『第四試合スタートだ!』
A組チームはギリギリで作戦会議をしていたようだが、何やら全員が爆豪に詰め寄っていた。どうやら作戦会議に不満があるらしい。だが、それを聞くことなく爆豪が前に進んでいってしまう。
耳郎が少し遅れたところで索敵をしながら進んでいくが音に集中した途端、爆豪に何かを叫んでいた。
その瞬間爆豪に向けて取蔭の切り離した身体が襲いかかる。
それを見た瀬呂が耳郎、切島と一緒に周囲にテープを張り巡らせてバリケードを作る。
しかしそこに凡戸が接着剤を噴射し、全員を動けなくしてしまう。それを見た切島、耳郎がまだ接着剤の少ない瀬呂がいるエリアに避難しようとするが、鎌切がその上にあるパイプを落とす。切島がほか2人を庇ってパイプの盾になろうとするが、そこに爆豪が取蔭の攻撃を喰らいながら遠距離から爆発を飛ばし、パイプや接着剤を吹き飛ばした。
「爆豪さん...?」「意外だな...自らを犠牲に他者を援けるとは」
A組にとっても意外な爆豪の行動に疑問を示すが、相手はそれも想定していたようでそこに鎌切が降ってきて耳郎を襲う。
そこに爆豪が割り込み、鎌切に向けて爆発を浴びせる。鎌切はギリギリで刃を盾にして防いだ様だった。鎌切はそのまま引いていく。いつの間にか凡戸も居なくなっていた。
「相手の狙いはヒットアンドアウェイによる消耗戦ですかね。」「こちらには耳郎がいるから奇襲はいつかバレることになると思うが...」
爆豪は引いていくB組の凡戸を追う。しかしそこに影から出てきた泡瀬が爆豪をコスチュームごとパイプにくっつけた。瀬呂が咄嗟に泡瀬を捕らえようとテープを飛ばすが、辺りにパイプが多すぎて上手く狙いが定まらないようでそのまま逃してしまった。
拘束された爆豪は切島がコスチュームごと破壊した。爆豪はそのまま泡瀬を追っていく。
泡瀬が爆豪を警戒してコスチュームの盾を展開するが、爆豪が直前で上に飛び上がる。その後ろから耳郎が音波を飛ばしてを浴びせて泡瀬を怯ませる。そのまま瀬呂が後ろからパイプを落としてそのまま泡瀬を落とした。
爆豪は泡瀬を突っ切ってそのまま凡戸に向かっていく。それを見た取蔭が身体を飛ばして妨害をし、凡戸自身も接着剤を飛ばすが、爆豪は元々スロースターター。調子が上がってきたようで、取蔭の妨害ごとまとめて爆発で吹き飛ばして凡戸を怯ませる。そのまま切島が凡戸を拘束してしまった。
「爆豪さん...!いつの間にかそんな連携を...!」「個人プレーばかりだった爆豪が他者と協力をし始めたとなると...凄まじいな」
凡戸を制圧し終えた爆豪はそのまま離れたところから様子を伺う鎌切の元で飛んでいき、迎撃しようと刃を振るうが才能マン爆豪には一切効くことなくすんなりと避けてしまった。そのまま鎌切を掴んだ爆豪は爆発を利用して鎌切を振り回し、壁に打ち付けてしまう。そのまま流れるように取蔭のパーツに取り付けた時限式爆弾の音を頼りに取蔭を追っていく。そのまま取蔭を見つけた爆豪はゼロ距離の強烈な光を伴う爆発で取蔭を制圧したのだった。
これで4人全員制圧完了。対してA組チームは全員無傷での、しかも5分足らずのスピード試合となったのだった。
ミーチアはこれまで皆の輪とは離れたところからモニターを眺めていたが、思わず戻ってきた爆豪の元に駆け寄った。
「かっちゃん!おめーやりゃできるじゃねぇか!」「不良が猫拾った感じだったな。」
「かっちゃん一体何があったのですか!?今までそんな感じじゃなかったでしょう!?」「うおっ!ミーチアがかっちゃん呼びしてるぞ、完全にテンション上がってんな」
それから元の場所に戻って常闇と談笑をしていた。
「次の試合、A組にとってもB組にとっても、緑谷さん次第になりそうですわね。」
「ウム、如何に緑谷を機能させるか、如何に緑谷を止めるかが鍵になるな。」
『第五試合、スタート!』
試合開始から、やはり緑谷を起点に動くようで、緑谷が先行し他三人がそれについて行くというフォーメーションを取っていた。
