悪役令嬢のヒーローアカデミア   作:めめ師

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第二十三話です。なんか最近ミーチアちゃん全然主役感なくなってきた気がしたんで、意識的にミーチアちゃんの心理描写とか増やしたいと思ってます。はい、思ってます。増えるかどうかは知りません。


ビッグスリー

仮免取得試験の翌日、ミーチア達が制服に着替えて共同スペースに降りてみると、そこには朝早くから2人して掃除をしている緑谷と爆豪がいた。

不思議に思ったみんなが理由を聞いてみると...

 

「ケンカして」「謹慎ーー!?」

「馬鹿じゃん!」「ナンセンス!」「バカかよ!」「骨頂ー」

「えぇそれ仲直りしたの?」

 

麗日の心配に緑谷が答えるが、なんとも要領を得ない回答だった。

 

「仲直り...っていうものでも...うーん、言語化が難しい。」

「よく謹慎で済んだものだ...!

ではこれからの始業式は君ら欠席だな!」

 

「爆豪、仮免の補習どうすんだ。」「うるせぇ...てめぇには関係ねぇだろ」

「じゃ、掃除よろしくなー」

 

緑谷と爆豪を置いて皆で校舎に向かった。

始業式はグラウンドで行われるとの事で、皆で下駄箱に向かう途中、飯田が声を上げていた。

 

「皆いいか!?列は乱さずそれでいて迅速に!グラウンドへ向かうんだ!」

「いや、おめーが乱れてるよ。」「委員長のジレンマ!」

「普通に並んで指示を出せばよろしいだけでは?」

「入学式出れやんかったから今回も相澤先生なんかするんかと思った。」

「まー4月とはあまりに状況が違うしね。」

 

そうこう話していると隣から物間の声が聞こえてきた。

 

「聞いたよーA組ィィ!2名!そちら仮免落ちが2名も出たんだってぇぇ!?」

「B組物間!相変わらず気が触れてやがる!」

「さてはまたおめーだけ落ちたな...」

 

切島が林間合宿の際に物間1人だけ赤点だったことを思い出しながら言う。

 

「ハッハッハッハ!」

 

物間は謎に大笑いをした後急に落ち着いて後ろを向いた。

その先にはB組の面々が揃っていた。

 

「こちとら全員合格。水が空いたね、A組」

「悪ィ、みんな...」

「向こうが一方的の競ってるだけだから気に病むなよ。」

 

B組の角取がこちらに近づいてきて言う。

 

「ブラドティーチャーによるゥと、後期ィはクラストゥゲザージュギョーあるデスミタイ。楽シミしテマス!」

「へぇ、そりゃ腕がなるぜ!」「つか外国人さんなのね」

 

その時物間が角取に耳打ちをする。

 

「ボコボコォにウチノメシテヤァ...ンヨ?」

 

後ろで爆笑する物間に拳藤が「変な言葉教えんな!」と手刀で気絶させて連れていった。

そうこうしていると後ろを待たせていたようで、普通科の心操が声を上げた。

 

「すみません!サァサァみんな私語は慎むんだ!迷惑がかかっているぞ!」

 

それからグラウンドに出て生徒全員がずらっと並ぶとそのうち校長先生が前に立つ。

 

「やぁ!みんな大好き、小型ほ乳類の校長さ!

最近は私自慢の毛質が低下しちゃってね、ケアにも一苦労なのさ。これは人間にも言えることさ。

亜鉛、ビタミン群を多く取れる食事バランスにしてはいるものの、やはりいちばん重要なのは睡眠だね。

生活習慣の乱れがもっとも毛に悪いのさ。みんなも毛並みに気を使う際は睡眠を大事にするといいのさ。」

(長いですわね...しかも割とどうでもいい内容ですわ...)

