僕のヒーローアカデミア トライアングルストライカーズ   作:たくtyan

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初投稿です。


プロローグ① 「治龍局」(前編)

 超常社会。人類の約八割が「個性」と呼ばれる力を持ち、力を悪用する「(ヴィラン)」と正義のために力を使う「ヒーロー」が台頭する社会。超常の発生から一世紀以上が経ち、安定した秩序を送るようになっていた裏で、とある問題が平和を脅かそうとしていた。

 「暴龍」。個性を持つ人間に起こる現象で、暴龍になった人間は身体が変容し、個性のコントロールができず自らの欲望のままに暴走する。ある理由から日本は敵、ヒーロー、そして民間人すら暴龍になる可能性を孕んでいた。

 この事が世間に広まってしまえば、世間は大混乱を呼び、築き上げた平和が崩れ去ってしまうだろう。だが、この国の平和のために暴龍に立ち向かう一人の少女がいた。彼女の名は「きりん」。世界で唯一、暴龍を封じることができる個性「鎖環(ギブス)」の持ち主である。

 

 

 

 夜のハイウェイを一つの轟音が支配する。本来なら車が何台も走っているはずの時間だが、そこに車両はおらず、中央を一人の男が駆け抜けていた。男の身体には翼、尻尾が生え、全身は赤く染まっており、まるで龍と呼べるような姿をしている。彼は法定速度を遥かに超えたスピードでハイウェイを駆け抜けていると、自らの背後からパトカーのサイレンが聞こえて、音の方向に振り向く。

 

「そこの真っ赤な敵!直ちに止まりなさい!!直ちに止まりなさい!!」

 

中の警官が自分に警告しているのを見た男はスピードを落としてパトカーの横に並ぶと、

 

「ハッ、下らねぇ。俺は誰にも止められねぇ!」

 

警官を挑発しながら再びスピードを上げ、向こうから見えなくなる程の距離までパトカーから距離を延ばした。

 

「敵のスピード、更に上昇。推定速度、時速500キロオーバーです」

「F1カー超えてるじゃねぇか。こいつじゃ無理だぜ」

 

 敵の情報を伝えている警官の横で、パトカーの運転をしていたもう一人の警官が嘆いた。

 

「ヒーローはまだか?」

「ヒーローの出動、まだ確認していませ…いえ待ってください、後方から一台のバイクを確認!」

 

 隣の警官の声に反応して後ろを向くと、黒いバイクが一台向かって来ているのが見えた。バイクに跨っていたのは黄色の和装と腰に刀を携えた少女で、そのそばには青い光が一つ浮かんでいる。少女はパトカーの真横まで近づき、

 

「ヒーロー事務所"治龍局"のヒーロー、きりん。これから敵の鎮圧に向かいます」

 

 少女は警官二人にそう伝えるとバイクのスピードを上げ、パトカーから離れていく。やって来たヒーローが女の子一人という事実に呆然としながらも、敵に打つ手が無かった二人は彼女の勝利を祈るしか他に無かった。

 

 

 

「あれが今回の暴龍だよ!個性《タイヤ》、手や足をタイヤに変えて高速移動する個性だよ。逃げられないように上手く立ち回って!」

「了解、シロン。B.B.、レクサス、カミオム。車両の避難はどう?」

「モチのロンだぜ!俺っちは避難と道路の封鎖完了!」

「此処も封鎖は完了した。そこから20キロに車両はいない。」

「俺も大丈夫だ。俺の前は一台たりとも通さん!」

「ありがとう、三人とも。GVも大丈夫?」

 

 きりんは傍にいた青い光にも返事を求めると、青い光は犬の姿に変わる。

 

「問題ないよ、きりん。」

「オッケー。行くよ、GV!」

 

 GVの返事を聞いたきりんは前方の男に近づくためにバイクを加速させていき、GVも空中に浮かんでそれに付いていこうとする。彼女のバイクはスピードを急速に上げていき、やがてお互いの声が聞こえる距離までたどり着く。

 

「テメェが俺を捕まえるヒーローか。ただのバイクで俺に追いつくなんて只者じゃねぇな!」

「これはただのバイクじゃない。アンタみたいな奴に追いつくための特注品。」

「そうかそうか!だが真っすぐ走ってるだけじゃ俺は超えれねぇぜ!」

 

 男はハイウェイの端に近づくと左手で道路標識を掴み、根元からへし折ると、

 

「死ねぇぇぇぇ!!!」

 

 それをきりん目掛けて勢いよく投げ飛ばし、彼女のバイクを破壊しようとする。だが、一部始終を見ていたきりんは既にハンドルを右に曲げて回避の動作に入っていた。ターゲットから外れた道路標識はアスファルトと衝突し、グシャグシャに折れ曲がってしまう。

 

「チッ、避けたか。だが、これならどうだァ!!」

 

 男は躍起になって標識だけでなく色々な物をきりんに投げつけるが、きりんは向かってくるそれらも左右に移動して回避する。それでも全て避け切ることはできず、正面から道路の破片が迫ってくるが、

 

「やっ!はっ!はあっ!」

 

 きりんは鞘から引き抜いた刀を片手で構え、正面の物体を切り払った。その後もしばらくは男の猛攻を防いでいったが、突然男が急停止し、こちらの方を向く。きりんもバイクを止めて、男の様子を伺っている。

 

「これ以上逃げてもキリがねェ、降りて来いよ。ブッ飛ばしてやる」

「そっちがその気ならこっちも受けて立つよ」

 

 きりんはバイクから降りて刀を構え、戦闘態勢に入る。GVもまた、地面に降りて、戦闘態勢に入っていた。

 

「静寂乱す轟速の車輪、わたしの鎖環(ギブス)で縛り止める!」

「アンタに、真の封印を!」




ヒロアカ要素皆無ですいません。次回から増やそうと思いますので、応援と感想お願いします。
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