ダンまちの世界に転生したら不死鳥になってしまった件 作:ヒキニックニク
リヴェリアとフィンによるお説教が終わった後、ロキをふまえて何をしに行っていたのかを話した。
「なるほど、ヘルメスファミリアに依頼をしてきたのか」
「どうしてヘルメスファミリアなんだい?物を作るのであればヘファイストスでも良いんじゃないかい?」
確かにオラリオではヘルメスファミリアは宅配業者みたいな感じだもんなぁ。
「俺がこんな力を手にしてしまった原因がヘルメスだから責任を取ってもらおうと思ってね」
「どういうことや?」
ヘルメスが悪いわけだし喋ってもいいか。
「他言無用で頼みたいんだが、俺が不死鳥の力が使えるようになったのはヘルメスが見つけてきた変な果実を無理やり食わされたからなんだ」
「「「ッ!!?」」」
俺の言葉に驚くロキたち。
「そんなものがこの世にあるのかい!?」
「いろんな文献を読んだがそんなものは聞いたことはないぞ!」
「何やっとんねん!あのアホは!!」
ヘルメスは偶然見つけたって言っていたが他にも悪魔の実があったら。
もしそれが闇派閥の手にわたったら。
グラグラの実なんてわたったらオラリオなんか一瞬で崩壊するよ。
「あの果実があれだけなのか他にもあるのはわからないがあるなら確保して処分したほうがいい」
「せやな。そんなんがあるって知ったらアホな神々がこぞって手に入れようとするやろう」
「神々だけじゃないよロキ。闇派閥の奴らも手に入れたいだろうさ」
「この事はここだけの話しにして神ヘルメスには調査をしてもらったほうが良いのではないか?」
「せやなぁ。ヘルメスとウラノス交えて話してみるわ」
「それじゃこの話はロキに任せるとして、ケンジに聞きたいことがあるんだ」
「ん?」
「ケンジは何で不死鳥の気配を隠蔽できるものを知っていたんだい?」
ああ、そうか。
フィンたちはあのことを知らないんだった。
俺はフィンたちに悪魔の実を食わされた後のことを話した。
話を聞いたフィンたちの顔は引きつっていた。
「話をまとめると、不死鳥の気配を隠蔽できるものを夢で女神マイアに教えてもらったと言う事でいいかい?」
「うん」
「マジかぁ。あのエロ爺プレアデスにも手だしとったんかい」
「神ヘルメスが神ゼウスの息子と言うのは納得だな」
うん、ゼウスはいろんな女神に手を出してるからねぇ。
「ロキ、ケンジの話に嘘はあったかい?」
「いんや、ないで。全部ホンマのことや」
「夢に出てくるなんて力を封印してない神にならできるか。わかった、疑って悪かったねケンジ」
「別にどうでもいい」
どうせこのファミリアには半年しかいないから信用されようがされまいがどうだっていい。
「明日はダンジョンに行こうか。アイズも君と行きたがってるし」
やっとダンジョンに入れるのか。
フレイヤだったり闇派閥だったりがあって大変だったよ。
「わかった。そんじゃ俺は部屋に戻るよ」
俺はそう言ってロキの部屋を出て自分の部屋に向かう。
その途中でアイズに出会った。
「ようアイズ、何してんだ?」
「じゃが丸くんを買いに行こうと思って」
ホントに好きだなじゃが丸くん。
「でもそろそろ夕飯の時間だからリヴェリアにバレたら怒られるよ?」
「むう、怒られるのはヤダ。でもじゃが丸くんは食べたい」
はぁ、仕方ないなぁ。
「1個だけ買って俺と半分こにすれば夕飯も食べられるだろう」
「ッ!!いいの?」
「リヴェリアには内緒だぞ?」
「うん!ないしょ!」
アイズと一緒にじゃが丸くんを買いに行って半分こして食べたが小豆クリーム味はなかなかに胃にくる味だった。
翌日、やっとダンジョンに入ることができた。
俺とフィン、アイズの3人でダンジョンの入口に立つ。
「今日は10階層まで行ってみよう」
「もっと下まで行きたい」
「アイズ、今回はケンジがダンジョンでどれだけ動けるかを見るために行くんだ。あまりわがままを言ってはいけないよ」
「むう」
むくれるアイズを連れてダンジョンに入る。
1階層2階層と何事もなく進んでいく。
