ミーチアと常闇が福岡でインターンに勤しむ中、ホークスがたまたま帰ってきており休みが取れたある日のこと。
二人で福岡の街にくり出してデートをしていた。
2人はせっかくの福岡と言うことで、有名な海沿いのフォトスポットに来ている。
天候は生憎の曇りながらも、海に映る空の風景が幻想的でそれを背景に二人でいくつも写真を撮っていた。
「本当に、綺麗ですわね...」
常闇は海を眺めながらそう呟くミーチアの横顔に見惚れながら若干無意識にその様子を写真に収めた。
後のこの写真は常闇のスマホのホーム画面を飾ることになる。
「そうだな...」
常闇の同意は何処に向けたものか、ミーチアの横顔を眺めながら呟いた常闇の視線の方向に気づいたミーチアは顔を真っ赤にして蚊の鳴くような声で言う。
「...わたくしではなく海の方ですわ...」
「すっスマン!そうだな!綺麗だな!」
有名な観光地ということもあり、周囲には観光客が多く居た。
「学生さんかな?初々しいねぇ〜...」
「ちょい待って!あれって雄英の...」「マジやん!福岡来とったんは知っとるけど、アレって...」「デートやデート!あんたファンやからって邪魔したらいかんよ!」
二人の世界に入っているミーチアと常闇には周囲の会話は届かない。
「この後、水炊きなんかどうだ?ホークスおすすめの店を知っているんだが...」
「良いですわね。行きましょう!」
その後件のお店に向かう道中、人が行き交う街中ではニュースでも流されないような小さな事件がいくつも起こっていた。
「あぁ!排水溝の下に鍵落としてもうた!」
「わたくしが取りますわよ。風よ、巻き上げなさい。...どうぞ、もう落とさないようにね。」「ありがとね!」
「お前からぶつかって来たんやん!」「ハア!?お前がスマホ見よるけん邪魔やったんや!」
「喧嘩はおやめ下さい。確かに歩きスマホも良くないですが、突っかかっていくのも良くないですわよ。」
「うっ、わっ悪い...」「いや、俺の方もすまん...」
「あっシュバルツ、ダメー!そっちにはトラックが...!」
「...!風よ!」
「ああ!!シュバルツ良かった!ありがとうございます!!」
「ご無事で何よりですわ。もう離さないようにお気をつけくださいな。」
常闇もヒーロー科の生徒として手助けに入ろうとするが、その前にあっという間に解決してしまうミーチアの姿に、以前ホークスと街を散策した時の様子を重ねて(本当に壁は高いな...)と決意を新たに固めるのだった。
「...!!本当に美味しいですわ!出汁がしっかり効いていて手が止まりませんわ!」
「良かった。実はミーチアは舌が肥えているだろうから、気に入ってもらえるか不安だったのだ。」
「普段からランチラッシュさんのご飯を食べているわたくし達は全員舌が肥えているのではなくて?」
「...確かにそうか...」
昼食を食べ終わったふたりが外に出てみるとそこに人だかりが出来た。
「本当に福岡にいたんや!」「ドロシーちゃん、うちの息子があなたに助けられてファンになって!サイン貰えないかしら!?」
「えぇ良いですわよ。」
明らか慣れた様子でファンサに対応するミーチアに常闇は再びホークスを重ねていたのだった。
それから月日は流れ、2人はホークスの下で多くのことを学んでいった。
その過程で二人はいくつもの事件を解決し、福岡で活躍するカップルヒーローとして、SNSでまことしやかに囁かれるようになっていた。
ミーチアはSNSをほぼやらないためその事実を知らなかったが、(クラスメイトもミーチアと常闇が付き合っていることを知っている事をミーチアが知らないため、気を使って伝えていない。)一方で常闇はそれらの記事をSNSで見つけては優越感に浸るのだった。
その記事を見てとある女性が怒りを募らせる。
「ハア!?何だよこいつ!私がこんなに苦労してんのになんであの女がこんな幸せそうな...クソがぁ!ぜってぇ許さねぇ!ぶっ殺してやる...!!」
それから月日が経ち、桜が芽吹いてきたころにクラスのみんなが学校が終わって寮の中でインターンの予定について話していた。
