悪役令嬢のヒーローアカデミア   作:めめ師

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第三十六話です。
完全に忘れてたけどクリスマスあった。
というわけでみなさんもうお分かりですね?ファイトミーチアちゃん!


クリスマスパーティー

学校が休みの週末のこと、ミーチアは芦戸、葉隠、蛙水、耳郎の4人とショッピングモールに買い物に来ていた。

と言うのも来週の24日、つまりクリスマスの日にクラスみんなでクリスマスパーティー、そしてプレゼント交換会をするということになっていたためそのプレゼントを探しに来ていたのだった。

 

「とは言っても、ミーチアちゃんはもうひとつ用意しなきゃね。」

「...?どういう意味ですの?梅雨ちゃん。」

 

蛙水の言葉の意図を理解できなかったミーチアは聞き返したが、それを聞いた芦戸と葉隠がミーチアを取り囲んで話し出す。

 

「何を言ってるの!?クリスマスだよ!クリスマス!」「そうそう!こんなピッタリのタイミングなんて無いんだから!」

「...???」

 

これでもわからないらしいミーチアに、耳郎がしびれを切らして直接言う。

 

「だから、常闇に告んなら絶好のタイミングじゃんってこと。」

「ミュェ⁉こっ告ッ!?え、いやその...受け入れていただける自信が...」

 

挙動不審になるミーチアの回答にみんなが溜息を吐いた。

 

「あのね、ミーチアちゃん。常闇ちゃんも好意もないのに、明らかに避けられてる人のところにわざわざ話しかけに行ったりなんてしないのよ」

「...そうでしょうか...好意...」

 

ミーチアは真っ赤になってつぶやいた後その場に座り込んで縮こまってしまった。

 

「もー!このままここに座り込んでても何も始まらないよ!ほら早く買いに行こ!!常闇を喜ばせるプレゼント!」

「は...はいぃ...」

 

そんな時、葉隠が悪い顔をしながら(見えていないが)ぼそっと後ろから耳打ちをした。

 

「...勝負下着なんかを見に行ってもいいんだよ?」

「ウニャアア!!!」

 

それによってミーチアは数分間、再起不能になってしまったのだった。

 

「...葉隠、わざとでしょ」「あはは!ごめんね、ミーチアちゃんの鳴き声カワイイんだもん!」「それは同意するけど、流石にミーチアちゃんが可哀そうよ。」

 

それから復活したミーチアはみんなと一緒に小物屋やアクセサリーショップを転々とした。

ミーチアはそこで見つけたネックレス自作キットに目をつける。

それも見た芦戸から声がかかった。

 

「お!ネックレス自作するの!?いいじゃんそういうの!」「えぇ...先につけるものは後で取っておきますわ。」

 

 

それから時は経ち12月24日、学校は終わり放課後になって、これからみんなでサンタクロースの衣装を着てクリスマスパーティーが始まる。

 

「「「「「Merry Christmas!!!」」」」」

 

パーティーが始まっても、みんなはいつも通りの雑談から入っていく。

 

「インターンいけってよ〜。雄英史上最も忙しねェ1年だろ俺ら。」

「ミーチアちゃんは何処行くの?やっぱりマジェスティックのとこ?」

「実は先日校長先生からお話があって、ホークスさんから指名があったそうなのですわ。」

「あー、こないだ呼び出されてたのそれか!っていうかホークスのとこってことは...

常闇と一緒じゃん!やったね!」ボソッ

「は...はいぃ...」

 

周りのクラスメイトもみんなインターン先の話題について話している。

そんな中峰田が机を叩きながら叫んだ。

 

「オオイ!清しこの夜だぞ!いつまでも学業に現抜かしてんじゃねーーー!!」「斬新な視点だなオイ...」

 

そこに寮の扉が開いて相澤先生とエリちゃんがやってきた。エリちゃんはしっかりとサンタ衣装を着ていた。

 