「生活習慣が乱れたのはみんあもご存知の通り、この夏休みで起きた事件に起因しているのさ。」

 

その時校長先生の空気が変わりそれを察したみんなも気を引きしめる。話に上がる事件とは当然神野区での話である。

 

「柱の喪失、あの事件の影響は予想を超えた速度で現れ始めている。これから社会には大きな困難が待ち受けているだろう。

特にヒーロー科諸君にとっては顕著に現れる。

2、3年生の多くが取り組んでいる校外活動(ヒーローインターン)もこれまで以上に危機意識を持って考える必要がある。

暗い話はそうしたって空気が重くなるね。大人たちは今、その思う空気をどうにかしようと頑張っているんだ。君たちには是非ともその頑張りを受け継ぎ発展させられる人材となって欲しい。

経営科も普通科もサポート科もヒーロー科も、皆社会の後継者であることを忘れないでくれたまえ。」

 

校長先生の言葉が終わり、それから数分たった後最後の話にうつる。

 

「それでは最後にいくつか注意事項を、生活指導、ハウンドドッグ先生から」

 

その言葉にハウンドドッグ先生が前に出てくるが、どうにも様子がおかしかった。前に立つと同時に唸り声を上げている。

 

「寮のバウッバウッバウッ!慣れバウバウグル生活バウッ

アオーーーン!!

(.........え????)

 

その場にいた全員が冷や汗を流して困惑する。そこにブラドキング先生が登ってきた。

 

「ええと、昨晩ケンカした生徒がいました。なれない寮生活ではありますが、節度を持って生活しましょうとのお話でした。」

(ハウンドドッグ先生いりました?)

「キレると人語忘れちまうのかよ...

雄英っまだ知らねーこと沢山あるぜ...」

「緑谷さんと爆豪さん、立派な問題児扱いですわね。」

「問題児扱いというか割と前から普通に問題児ではありませんでした?」

 

それから始業式が終わり教室で相澤先生がHRをしていた。

 

「じゃあまァ、今日からまた通常通りに授業を続けていく。かつてないほどに色々あったが上手く切り替えて、学生の本分を全うするように。今日は座学のみ。だが後期より厳しい訓練になっていくからな。」

 

相澤先生の話を他所に芦戸が後ろの蛙水に内緒話をしていた。それを見咎めた相澤先生が髪を逆立たせて声をかける。

 

「何だ?芦戸」「ヒッ!久々の感覚!」

「ごめんなさい、いいかしら先生。

さっき始業式でお話に出てたヒーローインターンってどういうものか聞かせて貰えないかしら。」

「そういや校長が何か言ってたな。」「俺も気になっていた。」「先輩方の多くが取り組んでいるとか...」

「それについては後日やるつもりだったが...そうだな、先に言っておく方が合理的か。

平たく言うと校外でのヒーロー活動。以前行ったプロヒーローの下での職場体験...その本格版だ。」

「はあ~、そんな制度あるのか...」

 

そう言って感心する麗日が数秒黙った後すごい速度で手を上げて立ち上がった。

 

「体育祭の頑張りはなんだったんですか!?」

「確かに...!インターンがあるなら体育祭でスカウトをいただかなくとも道を拓けるか...」

 

飯田が納得するが、相澤先生が補足をする。

 

校外活動(ヒーローインターン)は体育祭で得た指名をコネクションとして使うんだ。

これは授業の一環ではなく生徒の任意で行う活動だ。むしろ体育祭で指名をいただけなかったものは活動自体難しいんだよ。

元々は各事務所が募集する形だったが雄英生徒引き入れのためにいざこざが多発し、このような形になったそうだ。

分かったら座れ。」

「早とちりしてすみませんでした...」

「仮免を取得したことでより本格的・長期的に活動へ加担できる。ただ、一年での仮免取得はあまり例がないこと。敵の活性化も相まってお前らの参加は慎重に考えてるのが現状だ。

まぁ、体験談なども含め後日ちゃんとした説明と今後の方針を話す、こっちの都合もあるんでな。

じゃ...待たせて悪かった、マイク。」

 

その声にプレゼントマイク先生が教室に入ってきた。

 

「一限は...英語だー!!!すなわち俺の時間!!

