トーナメントはさらなる盛り上がりを見せていた。個性を巧みに使い戦うその光景に観客は熱狂する。そしてついにその時が来た。
「さぁお次はコイツらだ!!同じ1-A同士!!ピンクで可愛げあるがその個性、凶暴につき!!使い方間違えんな!!
1-A 芦戸 三奈!!
対!!
君、一体何者だ!仮面の奥に宿るその実力、ここでみれるか!!
1-A 騎士 銀河!!」
「悪いけどこっちも一位狙ってるから、全力で行くよ!!」
「………」
体をほぐしながら言う芦戸だが、それに騎士は応えない。
「……ヨシ!それじゃ早速始めようか!」
気まずい空気を観客に悟られないためか、急いで開始を促すマイク。
「レディーースタートーー!!」
始まりの合図とともに芦戸は、足から酸を形成しスケート選手のように騎士に詰めていく。
「くらえー!目眩し!」
掌から酸を出し、騎士の仮面を満遍なく覆い尽くす。
「オーイ!アレ、大丈夫か?!」
「芦戸は、自分の個性の危険性について理解してるはずだ。大丈夫だろ」
相澤の推測通り芦戸は、酸の威力を弱めて放っていた。あくまでも肌が少しピリピリする程度に。それでも目に入れば危険だが、仮面があるから大丈夫だろうと考えて放ったのだ。
「……」
騎士は仮面に付着した酸を払おうとするが思ったより取れない。
「取れないでしょー、粘性だけを濃くした私独自の酸だよ!」
背後に回った芦戸は、そのまま騎士の足を蹴り体制を崩させる。前に倒れる騎士を掴み、脇に抱えそのまま場外へ放り出そうと走る。
このまま行けば間違いなく勝つのは、芦戸だ。誰もがそう思った。
しかし突如、芦戸の動きが止まった。
「うぉ!あれ?!なに!」
「オイ!見ろ!アイツの右手、何か握ってるぞ!」
観客の声とともに芦戸は、騎士の方を振り向くと騎士は、ランスを地面に突き刺し固定していた。
「おーっと!アイツ!あんなことできたのか!ていうか武器とか使っていいのか?」
「アレはアイツの右手から出現した。つまりアイツの個性だろ。問題ない」
『テストの時、アイツはアレを使っていなかった。つまりアイツはあのランスを使わずにロボを一撃で大破していたのか。…もし、
相澤が思考するなか、クラスの方も驚いていた。異形系かと思っていたが、まさか発動系も備えていたなんて!緑谷に至ってはノートにブツブツと独り言を言いながら書き込んでいる。
「ふんぬぬぬっ!動かない〜なんで〜?!」
芦戸は必死に動かそうとするが、まるで銅像のように動かない。そして騎士は足を掴んで引っ張っている芦戸に離れてもらおうと翼をはためかせ、離脱した。
「うぉわーーー!凄い風ー!」
ただ翼をはたいただけで芦戸は、その威力に耐えきれず手を離してしまった。そしてお互いに向かい合うようになり、さながらガンマンの決闘のような感じになった。芦戸は、ランスを持った騎士から
「………え?」
瞬間、芦戸にグンッ!と右手が引っ張られる感覚が襲う。それは一瞬のうちに移動した騎士が、左手で引っ張っていた。そしてそのまま騎士は、場外の壁に目掛けて、芦戸を投げた。
「うわーーーーー!!!」
背中から思い切り壁にぶつかり口から空気が漏れ出す。壁にはぶつかった跡があり、いかに強い力で投げ飛ばされたのかが理解できた。
「…ハッ!しょ、勝者、騎士 銀河くん!ロボット!速く芦戸さんを保健室へ連れてって!」
上手く呼吸が出来ていないところを見てミッドナイトは、迅速に指示を出した。観客も困惑していた。何故なら呆気なかったから。轟の大氷壁のように派手さや豪快さがないというか。いつ決着がついたのかさえ観客はわからなかった。それはA組も同様だった。芦戸は決して弱くなかった。ただそれよりも騎士の方が強かっただけ。ただそれだけのことだったが、この結果を見てA組は、騎士はとんでもない奴なのでは?とだんだん思うようになっていった。それは爆豪も同様だった。