「遅くなった...もう始まってるか?」

「とりっくおあ...とりとー?」

「違う混ざった。」

「「サンタのエリちゃん!!」」

「かっ可愛〜〜!」「似合ってるねぇ!」

「おにわそと、おにわうち」「惜しい!それらの間ですわ!」

「通形先輩は居ないんすか!?」「今日はこっちでと伝えてある。クラスの皆と過ごしてるよ。」

 

それからエリちゃんと相澤先生も混じえてクリスマスパーティーが本格的に始まった。

皆でチキンを食べたり、耳郎の演奏に合わせてみんなでクリスマスソングを歌ったりした。

 

それから少ししてみんなのプレゼント交換会が始まる。

ミーチアが用意したプレゼントは完全和訳の魔術入門書だった。この為にミーチアは時間をかけて久しぶりに初心者用の魔術書を開いたのだ。

 

ミーチアの元にやってきたプレゼントは蛙水が用意したカエルの置物だった。

 

「これ可愛いですわね!部屋に飾っておきますわ!」

「良かったわミーチアちゃん。」

 

「おっ!これはミーチア君の魔法の本だな!!...全くわからんな!」「今度お教えいたしましょうか?」

 

それからパーティーも盛り上がって来た時、ミーチアはこっそりと常闇に話しかける。

 

「常闇さん...少し、一緒に外に行きませんか?」

「ん?...ああ、構わんが」

 

それから二人で寮の外に出る。そしてその様子はばっちりとみんなに見られていたのだった。

 

「...どうした?ミーチア。」

「寒い中来てくださってありがとうございます。...ほら、ここなら暖かいですわよ。」

「ミーチア、アリガトナァ」

 

ミーチアは魔術で熱源を作り出して常闇を隣に誘った。

常闇はミーチアの隣に来て、ミーチアと同じように夜空を見上げる。

 

「...常闇さん。わたくし、お友達とクリスマスを祝うのって初めてのことですの。家族で祝ったことはありますが、また違った楽しさがありますのね。」

「...俺も初めてだな。」

 

それから二人で夜空を見上げること約1分。ようやく意を決したミーチアは声を出す。

 

「常闇さん...先程のプレゼント交換とは別に、わたくしプレゼントを用意したんですの。受け取ってくださいますか?」

 

常闇は最近ずっと挙動不審で自分が近づくと離れていくミーチアの普段とはまた変わった落ち着き様にドギマギしながらプレゼントを受け取る。その包装を丁寧にゆっくり解いていくと中から現れた箱の中にはネックレスが入っていた。

その先には何やら葉っぱ細工のようなものが付いていた。

 

「これは...なにかの葉を折ったものか?」「えぇ...これは普通の葉っぱですが、わたくしの世界では世界樹の葉を使った葉っぱ細工は...その...

恋慕を意味する...のですわ。」

「恋慕...」

 

ミーチアの言葉に常闇が目を見開いて固まった。

そんな常闇を真っ直ぐ見据えてミーチアはハッキリという。

 

「えぇ...常闇さん。お慕いしておりますわ。どうかわたくしと...お付き合いをしていただけませんか?」

「......」

 

常闇は以前目を見開いたまま動かない。その様子に不安になったミーチアが恐る恐ると声を振り絞る。

 

「その...ダメでしょうか...?」

 

涙目になったミーチアに常闇がハッとした様子で声を張り上げた。

 

「い...いや!そんなことはない!

...ただどうして俺なのかと...俺でいいのかと...不安に、なったのだ。

...ミーチアの世界には俺のような異形型などいなかったろう。それなのに、俺なんかでいいのかと...」

 

常闇にとってはあまり馴染みのない話ではあったが、この世界には異形差別というものが存在する。超常社会となってもはや常識でもなんでもなくなったヒトの形に囚われ、違うものを否定する考え。その普通の(異常な)感覚。

馴染みがないとはいえども、誰もが無意識ながら心の奥底で区別をしているものであった。

例えば異形の個性を持つ人のパートナーは多くが同じ異形の個性を持つものであったり、ヒトの形を持つものが異形の者と付き合っていれば、どこに惹かれたのかと真っ先に考えたり。

