悪役令嬢のヒーローアカデミア   作:めめ師

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第六話です。ミーチアちゃん本気だす!


USJ襲撃 後半

ミーチアが相澤先生の元へ向かう途中、相澤先生に黒く大きい異形型の敵が襲いかかった。最初の1度目はミーチアの張ったバリアによって防がれたが、バリアを張ったミーチアだからこそ、その敵の膂力の大きさに気づいた。ミーチアは速度を上げて相澤先生の手助けに向かう。

 

「あ?なんだ?脳無のパンチが弾かれた?チッ...脳無もう一回だ」

 

その声に脳無と呼ばれた敵が動く。

 

「させませんわ!」

 

ミーチアはギリギリで間に入り込み、バリアを展開する。バリアは一瞬で壊されてしまうが、無傷で乗り切ることができた。

(なんて力...!こんなのを何度も受けてしまってはとても魔力が持ちませんわ!)

脳無の攻撃を2度も防いだミーチアに身体中に手を着けた敵が話しかけてくる

 

「さっきのもお前か...バリアか?便利な個性だな...だが何度耐えられる...?脳無、壊すまで続けろ...」

 

脳無が再度ミーチアに突っ込み、殴りかかった。ミーチアはバリアを壊されては貼り、壊されては貼りを繰り返す。

 

「無駄だ無駄!そいつはオールマイト並の力を持たせてあるんだぜ!?それに個性も複数持ってる!オールマイトですら叶わないような化け物さ!おい脳無...本気出せ」

 

その声に脳無が一際大きく腕を振り上げ、バリアごとミーチアを殴りつけたのだった。

 

「うぐっ!!」

「ミーチア!」

「生徒に守られた挙句巻き込んで怪我をさせるなんて...悲しいなぁイレイザーヘッド」

 

吹き飛ばされたミーチアに近づき相澤先生は安否を確かめる。苦しそうにしているが、意識ははっきりしているようだった。

 

「ミーチア、大丈夫か?」

「えぇ、大丈夫ですが...もはや出し惜しみはしていられませんね。」

 

そう言ってミーチアが手を広げると、そこにうっすらと光を放つ青い結晶体が出現する。

 

「なんだそれは?」

「魔力石ですわ。予め魔力を込めておいてあとから取り出せますの」

 

ミーチアはその結晶体を力いっぱい砕き、漏れ出た魔力を目いっぱい取り込んだ。

(これで大魔法を余裕で撃てるくらいの魔力は貯まりましたわね...問題は大魔法を撃つほどの余裕があるかどうか...)

敵の方を見ると黒い靄の敵が戻ってきており、会話をしていた。

 

「黒霧、13号はやったのか?」

「行動不能にはできたものの、散らし損ねた生徒がおりまして、1名逃げられました。」

「...は?はぁーー...黒霧お前...お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ...さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わないゲームオーバーだ...()()()ゲームオーバーだ。帰ろっか」

 

その声を聞いて相澤先生は一層警戒を強める。目的が失敗した時、せめて被害を増やそうとする凶悪敵の相手は何度もやってきたからだ。

 

「けどもその前に平和の象徴としての矜恃を少しでも、へし折って帰ろう!」

 

そう言って手だらけの敵が水難事故ゾーンからこっそり覗いていた緑谷、蛙水、峰田の所へ突撃した。

相澤先生がすかさず捕縛布を腕に巻き付けて動きを止める。

 

「邪魔だイレイザーヘッド!脳無!」

「させないと言っているでしょう!」

 

脳無が相澤先生に向かって拳を振り上げるが、ミーチアが魔術で炎を浴びせて脳無を引かせる。

 

「あぁ?お前バリアじゃねえのかよ...チッ強い個性だなぁ、いいなぁ。脳無、殺せ」

 

脳無が再び突っ込んでくる。ミーチアは再度炎を浴びせて撃退しようとするが脳無は気にせず炎を浴びながら拳を振り上げた。

 

「なっ!?」

 

咄嗟にバリアを張ったため大事にはいたらなかったが、脳無はもう一度拳を振り上げた。

 

「やめろお!SMASH!!」

 

そこに緑谷が突っ込んできて脳無を殴りつける。が、全く効いていないようで脳無はちらりと緑谷に視線を送るだけだった。

 

「スマッシュ?お前、オールマイトのファンか?」

「なんで!?全力でやったはずなのに!」

「いえ、緑谷さんありがとうございます。おかげでようやく完成しましたもの」

 

そう言ってミーチアは右手の人差し指を上へ向ける。

それを見た全員が天井を見上げると...