試合開始から数十秒後、後ろを行く3人を大量のパイプの破片やナットが襲いかかった。芦戸がそれを咄嗟に防ぐがそれは止まないどころか、突然巨大化したり、急に軌道を変えたりして予測できない形で尚も襲い来る。
先行していた緑谷は物間と話をしていた。物間が心操の個性をコピーしていることを警戒して緑谷が無言のまま物間に襲いかかるが、その瞬間緑谷の腕から黒いひも状の物が飛び出した。それは物間に襲いかかったあと、無差別に周囲のパイプを崩してしまう。緑谷はそれに振り回されるように戦場を飛び回る。明らかに暴走している様子だった。
「緑谷さん!?」「明らかに暴走しているな...!」
そこに麗日が飛び出し、緑谷を抑える。その後心操が緑谷を洗脳したようで緑谷の体から飛び出した黒い物体は治まった。
そこから安心したように話す麗日と緑谷のふたりの元に物間か奇襲を仕掛けた。緑谷はギリギリでよけ麗日が襲いかかるが、そこに柳のポルターガイストが止めに入った。それを皮切りにその場にA組チーム、B組チーム全員がやってきて乱戦になった。
柳、小大、庄田によるものを飛ばし続ける攻撃に対して芦戸は酸を飛ばしての遠距離攻撃、峰田は周囲に引っ付かせたもぎもぎをトラップ兼トランポリンとして利用しての高機動戦を仕掛けた。
一方麗日は近距離格闘戦で物間を仕留めて牢屋まで運んでいく。
緑谷は心操を追っていくがそこに心操がパイプを落とす、それを緑谷が先程の黒いひもで受け止め防いだ。今度は暴走している様子はなかった。が、すぐに消えてしまい、緑谷は痛みからかその場にうずくまった。
そのまますぐに立ち上がって心操を追っていく緑谷に対して心操が捕縛布を投げるが、格闘戦の経験値はさすがに緑谷に敵わずそのまま組み伏せられてしまった。
一方の芦戸、峰田側では物間を牢屋に入れて戻ってきた麗日が柳と小大を制圧し、それに気を取られた庄田を芦戸がアッパーカットで落としたのだった。
『第五試合!なんだか危険な場面もあったけど、4-0でA組の勝利よ!』
緑谷を止めに行ったブラドキング先生に変わってミッドナイト先生が実況をはじめていた。
「さて次はわたくしの番ですわね。」「多勢に無勢だろうが、実力を見せてくるといい。」「それが終わったら次はあなた達ですわよ?」
常闇の言葉に苦笑いを返してミーチアは運動場に向かっていった。
陣地に入ったミーチアはそのまま思案する。
(さて、わたくしの試合はいかに時間を稼げるか、大魔法が完成すれば一撃で終わる。それまで時間を稼げるかどうか。それは相手も分かっているでしょう。...やはりここは即効を警戒するべき...近接戦をやる意味は薄いですし、やるなら遠距離ブッパですわね。そうなれば警戒するべきは...)
そう考えていると試合開始のアナウンスが入った。
『第六試合開始よ!』
ミーチアはその合図と同時に大量の魔法を発動させた。
上空からは伸びる茨を焼き尽くす火の鳥と空中を飛んでくる攻撃の全てを受け止めるほど巨大な氷のドラゴンを、地面からは蟻1匹も通すことのない土のオオカミの群れに加えて骨抜の個性のように地面を潜り泳ぐ土のサメを戦場に放った。
それに加えて探知魔法により戦場全体を把握、加えて大空には大魔法の術式を描き始めていた。
一方のB組はさすがにここまで大規模な魔術を連発できることは予想外だった様だが、全員戦闘力の水準は高く、襲い来る魔術を蹴散らしつつ少しづつながら進んでいく。
「急ぐよ!あれが完成したらマジで終わる!その前に!」「わかってるけど、これヤバすぎる!物量エグい!」
ここまでは双方予想通り、B組側はミーチアの個性が多彩なのは知っているがどこまでやれるのかは把握していない。ここからは臨機応変さが試されていくと思っていた。最も、A組の方もミーチアの魔術の全容は誰も知らないのだが。
(...これなら大魔法使うよりも先に終わるでしょうか...)
