悪役令嬢のヒーローアカデミア   作:めめ師

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第三十一話です。作中で説明してなかった気がするのでここで補足します。
雄英襲撃事件についてはしっかり世間に公表はしてます。が、真実は濁してる感じで、ミーチアの元いた世界がどうだとか言えないからね。襲撃時の魔物も消えてるし、国王も元の世界に連れてかれたし、魔力の痕跡を辿れるような人はいなくて証拠になるものは1個も残ってないんでね。


ヒーロービルボートチャートJP

1ヶ月掛けて準備した文化祭が無事に終わって、雄英はいつもの風景を取り戻していた。

そんな中、11月の下旬に差し掛かる頃。今日はA組の寮に来賓があるという連絡を相澤先生から受け、みんなで共有スペースで出迎えの準備をしていた。

 

「へっちょい!」

「風邪?大丈夫?」

「いや、息災!我が粘膜が仕事をしたまで。」「なにそれ」

 

上鳴が少し悪い顔をして常闇に話し出す。

 

「噂されてんじゃね!?ファンできたんじゃね!?ヤオヨロズー!みたいな」

「茶化さないで下さいまし、有難いことです!」

「常闇くんはとっくにおるんやない?だってあのホークスのとこにインターン行っとったんやし。」

「いいや、ないだろうな。あそこは早すぎるから。」

 

その時、寮の扉が開いた。

 

「あ!来たぞ皆、お出迎えだ!」

 

「煌めく眼でロックオン!」「猫の手手助けやってくる!」「どこからともなくやってくる...」「キュートにキャットにスティンガー!」

「「「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」」」(オフver.)

 

扉を開けて入ってきたのは林間合宿でお世話になったプッシーキャッツの4人だった。

 

虎が爆豪とミーチアの元にやってくる。

 

「あんときゃ守ってやれずにすまなんだ。」

「ほじくり返すんじゃねぇ」「わたくしの方も大丈夫ですわ。特に大事ありませんもの。それよりもお土産ありがとうございますわ。」

「にくきゅーまんじゅー」「にくきゅーまんじゅー!」

「ところで如何いたしましたの?」

 

麗日と障子が4人をソファに案内するが、B組にも行くから必要ないと断っていた。

 

「復帰のご挨拶に来たのよ。」

 

「復帰!?」「おめでとうございます!」

「ラグドール戻ったんですか?個性を奪われての活動見合わせだったんじゃ?」

「戻ってないよ!アチキは事務仕事で3人をサポートしていくの!OLキャッツ!」

 

猫の手でPCを操作するような動作してラグドールは答える。その様子をピクシーボブが悔しそうに眺めながら言った。

 

「タルタロスから報告は届くんだけどね。返すためには個性を使わなきゃ行けないって。どんな・どれだけの個性を内に秘めているか追求している状況、現状何もさせないのがやつを抑える唯一の方法らしくてね。」

「......ではなぜこのタイミングで復帰を?」

「今度発表されるんだけど、ヒーロービルボートチャートJP下半期、私たち411位だったんだ。」

「前回は32位でした。」「なるほど急落したからか!ファイトっす!」

「違うにゃん!全く活動してなかったにも関わらず3桁ってどゆ事ってこと!」「支持率の項目が我々突出していた。」「待ってくれてる人がいる。」「立ち止まってなんかいられにゃい!!」

「そういうことかよ!漢だぜワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」

「ビルボートかぁ...」「そういえばまだ下半期発表されてなかったもんなぁ、色々あったし...」

 

みんなが納得する中、ミーチアはラグドールに話しかけていた。

 

「ラグドールさん、貴方さえ宜しければわたくしが魔術をお教え致しましょうか?

まだ誰かに教えたことのない現状、もしかしたらこの世界の人でも使える可能性はありますわ。」

「いんや、お構いにゃく!アチキはOLキャッツとしてやっていくのにゃ!」

(((何の話...?)))