 

そこには炎で作られた超巨大な魔法陣があった。

 

「これなるは怒れる龍を縛る鎖。女神様より賜った平定の証であると知れ!」

 

その瞬間魔法陣から巨大な光が伸びてきて脳無に降り注いだかと思うと、脳無が鎖によって拘束されていた。

脳無は鎖から逃れようと暴れているが、全く鎖が切れる気配はない

 

「なんだそれ...脳無!さっさと解け!」

「無駄ですわ。邪龍を鎮めた女神の鎖を人間ごときが解けるわけが無いでしょう。」

 

脳無がさらに力を入れるが一向に剥がれなかった。

 

「チッ、黒霧!あいつ殺すぞ!」

 

相澤先生の捕縛布を粉々にした手だらけの敵が黒い靄の敵と共にミーチアに向かっていくが、USJの入口方向で轟音が鳴り響いた。

全員がその方向を見るとそこには怒りの表情を浮かべるオールマイトがいたのだった。

 

「もう大丈夫!私が来た!」

 

それを見た手だらけの敵は諦めたように力を抜いた。

 

「...あーあ、ゲームオーバーだよ...脳無も使えない。オールマイトの相手させる前に無力化されるとか...()()()...俺にゴミをよこしやがって!黒霧、帰るぞ。」

「わかりました。死柄木弔」

 

そう言って黒い靄の奥に消えていく敵は最後にオールマイト、そしてミーチアの方を見て言った。

 

「今回はゲームオーバーだが、次は殺すぞ。お前もだ。女」

 

靄が消えた瞬間、オールマイトが一瞬にして広場に残った敵を制圧しミーチアに駆け寄る。

 

「大丈夫か!?ミーチア少女!すぐに休むといい。残りは私たちに任せなさい。」

「ええ、ですがその前に...」

 

ミーチアは山岳ゾーンの方へ向き、未だ残っている天井の巨大な魔法陣から再び光を下ろすとオールマイトに向き直って言う。

 

「これで演習場内の生徒は全員無事ですわ...あとは...お願い致します」

 

ミーチアはそのまま意識を落としたのだった。

 

 

 

 

 

ミーチアが目を覚ますとそこは保健室だった。ミーチアが起きたことに気づいたリカバリーガールが声をかける

 

「おや、起きたかい?」

「ええ、ありがとうございます。リカバリーガール先生」

 

ミーチアが体を起こすと隣のベッドに緑谷がいた。

 

「あら、緑谷さんもいましたのね。またどこか壊したのですか?」

「今回はその...指を...」

「緑谷さんはその自分の体を壊すのを早くどうにかしないといけませんね。指一本だからいいなんてものではないんですのよ。」

「おっしゃる通りで...」

「ミーチアだったね。もっと言ってやっとくれと言いたいが、後にしとくれ、あんたに客が来てるんだよ。...おーい起きたよ!」

 

リカバリーガールが叫ぶと保健室に1人の男性が入ってくる。

 

「初めまして、僕は警察の塚内直正。怪我は大丈夫かい?」

「ええ大丈夫です。倒れたのはただの魔力不足ですので。ところで、一体なんの用ですか?」

「ああ、君が2人の敵を拘束したあの鎖についてなんだが、我々にはどうにも剥がせなくてね。本来なら専用の拘束具をつけなくちゃいけないんだ。だから剥がして貰えるようお願いに来たんだけど。」

「あぁ、その事ですか。何時でも可能ですよ。敵が暴れると大変ですので、私の見ている範囲で解きたいですが...」

「あぁ、それなら彼らはまだ雄英敷地内だ。君の体調が戻り次第向かうとしよう。」

「それなら今からで大丈夫ですわ。リカバリーガール先生、改めまして、ありがとうございました」

 

そう言ってミーチアはベットから立ち上がると塚内の後について行き、無事に鎖の解除、拘束まで終えたのだった。

 

 

 

雄英高校会議室にて...

