絶対に死んでしまうオリ主 vs なんとかして生かしたい士官学校   作:六角ランチ

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創作意欲のまま走り出す!うおおおおおん!(錯乱)


錆びた斧を持たせないでください。先生

 

僕の名前はクイナ=アルビオン。15歳の男です。

突然自己紹介してどうしたと思うかもしれませんが、これが意外と楽しいんですよ。やってみます??

 

僕は訳あってここフォドラで知らない者はいないと言われるガルグ=マク大修道院の士官学校に在籍しています。

なにやら、”壊刃”ジェラルト=アイスナーの娘さんであるベレス=アイスナーさんが、レア様によって教師になるんだとか。その際に、ついでと言われ僕も彼女の金鹿の学級に入れさせて貰いました。

 

幸い、皆には邪険に思われてそうで怯えてます。特にリシテアさんはちょっと涙ぐんでました。そんなに僕のこと受け付けないの……?

 

それで、僕たちには課題が課せられたそうです。

今からどれくらい先にあるかは分かりませんが、じゅじしせん?があるらしく、そのための実践訓練として3学級三つ巴の戦いをするらしいです。

 

僕はそんなこと知らなかったのですが、ローレンツくんが「平民たる君を守るのは、この貴族である僕の務めだ。安心したまえ!」と、言ってることとは裏腹に顔が凄い切実だったので1週間前には知れました。

 

 

その日に備えて、訓練所で黙々と剣を奮っていると、青獅子のメルセデスさんから声を掛けられました。

「ねぇ、そこのあなた」

 

すごく穏やかな声だったので、そのまま力が抜けそうだったのを堪えて僕は応えました。どうやら、紋章の有無を知りたかったらしいです。

 

僕が「も、紋章ってないと殺されちゃいますか?!」と錯乱してしまったのを、引いたりせず宥めてくれたメルセデスさんは神です。間違いありません。

 

ただ、目に光がなかったので少なからず引いちゃってたりするんでしょうか。「今度は……今度は……」とずっと呟いていたのが気がかりでしたが、聞くのを憚られるくらいには暗いオーラを纏っていたので、未だ分からずじまいでした。

 

 

 

クイナ=アルビオンという青獅子の学級の生徒がいた。

誰よりも真面目で、誰よりも優しく、誰よりも努力家だった。無愛想なフェリクスが気に入って、よく話したり、シルヴァンとも本音を話せる仲になるくらいには、みんなと仲が良かった。

 

アネットはその努力の才を認め、競い合いその理学に関する知識や技術をさらにあげていった。

イングリットは、よくクイナにご飯を作って貰っていたり、騎士としての在り方を語り合っていた。

ドゥドゥーは、ディミトリの素晴らしいところを語り合い、ダスカー人だからと差別しない彼に、少なからず心を許していた。

ディミトリは、いつからかすごく幸せそうだった。ご飯をすごく美味しそうに食べるし、前はなかったのに授業中よく舟を漕いでいた。

 

彼は戦闘時もみんなに気を配り、誰かの支援をして回っていた。本当にありがたかった。その人柄も相まって、青獅子の学級は最高の学級と胸を張って、声高々に宣言できるだろう。輝かしい思い出だった。

 

ゴーティエ家の家督争乱では、兄マイクランが魔獣となったところを見てしまったシルヴァンの、メンタルケアをしていた。

 

フレンが攫われてしまった時は、セテスさんを宥め、謎の勘で居場所を当ててしまった。あの死神騎士に目をつけられていたようで、悲鳴を上げながら逃げ回っていたのは生死を賭けた戦場にも関わらず間抜けな雰囲気だった。

 

グロンダーズ鷲獅子戦では、ベレス先生の鮮やかな指揮と、みんなが全力を出し切った事で勝利を勝ち取った。あの時のクイナの喜びかたは今でもちょっと笑ってしまうだろう。

 

ルミール村の異変では、彼はすごく落ち込んでいた。その数週間は顔に影が差し込んでいて、少し痛々しかった。

みんなも、トマシュさんがソロンという魔術師だったことに少なからずショックを受けていて、すこしばかり暗い雰囲気だった。

 

フレンが攫われた事件から暫くして、旧礼拝堂に魔獣が出たらしく、私たちはそこにいる生徒たちの救出のため向かった。だが、その時彼の姿は無かった。ただ、頻繁に体調を崩す人だったので、風邪だろうとみんな笑って出撃した。

 

 

ジェラルトさんが殺された。フレンと一緒に助け出したあのモニカという少女。

彼女はモニカではなく、クロニエ。あのソロンの仲間だった。ベレス先生は、目に見えて落ち込んでいた。

 

そして、その日からクイナは忽然と消えた。

 

青獅子だけでなく、金鹿や黒鷲とも仲の良かった彼の失踪はたちまち大修道院に広まり、捜索が始まった。

けれども見つからず、まるで神隠しにあったかのようだった。

 

それから、封じられた森でクロニエを討った先生は、髪の色が変わってしまった。どうやら先生の中にはソティスという少女が眠っていたらしく、それと融合してしまったのだとか。

 

レア様はとても喜んだ様子で「聖墓にて啓示を」と言っていた。素晴らしい人物だと思っていたが、どこか不気味だ。

 

そして聖墓にたどり着いた私たちがレア様と先生のやりとりをぼうっと眺めていると、後方から侵入者が来ていた。

その者らの首魁は炎帝を名乗り、あろうことか紋章石を略奪し始めた。

 

