とある事情の女の子?   作:キサラギ(^O^)/

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第二回目です。今回もよろしくお願いします。


第2章 もう一つのイギリス清教

まず仕掛けたのは魔術師だった。

魔術師はいかにも西部劇に出てきそうな拳銃を腰のホルダーから取り出した。

「…くっ」

上条は右手を前に身構えた。上条の右手は超能力でも神様の力も、そして魔術さえも打ち消す、幻想殺し(イマジンブレーカー)があるのだ。だから、だいたいこうしておけば相手の攻撃が異能の力なら指先に触れただけで打ち消せる。

上条は諸々の事情でこういうときはこの体勢がベストだと経験上知っているのだ。

「おいおい、そんなんで俺の攻撃を受けるってのか!」

魔術師はそう言うと、「我は全てを穿つ者なり」

そう言うと魔術師は、拳銃の引き金を引いた。拳銃の金槌みたいな部分に弾丸が打ち出される音が周りに響いた。

上条は右手を突き出した。すると右手はその魔術を打ち消した、そのはずだった。

「ッつ‼︎」

しかし上条が打ち消したはずの魔術師の魔術が上条の右手を撃ち抜いた。

「…くッ!なんで!」

上条は何がなんだかわからなかった。この右手は神様の力さえも打ち消すことができるのに。

「…あらら、言わんこっちゃない」

魔術師は銃口から漂う煙を吹き飛ばして言った。

そして魔術師は再び拳銃を上条に向けた。上条はまた右手を前に出し身構えた。敵の魔術はどんなものかはわからない。しかしそれ以外上条には何もできない。

魔術師は再び引き金を引いた。爆発音とともに魔術の銃弾が飛んでくる。上条は再び右手を突き出した。が、銃弾はまたしても上条の右手を貫通した。

「おいおい、学習能力ねぇのかよ、青年」

と魔術師は銃弾を2発発射した。上条は次に右平手で払うようにしようとしたが、銃弾は上条の右手と腹に一発ずつ撃ち抜いた。

「がッ!」

上条は呻きながら、考えた。

(なんで右手が通用しない確実にアイツの銃弾を打ち消したはずなのにそういえばあいつ銃から出た煙吐いてたな、煙けむりケムリ…………てまさかッ!)

上条はそこでやっと気付いた。そうだ、あいつがもし魔術の銃弾を打ち出してるなら煙なんて出てくるわけないし、上条の右手で簡単に打ち消せるはずだ。ということはあいつは魔術の銃弾ではなく、普通の銃弾を打ち出してる!

「……そんなのないぜ」

上条はことごとく不幸だ。魔術ならともかく普通の鉛玉には勝ち目はない。

「おいおい、もう少しマシな戦い方ないのか?さっきっから右手突き出してるだけじゃねぇか」

確かにそれはごもっともだ。でも仕方ねえじゃねぇか、鉛玉なんかに俺が勝てるはずねえんだから。

「まぁいいか。どのみち、お前はここで死ぬしな」魔術師はそう言うと、「なら楽な死に方にしてやる」

そう言うと魔術師は上条の両足の関節を撃ち抜いた。しかし上条は動けずに地面に倒れた。なぜか体に力が入らない。しかも、撃たれた両足は痛みすらなかった。

「動けねぇか、まぁ俺の風刃(かまいたち)を受けたやつは、神経をズタズタになって動けなくなるからな」魔術師はそう言い、「じゃあ青年、楽に眉間撃ち抜いてやるから動くなよ。ってそういや動けなかったな」

上条は刻々と近づく死の予感に指先一つ動かせない。

(やべぇ俺死ぬのか?まじかよくそッ)

そこで上条は今まで忘れていたことを今になって思い出した。あの子大丈夫か、流れ弾に当たったりしてねぇよな。

そして魔術師は上条に一言だけ言った。

「あばよ」

そして引き金が引かれ、鉛玉は上条の眉間を撃ち抜いた。

 

はずだった。

「…えっ」

何が起こったのかわからかった。上条の眉間を撃ち抜こうとした銃弾は上条ではなくなぜか魔術師の拳銃に向かって方法を変え、銃が内側から爆発。そのあと魔術師はなにか黒いなにかに吹っ飛ばされた。

一体なにが、と思い上条は目を動かした。

するとそこには黒いひらひらドレスを着たあの女の子がいた。まさか、この子が魔術師を。

「逃げるぞ、クソガキ」

女の子はそう言うと上条を担ぎ、ものすごいスピードで走った。それから急に睡魔が襲い、上条は眠りに落ちた。

 

