僕のヒーローアカデミア トライアングルストライカーズ   作:たくtyan

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時間はかかってしまいましたが、なんとか続き書けました!ガンヴォルトGXやりたーい!スイッチ2無いけど!!!(泣)


第二話 「襲撃-②」

「ウガァァァァァァ!!」

「…っ!」

 

 脳無がきりん目掛けてダッシュで近づき、その勢いのままパンチを振るう。きりんは脳無の見かけにはよらないスピードに驚愕したが、後ろに移動して拳を回避する。パンチはきりんではなく地面に衝突するが、強大な筋力から放たれるパンチは地面を抉り取り、大きなクレーターを作り上げた。

 

「凄いパワーとスピード…あの攻撃、当たったらまずいかも…!」

 

 きりんは脳無の対処法を考えつつも、次々と繰り出される攻撃を回避し続ける。途中、隙を見て刀で切ろうとするが生半可な攻撃では傷一つ付かなかった。

 

「グオォォォォ!」

 

 脳無の拳が再び地面に突き刺さる。今度は力を込め過ぎたのか拳が地中にめりこんでしまい、脳無は拳を出そうとして腕を引っ張っていた。

 

「動けない今なら…はあっ!」

 

 脳無がその場を離れられない今が好機だと捉えたきりんが彼の腕に刀を振るう。その腕には確かに切り傷が付いたが、傷は出来た瞬間に皮膚の外側から繋がっていき、跡も残らない形で元に戻ってしまった。

 

「嘘でしょ、あの敵再生するの! ただでさえ攻撃するのが難しいのに、これじゃ埒が明かないじゃん!」

「落ち着いてきりん! 狼狽える暇は無い、目の前の敵に集中するんだ!」

 

 文句を言うきりんをGVが諭す。それを聞いたきりんは直ぐに気持ちを切り替え、脳無にダメージを与える方法を考える。

 

「再生系の個性なら、これで!」

 

 きりんは後方に下がった後、護符を取り出して脳無の背中目掛けて投擲を行う。背中に護符が命中したのを確認すると雷霆煉鎖で一瞬で接近し脳無の背中を切りつける。背中に刻まれた傷は先ほどの様に瞬時に再生せずゆっくりと傷口を塞ごうとしていた。

 

「鎖環の力なら再生も阻害できる! あとはダメージを与え続ければ…」

「危ない、きりん!」

 

 自分の個性が相手に通用することを確信したきりんは攻撃を続けようとする。その時、脳無の腕が地面から抜けて再び動けるようになる。その直後、脳無は背後にいるきりんを狙って右腕を大きく振り回す。きりんはGVの注意を聞いて後ろに下がろうとするが攻撃の為に至近距離まで近づいていたからか回避に間に合わず、猛スピードで振り下ろされた脳無の腕が胴体に直撃した。

 

「大丈夫か!」

 

 周りにいたヒーローがきりんを心配して声を出す。パンチの衝撃で地面から煙が舞い上がっていて様子を見ることは出来ないが、重症は免れないだろうと思っていた。だが、

 

「危なかった…。相手が動けないからって油断してたよ…」

 

 きりんには外傷が見当たらず、平然とその場に立っていた。ダメージを受けなかった事にヒーロー達は唖然としていたが、その間にきりんは脳無から距離を取っていた。

 

電磁結界(カゲロウ)、ちゃんと発動して良かった。」

電磁結界(カゲロウ)は強力だけど、攻撃は当たらないことに越したことはない。油断は禁物だよ、きりん。」

 

 電磁結界(カゲロウ)。きりんがGVの力を借りることで習得出来た技の一つで、攻撃を受ける瞬間に身体をホログラムの様に透過させることで攻撃を回避する事ができる。防御においては無敵とも言える技だが発動する度に護符を消費するため、きりんは相手の攻撃をできるだけ回避することで護符の消費を抑えていた。

 

「今度は私たちの番!」

 

 きりんは脳無に護符を命中させた後、脳無目掛けて走り出す。脳無は正面から来るきりんを狙って拳を横に振るうが、

 

「ふっ!」

「グァ!?」

 

 きりんは拳が身体に当たる瞬間に雷霆煉鎖を発動させ、脳無の背後に一瞬で移動して回避する。脳無は目の前にいたきりんが突然消えたことに驚いたが、背後にいた彼女はその隙を見逃さなかった。

 

「せいっ、はあっ!」

 

 きりんが足首を狙って刀を振るい、脳無のアキレス腱を斬りさく。脳無はアキレス腱を切断された衝撃でバランスを崩し、四つん這いになってしまう。

 

「これで動きは封じれた! このまま決めるよ、GV!」

「行こう、きりん!」

 

斬入こと雷霆の如く

 

迸ること百華の如し

 

裏八雲が奥義

 

裏九十二式・雷霆夜叉砕き!! はぁっ!!」

 

