「んで、異世界転生。ときーたーらー・・・」
私はモブタワーの中からアレを探し始めた。
ガサゴソゴソ・・・
「よっしあった!!」
思いっきりアレに顔を覗き込む
「ふんふんふん。結構良い見た目じゃないか!!」
もちろん。「アレ」とは鏡のこと。
転生するなら、もちろんまず確認するのは自分の見た目でしょ!
私の見た目はポニーテールの金髪に、赤色の目。元気そうで、とても親しみやすそうだ。
「いやー、漫画特有の「転生体が何故か全員美人』現象って現実でもちゃんと適応するんだね」
うん、胸もでかい!!よし!!!!
・・・良いか、男性諸君よ、胸がでかいか大きいかは、女性の方が影でめちゃくちゃ気にしてんだからな。お前らだけと思うなよ!!!
「さーて、まずは衣食住だよね?・・・まずは『衣』だね。そろそろ寒い」
だけど、元々居た小舟を探しても、船の中を探しても、ない!!まぁ、船の中箱もモブタワー全員男だったから仕方ないかも知んないけどさー・・・
「しょーがない、お借りしま~・・・いや、返す気ないし、もらうか」
ちょっと大きいけど、ぴったりだ。それに、私元々スカート大嫌いだしね。
中学生の頃は学年で一番の真面目だったのに、制服規定だけ絶対守らなかったレベルで
「えーと、あとは・・・『住』はこの船でいいし、『食』はとりあえず、近くの島を・・・」
そう考えてたら、猫ちゃんが一枚の紙を持ってきた。よく見たら、この辺の地図っぽい感じだ。
「ナイス、猫ちゃん!」
そう言って、親指を立てる。しかし、猫ちゃんは何故か不満そう
「ワコーン」
と言いながら、尻尾をブンブン振っている(ちなみに、尻尾をブンブン振って機嫌がいいのは犬だよ!そこを間違えたら、猫ちゃんから怒りの猫パンチが来るから、気をつけるように!!)
よく見たら、この動物たちが全員首輪をつけていた。なんで今まで気づかなかったんだよ私!?
「あー、ごめんね猫ちゃ
・・・えーっと、マロンちゃん!と言うか、さっき鳴いたの君だったんだね・・・犬と猫と狐のハーフ?いや、それハーフじゃないわ」
そう言いながらも、地図をもらう。見ると、思いっきり「東の海(イースト・ブルー)」と書いてあった。
思わず、空を見上げ天を仰ぐ。・・・うん、この天を仰ぐ現象って、人間特有だよね、多分。
「ワンピースじゃねぇかぁ・・・」
絶望した。つか、絶望するよ、これ。
「うん、神様。確かにイースト・ブルーって最弱の海だよ?私はワンピースにハマってたよ??けど、違うんだよぉー・・・」
そもそも、割と東の海ってルフィたちがいる時点で結構やばいやつ多いし
・・・と言うかね、そもそもあんなぬるま湯世界で生きてきた私が「怒りでコップ割れんの当たり前」世界で生きていけるとでも思ってんの???
秒で死ぬよ?死ぬよ???
それにさー、生まれ変わらせんのって、まず『ワンピース大好き!!』『エース助けたい!!!』って思ってるガチワンピースファンでしょ?
中学生の頃に周りに合わせて適当にワンピースファンやってた私を転生させるもんじゃないのよ。
こちとらご都合主義主人公たちみたいに空手とか習ってねぇんだわ。
あったとしても中学生の頃にうろ覚えでやった受け身の方法だけだぞ?あん?喧嘩売っとんのかゴラァ!!(関西人さんすいません)
「はー・・・でっかい船に、転生者と来たら、もう海賊やるしかねぇじゃん・・・グスン、世界って理不尽」
とりあえず、情けなさすぎる弱々オタク精神を何とかするために、宣言をしようと思う
モブタワーの一番下で伸びているお頭さんから、ちょいと海賊帽子を拝借。すまん、一生拝借するわ。
奪うなんて言ってない、一生返さないだけだ、なんつって。
海賊帽子を被って、そのまま船の先頭に立つ。
「えーっと。ここにはモブタワー以外に人間はいないと思いますがー、聞いてくださーい。今日からこの・・・えっと・・・海賊団の名前何にしよ・・・」
宣言の最初からグダグダすぎる?うっせー、もとから私はこうなんだ。
「(・・・動物たくさん居るし、もうアニマル海賊団でいっか)・・・アニマル海賊団の船長になる、キャプテン・・・待って、異世界転生あるあるその2来たし」
異世界転生あるある(あるあるかどうかは知らん、時々ある)その2、何故か前世の名前を忘れて、今世の名前を覚えている。
ちなみに、私の今世の名前はライラらしい。
んえー、名前どうしよ。
異世界転生する呑気 or 最強主人公たちは、だいたい「今世の俺と前世の俺は違うんだ」とかなんとか言って、今世の名前を使ったり、新しい名前をつけたりする。
見たことあるので言うと、転スラかね?
「まー、そいつらを見習って新しい名前つけますかー・・・えーっと、んじゃ、ルーナで」
適当だけど、結構いい名前をつけれた気がする。
ん?名前の由来?知らん
「えーっと・・・というわけで、今日からこのアニマル海賊団の船長になる
キャプテン・ルーナでーす。よろぴくねー」
最初はグッダグダだったけど、なんとか話をまとめられた。これから私の部下になるアニマルのみんなも、パラパラとまばらな拍手を送ってくれている。
・・・まぁ、なんとかなるかー・・・
現実逃避気味に、私はそう思った。
・・・つーか、君たち、拍手できたの?
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「おい!まさか、アイツが現れたのか!?」
「まさか・・・今まで大人しくしていただろう!?なぜ、こんなに急に・・・」
「落ち着け、お前ら!!俺達にできることはなにもない!!
とにかく・・・(ruby:狂乱:自然災害)を乗り切るしかないんだ!!」
また、この世界に「狂い」が生まれる。
――誰も、それを止められない。