それからどのくらい経ったろう。目を覚ますと、見慣れた天井が見えた。

「起きたか、クソガキ」

上条は声のした方を見た。そこには、あの女の子がパイプ椅子にちょこんと座っていた。

「お前は馬鹿なのか。見ず知らずの人間に話しかけ、問題に巻き込まれるとは」

なんだかよくわからないが、俺は怒られているのか、女の子に高校生が。

「まったく、命があっただけでもよかったな。しかし、いい年した若者が命を粗末にするものではないぞ」

「……」

「…ん、何を黙っている?」

「…いや、君一体…」

「…まさかお前、私を子供だと思っているのか?」

「えっ、違うの

「バカ者‼︎」

上条が言う前に女の子は上条の腹を思いっきり殴った。

「ぐほぁッ!」

まるで車に轢かれたみたいな衝撃が上条を襲った。

「人が気にしていることをなんの気なしに言いおって‼︎」

「ごほッ、ごほッ!何しやがる!」

「お前が失礼なことをいうからだ!」

「はぁ?」

上条は一体いつ失礼なことを言ったのか。と彼女は顔を真っ赤にして言った。

「だから!お前が私をこ、子供呼ばわりしたことだ‼︎」

「……」

「……」

しばらくの沈黙が続いた。

「……えっ?まさか、自分は女の子みたいな体格なだけで女の子ではないと?」

上条がそう言うと、彼女は頷いた。あれ、なんか前にもこんなことが…、と上条はデジャブを感じた。

「じゃ、あんた一体?」

と上条が切実な疑問をぶつけると彼女は、なぜか偉そうに言った。

「ほう、知りたいか。なら教えてやろう。私はシャイナ・ギルモア、16歳、イギリス生まれ、趣味は読書、好きなものは

「じゅ、16‼︎」

「何を驚いている?」

「そりゃ驚くわ‼︎まじかよ、そんな容姿で?」

「き、貴様、言わせておけば……、ふんッ!」

「ぐほぉッ!」

また殴られた。一応病人なんだが。

「一度ならず二度までも……今度言ったら、お前の腹を切り開いて、内臓ぶちまけてやるぞ‼︎‼︎」

その容姿でそんな怖いこと言うか、普通。てか、まじな顔してるよ怖えー。

と上条はここで一番気になっていたことを口にした。

「ところで、お前なんであの魔術師に狙われてるんだ」

「む?お前それを知らずに私に関わったのか?」

「そんなこと知るか!」

「仕方ない。理由はだな

 

私がイギリス清教の人間だからだ」

 

「えっ?」

そんな、この女の子ーーシャイナがイギリス清教の人間?

どういうことだ。

「まぁ正確に言えば、第2イギリス清教のネセサリウスなのだがな」

「えっ?お前もネセサリウスなのか?」

「ああ、ほれ、この通り」

とシャイナはポケットから彼女の顔写真が写ったカードを取り出し、上条に見せた。英語で書かれているからわからないが、彼女の名前とその隣に「NESESARIUS」と書かれていることはわかった。

「じゃあ、まじでそっち側なのか?」

「ああそうだ」

シャイナは自慢げに答えた。

「だとすると、ステイルとか、インデックスとかと一緒なのか?」

「……」

シャイナは上条を凝視して黙った。

「…お前、まさか初期のイギリス清教の人間と知り合いなのか」シャイナは真剣な顔で言った。「…しかもインデックスのことを知っているとは」

「ああ、色々あって全員知り合いだ」

「…そうか」

「…てかイギリス清教って2つもあるのか?」

「……」彼女は少し黙り、言った。「我々、イギリス清教は実は一つでまとまっているわけではない。その人それぞれが別々の主張があるのでな、だからなのだろう。一つの組織に見えるイギリス清教も幾つかに分かれて存在しているのだ」

「……なんだかややこしいな」

「まあ確かにな」

へぇ、イギリス清教も今の政治みたいな感じなんだな。

と上条はそこで話を戻した。

「んで、なんでお前があの魔術師に狙われた?」

「ああ、そうだったな。」彼女は一度深呼吸をして、「それは私がやつらが喉から手が出るほど欲しがっているものを持っているからだ。」

「はぁ?それどうゆ

こと、と言う前に彼女は立ち上がり、扉の方に向かっていく。

「ここからは言えない」

「なんでだよ?気になるじゃないか」

上条がそう言うと彼女は無表情でこちらを向いた。

「そこまで言ってしまったら、お前がやつらに殺されてしまう」

「えっ?」

「これで話は終わりだ。もう会うこともないだろう、いや、会わないでくれ」

「ちょっと待

シャイナは上条の静止の言葉も聞かず、病室から出て行った。

「ハァ、なんだよそれ」

上条は病室で一人呟いた。




少し長かったでしょうが、全部見てくれてありがとうございました。
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