悪役令嬢のヒーローアカデミア   作:めめ師

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第十九話です。ミーチアちゃんの仲間大好き化だ止まりません。私がこの作品書くためにヒロアカ読み返す度にキャラを好きになっていってる弊害ですのでお気になさらず。


部屋王決定戦

あれからミーチアは警察に保護され、事情聴取の後何事もなく家へと付いたのだった。

 

「ミーちゃああん!!!」

 

玄関を開けた瞬間、浮島院長が走って出迎えてくれる。

 

「浮島院長、もうこの時間です。他のみんなも寝ているでしょう?静かに...」

 

そうミーチアが浮島院長を、落ち着かせようとした瞬間、子供たちも玄関に走ってくる。

 

「ミーねぇ!大丈夫!?」「おねえちゃん!!心配した!!!」「ミーチア姉ちゃん!」

「...皆もミーちゃんを心配して、起きてたんだよ。私が起きてるからって言っても聞かなくて。」

「そう...でしたのね。みんな心配かけてごめんなさいね。わたくしは大丈夫ですわよ!」

 

そういってみんなに笑顔を向けるミーチアに子供たちは安堵の表情を浮かべる。

 

「「「良かった...」」」

 

その後、安心したことで一気に眠気が襲ってきたらしい子供たちを寝かせ、ミーチアと浮島院長がリビングで話をしていた。

 

「ミーちゃん...本当に大丈夫だったの?合宿所から誘拐されたって連絡が来て...もう私もみんなも心配で心配で...」

「えぇ、大丈夫ですわよ。わたくしはなにもされておりませんわ。」

「それならよかったけど...」

 

そういって涙をふく浮島院長を見て、ミーチアは決意を固めた。

 

「......浮島院長...一つ、お話を聞いてくださいませんか?」

 

ミーチアの言葉に浮島院長は真剣なまなざしで見つめ返していう。

 

「...どうしたの?」

「わたくしのことについてですわ。昔から...不自然だったでしょう?子供のころからこの口調で、個性を完璧に扱えて...その理由についてですわ」

「...うん。」

 

浮島院長は確かに不思議に思っていた。

子どもらしくない言動、口調に、完璧な礼儀作法、そして妙に深すぎる個性への理解。

ミーチアに秘密があることなどはとっくにわかっていたことだったが、彼女が自分から話そうとするまで浮島院長は触れないし、考えないようにしていたのだった。

 

「まずわたくしの個性について...わたくしは無個性ですわ。魔術は...個性ではありません。

そしてこの技術は、わたくしが過去に...前世で培ってきたものなのですわ。」

「......そっか」

 

驚きはあるものの浮島院長はミーチアの言葉をただ事実として受け止める。

ここにきて嘘をつくような子ではないことを浮島院長はとっくの昔から知っている。

 

対してミーチアは覚悟を決めて話したものの、受け入れてもらえるかは不安に思っていた。

 

「...信じていただけるのですね。」

「...もちろんだよ。私は、ミーちゃんのことを信じてるから。」

「...ありがとう...ございますわ」

 

それから夜も更けていたため浮島院長とミーチアは寝る準備を始める。

この日ミーチアはこの施設にきて初めて浮島院長に甘え、一緒のベットで寝たのだった。

 

それから数日後、オールマイトと相澤先生が家庭訪問にきていた。

用件は雄英高校全寮制制度導入についてであった。

 

「まずは謝罪をさせてください。合宿においてミーチアさんを守れなかったこと、そして彼女を神野の戦いに巻き込んでしまった事。...結局我々は彼女に助けられてばかりだった。教師として不甲斐ないばかりです。」

 

そう言って頭を下げる相澤先生とオールマイトに浮島院長が慌てて言う。

 

「頭を上げてください、お二方とも。

結果論だとしてもミーちゃんは無事だったんです。それに話は聞いています。

...ミーちゃんはクラスメイトを守ろうとして捕まったと。それに神野の方でも、ミーちゃんは全部、誰かのために動いたんです。謝罪よりも、そこを褒めてあげてください。」

「...ありがとうございます」

 

それから話題は全寮制制度に移る。

 

「全寮制につきまして、虫のいい話だということは百も承知です。ましてやミーチアさんは...誘拐の被害にあってしまった。我々はミーチアさんのご入学からこれまで、不甲斐ない姿ばかり見せてきました。我々も知らず知らずのうちに芽生えていた慢心・怠慢を見直し、やれることを考えていきます。どうか今一度、任せていただけないでしょうか。」

 

