fate要素をもっと入れていきたい所存ではあるのですが
不死街。
不死たちの集う街である。
祭祀場の周囲を少し見て回ろうかと、
オルファと散策してみたが、それはそれは酷いものだった。
墓地ではやたらデカいスケルトンを前に撤退を余儀なくされ。
如何にもな遺跡ではゴーストに襲われた挙句、
危うく溺れ死ぬ所だった。
オルファも助けようとしてはくれたが、彼は彼で壊滅的にカナヅチのようで、2人して冷たい水の中で終わりを迎えるところであった。ゴースト撃退の件も含め、アーチャーが居てくれて本当に良かった……。
その点不死街は素晴らしい。
どうも段差が激しく、
バリアフリーの精神に欠ける設計だが、
前者二つと比べれば、
住みやすい街No. 1と言っても過言ではない。
「どこまで行ってもミイラばっかり」
しかし住民は皆干からびて、
いずれも知性と呼べるほどのものは見られず、
むしろエネミーと言わざるを得ない。
心苦しいが、撃退する他なく。
彼らからの情報収集は望めなさそうだった。
「まぁ不死なんてそんなもんだ。亡者に亡者、亡者ばかり。皆いずれそうなるのさ」
「オルファに会えて良かったよ。ほんと……」
「そうか。さて。この辺りの筈なんだが」
そんなことを話しながら、
亡者どもを切り伏せて進むオルファ。
ひとまずの俺たちの目的は、
この街で商人をしているという不死を探す事だった。
祭祀場に居た、項垂れる戦士からの情報である。
鐘の一つは、教会にある。
でも、そこへ繋がっているリフトはしばらく前から使えなくなっている。
大方上が止めてるんだろう、
そう彼の言葉。
そしてもう一つは病み村に。
如何にも危険なその村は、
不死街を降った先にあるとか。
リフトを確認しに行くと、確かに竪穴の空いた部屋があった。
近くに居た恰幅の良い男によると、かつてはリフトのようなものが動いていたようだが、やはり今は止まってしまっているようだった。
その恰幅の良い僧侶 (えらく暴力的な装備だったが、僧侶は打撃力に傾倒するものらしい) からはお守りを押し売りされそうになったが、手持ちが無いと分かると銅貨一枚投げて寄越して追い払われた。感じの悪い奴である。
「ソウルで売り買いするのに銅貨を持ってきてるのも不思議な感じだけど。現金派なのかな」
ソウル。
不死たちが自我を保つ上で必要不可欠な存在。
だからロードランでは、ソウルを通貨として取引を行うらしい。
ソウルは動物を狩ったり不死を殺す……一時的に死んだ状態にするとその場に落ちてしまう。それに触れると今度は触れた人のものになる。
礼装のバッテリー替わりになるあたり、魔力と似たリソースらしい。
「戻れるつもりなんだろうさ。あの聖職者は」
「ソルロンドから来たって言ってたね。ところでオルファはどこから来たの?」
「生憎だが記憶にない。ま、どこからだろうと同じようなものだが」
はぐらかされているのか、本当に覚えていないのか……。
「……待て」
突然の制止。
同時に、アーチャーを前に。
「身構えろ! 何かに捕まれ!」
もの凄い風圧が俺たちを襲う。
眼前に巨大な影が落ちた。
カルデアとの音声通信は未だ繋がらない。
であれば。
今回は己自身の口で、
敵襲を告げなければならない!
それは空の支配者。
翼を持つ恐怖。
竜に連なるもの。
「ワイバーンだ!」
話の腰を折ることに定評のある飛竜である!
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全く酷い目にあった。
街中でいきなり飛竜と遭遇するとは。
今回は通りすがっただけのようだが、
こんなことでは幾つ命があっても足るまい。
いや、事実幾つでもある訳だが。
「なんだ。見逃してもらえたみたいだね」
まさかとは思うが正面からやり合うつもりだったのだろうか?