 

ラグドール以外のプッシーキャッツの3人はミーチアの個性の事を知らないため、2人の会話に疑問を持ったがミーチアの個性が多彩なのは周知の事実なのでサポートアイテムのようなこともできるのだろうと納得し特に聞かなかった。

 

それから次の日、テレビではビルボートチャートの発表が大々的に行われていた。

 

『神野以降初めてのビルボードチャート!その意味の大きさは誰もが知るところであります!

これまで発表の場にヒーローが登壇することはありませんでした!しかし今回は!ご覧下さい!』

 

テレビの画面にはビルボートチャート10位以内のプロヒーローが並んで映っていた。

 

『No10!前回9位からワンランクダウン!ドラグーンヒーロー、リューキュウ!

No9!こちらもダウン!しかし未だに衰え知らず!具足ヒーロー、ヨロイムシャ!

No8!キレイにツルツル、CMでおなじみ洗濯ヒーロー、ウォッシュ!

No7!大躍進!成長止まらぬ期待の男!シンリンカムイ!

No6!THE・正統派の男は堅実に順位をキープ!シールドヒーロー、クラスト!

No5!勝気なバニーはランクアップ!ラビットヒーロー、ミルコ!

No4!ミステリアスな忍は解決数も支持率もうなぎ上り!忍者ヒーロー、エッジショット!

 

今回神野に関わったヒーローたちの支持率が軒並み上がっているようですね。それで行くとこの男!活動休止中にも拘わらずNo3!支持率は今期1位!ファイバーヒーロー、ベストジーニスト!一刻も早い復帰をみんなが待っています!

No2!マイペースに!しかし猛々しく!破竹の勢いで今、2番手へ!ウィングヒーロー、ホークス!

 

そして!暫定の1位から今日改めて正真正銘1位の座へ!長かった!フレイムヒーロー、エンデヴァー!!』

 

轟の父親がNo1ヒーローになったということで自然とみんなの目が轟の方に向いた。

 

「いや、特になんもねぇぞ...元々No2だったとこにNo1が居なくなったんだから普通だろ。」

 

それから前に立つ9名のヒーローがそれぞれ挨拶をして番組は終わった。途中、エッジショットの挨拶にホークスが割り込むというアクシデントはあったが。

エンデヴァーは挨拶において一言『俺を見ていてくれ』とだけ言った。

つまり態度で、実績で示すということなのだろう。

 

 

そして翌日、昨日を同じように共有スペースに集まってみんなでテレビを見ていると、番組が急遽変わった。

九州からの生中継で敵連合の脳無とエンデヴァー・ホークスが戦っている様子だった。

 

『ああ今!見えますでしょうか!?エンデヴァーが!この距離でも眩しいほどに!激しく発火しております!』

 

その瞬間、エンデヴァーが前方に放った超高火力の炎が脳無を灼き切ってしまった。

しかし、その下の方から脳無の首がエンデヴァーを捉えた、そこから生えてきた胴体から伸びる腕がエンデヴァーの顔左半分を抉ってしまう。

 

それを見たみんなの視線が轟に集まる。

 

「轟!」「轟くん...!」

 

轟は歯を食いしばってテレビをじっと見つめていた。

 

『突如として現れたひとりの敵が、街を蹂躙しております!はっきりと確認できませんが、改人・脳無も多数出現しているとの事!現在ヒーローたちが交戦、避難誘導中!しかしいち早く交戦したエンデヴァー氏は...

この光景...いやでも思い出される3ヶ月前の悪夢...』

 

テレビの映し出す街中の様子は、全員がパニックになって誰もが我先にと走り出していた。

その時レポーターが静かに呟く。

 

『象徴の不在...これが象徴の不在...!!』

 

その時、相澤先生が寮に入ってくる。かなり急いできた様子で片方のスリッパを履いていなかった。

 

「轟!...もう見てたか...!」

『適当な事言うなや!どこ見て喋りよっとやテレビ!』『やめとけやこんな時に!』『あれ見ろや!まだ炎が上がっとるやろが!見えとるやろが!エンデヴァー生きて戦っとるやろが!居らん象徴(もん)の尾っぽ引いて勝手に絶望すんなや!