そういって再び頭を下げる二人に浮島院長は考え込む。

そこにミーチアと子供たちが入ってきた。

 

「ほんとにオールマイトだ!」「オールマイト、かっけぇ!!」

「こら皆、ダメですわよ。今は大事なお話をしているところですのよ。相澤先生、オールマイト先生、邪魔建てしてしまって申し訳ありませんわ。ほら、行きますわよ。」

 

そういって部屋を出て行ったミーチアを眺めて浮島院長はゆっくりと言葉をこぼした。

 

「あの子は...大人びて見えますが、本質は寂しがり屋です。あの子には信頼できる仲間が必要なんです。それに教えてくれる先生も。

...助けてもらって不甲斐ないなんて言ってましたが、聞いたでしょう?...あの子はちゃんと、あなた方を先生として認めているんです。

...私からもお願いします。どうかあの子を...ミーチアを...立派なヒーローに育ててあげてください。」

 

それから家庭訪問が終わって、相澤先生とオールマイトが帰るとき、ミーチアが見送りに来ていた。

 

「本日はありがとうございましたわ、先生方。」

「いや、礼を言うのはこっちのほうだ。お前には...ずっと助けられてばっかだ。」

「私からも礼を言わせてくれ、ミーチア少女。神野では...本当に助かった。あれがなければ...私は負けていたかもしれない。本当にありがとう。」

 

そういって頭を下げる二人にミーチアが言う。

 

「...信頼に応える...でしょう?助けられてばかりなのはわたくしも同様ですわ。...応えられたのなら、わたくしにとってこれ以上の喜びはありませんもの。」

「ミーチア少女...君は強いな。」

「わたくしなんてまだまだです。ですので...これからもよろしくお願いしますわ。相澤先生、オールマイト先生」

 

 

それから時は流れて八月中旬。

ミーチア達生徒は雄英敷地内の校舎から徒歩五分の位置にある寮に来ていた。

 

「でけー!」「恵まれし子らのー!!」

 

盛り上がる生徒たちのところに相澤先生がやってきた。

 

「とりあえず1年A組。無事にまた集まれて何よりだ。」

「みんな許可降りたんだな」「私は苦戦したよ...」「普通はそうだよね...」「ふたりはガスで直接被害あったもんね。」

「無事に集まれたのは先生もよ。会見見たときは居なくなってしまうのかと思って悲しかったの。」「うん。」

 

蛙水達の心配に対して相澤先生が答える。

 

「...俺もびっくりさ。まァ...色々あんだろうよ。

さて、これから寮に着いて軽く説明するが...その前にひとつ。

当面は合宿でとる予定だった、仮免取得に向けて動いていく。」

「そういやあったなそんな話!」「色々起きすぎて頭から抜けてたわ...」

「大事な話だ、いいか。

轟、切島、緑谷、八百万、飯田。この5人はあの晩あの場所へ、爆豪及びミーチア救出に赴いた。」

 

その言葉にクラスメイトみんなが驚く。

 

「その様子だと行く素振りは、みんなも把握していたわけだ。色々棚上げした上で言わせてもらうよ。

オールマイトの引退がなけりゃ俺は、爆豪、耳郎、葉隠、ミーチア以外全員除籍にしてる。

彼の引退によってしばらく混乱が続く...敵連合の出方が読めない以上、今、雄英から人を追い出す訳には行かないんだ。行った5人はもちろん、把握しながら止められなかった11人も、理由はどうあれ俺たちの信頼を裏切ったことには変わりない。

正規の手続きを踏み、正規の活躍をして信頼を取り戻してくれるとありがたい。

以上!さっ、中に入るぞ、元気に行こう!」

(((((いや待って行けないです...)))))

 

A組のみんなは沈んだまま立ち止まっていた。

そんな中爆豪が上鳴を連れて茂みに入っていく。

 

「来い」「え?何やだ」

 

その瞬間茂みから電気が流れた。そしてキャパオーバーによってアホになった上鳴が「うぇ〜〜〜い」と言いながら出てくる。

 

「バフォッ!」「何?爆豪何を...」

「切島。」「んあ?」

 

爆豪が無言で切島にお金を渡す。

 

「えっ怖っ!何!?カツアゲ!?」

「違ぇ俺が下ろした金だ!