 神速の斬撃が何度も降りかかる。自慢の再生も鎖環の影響下では殆ど意味を成さず、脳無は一切の抵抗もできずに全ての斬撃を受けるしかなかった。そしてきりんが無数の斬撃を一瞬の間に全て振り終わると、脳無は蓄積したダメージの影響で気絶しそのまま倒れこんだ。

 

「…ふぅ。正体不明の敵の無力化、なんとか完了。」

「お疲れ様、きりん」

「まさか一人で片づけるとはな。中々やるじゃあないか。」

「どうもありがとう。まあそれ程でもないけどって、えぇ!?」

 

 敵を倒して一息つこうとしたきりんとGVの後ろから男が声をかける。きりんが声のした方向に振り向くと、そこに立っていたのはきりんより二回りほど大きい身体、紅い髪、そしてオレンジ色の炎で覆われた手足と胸、目の周り、髭が特徴的なNo.2ヒーロー、エンデヴァーだった。

 

「エンデヴァー!? いつからここに!?」

「敵が倒れる少し前からだ。加勢に行こうとも考えたが、どうやらその必要は無かったようだな。」

 

 予想外の人物が現れたことに驚くきりんに対し、エンデヴァーはきりんの質問に冷静に答える。その時、

 

「危ない!」

「「「うん?」」」

 

 ヒーローの一人が何かに気づいたのか大きな声を出す。それに反応してきりん、GV、エンデヴァーが上を向くと、翼を生やしたもう一体の敵が逃げ遅れた人を足で鷲掴みにし、上空を飛び去ろうとする姿が見えた。

 

「あの敵は俺が追う。他の者は江向通り4丁目へ応援に行ってくれ。」

「そこにも敵が?」

「分からん。だが頼む。」

 

 エンデヴァーはきりん達にそう伝えると、すぐに翼付きの敵を追いに走っていった。残されたきりん達はエンデヴァーの言葉に一瞬疑問を持ったが、

 

「とにかく行きましょう!」

「ああそうだな!」

「エンデヴァーからの頼みだ、きっと何かあるに違いない!」

 

 ヒーロー達は行ってみないと何も始まらないと思い、指定された場所に急いで向かいに行く。

 

「きりん、僕達も急ごう!」

「もちろんだよGV!」

「とにかく行くしかないわね。」

 

 きりんとGV、モルフォも彼らに付いていく形で、目的地まで駆け抜けていった。

 

 

 

 

 

―ビル屋上―

 

『あの子、脳無を一人でやっつけちゃったよ!やっるー!』

「彼女の鎖環の力はいずれ必要な時が来る。蒼き雷霆の力を借りたとは言え、あの程度の敵は一人で倒せるくらいには強くなってもらわなきゃ困る。」

『アキュラ君、そんなにあの子に期待しているなら声とか掛けたりしないの?』

「今はその時じゃない。だがその時が来ればこちらから協力を申し立てるつもりだ。」

『それならいいんだけど、あの子はともかく彼にはどう伝えるんだい?』

「彼、か…。」

 

(神に祈る間も無く、ここで死ね! ガンヴォルト!!!)

 

 アキュラは100年前、彼と最後に出会った時の出来事を思い出す。大切な妹、ミチルを拉致したテロ組織の本拠地まで攻め込み、そこで息をしていなかったミチルと彼女を抱えるガンヴォルトと邂逅したことを。そして、妹が殺されたと思い感情のままにガンヴォルトに銃を向け、意味のない戦いを繰り広げたことを。

 

「………。」

『もしかして、気まずい?』

「…違う。」

 

 RoRoの発言をアキュラは否定する。彼ははっきりと言ったつもりだったが、その言葉はどこか自身の無い雰囲気だった。

 

『ま、キミに自信が無いならそのときはボクが伝えるよ…ちょっと待って、あそこのビル、人がいるよ。』

「人だと? 近隣住民は皆既に避難したはずだが……待て、よく見るんだRoRo。」

 

 RoRoは自分たちの場所から少し離れたビルに人影が二つ立っていることに気づくと、すぐさまアキュラに伝えた。アキュラもRoRoの向く方向をじっと見つめると、そこにいた人の正体に気づいたのか、RoRoに注視するよう促した。RoRoもカメラアイを最大限までズームして彼らがはっきりと確認できるまで見ると、視界に手足と顔に人の手を象った装飾を着けた青年と全身が黒い霧の様な物体でできた男が映った。

 

『あれって、敵連合!?』

「脳無がいることから予想はしていたが、やはり来ていたか。」

『向こうは気付いてなさそうだけど、どうするんだい?』

「そんなことは決まっている。あそこへ行くぞ、RoRo。運が良ければ、バタフライエフェクトの情報を掴めるかもしれん。」

『了解、ミッションスタート!』

 

 二人は敵連合の場所を目指し、ビルの上を次々と飛び乗っていった。




保須市編は次回で完結する予定です。よろしければお気に入り登録、評価、感想お願いします。
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