絶対に死んでしまうオリ主 vs なんとかして生かしたい士官学校 作:六角ランチ
・クイナ離脱時までに支援がA未達成
・ストーリー中に死亡している
この2つの条件を達成してしまっていると記憶は引継げません。
つまりクイナが何もしらないのはこれまでのループで一回も生き残ってないからってこと……!?
学級対抗戦。
それは入学したての雛鳥である僕たち士官学生の実力を試すための催しである。
そしてこの対抗戦は、これから数節後にはグロンダーズ平野で鷲獅子戦への予行演習とも言える。その為、僕もここで活躍してクラスでの立ち位置をつくりたいのだが……
「今回の編成は、私とクロードは確定として、リシテア、イグナーツ、レオニーの5名で行こうと思う」
レベルが違う。
ベレス先生は言わずもがな、クロードくんの弓の腕前はとにかく凄いのだ。まだ僕と同い年くらいのはずなのに、
それにリシテアさんの魔法は右に出るものはいないのではというくらいの精確さと威力を誇っている。正直、金鹿の学級から魔導の道へ進むのなら彼女と比較される日々が続くだろうし、かなり辛いだろう。
イグナーツくんは弓を持ってラファエルくんとアップをしている。なんで矢を剣みたいに使ってるのかさっぱり分からない。その独特な構え*1はなんなの??
レオニーさんは……うん。どうして既にソシアルナイトなのかとかは聞きません。なんで銀の槍とキラーランスを持ってるのかも聞きません。聞いたら消されそうだもん。
今思うと、さっきの6人もそうだけど、マリアンヌさんも、今はいないヒルダさんもローレンツくんとんでもなく強い。
マリアンヌさんはブルトガング?という巨大な獣の牙をそのまま加工したみたいな曲刀を鳥の羽を振るような軽やかさです。僕よりも力持ちそうでちょっとショックです
ローレンツくんもレオニーさんと同じように、ソシアルナイトになっています。ただ、この前授業をしていた限りではローレンツくんは馬術や槍術よりも理学の方が得意だったように見えますが……。
ヒルダさんは確か『兄さんに呼ばれちゃったから、私は対抗戦出れないかも!ごめんね〜?』と言って、明らかにヤバそうなドラゴンに乗って行ってしまいました。*2その時僕の目が確かであれば、ドラゴンが完全に萎縮していました……
ただ、幾らレベルが違うとはいえ、ここで諦めていては今後僕はどこでも活躍出来なくなるだろうと自分を鼓舞し、先生に直談判しました!
「先生!僕も戦わせて下さい!」
「……?」
その瞬間、ピシリと空気が凍ったような音がしました。
なんならベレス先生は錆び付いた人形のようにギギギッ……と音がなっていそうなくらいゆっくりとこちらに首を向けてきています。どうしよう。すっごい後悔してるかも
そしてその僅か数秒後、先生は信じられない程の力で僕の肩を
ガシッと掴んできました。
「痛っ……」
「ダメ……ダメだよクイナ……もしクイナが怪我しちゃったらどうするの?そうなったら私耐えられないよ。クイナに傷付いて欲しくないから私は、私たちは頑張れるの……!だから自分から戦場に立つなんて言わないで?」
「戦場って、対抗戦じゃないですか」
「言わないで?」
「アッハイ」
こわい……殺されるかと思った……。
「クイナ」
僕がベレス先生の圧に情けなく体を震わせ冷や汗をダラダラ流していた所に、後ろから声をかけられました。
とりあえず僕は表情と体の震えを取り繕い、精一杯の笑顔で出迎えます。
そこにいたのはリシテアさんでした。
髪色豊かなフォドラでも一層珍しいであろう美しい白髪と、朱い宝石のような瞳がチャームポイントな人です。
「どうしたの?リシテアさん」
「っ……。良いですか?アンタがみんなの役に立ちたいだとか、少しでも同じ場所に立ちたいだとか考えるのは分かっています。ですが!今みたいに先生がアンタを呼び出さなかったならちゃんと指示に従ってください!今クイナが表に立って動いたらヤツらが早く勘づく……。まだ戦力が揃っていない今クイナを見逃すほど愚かであるとも思えない。ならやはりここはクイナにはじっとしていてもらわなければいけない……」
「う、うん!ごめんね!ちょっとみっともなかったよね!」
「……それと!そのさん付けやめて貰えます?凄い距離感じるので……。リシテアで良いですから。それじゃ」
リシテアさんの方が距離があるというか、トゲトゲしているように感じるのは僕だけではないはず……。
あれ?なんで僕の考えてること分かったんだろう?
