしら?」

セブルスは頷いて杖を振った。その杖先から噴き出た白い守護霊は、以前と違って最早雌鹿の形を保っていなかった。私はそれをハッキリとこの目で見た。

さあっと飛んで行った守護霊をなんとはなしに見送って、セブルスと私は城を目指して歩き始めた。

途中で狼人間の姿で気絶しているリーマス──後頭部には大きなたんこぶができていた──を発見し、申し訳ないと思いながら猿轡をしてロープで手足を縛った上で他の4人と同様に浮かべてホグワーツまで連れ帰った。

ダンブルドア先生は玄関で私達を待っていてくれた。リーマスはそのまま一旦彼の自室へと運び、念の為に窓に防護魔法を掛けた上で外から鍵をかけた。

子供達3人は速やかにマダム・ポンフリーに受け渡され、ロンの骨折は彼の意識をハッキリさせてから治療を行うとの事だった。ハリーとハーマイオニーはマダムが良しとするまで入院となった。セブルスも一通り診てもらい──本人は随分渋ったが私が押し通した──、額の傷と打撲の手当を受けた。

「それにしてもメリル、相変わらず応急処置が上手ですね」

「学生時代にマダムに教えてもらったお陰ですよ」

「きちんと習得していなければこうはいきません。貴女の努力ですよ」

「ありがとうございます」

ちなみにシリウス・ブラックも医務室の1番奥のベッドに入院となった。

大変だったのはその後だ。ペティグリュー生存とシリウス・ブラック冤罪の事実に魔法大臣は最初は信じなかったが、目の前でネズミの姿を強制的に解いてやると、校長室の床に文字通りひっくり返った。Mr.マクネアも非常に困惑した顔になっている。Mr.アントンはバックビークの逃走が確認された後、仕事は終わったとさっさと帰ったらしい。

「どうじゃ、コーネリウス。何が真実か、一目で分かったろう?」

「ああ、いや、うむ……」

ダンブルドア先生に言われても、魔法大臣はウロウロと視線を彷徨わせて煮え切らない返事しかしない。ここでシリウス・ブラックの冤罪を認めてしまえば、自分が魔法界から糾弾されると思っているのだろう。出奔したとてブラック家の血筋だ。しかも、ブラック家を継げるのは今やシリウス・ブラックしかいないため、罪さえ晴れてしまえば当主となる男なのだ。

口を含めて全身を紐で縛り付けられて転がるペティグリューを見て、ダンブルドア先生を見て、セブルスと私を順に見て、床に視線を落として、と魔法大臣は落ち着かない様子だ。自らの保身のためにどうすべきか、必死に頭を巡らせているのかもしれない。

「コーネリウスよ」

「な、何かね」

静かに声を掛けたダンブルドア先生に対し、ファッジ大臣は狼狽えを隠すかの様に強いて胸を張って返事をした。

「ここはやはり、裁判のやり直しをすべきではないかね?」

「いやしかし……」

「当時は情勢や状況的にああいう判決になってしまったが、魔法省の名誉を挽回するのはここじゃと思うがね。真犯人を正しく裁判にかけて判決を受けさせ、罪を償わせる、それが大事なんじゃ。分かるじゃろう、コーネリウス?」

「それはそうだが……」

「真実を明らかにしてブラック家当主の冤罪を晴らしたとなれば、魔法省として随分な名誉となる上にブラック家やあの家に賛同する貴族からの信も得られると思ったんじゃが……ふうむ、どうしても気が乗らぬならばわしが代わりに裁判を申し立てても良いのじゃが、さて、どうするか……」

ダンブルドア先生がわざとらしく顎に手を当てて明後日の方向を見ると、先程まで渋っていたのが嘘の様に魔法大臣は「いやはや!やはり裁判が必要だな!」といやに明るく言った。

「正しい裁判は平和な世の中には必要だろう、うむ。真実を明るみに出す事もまた、魔法省の仕事だからね!」

何とも都合の良い事だ。

私は内心苦笑しながらも努めて表情に出さない様した。チラリと横を見上げると、セブルスも口の端をひん曲げていた。どうやら同じ気持ちらしい。

「よくぞ決断なさった。もちろんホグワーツとしても協力を惜しまんよ。裁判には、関係者としてスネイプ先生とヴァレー先生にもご同席願えるかの?」

ダンブルドア先生がにこやかに笑いながらこちらを見た。

「もちろんです、先生」

「構いません」

セブルスと私が頷くと、ダンブルドア先生は「感謝する」とキラリと水色の瞳を煌めかせた。

「おお、君達も出廷してくれるのかね?これは心強い!」

ニコニコと機嫌が良さそうな顔になった魔法大臣は、ペティグリューの見張りのために校門まで逃げ戻った吸魂鬼をMr.マクネアに呼びに行かせた。ダンブルドア先生は少し気が進まない様子だったが、表立って反対はしなかった。