久々登場俺の檀上待ったかブラ!今日は詰めていくぜー!!!あがってけー!!イエアア!!」

 

ミーチアはヒーローインターンについて考えを巡らせながらプレゼントマイク先生の声に耳をふさぐのだった。

 

 

その日から三日後、緑谷が謹慎を終え、鼻息を荒くしながら教室に入ってきた。

 

「ご迷惑おかけしました!!」

「本当ですわよ。腕を壊さなくなったと思ったら今度は別の方向で...」「ミーチア辛辣!!」

「デク君オツトメご苦労様!」「オツトメって...つか何息まいてんの?」

「飯田君ごめんね!失望させてしまって!」

「うむ、反省してくれればいいが...しかしどうした?」

 

緑谷は飯田の質問に目を血走らせ、鼻息を噴きながら答える。

 

「この三日間で付いた差を取り戻すんだ!」

「あ、いいな!そういうの好き俺!」

 

それからHRの時間になり相澤先生が話を始める。

 

「じゃ、緑谷も戻ったところで、本格的にインターンの話をしていこう。入っておいで。

職場体験とどういう違いがあるのか、直に経験している人間から話してもらう。多忙な中都合を合わせてくれたんだ。心して聞くように。現雄英生の中でもトップに君臨する三年生三名...

通称、ビッグスリーのみんなだ。」

 

相澤先生の紹介で教室に入ってきた三人の先輩に教室内はざわつきだした。

 

「雄英生のトップ...ビッグスリー...!」

「あの人たちが...的な人がいるとは聞いてたけど...」「びっぐすりー!」「めっちゃきれーな人いるし、そんな感じには見えねー...な?」

「じゃ、手短に自己紹介よろしいか?天喰から」

 

その言葉に先輩のうちの一人、猫背で黒髪の男の眼光が鋭くなった。それによって教室内に一気に緊張感が走る。

 

が、数秒押し黙った後ぼそぼそと小さな声を出す。

 

「ダメだミリオ...波動さん...ジャガイモだと思って臨んでも...頭部以外が人間のままで依然人間にしか見えない...どうしたらいい、言葉が...出てこない...!

頭が真っ白だ...辛いっ...

帰りたい......!!」

(ええ...!?)

 

そう言って後ろを振り向いた先輩に全員が困惑した。

 

「雄英...ヒーロー科のトップ...ですよね?」

 

思わずそう聞いた尾白に隣の女子の先輩が話し出す。

 

「あ、聞いて天喰くん!そういうのノミの心臓っていうんだって!ね!人間なのにね!不思議!

彼はノミの天喰環、それで私が波動ねじれ。今日は校外活動(インターン)について皆にお話をしてほしいと頼まれてきました。けどしかしねえねえところで君はなんでマスクを?風邪?おしゃれ?」

 

波動先輩が急に障子に声をかけて質問をした。

 

「これは昔に...」

「あら、あとあなた轟君だよね!?ね!?なんでそんなところを火傷したの?」

「それは...」

「芦戸さんはその角折れちゃったら生えてくる?動くの!?ね?峰田君はそのボールみたいなのは髪の毛?散髪はどうやるの?蛙水さんはアマガエル?ヒキガエルじゃないよね?

どの子もみんな気になるところばかり!不思議!」

 

質問する割には答えを一切聞かないのだった。

 

「天然っぽーいかわいー」「幼稚園児みたいだ」

「おいらの玉が気になるってちょっとちょっとー!?セクハラですってセンパハァイ!!」

「違うよ」

「ねえねえ尾白君はしっぽで体を支えられる?ねえねえ答えて気になるの」

 

そうやって教室内を移動しながら皆に質問攻めを繰り返す波動先輩を眺めて相澤先生が声を出す。

 

「...合理性に欠くね?」

 

その声に最後の一人が慌てて答えた。

 

「イレイザーヘッド安心してください」!大トリは俺なんだよね!

前途ーーー!?」

 

そう言って先輩がこちらの答えを待つように耳を向けてきた。

ミーチアはとりあえず思いついた単語を声に出した。

 

「...多難?」

「そう!前途多難っつってね!答えてくれてありがとね!」

 

そう言って大笑いを始めた先輩に教室は何度目かの困惑に包まれたのだった。

 

「まぁ何が何やらって顔してるよね。必修てわけでもない校外活動(インターン) の説明に突如現れた三年生だ。そりゃわけもないよね。」

「どちらかというとキャラの濃さに困惑しているだけですわね。」

「......まあそういうこともあるよね!

君たちほとんどはもう仮免もってるんだよね...みんなすごく...元気があるよね...

そうだなぁ...よし!君たちまとめて、俺と戦ってみようよ!

