今、私は何か良さげなスキルがないか探しています。
だが既に必要以上にスキルが多くなってしまっているのでこれ以上増えてもなぁという気もしている……もちろん、増えれば増えるだけ『毘沙門天』のおかげで得をするのだがこれはこれで今自分が何が出来るのか把握しきれず下手したら戦闘に支障が出そうなんですよね。もっとこう、不要なスキルをぶち込んで力に変換するみたいなスキルがあればと思ったのだがそう上手くはいかないようですね
《ザ、……ザー、…ザ、ザー、ザー、……》
え?何この音……?
《ザー、要請、ザー、…上位管理者権限かく、ザー、……》
何これ普通に怖いんだけど……
《ザー、…理者サリ………ザー、…却下、ザー》
上位管理者権限とかさっき言ってましたけど、もしかして上位管理者とやら達が何か話してます?却下とか言ってるから言い争ってるの方が正しいんですかね?
《ザー、ピン!要請を上位管理者Dが受諾しました》
《スキルを構築中です。しばらくお待ちください》
えっと……よく分からんから結果が出るまで放置しておきましょう。触らぬ神に祟りなしって言いますからね……
『おーい、蜘蛛子ちゃん!何か良いスキルありました?』
私は同じくスキルを探していた蜘蛛子ちゃんに声をかける。
『うん。忍耐っていうスキルを取ったよ』
早速、蜘蛛子ちゃんの取ったそのスキルの内容を確認する
『忍耐(500):神へと至らんとするn%の力。自身の持つ神性領域を拡張する。MPの続く限りどんなダメージを受けてもHP1で生き残る。また、Wのシステムを凌駕し、MA領域への干渉権を得る』
『忍耐の支配者:取得スキル『外道無効』『断罪』:取得条件:『忍耐』の獲得:効果:防御、抵抗の各能力上昇。邪眼系スキル解禁。耐性系スキルの熟練度に+補正。支配者階級特権を獲得:説明:忍耐を支配せしものに贈られる称号』
そ、そんな……支配者スキル……だと!?
私の方にはなぜか何一つとして取得できるスキルの中に存在しない支配者スキルの一つがそこにはあった。私も支配者スキルとやらが欲しい。強力なスキルって普通に羨ましいし
『どんどん蜘蛛子ちゃんはチート化していきますね……』
『いやいや、そんな事……ないよ?』
『今の一瞬の間は何ですか……?』
どうやら少しは自覚はあるようですね。
そんなくだらない会話をしつつ、私たちは中層を進んでいく。
『探知が使えるようになったし、次は邪眼系スキルの獲得かなぁ』
『厨二心がくすぐられますねぇ。羨ましい!』
『もしかしてあーちゃんって厨二病?』
『う……軽いトラウマが……!』
『あーちゃん!?急に震え出してどうしたの!?』
厨二病。前世で私がぼっちになる事になった原因……ガタガタブルブル
そんなこんなでしばらく魔物を狩っていると……
《熟練度が一定に達しました。スキル『毘沙門天LV8』が『毘沙門天LV9』になりました。
条件を満たしました。加護系スキルが解禁されました》
自身のレベルアップと同時にスキルのレベルも上がって加護系スキルとかいうやつが取得出来るようになった。
『どうしたの?』
そう言って蜘蛛子ちゃんが私のところにやってきた。
『なんか加護系スキルが解禁されたそうです』
『おお〜、どんな感じ?』
『ちょっと見てみますね』
私は鑑定を使って加護系スキルを確認する。
『灼熱の加護(75):自身に触れた炎系の力を操る』
『大海の加護(75):自身に触れた水系の力を操る』
『氷河の加護(75):自身に触れた氷系の力を操る』
『豪雷の加護(75):自身に触れた雷系の力を操る』
『暴風の加護(75):自身に触れた風系の力を操る』
『大地の加護(75):自身が大地に触れている間のみ全ステータスが上昇する』
『祓魔の加護(75):属性攻撃を一回無効化する』
『変幻の加護(75):自身と自身が触れているものの形を自在に変える』
おお〜たくさんありますね。どれも強力なスキルばかり……スキルポイント溜まってますし、どれから取りましょうかね。ってあれ?今ちょうどスキルポイントが600になったから……全部取れるじゃん!