ペティグリューは人間の姿のまま、紐で縛り付けられた状態で東の塔に閉じ込められる事となった。もちろん周囲には吸魂鬼が複数配置される予定だ。

今後の方針も決まったため一先ずハリー達の様子を見に行こうとなり、一行はゾロゾロと医務室を目指した。ダンブルドア先生だけはペティグリューと話をすると言って、Mr.マクネアを引き連れてペティグリューを塔に連れて行った。

コツコツと足音響く廊下で、魔法大臣がフウ、と息を吐いた。

「いやはや全く……こんな事は前代未聞……誰も死ななかったのは奇跡だ……いや、スネイプとMiss.ヴァレーが居合わせたのは幸運だった」

「恐れ入ります、大臣閣下」

セブルスが慇懃に応じた。

「マーリン勲章、勲二等、いや、もし私が口喧しく言えば、2人揃って勲一等ものだ」

「ありがたい事です、閣下」

今度は私が丁寧に返した。

「時にスネイプ、酷い切り傷があるねえ……何があったのかね?」

「実は、ポッター、ウィーズリー、グレンジャーの仕業です、閣下……」

嘘ではないが、そこに至るまでの経緯や背景が丸っと抜けている。本当に、びっくりするくらいギスギスしている間柄はどうにかならないのかしら。

「まさか!」

「どうにも3人には我輩が敵に見えていた様ですな。ブラックかペティグリューに何らかの──錯乱の呪文でしょうな──が掛けられていたのでしょう。3人の行動に責任はありません。しかしながら、3人が余計な事をしたため、ペティグリューの確保に手間取ったかもしれない訳でありまして……3人は明らかに、ブラック、もしくは真犯人のペティグリューを捕まえようと思った訳ですな。この3人は、これまでも色々と上手くやりおおせておりまして……どうも自分達の力を過信している節がある様で……それに、もちろん、ポッターの場合、校長が特別扱いで、相当な自由を許してきましたし……」

「ああ、それは、スネイプ……何しろ、ハリー・ポッターだ……我々は皆、この子に関しては多少甘い所がある」

セブルスの眉間に皺が1本増えた。

「しかし、それにしましても──余りの特別扱いは本人のためにならぬのでは?我輩、個人的には、他の生徒と同じ様に扱うよう心掛けております。それはメリルも同様です。そうでしたな?」

「おや、そうなのか?」

「ええ、まあ、そうですね。あの子も1人の生徒である事には変わりありませんから」

突然セブルスから水を向けられて驚いたが、何とか平静を装って答えた。

──というか、セブルスは他の寮の子よりグリフィンドールの子、特にハリーに厳しいだけだと思うけれど。

それは本人のためを思えば言わぬが花だろう。恐らく自覚もあるだろうから。

「うむうむ、素晴らしい心掛けだ」

「恐れ入ります、閣下。そこでですが、他の生徒であれば、今回の規則違反を鑑みると停学が妥当でしょうな──少なくとも──友人をあれ程の危険に巻き込んだのですから。閣下、お考えください。校則の全てに違反し──しかもポッターを守るために、あれだけの警戒措置が取られたにも関わらずですぞ──規則を破り、夜間、人狼や殺人者──今は違う様ですが──とつるんで──それに、ポッターは、規則を犯して、ホグズミードに出入りしていたと信じるに足る証拠を我輩掴んでおります──」

あら、いつの間にそんな証拠を。ハリーもどうやって抜け道を?あの地図を見たのかしら。

「まあまあ……スネイプ、いずれその内、またその内……あの子は確かに愚かではあった……」

言葉を重ねるセブルスをファッジ大臣が宥めていると丁度医務室に到着した。しかし2人はすぐに中に入ろうとはせず、立ち話を続けた。

「しかし1番驚かされたのは吸魂鬼の行動だよ……どうして退却したのか、君、思い当たる節は無いのかね?」

「残念ながら、閣下。我輩が意識を取り戻した時には吸魂鬼は散り散りになっておりまして……」

これは少しばかり嘘が混じっている。セブルスは私の守護霊を見ているし、しかも自分でも守護霊を出せるのだ。思い当たる節が無い訳がないのだ。何かしらの思惑があるのかもしれないから、私も沈黙を貫いておこう。