「そろそろ春休み終わっちまうなぁ」「春休みが終わると次は二年生になりますわね。」
「あら、今度のインターン遠征だって。」「あら、本当ね」
麗日と蛙水が話しているところに上鳴が声をかけた。
「梅雨ちゃんたちも?まじで?俺らもだわ。」「僕たちもその日遠征だよ!?」
「えーーー何だろうね?」「まってウチも」「俺もだわ」
次々に同意の声が上がっていき、最終的にA組の全員が同日に遠征があるということが発覚した。
B組の方にも連絡を取ってみると、向こうのほうも同日に遠征があるらしい。
何やら大規模な作戦の予感にミーチアは不安を覚える。
件の日、ミーチアは多くのプロヒーローと共にとある森の中に来ていた。そばには常闇と上鳴。それ以外にも学生が何人か見受けられていた。
事前に受けた説明からして、どうやらこの先にある館の中に敵連合、その後身である超常解放戦線が集まっているらしい。どうやらミーチアたちが日々をインターンと授業に勤しむうちに敵連合問題はかなり進んでしまったらしかった。
「ミーチアさん、プロとして情けない話だけど、貴方はこの中で最も広域制圧に長けた子よ。作戦が始まると多くの敵と対峙することになるわ。そんな中であなたの力は必ず主軸になる。どうか不甲斐ない大人に力を貸してちょうだい。」
「...そう卑下なさらないでください。あなた方はわたくしにとって導いてくださる先生ですわ。
ですが、そうも頼られると答えないわけにはいかないでしょう。お任せください。わたくし、総力戦にぴったりの魔法の準備もありましてよ?」
そう言ってミーチアは大空に巨大な魔方陣を描いていく。
「おぉ...すっげぇ...」「実際に見ると、個性の規模が桁違いだなコリャ」
それから作戦開始の合図と共にミーチアは大魔法を発現させた。
「古の女神がもたらす祝福をここに!これより祝福を受けた者は自らの進化を知ることになろう!その先を照らす光こそが献身そのものである!!
ステニア様、力をお貸しください!!」
その詠唱が終わると同時、その場にいたプロヒーロー全員が自身の身体能力、並びに自身の個性の活性化を自覚した。
一人前に出て館の接する地面に手を触れたセメントス先生が館の壁面を大きく剥がす。その先にはここに集まったプロヒーローにも負けないほどの数の超常解放戦線、戦闘員の姿があった。
「一人たりとも逃がすな!彼らは訓練されている!全員が目的成就に命を懸ける!一人逃がせばどこかで誰かを脅かす!守るために、攻めろ!!」
エッジショットに言葉にプロヒーローが我先にとどんどん飛び出していく。そんな中ミーチアも敵を拘束しようと次なる大魔術を発動させようと準備をするのだった。
少しも時間がたたないうちに戦闘は各所で激化していく。
最初に出てきた戦闘員が前方に向けて超大規模な放電攻撃を行う。それを上鳴が避雷針となり、一手に受け止め無力化する。
そのすきに前に出たエッジショット、ミッドナイト先生、シンリンカムイが次々に敵を無力化、捕縛していく。
広域制圧に長けた者として前線に来ていた骨抜、小森が敵に隙を作り出す。
常闇が地下に通じる通路を一撃で完全に崩す。
戦闘経験の差か、一部強力な戦闘員に押されてる部分はあれど、戦況は明らかにヒーロー側に優勢に見える。
そんな中ミーチアも魔法を発動させた。
「天より注ぐは雨、世を流るる想いを定める道標よ」
これはA組B組対抗戦でも使った魔法、発動と共に瞬く間に快晴だった空には雨雲が現れ、豪雨が降り注いだ。その雨が所々に溜まっては渦を作り出し、次々に敵に襲い掛かっていく。
そんな中、溜まった雨のすべてが一気に凍り、ミーチアの意志とは関係なくプロヒーローたちを襲ってしまった。
「これ以上リ・デストロの邪魔をするな!楽に死ねると思うなよ!国の犬ども!」
ミーチアの雨を氷と化し、操ったと思われる敵とミーチアが対峙した。
ミーチアはその敵から今までとは桁違いの重圧を感じとる。
「あなたは...幹部の方ですわね。頼まれたわけではありませんが、わたくしがお相手すると致しましょう。」