『……ッ!!全く見えなかった!あの仮面野郎の動きを見るはずだったのに…いつの間にか、ピンク野郎を投げ飛ばしていやがった。クソが!……デクと紅白野郎だけだと思ってた…。俺の前に立ち塞がんのは。けど、アイツ!ただのモブじゃねぇ…。ふざけんな!そんなこと関係ねぇ!俺が一位になる!アイツもすぐぶっ倒してやる!』
爆豪は、騎士の個性と動きに関しての考察を独自に始める。しかしそれは、無謀な行いである。この世には絶対に超えられない壁というものが存在するからだ。
「…ハァ…どいつもこいつも…贋物ばかり…。全ては正しき…社会のために…」
路地裏に男が、ヒーローを倒していた。ヴィラン名、ステイン。凶悪指名手配犯であり、英雄回帰を謳う男である。
「…ハァ…出てこい。隠れてるつもりか」
「キヒヒヒ。隠れてるつもりって。もともと隠れようともしてねーよ」
上からステインの呼びかけに答えるように降りてきた。虹色の翼を展開させた子供だがステインは、一目で本性を見抜いた。
「なんだ、キサマ」
「失敬。我々は貴方と争う気はありません。マルクさん。あまり煽らないでください」
マルクの後、霧の中から出てきたのは、黒霧。
「ステインさん。我々は、ヴィラン連合。貴方をスカウトしにきました」
「さぁ!いよいよ終盤だ!次はコイツらだ!緑谷との一戦でもヤバかったが、今回もそれ以上のものが見れるか?!
轟 焦凍!!
対!!
まだまだ未知数?!一体どれ程の実力者なんだ!!
騎士 銀河!!」
トーナメントは、轟と騎士の対決が始まっていた。
「レディーースタートーー!!」
開始と同時に轟は、大氷壁を出す。それを騎士は、まともに喰らった。数秒の沈黙。だが、次第にビキビキという音ともに、大氷壁が砕けちった。割れた際に生じた衝撃波を轟は、後ろに氷を出すことで耐えた。
砕けて舞うミクロの氷が光を吸収し、その中心に居る騎士は、まるで天使のようだ。
「……」
「やっぱし意味ねぇか」
騎士は轟に向かって歩み出す。決して急ぐでもなく、かといって遅くもなく、散歩でもするように歩く。
「チッ!」
轟はもう一度氷壁を喰らわす。だが、その氷壁は騎士に到達する前に粉微塵になった。見るとランスを所持している。轟は何度も氷壁を出すが、粉微塵にされる。歩みを止めない騎士。
「………」
騎士は、この戦いは無価値だと思っていた。先の緑谷と轟の一戦。騎士は大いに喜んだ。自分の見立て通りアイツは自分の脅威になれる奴だと。胸が高鳴ったと同時に失望した。アイツの一撃は、自分に多少ダメージを与えられるが、アイツ自身が自傷してしまったら長持ちしないじゃないかと考えながら氷の対処をしていた。
「てめぇ…何ぼうっとしてやがる」
轟は、騎士が自分に警戒心を持っていないことに怒りを覚えた。
スッ
グッパグッパ
「……舐めてやがんのかお前!!」
騎士がしたジェスチャーは、左の手の方を使えよというジェスチャーだったが、その仕草はあまりにも自分を小馬鹿にしたように轟は思えた。
「クソッふざけやがって」
轟は、舐められたことに怒りを覚えたが炎熱を使うのを躊躇った。緑谷の一戦の際、解放したのだが未だに苦悩が絶えていない。だが、このままでは轟が負けるのは誰の目でも明らかだ。
「轟の野郎、緑谷の時に使った炎を使えばいいのによー!ていうか、騎士の奴、アレ何発も受けて平然としてるのヤバくね?」
「確かに、あの状態を見るに轟の攻撃は、さほど効いてない。緑谷の時と同じ状況になっているから、炎を使えばワンチャンあるんじゃないか。ま、今のアイツにそれが出来るかどうかだが」
「……轟くん」
緑谷は、轟の苦悩と思いを聞いていた。だからこそ、彼には勝ってほしい。前に進んでほしい。それが緑谷の思いだった。
「轟くん!がんば……
ゾクッ
「「「「「「「!!!!!!!」」」」」」」
その時、世界中の人間が命の危機を感じとった。
「こ、これは……」
「この気配…まさかアイツから?!…」
相澤、プレゼント・マイク
「この…動けば……殺される感覚は…」
「あの子が……」
ミッドナイト、セメントス
「オイ…なんだよ、この気配は、黒霧ィ!!