「不思議千万だ。しかも、ブラックも、ハリーも──」

「全員、メリルと共に駆け付けた時には意識不明でした。その時にはメリルのお陰でペティグリューを確保していたため、ブラックとポッターは担架に乗せてまっすぐ城に連れて来ました」

「そうか」

思案を巡らす様に魔法大臣がふと黙った。その時、室内からマダム・ポンフリーの「おや、目が覚めたんですか!」という声が聞こえてきた。

「ハリーが目覚めた様ですから、先にお見舞いをしませんか?」

「うむ、そうだな」

ファッジ大臣が半分程空いた扉から中に入り、セブルスと私が続いた。

「ハリー、ハリー、具合はどうだね?」

引かれたカーテンの内側に入った魔法大臣は、ベッドから身体を起こしていた少年にそう尋ねた。彼の脇ではマダム・ポンフリーがチョコレートを細かく砕いている。ハリーの横のベッドでは、ハーマイオニーが同じく上体を起こしている。

「ええっと、怪我はないです」

「そうかそうか。──ハリーにチョコレートをやったのかね?」

ファッジ大臣が心配そうにマダム・ポンフリーに聞いた。

「これからです」

そう言いながらマダムはハリーに砕いたチョコレートを手渡したが、少年は食べようとせずにキョロキョロと辺りを見渡した。

「何か気になる事でも?」

「シリウスは──シリウス・ブラックはどこに?無事なんですか?」

「生きてはいるが、まだ罪が晴れた訳ではないので隔離している。心配する事は無い、君に害は与えんよ」

「でも無実です!」

ハリーがグッと前のめりになった。

「無罪です!僕、いくらでも証言できます!」

「私もです!」

ハーマイオニーがベッドから出てハリーの脇に立って一緒に訴えた。

「まあまあ、落ち着きなさい……君もチョコレートは食べたかね?マダム・ポンフリーから貰うと良い」

「でも!」

「大臣!先生!」

マダム・ポンフリーが厳しい口調で言った。

「患者を興奮させないでください。子供達には入院が必要なんです、医務室から出てください」

「僕、興奮していません。シリウスの無罪のために──」

マダムが突然ハリーとハーマイオニーの口にチョコレートを突っ込んだせいで、子供達は盛大に噎せてしまった。

「さあ、お願いです。この子達は手当が必要です。どうか、出て行ってください──」

その時、またしても医務室の扉が開いた。ダンブルドア先生だった。何とかチョコレートを飲み込んだハリーがベッドの上で立ち上がった。

「ダンブルドア先生!シリウスは──」

「何て事でしょう!」

マダム・ポンフリーは悲鳴の様な怒声を上げた。

「病棟を一体何だと思っているんですか?校長先生、失礼ですが、どうか──」

「すまないね、ポピー。だが、わしはMr.ポッターとMiss.グレンジャーに話があるんじゃ」

ダンブルドア先生は穏やかに言った。

「たったいまピーター・ペティグリューと話をしてきた所じゃ……」

「奴は認めたのか?」

「今は明言せんかったが、それも時間の問題じゃろう」

魔法大臣の問い掛けに、ダンブルドア先生は静かに答えた。例え本人が否定したとしても、私達の証言と記憶があれば有罪は決まっている様なものだ。そもそも本人が死を偽装しているのだ。そんな男の証言に信憑性がある筈も無い。

「さて、わしはハリーとハーマイオニーと3人だけで話したいのじゃが。コーネリウス、セブルス、メリル、ポピー──席を外してくれないかの」

ダンブルドア先生は突然そう言った。慌てたのはマダム・ポンフリーだ。

「校長先生!この子達は治療が必要なんです。休息が必要で──」

「事は急を要する。どうしてもじゃ」

マダムは少しの間ダンブルドア先生を見詰めた後、口をキッと引き結んで、病棟の端にある彼女の事務所に向かって大股で歩き、バタンと扉を閉めて出て行った。魔法大臣はチョッキにぶら下げていた金の大きな懐中時計を見た。