いつまでもしみったれられっとこっちも気分悪ぃんだ!いつもみてーにバカ晒せや。」

 

そう言って爆豪は切島にお金を投げてひとり寮に向かっていった。

他のクラスメイトは上鳴を見て笑っている。

 

「皆、すまねぇ!詫びにもなんねぇけど、今夜はこの金で焼肉だ!」

「うぇーい!」「買い物とか行けるかな?」「まじか!」

 

みんなが落ち着いて寮に入っていったところで相澤先生から説明があった。

 

「1棟1クラス、右が女子棟、左が男子棟と分かれてる。ただし1階は共同スペースだ。食堂や風呂、洗濯などはここで」

「広キレー!そふぁああ!!」「中庭もあんじゃん!」

 

麗日が「豪邸やないかい」と言いながら倒れた。

 

「聞き間違いかな?風呂、洗濯が共同スペース?夢か?」

「男女別だ。お前いい加減にしとけよ?」「はい。」

「部屋は2階から1フロア男女各4部屋の5階建て。一人一部屋エアコントイレ冷蔵庫にクローゼット付きの贅沢空間だ。」

「ベランダもある。すごい」

「我が家のクローゼットと同じくらいの広さですわね。」

 

八百万の言葉に麗日が再び倒れるのだった。

 

「部屋割りはこちらで決めた通り。各自事前に送って貰った荷物が部屋に入ってるから。

とりあえず今日は部屋作ってろ、明日また今後の動きを説明する。以上解散!」

 

それから部屋作りを終えミーチアが1階の共同スペースで本を読んでいるとそこにほかの女子が来る。

 

「あ、居た!ミーチア、男子棟の方行こ!」

「どうなさいましたの?」

「皆でさ!お部屋披露大会やろうって話してて!」

「そうですのね。行きますわ。」

 

男子棟にて、共同スペースで寛いでいた男子たちに声をかける。

 

「男子部屋できたー?」

「うん、今くつろぎ中」

「あのね!今話しててね!提案なんだけど!

お部屋披露大会、しませんか!?」

 

それから緑谷の部屋にて

 

「わああダメダメちょっとまっ!」

 

緑谷の部屋は1面オールマイトグッズに溢れていた。

 

「オールマイトだらけだ!オタク部屋!」

「憧れなもんで...恥ずかしい...」

「やべぇなんか始まりやがった...」

「でもちょっと楽しいぞこれ...」

 

次の部屋に向かおうとした時、常闇が自室の部屋の前で「フン...下らん」と言いながら腕を組んでいた。芦戸と葉隠が無慈悲にも常闇を押しのけて部屋に入っていく。

中は全面真っ黒で覆われており、所々に骸骨のような装飾が施されていた。

 

「男子ってこういうの好きなんね。」「カッコイイ...剣だ...」

「出ていけ!!」

 

次の部屋は青山の部屋。

常闇の部屋が真っ黒だったのに対して青山の部屋はキラキラ輝いていた。

甲冑や青山の写真などが飾られており、何故か部屋の中にミラーボールが設置してあった。

 

「眩しい!」

「ノンノン、眩しいじゃなくてま・ば・ゆ・い☆」

「思ってた通りだ。」「想定の範疇を出ない。」

 

そのまま次の部屋を見に行こうとするが、部屋の前で待つ峰田が目を血走らせ、息を荒くしながら手招きをしていた為、全員でシカトをして次の部屋に向かっていった。

続いては尾白の部屋。

まあ普通のよくある部屋だった。

 

「ワァー普通だァ!」「普通だァすごい!」「これが普通ということなんだね!」

「言うことないならいいんだよ?」

 

次の部屋は飯田の部屋。

本棚に並べられた活字本と机の上に並べられた大量のメガネが目立っていた。

 

「難しそうな本が...さすが委員長!」「メガネクソある!!」

「何が可笑しい!?激しい訓練での破損を想定してだな!」

 

次は上鳴の部屋。

色々と物が置いてあり、全体的な感想としてはまあチャラい。

 

「チャラい!」「手当り次第って感じだなー」

「えー!?よくね!?」

 

続いては口田の部屋。

レイアウトは普通だったが、部屋の中をうさぎが徘徊していた。

 

「ウサギいるー!可愛いい!!」

「ペットはずりぃよ口田、あざといわァ」

 

その時男子たちが声を上げた。

 

「釈然としねぇ」「あぁ、奇遇だね。俺もしないんだ釈然...」「そうだな」「僕も☆」

「男子だけが言われっぱなしってのは変だよなぁ?大会っつったよな?なら当然!女子の部屋も見て決めるべきじゃねぇのか!?誰がクラス一のインテリアセンスか、全員で決めるべきなんじゃねぇのか!?」

 