「死柄木という名前、触れたものを粉々にする個性。20~30代の個性登録を洗ってみましたが、該当なしです。ワープゲートの方、黒霧というものも同様です。無戸籍且つ偽名ですね。個性届を提出していないいわゆる裏の人間。」

 

相澤先生が手を挙げ話し出す。

 

「あの脳無とかいう敵について、死柄木っつー主犯が言うには個性を複数持ってるらしい。個性を消しても健在のパワー以外にそれっぽい様子は無かったから真偽は不明だがな。それと死柄木、脳無のことを自慢げに話したり、上手くいかないと露骨に機嫌が悪くなったりする様な子供っぽいところがあるかと思えば、チンピラをかき集めて計画的な犯行に及ぶ。それも電波妨害の個性持ちを連れてくるほど用意周到にだ。」

「なるほどな...思いどおりになると思うような単純な思考に所有物を自慢するような言動から見えてくる死柄木の人物像は...幼児的万能感の抜けきらないこども大人ってところか。」

「小学時の一斉個性カウンセリング受けていないのかしら...」「力を持った子供ってわけか!で、それがなんか関係あんのか!?」

 

その質問に塚内が話し出す。

 

「先日のUSJ襲撃で検挙した敵の数、72名。それも路地裏に潜んでいるような小物ばかりでしたが、問題はそういうこども大人に賛同し、着いてきたということ。

ヒーローが飽和した現代、抑圧されてきた悪意たちはそういう無邪気な邪悪に引かれるのかもしれない。

まァ、ヒーローのおかげで我々も地道な捜査に専念できる。捜査網を拡大し、引き続き犯人逮捕に尽力して参ります。」

「こども大人...逆に考えれば生徒と同じだ。成長する余地がある。もし優秀なバックでも着いていたりしたら...考えたくないね。」

 

その時、相澤先生が再び挙手をして話し出す。

 

「そういえばひとつ、みんなが集まっているこの場で聞いておきたいことがありました。

この中で誰か邪龍を女神が鎖で縛るっていう話を聞いたことがある人はいます?」

「急に何?神話の話?」

「ええ、うちのクラスのミーチアが見せた魔法で邪龍を縛った女神の鎖って言ってたんです。そういう神話がある風に話してたんで調べたんですが、全くヒットせず。少し気になったんで聞いてみたっていう...まあ余談です。誰も知らないなら...まあ本人にでも聞いてみます。」

 

 

 

敵連合アジトにて。

黒霧のワープゲートで戻ってきた死柄木はモニターに向かって話しかける。

 

「話が違うぞ先生。脳無はダメだった。」

『ダメだった?オールマイトに負けちゃったのかい?』

「いいや、オールマイトが来る前に生徒に拘束された。」

『何!?オールマイト並のパワーにしたあの脳無を拘束したというのか!?それも生徒が!?』

『ふむ...少し見通しが甘すぎたね。脳無を拘束したのはどういう生徒だった?』

「黒いローブを身につけた女でバリアを貼ったり炎を出したりしてた、挙句の果てには魔法陣みたいなのから鎖を出して脳無を縛り上げた。それで無力化されてたよ...」

『へぇ...かなり多彩な"良い個性"だね』

「結局どんな個性かも分からず終いだ!クソックソッ!」

『悔やんでも仕方ない!今回だって決して無駄ではなかったはずだ!精鋭を集めよう!じっくり時間をかけて!我々は自由に動けない!だから君のようなシンボルが必要なんだ。死柄木弔!次こそ君という恐怖を世に知らしめろ!』




今回ミーチアちゃんが使った大魔法の詠唱考えるのにそれ以外の文章書く以上の時間使った。なるべく厨二っぽく、かっこ悪くならないようにって考えてたら超むずかった。作中で出てきた神話ですが、ミーチアちゃんの前世の神話のなので実際にはないです。ないよね?あったらないことにしてください。
今回出てきた魔力石にはミーチアちゃん10人分の魔力が込められています。それなのに二回撃っただけで魔力不足で気絶する大魔法くん...
なお常闇くんは大魔法を見れてません。残念だったね...いつか見られるといいね。
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