ダンジョンのモンスターは地上にいるモンスターよりも強いと聞いていたが変わらないと思った。
5階層のウォウシャドーも見聞色の覇気を使って難なく倒していく。
「すごいねケンジ。これならもっと下まで行っても大丈夫そうだね」
「じゃあいこう」
フィンの言葉を聞いて真っ先にアイズが答える。
「アイズ、何回も言うがこれはケンジがどのくらい動けるか見るためのものだよ」
「ケンジなら大丈夫。だからもっと下にいこう」
いや、なんで俺のことをアイズが答えるんだよ。
まぁ確かにこの程度なら全然問題はないが。
アイズが考えを変えないことにフィンが頭を悩ませていると見聞色の覇気に複数の人が近づいてくるのがわかった。
少し警戒してそっちを見ていると現れたのはアストレアファミリアだった。
「あらフィン、こんな上層で合うなんて。下層からの帰りかしら?」
「やあアリーゼ。ここにいるのは新人がどこまで行けるか見ているんだよ」
フィンは俺を見ながらアリーゼに答える。
「あら?あなたはこの前の」
「どうも。ケンジといいます。この間はお世話になりました」
俺はアリーゼたちに頭を下げる。
「正義の眷属として同然のことをしただけよ!」
そう言ってアリーゼは胸を張る。
「新人と言うことはLVは1と言うことでしょうか?」
輝夜がそう聞いてくる。
「いや、LVは4だよ」
俺ではなくフィンが答えた。
えっ!教えていいの?
「その歳で4だなんてケンジはすごいわね!!」
「LV4なのにダンジョンは初めて。一体どうやったらLV4になるか聞きたいぜ」
「まったくです。そんな裏技みたなことがあるならぜひ教えていただきたいものです」
なんかむっちゃ輝夜さんとライラさんに目をつけられてるんだけど!
教えていいなら教えるよ?
暴食と静寂による地獄のブートキャンプだって。
「それで?君たちはどうしたんだい?」
「私達はお金がないからダンジョンにきたのよ!」
「運が良ければゴアライズを討伐できるのではないかと思ってな」
そういえばアストレアファミリアっていっつも金欠だったけか。
「そうだわ!一緒に行かないかしら?」
「いく!」
アリーゼの誘いに秒で答えるアイズ。
フィンは深い溜め息をついて俺を見る。
どうやら俺に任せるみたいだ。
「別にいいですけど分配はどうしますか?」
他の冒険者と一緒に行動する時は必ず決めておけとリヴェリアが言っていた。
「道中倒したモンスターの魔石は倒したやつのもの。ゴアライズがいた場合は魔石を換金した額の4割をお前さんたちに渡す。その代わり魔石はあたしたちが運ぶってのでどうだ?」
ライラさんの提案を聞いてフィンを見るとフィンは頷いた。
どうやらこの提案でいいらしい。
「わかりました。それでいいです」
「それなら早速いきましょう!!」
アリーゼがそう言って歩き出すので俺達は後をついていく。
順調に進んでいくがリューさんが俺のことをずっと見てる。
歩いているときも戦闘中もずっとだ。
もう気になってしょうがないので聞いてみることにした。
「あの、何かようですか?さっきからずっと見てますけど」
「いえ、素晴らしい戦闘なので見てしまっていただけです。素手でここまで戦えるのは珍しいですから」
確かに俺は覇気をまとった肉弾戦で戦っている。
元の戦い方が能力を使った戦い方なので武器を持っての戦いは不得意なのだ。
「そう教えられましたから。武器はいずれ壊れるのだから己の肉体で戦えるようになと」
「なるほど。あなたは良い師に教わったのですね」
「リオン!その子がいくらお気に入りだからってダンジョンで見つめていてはいけないわよ!」
「アリーゼ!!私はそんなつもりはありません!!」
「おや?疾風はウチのケンジがお気に入りなのかい?」
「そうなのよ!リオンが唯一触ることができる男性だもの!」
「そうなのかい?でもケンジはまだ子供だからそういうのは早いと僕は思うんだ」
「勇者!アリーゼもいい加減にしてください!!」
ダンジョンだというのに全く緊張感がないんだけどこれでいいの?