俺たちの経験をその身で体験したほうが合理的でしょう?どうでしょうねイレイザーヘッド!」

「......好きにしな」

 

それからみんなで体操服に着替えて体育館にやってきた。

 

「あの...マジすか?」「マジだよね!」

「ミリオ...やめた方がいい、形式的にこういう具合でとても有意義ですと語るだけで十分だ。

みんながみんな上昇志向に満ち満ちているわけじゃない。立ち直れなくなる子が出てはいけない。」

「あ、聞いて、知ってる。昔、挫折しちゃってヒーロー諦めちゃって問題起こしちゃった子がいたんだよ知ってた!?大変だよねぇ通形、ちゃんと考えないとつらいよ、これはつらいよー」

「待ってください、我々はハンデありといえど、プロとも戦っている。」「そして敵との戦いも経験しています!そんな心配されるほど、俺ら雑魚に見えますか?」

「よし、いつどっから来てもいいよね!一番手はだれだ?」

 

その質問に緑谷が前にでる。

 

「僕...行きます」

「問題児!やっぱりいいね君、元気があるなぁ」

「近接隊は一斉に囲んだろうぜ!よっしゃあ先輩、そいじゃあご指導、よろしくお願い!しまーっす!!」

 

その声に合わせて緑谷が先輩に突っ込んでいく瞬間、なぜか通形の服が落ちてしまった。

(今のは...)

 

「あー!今服が落ちたぞ!」「ああ失礼調整が難しくてね!」

 

緑谷が通形に蹴りかかるが、その蹴りは当たらず緑谷はそのまま後ろに行ってしまった。

その後、遠距離攻撃持ちの面々の攻撃が届いたが、それも当たらなかった。

(すり抜けましたわね...息を止めることが条件?)

ミーチアが相手の個性を考察する中、いつの間にか通形がみんなの後ろにいて一瞬にして後方のみんなを制圧してしまった。ミーチアだけはとっさに空中に飛んで攻撃をよける。

 

「おまえらいい機会だ。しっかりもんでもらえ、その人...通形ミリオは俺の知る限り最もNo1に近い男だぞ。プロも含めてな。」

「一人よけられちゃったけど、あとは大体近接主体だよね」

「なにしたのかさっぱりわかんねぇ!すり抜けるだけでも強ぇのにワープとか...それってもう、無敵じゃないすか!」

「よせやい!」

 

そう言って構えをとる先輩を見ながら緑谷がつぶやく。

 

「何かからくりがあると思うよ!すり抜けの応用でワープしているのかワープの応用ですり抜けているのか...どちらにしろ直接攻撃されてるわけだからカウンター狙いで行けばこっちにも触れられる時があるはず!何してるかわかんないならわかってる範囲から仮設立てて、とにかく勝ち筋を探っていこう!」

「おお!サンキュー!謹慎明け緑谷すげーいい!」

「探ってみなよ!」

 

そう言って前に出る通形が地面に沈んでいく。

その瞬間緑谷の後ろから飛び出てきた。が、緑谷はそれを察知したのか後ろに向かって蹴りを放った。

 

「だが必殺!ブラインドタッチ目潰し!」

 

緑谷の足をすり抜けそのまま緑谷の目に指を向けて手を振るう。そしてそのまま指は緑谷の顔を通り抜け、逆の手で緑谷のみぞおちを殴りつけた。

 

「ほとんどがそうやってカウンターを画策するよね!ならば当然そいつを狩る訓練!するさ!!」

 

そのまま通形は流れるような動きで沈んでは飛び上がってを繰り返しながらクラスのみんなを制圧してしまう。

 

「よし!あとは君一人だよね!正直そのまま飛ばれてるとお互い有効打がないわけだけど。どうする?このままドローにする?」

「いえ、まだやりましょう。あなたの個性、だいぶわかってきましたわ。つまりこういうのには弱いでしょう?大地よ!うねりなさい!」

 

ミーチアは体育館の地面を動かし、通形に襲わせる。通形はそのまま沈んでいくが、今度は今までと違ってなかなか飛び上がってこなかった。

他の先輩二人がそれを不思議に思うと、次の瞬間通形が「あっちぃぃ!!」と言いながら飛び上がってきた。

そこにさらに体育館の床が襲ってくる。通形はそれすらもすり抜けて回避して見せたがそこに大量の水が流れてきた。

 