常闇自身そういった差別を直接受けた経験は無かったが、心の奥底の区別にも受ける側には敏感に感じ取れるものである。故に常闇自身にも自分が異形型だという区別が、ヒトの形を持つ者との間に見えない壁を高く聳え立たせていたのだ。

 

そんな中、目の前の少女は自分のことを好きだと言ってくれた。その言葉自体はとても嬉しいのだが果たして自分にその言葉を受け取る資格はあるのか、その言葉に値する人間であるのかと、無意識ながら不安に駆られてしまう。

 

その心境を知ってか知らずか、ミーチアは顔を綻ばせて常闇の手を取り、ゆっくりと言葉を紡いでいく。

 

「そんな風に自分を卑下しないでください。異形がどうだなんて関係ないのです。

わたくしは、わたくしを認めてくれた。わたくしに興味を持ってくれた。わたくしに...そばに居たいと思わせてくれた。そんな貴方だから...貴方を、好きになったのですわ。」

 

ミーチアはそれからハッとすると常闇の手を話して、顔を覆う。

 

「もっ、申し訳ありませんわ!わたくしまだお返事をいただいていないのに、はしたない事を...」

 

そんなミーチアを見た常闇もまた心の中で自覚した。

 

(そうか、俺もまた彼女に惹かれていたのだな。全く、女子から言わせてしまうとは、なんとも情けない。)

「いや、受けさせてもらおう。

...いいや、違うな。俺も、好きだ。俺と付き合ってくれ、ミーチア。」

 

常闇の言葉にミーチアは目を見開いて、涙を流しながら笑顔を浮かべ大きく返事をした。

 

「喜んで!よろしくお願いしますわ、常闇さん!」

 

クリスマスの夜に起こったロマンチックな一幕。そんな様子を陰ながら眺める影が1、2、3、4...数えるのも億劫なほど。

 

「おー!ミーチアちゃんおめでとー!!」(小声)

「おめでたいわね。今度祝ってあげましょ。」(小声)

「そうだね。めいっぱい祝福してあげなきゃ。」(小声)

「そうやね。今からでも準備が大変や」(小声)

 

「キィー!!羨ましいぞ常闇!!なんでお前みたいな厨二野郎が!」(小声)

「落ち着けよ峰田。気持ちはわかるが今は祝ってやろうぜ。」(小声)

「ウム!おめでたい事だな!」(小声)

「ミーチアそうだったんだな。」(小声)

「気づいてねーのなんざテメェだけだろが舐めプ野郎!」(小声)

「かっちゃんもこういうの興味あったんだね...」(小声)

 

「ミーチアついに告白かぁ!しかもクリスマスとかシチュエーション完璧かよ!」(小声)

「こんな完璧なタイミングで、しかも告白成功なんてウラメシイね。」(小声)

「ね。」(小声)

「ヒーロー科ってこんなことする暇ないかと思って諦めてたけど、こういうの見ると私らもちょっと期待しちゃうよね。」(小声)

 

「あぁ!!良い!!良いわァ!青春だわぁ!!そういうのもっと頂戴!」(小声)

「うるさいです。バレますよミッドナイト。」(小声)

 

それから戻ろうとするミーチアと常闇を他所に野次馬のみんながそそくさと寮の中にいそいそでいた。

 

「あっ、も、戻ってきた〜ミーチアどこ行ってたのさ〜」

「と、常闇も戻ってきたのか〜トイレかぁ?」

 

普段通り冷静であれば、明らかに怪しいみんなの様子に気づいていただろうが、2人はつい先程付き合いたてのカップル。お互いに高揚している為冷静ではいられず周りの様子に気づくことは出来ていなかった。

...さすがに何故か居るミッドナイト先生には疑問を持ったが。




ミーチアちゃんおめでとーーー!!!ドンドンパフパフ!

そして何故かいるB組女子とミッドナイト先生。何でいるんだよ。

当初はもっと引き伸ばすつもりでしたがクリスマス来るじゃねぇかと大急ぎで進めました。

ミーチアちゃんのいた世界の設定とかって出して欲しい?

  • 欲しい(ストーリー上で)
  • 欲しい(ストーリーとは別で)
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