「分かりません…一体、なにが…起こって……いるのでしょう…」
「………ハァ……」
死柄木、黒霧、ステイン
「……騎士少年!!」
「…イヤな気配だなぁ」
「これは…マスターの国から?」
オールマイト、AFO、スターアンドストライプ
「キヒヒヒヒヒ」
「フッフッフッフッフッ」
「一丁前な気配だ」
「………」
マルク、ナイトメア、ゼロ、ゼロ・ツー
全ての者が感じ取る。
その発生源はーー
「…………」
「…お前、なんだ…それは…」
轟は、冷や汗が止まらなかった。いや、轟だけではない。会場全体の人々が震えていた。なかには失禁し、恐怖のあまり呼吸困難を引き起こす者まで現れた。しかしプロヒーローは、分かる。これは間違いなく
殺意
「うぉああーーーーーー!!!」
轟は、自身が死んだ幻覚を見た。その錯乱から条件反射で、左を使った。緑谷の時と同様、膨張した空気が一気に広がり、あの時以上の威力を繰り出した。
「ハァッ!ハァッ!」
震えながらも落ち着きを徐々に取り戻していく。濃い霧が充満し、どうなったか見えない。すると、
ブァン!!
「うぁ!」
霧が一瞬で晴れた。そこには
「うそだろ…」
依然無傷の騎士がいた。そして目の前から消え、
「グフォッ!」
ズガン!という音ともに場外へと轟は、殴り飛ばされた。
「………しょ、勝者、騎士銀河くん」
ミッドナイトも呆然としながら宣言した。観客の拍手はない。歓声もない。無音室のような静寂さがあった。
「……」
そんな空気感を気にせず騎士は、控え室へと戻る。何事もないように。
「な、なぁ今のって騎士の個性だよな。そうだよな」
「…峰田ちゃん。どうやら違うらしいわよ」
峰田は、まるで否定して欲しそうにクラスに問いかけるが、回答はすぐにきた。そして爆豪も恐怖していた。あの圧倒的な殺意に。
『クソ、クソが、クソが!なんで、なんで震えてやがる。止まれ、止まりやがれ!』
歯をカチカチと鳴らし、足は震えていた。爆豪は自分が怖気付いていることを否定したがったが、体が認めてしまっていた。
「ば、爆豪…。次、お前だぞ…辞めた方が「うるせぇ…」……え?」
「うるせぇって言ってんだよクソがぁああ!!」
声を張り上げて切島に叫ぶ爆豪。
「誰だろうと関係ねぇんだよ!!俺は、一番を目指すんだよ!例え誰が相手でもなぁ!!」
そう言い控え室へ向かう爆豪。皆、どうするべきか分からなかった。この気持ちを。誰かにぶつければいいのだろうか。押し込めた方がいいのだろうか。
仲間であるはずのクラスメイトに、恐怖を感じてしまったことを。
「………騎士………」
「よし、じゃあ張り切って最終戦行こうか!」
最終戦が始まる。マイクは、張り切って声を出すが、空気は重い。当然だ。あの殺意を受けて、気を取り直す方が難しい。
「凶暴だが、今回はお前の暴言も可愛く見えるぜ!