「お前は知っているぞ。いくら異能が強かろうと、極限まで鍛えた僕の異能に雨という絶好のシチュエーション、お前にはここで死んでもらおう!」
敵の言葉を聞いたミーチアはあっけらかんと答える。
「あら、貴方雨が得意なんですのね。では打ち止めといたしますわ。」
その言葉と同時、先ほどまで降り注いだ豪雨がぱっと止み、雲は消え、再び快晴が空に現れた。
「...は?」
「わたくしの雨をすべて氷に変えましたものね。雨が得意というのも納得ですわ。
ですので今度は、こちらでお相手いたしましょう。属性顕現・
ミーチアの前方に突如巻き上がった炎が次第に竜の形を形成していく。
敵がそれに対して氷をぶつけるがそれはすぐに溶かされてしまう。
「ついでにこちらも出しておきましょう。属性顕現・
その声と共に敵が作り出した巨大な氷塊から何匹もの氷のサメと30mは優に超えるであろう氷の大蛇が暴れだし、敵に襲い掛かっていった。
なお、いくつかは敵の個性だと勘違いしたプロヒーローに攻撃されてしまったが、あたりにはまだ大量に氷がある環境。すぐに体を再生させ何事もなかったかのように敵に襲い掛かるのだった。
ミーチアと対峙する敵はそのサメや蛇を操ろうと力を籠めるが、一向に上手くいかなかった。
「くそっ!鍛え続けた僕の個性が負けるなんてありえない!」
「ムキになるのはよろしいですが隙だらけですわよ?」
ミーチアの言葉に敵はハッとする。見ると目の前まで炎のドラゴンが迫ってきていたのだった。
敵は咄嗟に氷をぶつけて炎の勢いを収め、対抗するが魔力石によって実質無限の魔力でその体を燃え上がらせるドラゴンに対して敵の氷はぶつけた先から次々に蒸発していく。サメや蛇の体にもどんどん持っていかれているのもあって、目に見えてその総量を減らしていく。
最早打つ手なしかと思われたその瞬間、どこかから怒気を帯びた声が響いた。
「ミーチア・リダー!てめぇようやく見つけたぞ!ふざけやがって!!
悪役はおとなしく断罪されてろクソ女がぁ!!」
「......え?」
その声に合わせてミーチアが発動していた魔法のすべてが一気に解除された。空を飛んでいたミーチアは自身を浮かせる魔術を失い落下する。
幸い、シンリンカムイが受け止めてくれたことで地面と衝突することはなかったが、なぜかその後も魔法も魔術も一切が機能しない。体内の魔力は操作できるし、術式も組める。だがその術式が答えてくれることはなかった。
不思議に思いながらミーチアが声のした方向に視線を向けると、そこにいたドレスを着た白く長い髪の女性と目が合った。ミーチアはどこかで見たことがあるような気がし、記憶を探りながらなおも魔術を発動させようと奮闘する。
「無駄だよ!私にあの世界の魔法は効かねぇ!発動もできねぇ!そういうシステムなんだよ!!」
声を荒げる女性の言葉にミーチアは顔を上げる。
(あの世界...まさか彼女は...)
ミーチアは思い出した。あの日、ミーチアが婚約者に断罪された日。彼の隣でその腕に寄り添いながらミーチアに侮蔑の目を向けていた少女の姿を。
「キャパシティの限界?ドロシーちゃん、もう十分だよ、よくやってくれた。ありがとうね。」
「い、いえ...そんなことは...」
だが、そのことについて何かを問う前にフォローにやってきたプロヒーローが彼女らの距離を離し、ミーチアはそのままマジェスティックのリングによって戦線を離脱したのだった。
デートで一話丸々使い切るほどの文章力も恋愛力も私にはないのだ。
許せ。許してくれてありがとう。
突如として現れた謎の女性、いったい誰なんだ...()
ここで出さないとこの戦場がただのミーチア蹂躙劇にしかならないのだ。
ミーチアちゃんのいた世界の設定とかって出して欲しい?
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欲しい(ストーリー上で)
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欲しい(ストーリーとは別で)
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いらない