◆
今思えば今の私の幸福は全て彼のおかげだった気がする。
人を人とも思っていないような下衆どもに日々何かを施され、体が拒むナニカを捩じ込まれる。ストレスからかは知らないけれど、父母とお揃いだった髪の色はいつの間にか白くなっていた。
やがて地獄の日々は終わり、私はガルグ=マク士官学校へ行く事になった。レスター諸侯同盟領出身の私は、金鹿の学級の所属となった。
そこで彼と出会った。
彼は簡単に言えば究極のお人好しであった。
自分に利がないにも関わらず人の利を優先し、自分が誰かの助けとなれる事を至上の喜びとする。そんな優しい人。
彼は元はファーガス神聖王国生まれらしく、よく勉強や魔術の修練に夢中の私のサポートをしながら話してくれました。
時間がなかった私にとって彼は渡りに舟の存在で、彼と過ごす時間はかなり濃い物でした。時折、担任のベレス先生や、青獅子の人達が凄く黒い目で見てくるのが気がかりでしたが気にならないくらいには充実した日々でした。
でも、彼はいなくなってしまった。
私に悪意を注いだヤツらに、彼もまた悪意を注がれたから。
私はそれを知った時、世界を憎悪した。
何故、彼のような人がこんな目に遭わなければいけないのか、どれだけ学を収めようと理解できない理不尽がありました。
それからの日々は灰色でした。どれだけ美味しいと噂のお菓子を食べても、そこには喜びを分かち合う彼はいない。
どれだけ新しい魔術理論を組み立てても、そこに一緒に推敲してくれる彼はいない。
彼が。彼が。彼が。彼が。
流れ作業のまま解放王とかいうのを殺し、私は初めて短命という事に感謝しながら永い眠りに着きました。
そして私は2度目を始めました。
これが2度目の人生。2週目だと気付いた時、私はあの地獄の日々を思い出して、体に引っ張られて幼児化した精神も相まって母の胸でわんわん泣きました。
私が、今度こそは彼を救うと覚悟を決めて日々を修練に費やす日々。修練を重ねているうちに気付いた事ですが、私の体には既に紋章が2つ刻まれていました。
なるほど確かに2週目だと私は思いました。
確かになんの因果が働いたか私は特に地獄を経験するまでもなく、来年には士官学校生。来年には彼と会える。
そうして士官学校に入学して私はひとつショックを受けました。なんと彼は黒鷲の学級にいたのです。
それと同時に私の頭脳は1つの答えを繰り出しました。
もしや、繰り返しているのは私だけじゃないし、なんなら私より前に繰り返している人多いのでは……?と。
そう仮説を立てたなら、後は前回私に黒い目を向けていたベレス先生と青獅子の数名に話を伺いました。
するとビンゴ。
さらに聞いた話の中で一致していたのは、皆さんの話の中でも彼は死んでいるということ。となると、彼の死がトリガーとなって周回が始まっているのだろうか?
ならば、やることは1つ。
私の人生に光をくれた彼を、必ず助ける。
そうして私は200を越えるループの2回目を歩きだした
すいません。ベレス先生視点よりも、リシテア視点の方を書いちゃいました。すいません。
【クイナ】このあとめちゃくちゃ七色の応援した
【リシテア】200週目の人。流れ作業でルナ英雄王を殺せるとかいう超常の存在。賢竜の証とテュルソスの杖をローレンツから強奪している。
【ローレンツ】テュルソスの杖を強奪されている。
【イグナーツ】みんなが騎馬系になると隠密できる人がいないと気付き仕方なくボウナイトからアサシンになっている。
【ベレス】今週そろそろトマシュを殺すか迷っている。願うならばクイナの傍を片時も離れたくないが、周回している者同士の鉄の掟を守っている。その分クラスメートとして合法的に傍にいれるリシテアに嫉妬のボルガノン。
今後
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短編集的な感じ
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ストーリーを追うように
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どっちも