「天より注ぐは雨、世を流るる想いを定める道標よ」
B組の実力を直に魔術で理解したミーチアはこの世界に来て今までで最大の魔術を発動させた。
その瞬間空は曇り、大雨が降り出す。突如として降り出した豪雨にB組が混乱する中、雨はあっという間に足元にまで溜まっていく。さらにその水はB組のいる場所の周りをぐるぐると回っていた。
これはまずいと判断した拳藤がみんなに指示を出し、角取と取蔭を起点に全員が協力して空中に飛び上がり高いところに避難した。
だがこの動きもミーチアには筒抜け、この魔術の本領はここからであった。
先程まで渦を巻いていた水はB組のいる高台めがけ飛んでくる。咄嗟の判断で横に避けた者は逃れたが、反応の遅れた柳と小森、吹出に直撃してしまった。
そのまま3人は水流に絡め取られて運ばれて行った。
「クッソ!3人持ってかれた!」「4人じゃなかったのは救いだけど、あと一人捕まったら終わりな上に遠距離の起点失ったぞ!」「ミーチアここまでやべぇのかよ!」
3人がそのまま牢屋に入れられても尚、水流は止まずにB組に襲いかかる。
「これダメだ!連携取れるようにって思ってたけど、むしろ相手に楽させてる!個々人だよりになっちゃうけど、複数グループに分かれるよ!」
誰と誰が組むのかの指定がない曖昧な指示だったが、そこは半年以上も一緒に訓練をしているクラスメイト、一瞬にして3、4人からなる5つのグループに分かれてそれぞれの道を進んで行った。
(分かれた...わたくしに狙いを定めさせないため?
それはむしろ悪手では?こちらはあと一人捕まえれば試合終了ですのよ!)
ミーチアは分かれた中で特に個性や戦闘スタイル的に楽に捕らえられそうな小大を標的にした。
しかしB組は一瞬の出来事ながら分かれる際に、狙われるのは小大だろうと踏んでフォローができそうな角取、取蔭、拳藤がそのそばに控えている。
水流に絡め取られそうになった小大を拳藤がその水流を防いだり、取蔭、角取が小大が持っていかれないように止めたりする。
ミーチアは小大を諦めて別の者に狙いを定めようと探知魔法に気を向けるが、数瞬遅かった。
高台を陣取るミーチアの元に宍田が飛んできたのだ。
その背には回原、鉄哲、鎌切がいる。
「見つけましたぞ!こちらは貴方一人を捕まえさえすれば勝利!先生方もあなたも!私たちを舐めすぎましたなぁ!」
「いえ、そうでもありませんわよ?そういう隙がわたくし相手には命取りなんですの。」
そう言ってミーチアは足元に描いていた魔法陣に魔力を流し込む。その瞬間地面が発光しそこから飛び出した鎖に全員が拘束されてしまう。宍田がビースト化を解除して抜け出そうとするが鎖はその変化する大きさに合わせて一瞬で伸びたり縮んだりを繰り返す。鎌切や回原についても同様で刃で壊そうとしたり回転させてズラそうとするもその動作に合わせて鎖はその形を変えるだけだった。
「このまま牢屋に入れれば終わりですが、それだと味気ないでしょう?相澤先生が言うには本気でやれとの事。全員を捕らえてこそ、だと思いませんか?」
ミーチアの問いに鉄哲が叫ぶ。
「お前!俺ら舐めんなよ!こっちにゃお前の個性をコピー出来る物間だっているんだからなぁ!」
「あぁ、わたくしのこれは個性ではありませんのでコピー出来ませんわよ?」
「「「「は???」」」」
あっけらかんというミーチアにその場の4人が固まってしまった。
それからミーチアの立つ高台が骨抜によって崩されたり、塩崎の茨が突っ込んできたり、角取の角、取蔭の身体、庄田のツインインパクト付きの瓦礫が飛んできたりしたが、ミーチアはその全てを一手で返し続けた。
そして残り試合時間が10分を切った頃。
「そろそろ良いでしょうかね。
神代に根差した十の神罰!そのうちの一つがこれなりや!後の世には不要なれど、其の蹂躙は語られ続ける!これこそは!戦の女神の大いなる征服である!!