『……あーちゃんも人のこと言えないくらいにはチートじゃない?』
『そうかなぁ……そうかも』
同じく加護系スキルを確認した蜘蛛子ちゃんにチートって言われました。否定できねぇ……
『それで蜘蛛子ちゃんはどの邪眼から取るの?』
魔物を狩って同じくレベルアップした蜘蛛子ちゃんはスキルポイントが100溜まっているはず……どれから取るんでしょう
『うーん……まずは呪いの邪眼からでしょ!』
『さすが蜘蛛子ちゃん、分かってるね』
『だろ?』
早速蜘蛛子ちゃんは呪いの邪眼を取得して近くにいた蛙で試してみる事に。
あ、私も加護系スキル試しておきますか
『まずは私からいくね。変幻の加護!』
私がスキルを発動させると蛙の足下の地面が変化して蛙を拘束する。
何というか思ってた以上に地面を変化させにくいし遅い。まぁレベル1なんてこんなものか。
『じゃあ蜘蛛子ちゃん、あとはよろしく〜』
『よし、では邪眼発動!』
するとゆっくりと蛙のHPとMPとSPが減っていく。
『ゆっくりですね。まだ実戦で使う分には微妙かも……』
『まぁまだレベル1だからね』
『じゃあ頑張ってレベル上げしますかぁ!』
『おう!』
そうして中層の魔物を再度狩り始める。
その際に気づいた事がある。加護系スキルってパッシブスキルみたいなんですよね。意図的に発動させようとするとMPが消費されるが普段はSP(黄)が消費されるっぽい。そのおかげですぐに腹が減る。8つを常に発動させておくのは危険だ。パッシブってオンオフ出来ないのかな?
うーん……あ、出来るっぽい!じゃあとりあえず今は灼熱だけで他はオフにしておけば良いかな?
《スキル『混沌』の構築が完了しました》
え?急になんですか!?
《条件を満たしました。スキル『混沌』を獲得しました》
《複数のスキルが『混沌』に統合されました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV1』を獲得しました》
《条件を満たしました。称号『混沌の支配者』を獲得しました》
《称号『混沌の支配者』の効果により、スキル『技巧の極み』『無尽』を獲得しました》
は?何がどういう……?
スキルの構築って確か前に何か良いスキルがないか探していた時のあれかな?あえて何も考えないようにしていましたけれど、これって上位管理者とやらに私たちの事を監視されてるって事ですよね?
あの時私が何気なく求めたスキルをこうして作って与えるなんてそうとしか考えられない。統合されたスキルだって私がいらないと思っていたスキルばかりだし……
気味が悪い事この上ないけどせっかくもらった力だ。有効活用させてもらいましょう。ただスキルにばかり頼っているとそのうち痛い目に遭いそうだし、今のうちにスキルに頼らずに力を扱う方法を探った方が良いかもしれませんね。
そう考えていると蜘蛛子ちゃんの様子がおかしい事に気がついた。
『どうしたの?』
『いや、実は……』
話を聞いてみるとどうやら蜘蛛子ちゃんも上位管理者とやらにスキルを与えられたらしい。蜘蛛子ちゃんは叡智というスキルのようだ。スキル効果はまだどんなものかは分からないが、得た称号により魔法特化になったらしい。
そう言えば私のスキルはまだ見てませんでしたね。どんな感じなんでしょう?
『混沌:神へと至らんとするn%の力。自身が所有する力を吸収し蓄えたり、蓄えた力を融合させ新たな力を創り出す事を可能にする。また、Wのシステムを凌駕し、MA領域への干渉権を得る』
『混沌の支配者:取得スキル「技巧の極み」「無尽」
取得条件:「混沌」の獲得
効果:MP、SP(黄)、SP(赤)の各能力上昇。スキル熟練度に+補正。支配者階級特権を獲得。
説明:混沌を支配せしものに贈られる称号』
『技巧の極み:システム内におけるスキル制御補助、及びスキル効果各種能力値が最大となる。また、スキルによるMP、SP(黄)、SP(赤)の消費が最低となる』
『無尽:MP、SP(黄)、SP(赤)の各種ステータスに1000のプラス補正が掛かる。また、レベルアップ時に100の成長補正が掛かる』
うわぁ……これすごいですね。思う存分にスキルを使えと言わんばかりにMPとか SPを上昇させてきますね。
というかスキル効果の能力値最大って事は手にしたスキルは常にレベル10みたいなものなんですかね?だとしたらとんでもねぇスキルだ。どちらにせよスキルを進化させたりするためにレベル上げはしなきゃダメな事に変わりはありませんが……
『これまた随分とイかれたスキルだね』
『お互いにね』
蜘蛛子ちゃんも私のスキルを確認したらしくまるで私をバケモノでも見るかのような感じで言ってきたため、お前が言うなと言わんばかりに返事をしてやった。