こう見えて好戦的なのかもしれない。
「イヒヒヒッ、あんたらも飛竜から逃げてきたクチかい?」
そしてこの空間。
篝火の焚かれた見張塔には、先客がいた。
「近頃よく見かけるんだよ。ったく。お陰で引っ越す羽目になっちまった」
見てくれは枯れた亡者たちと似ているが。
明らかに明瞭な発音。発声にも張りがある。
理性を残していると見て良さそうだ。
「あんたらは、まともそうだな。だったら、俺のお客様だ」
「まぁ、見ていかないか? 良いものを揃えてるぜ?」
そう言って商人、私たちの探していた不死は商いを始めた。
「これは?」
「修理の光粉だな。振りかければ武器を治せる」
「これは?」
「ロイド神のありがたーい護符」
「これは?」
「あ? あー、どっかの鍵だ。どっかの」
「えぇ……」
リツカは早くも広げられた商品に夢中のようだった。
祭祀場の聖職者の時とは違い、ある程度ソウルに持ち合わせがある。
買い物の意欲も出ようというものか。
「あんたは欲しい物はないのか?」
商人は私にも笑いかけてくる。
予備の武器が有っても良いかもしれないが。
そもそもの目的は物資ではない。
「情報だ」
「へぇ。何について」
「教会か、病み村に行きたい。道はあるか」
「そうか。『鐘』かい?」
肯定する。
時折遠くから鳴り響く、その音。
「じゃああんたら、使命の不死って訳だ。ご苦労なこって」
「で、どうだ。道はあるのか」
「あるにはある」
含みのある口ぶりだ。
どうにも一筋縄では行かないらしい。
商人にソウルを握らせる。
「イヒヒッ。毎度あり……」
「確かに教会に鐘はある。外壁を回って、大橋を渡れば教区だが、そこまでの道を占拠してる輩がいる」
「それだけじゃない。あのクソ飛竜。ヘルカイトの野郎が大橋の辺りを縄張りにしやがった。今や渡ろうとした奴は皆黒焦げよ」
「もう一つはどうだ」
「病み村だろ? でもあんた。病み村に行くのはもっとおすすめしない。病み村はこの街の最下層から行けるが、そこに至る道は施錠されてる。どうしてか分かるか?」
「今や下層は人喰いの巣窟だよ。俺も昔は下層に居たんだがねぇ……」
結局得られた情報は、
どちらの鐘に向かうにしても先行きは暗そうだ、というだけであった。
「結構喋っちまったしよ、あんた他にもなんか買ってくれよ。イヒヒッ」
情報料と、さらに幾つか道具も買い足すと、
篝火を前に座り込む。
リツカはよく悩んでいたが、蝋石に、鍵も買ったようだ。
世界を越えてメモ書きを届けるという、眉唾物。
早速試し書きをしている。
まぁ何処かの不死が鳴らした鐘が聞こえるのだ。
そういう事があっても、おかしくはあるまい。
いやしかし。
用途不明の鍵にもソウルを出すのは如何なものかと私は思うが。
その時代に関する記録は、あらゆる時代に散逸している。
最古の物語よりなお古く、その終わりすら定かでなく。
ひとつの体系とするには雑多に過ぎ、
別個の伝承と扱うには共通点が多すぎる。
幻想種に、神々の奇跡、魔術。
あるいは魔法の存在を謳う物語。
世界は魔力ならざるソウルの力に満ち、
時間も、空間も曖昧なままに、
幾つもの国が興り、そして滅びたという。
それらを示す傍証は、それら自身しか存在しないのに。
証拠のないものは、ないのと同じ。
確実に存在しないのに、
痕跡だけが見つかるそれらは、
一体どこから来たのだろうか?
それらの物語の主人公は、
ある時には呪われ人と、
またある時には灰とも形容され、
それら全てが、幾たび死せども蘇る不死である。
ダクソ本編から大きく逸脱したエピソードン
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ほんへに組み込んでいいよ
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外伝でやれ
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どっちでもいいよ