今俺らのために体張っとるんは誰や!見ろや!!』

 

テレビの先では1人の男がレポーターに向かって叫んでいた。A組のみんなは彼の言葉にハッとする。

そこから映像は変わって上空から、脳無が避難先に向かって飛び上がる様子へと変わった。そしてその後ろからはエンデヴァーが追っている。

脳無に向けて殴り掛かるエンデヴァー、しかし脳無はその拳に文字通り食らいついてそれを止める。

そこからそのまま先にあるビルに脳無諸共突っ込むかと思われたが、ホークスの羽を推進力にしてエンデヴァーは上空へと上っていく。

 

『...戦っています...身を捩り、足掻きながら!!』

「親父!見てるぞ!!」

 

その轟の言葉に呼応するように敵とともに上空でエンデヴァーがこれまで以上の大きな光を放った。

それが止むと同時、頭が炭と化し動かなくなったエンデヴァーと同じく炎を収め動かないエンデヴァーが落ちてくる。

現地のヒーローがそれを受け止めるが土埃が舞い上がった。それが晴れた時、エンデヴァーは右手を天に掲げ立っていた。

 

『立っています!スタンディング!エンデヴァーーー!!勝利の!いえ、始まりのスタンディングですっ!!』

 

そのままふらつくエンデヴァーをホークスが支えた瞬間、

 

その現場に敵連合の荼毘がやってきた。

荼毘は両手の一振で2人の周りに蒼い炎を噴きあがらせる。

そのまま負傷したトップ2と荼毘がぶつかるかと思われた矢先、ミルコがその場にやって来て荼毘に蹴りかかる。その瞬間荼毘が黒い泥を吐いてその場から消え失せてしまった。

 

『危機は...荼毘は退き、敵は消えました!

...っ私の声は彼らには届いておりません!しかし!言わせて下さい!

エンデヴァー!そしてホークス!守ってくれました!命を賭して!勝ってくれました!!

新たなる頂点がそこに!私は伝えたい!あそこにいるヒーローに!ありがとうと!!』

 

轟は安心しきった様子でその場にしゃがみこんで深く息を吐いていた。

 

「良かったですわね。」「うん、相澤先生もだいぶ急いでたみたいだったし...」

 

 

それから二日後、轟が一度帰省するということでミーチアも合わせて実家の孤児院に帰ってきていた。

 

「ミーちゃんおかえり!」「ミーねぇ久しぶり!」

「ただいま戻りましたわ、みんな。お久しぶりですわ!」

 

出迎えてくれた皆に抱擁を返して久々の実家を堪能するミーチア。

その夜に浮島院長とミーチアは話をしていた。

 

「わたくしのこと、クラスのみんなにお話しましたわ。」

「...どうだったの?」

「皆さん受け入れてくださいましたわ。わたくしが悩んでいたのが馬鹿らしく思えるくらい。

...本当にわたくしは恵まれておりますわ。」

 

そう言ってミーチアは微笑みを浮かべる。

その様子を見た浮島院長は安心した。自分の娘同然の子を、学校に任せると送り出したとはいえやはり心配だったのだ。ミーチアは超人社会と言えどもこの世界の者とは明らかに違う存在である為、ミーチア同様周囲に受け入れてもらえるか不安を抱えてはいた。

その不安が今、払拭されたのだ。

 

しかも話を聞くに、文化祭でダンスを踊ったり、仲のいい男子と一緒に回ったりしたらしい。

浮島院長はそれを聞いて(もしかしてもしかする!?)と乙女な表情を浮かべていたのだった。




エンデヴァーはNo1になってからが本番だよね。色んな意味で。目標を達成したからこそ周りを見られるようになったのか...この辺りのエンデヴァーは私も大好きです。

ミーチアちゃんのいた世界の設定とかって出して欲しい?

  • 欲しい(ストーリー上で)
  • 欲しい(ストーリーとは別で)
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