1-A 爆豪 勝己!!
対!!
ごめん!今は、君についてなにも言えない!
1-A 騎士 銀河!!」
「最終戦!レディーースタートーー!!」
「死ねやーー!!」
掛け声と同時に爆破を利用して騎士に近づく、そしてすれ違いざまに騎士の顔に爆破をお見舞いした。
『まだだ!ここで手ぇ止めんな!』
爆豪は、騎士になにもさせまいと立て続けに攻撃をする。四方から爆破を喰らい、普通ならばこの時点でやりすぎだのガヤが出るだろう。しかし、起きない。それほどまでに騎士という存在が脅威であると皆が感じ取っていたのだ。
『まだ!まだ!!まだ!!!』
「どうした!かかってこいやクソが!!」
攻撃しながらも、相手に本気を出させたいと爆豪は、思って挑発する。完膚なきまでの一位。それが彼の主柱だから。だが騎士は、そんな爆豪を憐んでいた。嗚呼、なんて弱いんだ。こんなものか、コイツは。自分の全力がこれなのに、なぜ自分に本気を出させたいと思うのか理解できない。コイツは、理解しているはずだ。自分に勝てないと。なのになぜ。
「………?」
首を傾げそんなことを考えていると
「てめぇ…ふざけんじゃねえよ…」
「……?」
「俺が取んのは完膚なきまでの一位なんだよ!!舐めプして勝つなんてふざけんじゃねぇよ!!」
「……」
「テメェがどういう奴か知ったことじゃねぇんだよ!!全力で戦えや!!なんでテメェはここにいんだクソが!!!」
天高く跳び、爆豪は、自身の中で最大級の大技を放つ。たとえ効き目がなかろうが、絶対に喰らわすという意志を騎士は汲み取った。
「ハザードーーインパクトーー!!」
特大の爆発。爆豪は、騎士の顔面目掛け放つ
前に騎士は、対策をとっていた。
「な!!」
爆豪は、誤解をしていた。騎士が出せるものはランスしかないと。しかし、それは間違いである。今、騎士の左手にはシールドが持たれていた。
そして爆豪の必殺技の要である右手にシールドを押し付けた。
瞬間、爆豪は自らの必殺技を喰らってしまった。
「グァアアーーー!!」
爆豪は、声をあげた。それは痛みから来るのか、必殺技が反射されたからか、それとも
「………」
「ハァ!ハァ!クソがぁ…!!」
憐れみのような目を向けられたからか。しかし、爆豪は、諦めない。例え反射されようと右手が使えなくなっても絶対に諦めない。それが爆豪勝己だった。
「ハァ…ハァ…こいやぁ…!」
俄然ヤル気の爆豪。そんな爆豪に騎士は、
呆れて場外に行った。
「………………は?」
「騎士くん、場外!優勝は、
爆豪 勝己!!」
無情に告げられる優勝報告。それに爆豪は納得しなかった。
「オイ…ふざけんな…ふざけんなよ!!こんなの!……こっ……」
ミッドナイトの個性を受けて爆豪は、眠りにつく。
「これより、表彰式を行います!!」
こうして体育祭は、終わりを告げた。
「はぁ〜全くなんでこんなことになってんの〜?」
ホークスは今、公安からの指示を受けていた。指示は、先程の正体を掴めというもの。いつもならめんどくさがるが今回は事情が違った。
『日本だけじゃなく、海外でも同様の現象が起きてる。そしてその発生源と思われるのは、日本。しかもあの雄英が近い』
最近、頻発に起こる
『最重要のマルチタスクってやったことないよ。神経削るなー』
だがホークスは、その正体について目処が立っていた。そうあのマゼンタにちかいピンク色の子。初めて会った時のあの予感を思い出しホークスは、どうするべきか悩んだ。
「計画は順調か」
「まぁな」
ホーリーナイトメア社本部。その地下でナイトメアとゼロは、話していた。