「吸魂鬼がそろそろ着いた頃だ。迎えに出なければ。ダンブルドア、上の階でお目に掛かろう」

ファッジ大臣はさっさと医務室を出て行った。セブルスがなかなか動こうとしないため、私は「セブルス」と1歩先から呼び掛けた。

「行きましょう」

セブルスはハリーをギッと睨んだ後、渋々といった雰囲気で私と共に医務室を後にした。

驚いた事に、魔法大臣はまだ医務室の前にいて私達を待っていた。

「お待たせしてしまって……」

「いや、気にするな。行こう……」

もしかしたら、大臣は1人て吸魂鬼を出迎えたくはないのかもしれない。

「ようやく『日刊預言者新聞』から突っつかれる事が無くなると思うとせいぜいする。全く、この事件は初めから面目丸潰れだった。ここら辺で取り返しておかんとな。魔法省が真実を掴んだ、と『日刊預言者新聞』に知らせてやるのが、私としてもどんなに待ち遠しいか……それにスネイプ、新聞が君達の記事を欲しがると、私はそう思うがね……」

鼻高々な様子のファッジ大臣は、機嫌良さそうにそう言った。話し掛けられたセブルスは「恐れ入ります、大臣閣下」と応じていた。

玄関でMr.マクネアと吸魂鬼を迎え、そのままペティグリューを閉じ込めている塔へと吸魂鬼を誘導して配置した。

明日には魔法省の闇祓いがやって来て引き渡される予定で、吸魂鬼が近くにいるのもそれまでの我慢だ。

相変わらずの寒気にブルリと震えると、セブルスが「大丈夫か」と囁く様に聞いてきた。

「ええ、吸魂鬼から離れれば問題無いわ」

「ならば早く部屋に戻りたまえ」

「でも……」

リーマスを放っておく訳にもいくまい。

私が躊躇っていると、セブルスは溜息を吐いた。それからファッジ大臣を振り向いて低い声で言った。

「大臣閣下はお忙しい身でしょう。玄関までお送りしましょう」

「ああ、そうだな」

「明日には吸魂鬼は引き上げるんじゃな?」

丁度ダンブルドア先生がやって来てそう聞いた。それへ大臣は数度頷いた。

「もちろんだ。勝手に何度も校内に入った奴らがここにいる必要は無くなるのだからな。全く、罪の無い子供にもキスを執行しようとするなんて……手に負えん……全くいかん……」

魔法大臣はMr.マクネアを伴ってさっさと魔法省へと引き上げて行った。

「それでは、ダンブルドア先生もお休みください」

「うむ、2人もよく休むようにの」

ダンブルドア先生が去って、私はようやくひと心地着いた気分になった。

「行くぞ」

「え?」

言うやいなや、セブルスは私の手を取ってツカツカと歩き出した。慌てて足を動かしていくと、すぐに行き先は知れた。

「セブルス、私は休む訳には──」

「顔色が悪い。さっさと休みたまえ」

私の部屋の前で立ち止まったセブルスは、扉を開けて私に入る様に促した。

「でも、リーマスを放っておく訳にはいかないわ」

「我輩が見張っておく」

「セブルスは怪我をしているじゃない」

「問題無い。マダム・ポンフリーに処置もしてもらっている」

どうやら譲る気は無いらしい。セブルスの目が雄弁にそれを物語っていて、そしてそれは私を大事に思ってくれての事だと分かるから嬉しさと照れで何ともむず痒い。

「……分かったわ」

結局、折れたのは私。

苦笑して、「おやすみ」と言った私に、セブルスも「おやすみ」と返してくれた。

「くれぐれも倒れない様に気をつけてね」

「そっくりそのまま返そう。……ゆっくり休みたまえ」

「ええ、ありがとう」

私はセブルスが開けてくれた扉を潜って室内へと入った。閉める事もしてくれたセブルスの足音が遠ざかるのを聞いてから、私はシャワーを浴びに浴室へと向かった。

ベッドへと潜り込む頃にはもう上下の瞼がくっつきそうな程で、身体を横たえた途端、私の意識はすぐに眠りへと誘われていった。

こうしてようやく、長い長い試験最終日が終わりを告げたのだった。

しかし事件はこれで終わらなかったのである。




積雨「長く降り続く雨」

44話目です。

やっと試験最終日終了です。

2話分で1日の話という時間の進まなさですが、改めて読むと原作はこれ以上の進まなさだったので安心しましたw

セブルスにとって、シリウスに引導を渡したいという憎しみと、真犯人が分かった時のその真犯人を捕まえたいという気持ちはどちらが大きいのかなと悩みながら書き進めています。その問題は、個人的な憎悪を優先するのかどうかという物でもあるのかなと思います。難しいですね、本当に。

甘さ込められる所は込めておきました、頑張りました!
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