現在、蜘蛛さんが進化中。
そのため私は周囲を警戒しながら次の自分の進化先を確認する事にしました。
《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。
エルローアント
スモールキラーアント》
今回は2つだけか……エルローアントは成体になるってだけだろうけどキラーアントってどんなのだろう?
《スモールキラーアント:ただひたすらに戦い抜く道を選んだエルローアントの希少種の幼体。頑丈で鋭利な体を持ち、攻守ともに優れる。
進化条件:一定以上の攻撃と防御のステータスを持つこと。『魔物の殺戮者』の称号》
……この説明だともしかして他にも道があった感じ?例えば、魔法方面を極めたらスモールマジックアント的な進化先が出てきたりとかそんな事ありそうだな……
という事は、めちゃくちゃレベル上がりづらかったのって自身に合ったスタイルを見つける為だったって事?ありがた迷惑ですね……
何はともあれ、スモールキラーアントは悪くない。また魔法方面が育たなそうなのが難点だけど、そこは地道にやっていくしかないですね。
そんなこんなで考えているうちに蜘蛛さんの進化が終わったようなので私が進化する番になった。
『では進化してくるので、見張りお願いしますね。あ、先に食べてていいですよ』
そうして私は進化を始める。
どんどん眠くなって、次に目が覚めた時には進化を終えていた。
体の色合いは変わらず、黒い体に黄色い目。だが体は金属のように硬くなっており、所々が鋭く尖っている。足も同じでまるで剣のように鋭利になっている。
おぉ〜、今まではただの蟻とあまり変わりませんでしたがようやく魔物っぽくなってきましたね!
そして次に猿を食べながらステータスを確認する。
《スモールキラーアント LV1 名前なし
ステータス
HP:428/428(緑)
MP:250/250(青)
SP:350/350(黄)
:30/350(赤)
平均攻撃能力:958
平均防御能力:1060
平均魔法能力:206
平均抵抗能力:284
平均速度能力:402
スキル
『HP自動回復LV10』『SP回復速度LV10』……
……………… 『適応体』『神性拡張領域LV3』
『毘沙門天LV7』『n%I=W』
スキルポイント:200
称号
『北の守護神』『悪食』『無慈悲』『魔物殺し』
『魔物の殺戮者』『恐怖を齎す者』》
おお……攻撃と防御が大変なことになってる……
そして他のステータスはそこそこって感じかな。『毘沙門天』もレベル7になったし、これからもっともっとステータスは上がってくはず……!
さてと、蜘蛛さんは『念話』取れたかな?
『どうですか?念話は取れました?』
『はい……取りました』
うーん……これから一緒に戦っていくならもう少し心の距離を縮めておきたいところ。ニックネームとかみたいに呼び方決めたら距離縮まりませんかね……?
『呼び方決めたいんですけど、何か呼ばれたいのありますか?』
『適当に蜘蛛子って呼んでください……』
『では蜘蛛子ちゃんと呼びますね。私は……何かいい呼び名ありますか……?』
ダメだ。言い出しっぺのくせに自分の呼び名が何一つ思いつかない……
『…………あーちゃんとか?』
おお、悩んだ末に案を出してくれた。ありがとうございます……!
『ではそれでお願いしますね』
続いては中層のことなんだけど……
『あ、中層の事で話があります……』
蜘蛛子ちゃんがそういって話を始めた。要約するとこうだ。
・私が進化している間に中層の様子を見に行ったそう。
ちなみに進化中の私の事はちゃんと糸で守ってくれていたようです。
・中層はマグマ地帯でその場にいるだけで熱でダメージが入る。
・蜘蛛子ちゃんの糸が燃えてしまうため使い物にならない。
『つまり、火耐性とかその辺りを鍛えないといけないと……』
『だからこの辺でしばらく修行する』
『なるほど、中層と下層を行ったり来たりして熟練度を稼ぐんですか』
『正解』
まぁこの辺で出来る火耐性関連の修行はそれしかないですからね。
『この体で試したいこともあったし、ちょうどいいですね。修行やりますか……!』
この体ならあの手が戦闘で使えるようになるかもしれないし、このタイミングで容易に出来るようになっておこう。
そうして修行が始まった。
中層に行って体力が減ってきたら下層へ。HPが回復するまでは雑魚狩りしたり、他のスキルレベル上げたり、試したいことをやってみて戦闘に活かせるように練習したりととにかく走り回った。
ちなみに蜘蛛子ちゃんよりも早くに火耐性のスキルを獲得して今は火耐性のスキルレベルをぐんぐん上げています。
『なんでそんなに早いの?私なんてまだまだなのに……』
蜘蛛子ちゃんが私の成長速度に文句を言ってくる。なんでと言われても『適応体』と『毘沙門天』のおかげとしか言いようがないんですけどね……
しばらく繰り返してお互いにそれなりに強くなれて、それなりに仲良くもなれたところでとんでもない存在が探知に引っかかりました。
その存在というのが——地龍カグナ。
いや勝てるわけないですね!マジありえねーわ
そう思いながら中層へ向かって蜘蛛子ちゃんと一直線に逃げる。
もはや下層に引き返すことは出来ない……
というわけで強制的に中層の攻略が始まりました。
******
中層にやってきてすぐに魔物に襲われました。
それがエルローゲネラッシュとかいうタツノオトシゴみたいなやつ。これのレベル7が1体。
マグマという安全地帯から火を吐いて攻撃してくるため、こちらから迂闊に手を出せない。だからしばらくは回避に専念する。
『予見』のスキルで次の行動を先読み出来るし、私たちの速度なら攻撃を余裕で回避出来るため危なげなく躱しきる。するとMPがなくなって陸地へと這い出てきた。
『遅い……』
ステータスはどれもだいたい80前後くらいだったのは分かってたけど、ここまで遅かったのか……
そして、意図せず私と蜘蛛子ちゃんの同時攻撃が炸裂した。私は単純に攻撃力の高さで、蜘蛛子ちゃんは毒攻撃で攻撃をしてタツノオトシゴが倒れた。
『あーちゃんの攻撃で体が貫通してるじゃん。その攻撃力の高さがほんとに羨ましいよ……』
うーん、これに加えて蜘蛛子ちゃんの毒攻撃とかどう考えてもオーバーキルですね……
『でも私はその代わり蜘蛛子ちゃんみたいな搦手は使えないですし、あまり良いものではないですよ』
私と蜘蛛子ちゃんはタツノオトシゴをムシャムシャ食べ始めた。
うん。相変わらずまっずい……美味しくない……けど、食べなきゃ……
そしてタツノオトシゴを完食した。
人間だった頃のご飯が恋しくなってきたタイミングでナマズみたいな魔物が近くのマグマを泳いでいるのを見つけた。しかも2体いる。
『まったく、次から次へと湧いてきますね……』
『しかもさっきのやつより強い……私大丈夫かな……?』
『そのための私。蜘蛛子ちゃん、ピンチになったら呼んでくださいよ。必ず助けに行きますから、2人で勝ちましょう!』
『……頼もしいね。じゃあ、いざとなったら頼らせてもらうからね!』