「カンパニーの技術を学んでいて良かったよ。今、我らダークマター一族には、最高の科学と最高の魔力がある。これなら今にこそ宇宙を支配できるというのに、奴がいる世界では宝の持ち腐れだ」
「慌てるな。期間はあるのだ。ゆっくりすればいい」
ナイトメアとゼロの目の前には、長く高い筒があった。
「我がダークマター製のマザーコンピューター【星の夢Mk-2】これがあればこの世界のあらゆる情報を仕入れ解読、支配することができる。軍事も経済も思うがままにな」
「武力による支配もいいが、金の支配が一番効率的だな」
歩きながらそんな会話をする。向かっているのはさらに地下。トップシークレットの場所。パスワードを入力し、ドアを開けるとそこには
「イタイ…イタイ…ダレカ…タスケテ…」「アア…返せ…俺の個性…返せぇ…」「頼むー!出してくれー!こんな所嫌だーー!!」「ヒーロー…ヒーロー助けてよぉ…」
阿鼻叫喚の悲鳴が舞っていた。白く清潔さを感じさせ近未来のようなハイテクな機械が置いてあるにはあまりにも似合わない人体実験が行われていた。
「個性の配合。個性の強化。人工個性の培養と無個性の者への定着。まだまだやることがある。あの脳無とやら解析しておいて良かったよ。スムーズにことが進んでいる。さすがは我が星の夢だ」
「確かアレは死体同士を合わせていたんだったか。粋な事を考えるよ」
「あぁ。だが私は違う。死体だけで終わらせない。何事も鮮度が大事だ。鮮度が良いと長持ちするし、より強くなる」
ゼロの目線の先にはある非検体がいた。
「「父さん…母さん…イタイよ…」」
それは双子
「色々実験してわかったことがある。どうやら他人同士より血縁のものと混ざり合った方がより個性は強くなるらしい。他にも個性は混じり新たな個性へと進化を果たす。これは個性がウイルスであることが関係している。インフルエンザのようなものだ。年々進化するように、個性もまた進化する。興味深いよ、この世界は」
「ふむ。ではゼロ。質問しよう」
「どうぞナイトメア」
「親と子ではどんな変化が出た?」
「さっきの双子と変わらない。だが、赤子の場合はうまく噛み合わないみたいでな。負荷に耐えられず死んだ。親諸共な。胎児も同じだ」
「無個性の定着と言ったがそれは人工個性を植え付けるという意味でいいんだな?」
「そうだ」
「どんなやり方だ」
「三種類ある。まず注射タイプ。比較的成功率は高いがその分、馴染むまでが遅い。次に脳の覚醒タイプ。人の脳を開けて本来眠っている残りの八十%を引き出させた後、注射する。成功率は、五十%。ほとんどが死ぬ。だが稀に早く適合する。強靭な奴が出来るが制御が出来ない。だから俺の部下が操る。最後が、機械タイプ。人工個性を臓器型にして、全身改造する。成功率八十%。脳が個性のトリガーとなり、複数の個性も使いこなせる。既に何人かが個性の素晴らしさを実感し、忠誠を誓ってる」
「…最後の個性か?機械の力じゃないか?」
「いや。人工個性を脳で自在に操れるから。それに臓器型にすることで外見も中身も全て人間となんら変わらない」
「そうか分かった。だがこれで始められるのではないか?」
「
「いや、まだ肝心の
「何?貴様が持ちかけた計画なのだぞ。まだ白紙のままなのか?」
「……いいや」
ゼロは、ニヤリと笑うとナイトメアと何処かに移動した。それは試験管が一つ置いてあるテーブルだった。
「順調に進んでいるよ」
ID-F86と書かれた試験管がそこにはあった。
熊崎さんを意識したらこんなんなっちゃった。