「うっわぁ!」「まだまだ行きますわよ!大地よ!」

 

通形が再びすり抜けて別の場所に飛びあがる、ミーチアはその瞬間周囲の水を通形のもとに集めて水で覆いつくしてしまった。それをあと二回繰り返した後、相澤先生の横に飛びあがった通形にミーチアが水を集めようとした瞬間、通形が声を上げた。

 

「うわぁ降参!参った俺の負け!」

 

他二人の先輩は目を丸くして驚き、クラスのみんなが歓声を上げたのだった。

 

「おおお!ミーチアすっげぇ!わけわからんままだったけど勝った!」

「いえ、皆さんが相手してくれている間に観察できたから勝てたのですわ。一人だったら負けていましたわ。」

 

それからみんなが復活するのを待ち、みんなの前に立った通形が話し出す。

 

「いやぁー負けちゃったね!負けてやるつもりなんてさらさらなかったんだけど、完敗だったよ!ギリギリちんちん見えないようにしたけど、すみませんね女性陣!」

「ミーチア以外よくわからんうちにやられただけなんですけど...」

「俺の個性どうだった?」

「強すぎっす!」「ずるいや私のことも考えて!」「すり抜けるしワープするし!轟みたいなハイブリッドですか!?」

「いや一つ!透過なんだよね!...一人は解明できたみたいだし、どう?説明してみる?」

「いいですわよ。まず透過はわかりやすいですわね。緑谷さんの攻撃や皆さんの攻撃をよけたのがそれ、そしてワープのほうは、地面にはじかれたのでしょう?飛びだすのが遠くになればなるほど飛びだす際の角度が急になっていましたわ。そして発動条件は息を止めること...でしょうか?そう思ったので、呼吸の暇がないほど攻撃を畳みかけたのですわ。」

「おお!大体正解!」

「攻撃は全てすかせて自由に瞬時に動けるのね...やっぱりとても強い個性。」

「いいや、強い個性にしたんだよね!発動中は酸素が取り込めない、吸っても透過しているからね。同様に鼓膜は振動を、網膜は光を透過する。あらゆるものがすり抜ける、それは何も感じることができず、ただただ質量を持ったまま落下の感覚がある...というだけなんだ。」

 

その説明にミーチアは驚愕した。

(まさか目も見えていないとは...予想以上に難しい個性なのですわね...)

 

「わかるかな?そんなだから壁一つ抜けるにしても、片足以外発動、もう片方の足を解除して接地、そして残った足を発動してすり抜ける。簡単な動きにもいくつか工程がいるんだよね!」

「急いでるときほどミスるな俺だったら...」「おまけに何も感じなくなってるんじゃ動けねー...」

「そう案の定俺は遅れた!びりっけつまであっという間に落っこちた!服も落ちた。

この個性で上に行くには後れだけは取っちゃいけなかった!予測!周囲よりも早く!時に欺く!何より予測が必要だった!そしてその予測を可能にするのは経験!経験則から予測を立てる!長くなったけどこれが手合わせの理由!言葉よりも経験で伝えたかった!インターンにおいて我々はお客ではなく、一人のサイドキック!同列として扱われるんだよね!

それはとても恐ろしいよ、ときには人の死に立ち会う。けども怖い思いもつらい思いも全てが学校じゃ手に入らない一線級の経験。

俺はインターンで得た経験を力に変えてトップを掴んだ!ので!怖くてもやるべきだと思うよ一年生!

...まぁ負けた俺が言っても説得力薄くなっちゃったんだけどね!」

「いやーあれはミーチアがおかしいだけだと思う...」「話し方もプロっぽいな...」

 

「6行で済むことを半話も...」

「八百万さん?何を言ってるんですの?」




私のプライドがミーチアちゃんの負けを許容しませんでした。
ミリオに勝つための手段はもともと思いついてたし、まあ良し!
ミリオがあっちぃ!つって飛びだしてきたシーンで何があったかというと、ミーチアが個性の見極めのために地面に大量に空洞を作ってそこに炎を放ってました。それがあるうえでもすぐ上がってくるならワープの応用ですり抜け確定、すぐ上がってこないならすり抜けの応用でワープ確定って感じで。地面の下の空洞に行く意味ないからね。殺意マシマシで笑う。
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