レア様の命と、私たちも抵抗しなければいけないので、戦闘が始まった。他の学級より多く課題をこなしている私たちからしたら、かなり弱く、死神騎士と炎帝がかなり強かったくらいで、あっけなく先生が炎帝の元へたどり着き、決着を付けた。

 

そこで驚きだったのが、炎帝の正体がエーデルガルトだったことだ。それに、従者のヒューベルトも炎帝側。最後にエーデルガルトは、私たち青獅子の方を向いて「ごめんなさい。

守りきることは出来なかったわ。私じゃ。」と言い残してワープにより去っていった。

 

それから、色んなことが起きた。エーデルガルト率いる帝国軍がガルグマク大修道院に攻めてきて、圧倒的な物量差に押し潰されてしまい敗走。ついでに先生も行方がしれない。

 

あの戦いから5年も経ち、先生が見つかった。それからは快進撃が始まった。そして、今私たちがいるのはグロンダーズ平原。鷲獅子戦の舞台でもあった地にて、三国が向かい合っている。だが、帝国軍だけ様子がおかしい。それに、帝国側から悲鳴と共に、光の柱が上がった。

 

私たちはすぐさま帝国の方へと走った。もしあれが魔獣なら、野に解き放たれた魔獣ほど危険な存在はない。

 

そう思って、必死に走っていれば、この光景の主が居た。

見覚えのある制服。かつては笑いあったあの顔。みんなでおもちゃにして遊んだ綺麗な黒髪は、いまや真っ白だった。

 

「クイナ……?」

 

誰の口から漏れ出たのかは分からない。

彼の腕には6つの紋章石が埋め込まれていた。身体全体に血管が浮き出ていて、その目は正気を失っているのが分かる。黒目がなく、血走った白目は、私たちに気づいておらず、ただ唸っている。

 

変わり果てた姿ではあったが、5年ぶりの再開だ。先生が、蚊の鳴くような声でクイナの名前を呼んだ。近くにいた私ですらぎりぎり聞き取れたような声量でも、彼の耳には届いたらしかった。

 

「ア…………?」

 

こちらにギギギ……と音がしそうなくらいゆっくり振り向くクイナ。

私たちを認識すると、敵意も殺意もしまいこんで、歩いてきた。そこに意志があるのか、はたまた無意識か。

 

誰にも分からないし、誰だって分かろうとしないだろう。何故なら、分かりたくもないから。

 

気づけば、私の目前へと迫っていた。ディミトリやフェリクスが、何かあればすぐ動けるよう武器に手をかけているが、その表情は複雑で、迷いの色が濃く滲んでいた。

 

何秒経っただろうか。

 

「め、るせ、です?」

 

片言ながらに、言葉を発した。先程までとは違って、その目からは涙が溢れていた。今も昔も、好きだった人の声は、昔は聞くだけで嬉しさが込み上げてくるようだったが、今は、胸を悲しさで縛り付けられるように痛い。

 

それから一人一人の前に経っては名前を呼んで、先生の元へと足を引きずった。

 

「ごめ、ん、なさい。べれ、す先、生。」

 

「ごめん、な、さい。み、んな。」

 

彼が謝る必要なんてないのに、確かに居なくなってしまったのは悲しいけど、怒りなんかより心配が強い。それに、エーデルガルドのあの時の言葉、合点がいった気がする。

 

帝国には人工の紋章石がある。それにより人工魔獣を作っているのはみんな知っているが、人にというのは見たことがなかった。さしずめエーデルガルドと協力関係にある魔獣化の技術を持った連中に、クイナで実験されてその事についての謝罪だろうか?

許せない。許せない。許せない。

 

クイナをどうにか殺さず無力化しようとしたものの、紋章石を6つも埋め込まれたクイナは士官学校時代より遥かに強くなっていて、加減しながら戦って勝てるような存在ではなかった。

 

アッシュの『曲射』とベレス先生の『覇天』が心臓と、首を刎ねた。吹き出すはずの鮮血は青緑で、既に人ではないことをありありと示していた。

 

血から小さな魔獣が湧き出てきて、首を無くしたクイナの体はヒビが入りそこからも魔獣が這い出ようとしていた。

 

ここまで、生を冒涜するのか。

ここまで、彼を冒涜するのか。

いったい彼が何をしたというのか。

 

そんな風になってしまうまで、どれほど苦しかったのだろう?何を思っていたのだろう?不甲斐なくてごめんなさい。いつも助けられていたのに、恩返しできなくてごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

 

優しくて、ちょっと間が抜けていて、人に対して誰よりも真摯に向き合えた、善良な人だった。

それがなんだというのだ、このあり様は。その体に、人と呼べる箇所が残っているだろうか?

 

たとえこの戦争が終わって、エーデルガルドを討ったとしても、彼にこのような仕打ちをしたやつらを、殺せなければ意味がないのではないだろうか。

 

私の命が朽ちて、世界が朽ちても。いつか必ず殺す。見つけ出して、必ず。*1

 

*1
必殺+25





これが最初の、1周目の世界です。僕はまだ青獅子ルートやってません。


クイナ

全てのルートにて闇うごの人体実験に付き合わされ、その度に誰かを曇らせて誰かを病ませる。使う武器は誘拐前に持ち物欄の1番上にある武器。

メルセデス

18周目のひと。9周目辺りで病んじゃった

今後

  • 短編集的な感じ
  • ストーリーを追うように
  • どっちも
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