この発言によってA組生徒による第1回A組ベストセンス決定戦が始まった。

 

次は切島の部屋。

本当は爆豪もいたのだが先に寝てしまったようだった。

切島の部屋はサンドバッグやダンベル。漢字がでかでかと書かれたポスターが貼ってあった。

 

「多分女子にはわかんねぇぞ!この男らしさは!」

「彼氏にやって欲しくない部屋ランキング2位くらいにありそう。」「アツいね、アツクルシイ!」「ホラな!」

 

次は障子の部屋。

布団と机があるだけで何も置いていなかった。

 

「何も面白いものはないぞ。」

「面白いものどころか!!」「ミニマリストだったのか」「まあ昔からあまり物欲が無かったからな。」「こういうのに限ってドスケべなんだぜ。」

 

次は瀬呂の部屋。

全体的にアジアンテイストな家具と装飾に統一されていた。

 

「おお!エイジアン!!」「ステキー!」

「ヘッヘッヘ、ギャップの男、瀬呂くんだよ!」

 

次は轟の部屋。

何故か和室テイストに魔改造されていた。

 

「和室だ!」「作り違くね!?」

「実家が日本家屋だからよ、フローリングは落ち着かねぇ。」

 

リフォームは頑張ったとの事でした。

 

続いて女子棟、最初は耳郎の部屋から。

耳郎の部屋は数多くの楽器が置かれていた。

 

「思ってた以上にガッキガッキしてんな!」

「耳郎ちゃんはロッキンガールなんだねぇ!これ全部弾けるの!?」「まァ一通りは...」

 

上鳴と青山が「女っ気のねぇ部屋だ」「ノン淑女☆」と言って耳郎に制裁を食らっていた。

 

次は葉隠の部屋。

ぬいぐるみが数多く置いてあり、いかにも女子らしい部屋だった。

 

「どーだ!?」

「お...おお!」「ふつーに女子っぽい!なんかドキドキすんな!」

 

峰田がプルスウルトラと呟きながらクローゼットの匂いを嗅いでいたため、耳郎によって制裁を加えられていた。

 

続いて芦戸の部屋。

水玉模様の家具が多く置いてある部屋だった。

 

「じゃーんカワイイでしょー!」

「おぉ...」

 

次は麗日の部屋。

エアコンがあるのに何故か扇風機が置いてあったりせんべいがテーブルに並べられていたりと所謂おばあちゃんっぽい部屋であった。

 

「味気のない部屋でございます...」

「おお!!」

 

「なんかこう...あまりにもフツーの女子部屋見て回ってると、背徳感出てくるね。」「禁断の花園。」

 

次は蛙水の部屋だったが、体調が優れないようだったため次の部屋に向かった。

 

次は八百万の部屋。

目を引くのは部屋の7割ほどを占めるどデカいベッドだった。

 

「私の使っていた家具なのですが...まさかお部屋の広さがこれだけとは思っておらず...」

((((お嬢様なんだね...))))

 

最後はミーチアの部屋。

扉を開けるとそこには図書館顔負けの大量に本棚が並べられた超でかい空間があった。

 

「構造違くね!?どうなってんだこれ!?」「轟の比じゃねぇ!」

「わたくしの魔法で元々使っていた自室と繋げただけですのよ。なので本来の部屋はそのままですわ。」

(((((体育祭前に言ってた自分の図書館ってこれか...)))))

 

それから1階の談話スペースに集まり、皆で部屋王を決める投票を行った。

 

「えー皆さん投票はお済みでしょうか!?自分への投票はなしですよ!?

それでは爆豪と梅雨ちゃんを除いた、第1回部屋王暫定1位の発表です!!

得票数6票!圧倒的独走、単独首位をたたき出したその部屋は!口田甲司!!!」

「え、ボク!?」

「ちなみに全て女子票。理由はウサギ可愛かっただそうです。」

「「「部屋は!?」」」

「てめーヒーロー志望が贈賄してんじゃねぇよ!」

「ゴメンって!でも何か嬉しいなぁ」

 

こうして部屋王に輝いたのはウサギを飼っていた口田だった。

ちなみにミーチアの部屋にはもちろん常闇が投票していた。理由は当然カッコイイから。




なんか今回自分で作ったキャラのエミュに苦戦した。この人こんなこと言うか?ってね。そんな事もあるのかと新しい発見です。
そしてミーチアちゃんの自分の図書館発言回収。並べられた本は全て魔術、魔法関係です。部屋(?)の奥には研究所のような空間もあります。本当に構造が違う。
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