疑似神話・戦場賛歌!」
その声を皮切りに天空の巨大な魔法陣が光を放ち、そこから天使を思わせる美しい光を纏う人形のような人達が降りてきた。それらはB組の面々の元へと真っ直ぐ向かいそれらの攻撃を物とせず彼らを優しく抱きとめ、檻へと運ぶ。
取蔭は身体を分裂させて逃れようとするが離れた傍からほかの天使がやってきてそれを掴んでしまう。
拳藤は拳を巨大化させそれを振り抜き天使を攻撃するが、とても力を入れてるとは思えないような動作で止められてしまう。
塩崎に至っては天使に見蕩れたのか、別の理由か、無抵抗のまま涙を流して祈るポーズと共に運ばれていく。
もはや誰の抵抗もその天使達には効いていなかった。
『第六試合!驚異の20-0でミーチアさんの勝ちよ!』
「「「「「ラスボス過ぎだろ!!!」」」」」
ミーチアが戻るとびしょ濡れになった皆(A組もB組も心操も)が口を揃えて叫んだ。
尚、ミーチアは戻ってすぐ皆を乾かすために魔法を発動させている。
「これで分かったろ。こいつとお前らとじゃ、まだまだでかい差がある。もっと励めよ。んじゃ好評だがサクッと行こう。
B組は作戦自体は悪くなかったが格上相手に悠長に動きすぎだな。特にこういう相手は準備させるだけキツくなる。臨機応変且つ迅速にな。
ミーチアの方は大雨の一撃で決めきれなかったところだな。相手がどう避けるかを予測して撃てよ。
よし、次行こう。」
そう言って相澤先生が戻っていこうとした時、鉄哲が声を上げた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!さっきミーチアが自分の個性を個性じゃないとか言ってたんだが、アリャどー言う事だよ!?」
その声にA組のみんなの視線がミーチアに向く。
「え、言っちゃったの?」「せめて隠す努力はしようよ!」
ミーチアを心配する声に対してミーチアは皆に笑顔を向けて言う。
「もうわたくしには、わたくしを認めて下さる皆さんが居るんですよ?こんな事、隠すほどの事ではありませんわよ。」
「「ミーチアァ...!」」
ミーチアの言葉に感動した芦戸や葉隠がミーチアに抱きついた。ついでに横でミッドナイト先生が震えている。
そこに周りの反応からミーチアの魔術が個性では無いことが本当だと理解した拳藤が声を出す。
「え、ホントの事なの?個性じゃないってやつ...」
「ええ、そうですわ。相澤先生、お願いしますわ。」
「...もはやこれもお馴染みだな。」
いつものように相澤先生がミーチアに個性を使い、その中でミーチアが魔術を発動させる。
その様子を見たB組の全員が固まってしまった。
そんなB組を他所に相澤先生が「時間の無駄だから後で説明しとけよ」とミーチアに言いA組のみんなに準備をするように促した。
...B組と同様に衝撃の事実に固まったままの心操を引き連れて。
本当に隠す気のなかったミーチアちゃん。認めてくれる仲間がいるんだから他の人に何言われようと関係ありません。彼女に仲間がつけば最強と化します。つかなくても最強だけど。一人なのかそうでないのかってメンタルの差はかなり大きいと思います。
ミーチアちゃんのいた世界の設定とかって出して欲しい?
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欲しい(ストーリー上で)
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欲しい(ストーリーとは別で)
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いらない