転生先は『めだかボックス』の世界!?   作:雑草 柴犬

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クリスマス以来ですね。
体調を崩して執筆が遅れてしまった作者 雑草柴犬です。

本編は地下一階に進んで行きます。
そうです。タイトルの通り最強の男が出てきます。
それでは本編です。


フラスコ計画を叩き潰すって ~一人目は最強の男~

 

 

「迷ってるね」

 

「どうしたんです?晴間先輩。」

 

善吉くんが間の抜けた声を出す。

 

「いやいや、気づいてないのか?」

 

「うむ、どうもさっきから同じルートをぐるぐる回っておるようだな。」

 

うん、めだかちゃんは気づいてたようだね。

僕たちはいま、『拒絶の扉』をクリアしたあと、

階段を降りて地下一階にいるわけだけど、

どうやら地下一階は迷路になってるようだね。

 

「よし、喜界島会計。ここは、あの手でいこう。」

 

めだかちゃんと、喜界島さん以外はキョトンとしている。

そんなことは露知らず、喜界島さんは深く息を吸い始めた。

 

「ッ! みんな!耳を塞げ!!」

 

突然僕が叫んだことに他のメンバーは、すぐに対応した。

 

「あん!!」

 

――――キイイイイィィィィィィィィィィィィン

 

「なんちゅう声を出すんだ!お前は人間アンプリファイアーか!」

 

「晴間先輩が、耳塞ぐように言わなかったら鼓膜が破けるわ!」

 

「うむ、そう怒鳴るな貴様たち。今のでこのフロアの構造は把握できた。ついて来い。」

 

二人はだいぶポカーンとしている。

 

「ソナーの原理。めだかちゃんは音の反射でこの迷路を攻略したんだ。喜界島さんの怪物じみた肺活量と、取りこぼしなく受けとる鋭敏な皮膚感覚をもつめだかちゃんの、二人だからこその攻略法だよ。」

 

まったくもって、常人には真似できない攻略法だよ。

まぁ、だから『異常』なんて言われるんだろうな。

 

「トレビアン!そんな方法で迷路をクリアした奴はいなかったぜ!あ!俺、三年13組の高千穂ってんだけど!」

 

刹那、善吉くんと阿久根くんが突如現れた人物に殴りかかった。

―――が、高千穂と名乗る人物は何事もなかったかのように、そして、いつの間にか近づいてきていた。

 

 

「貴様の顔、見覚えがあるな。」

 

「覚えててくれたのかい?嬉しいねぇ。あと、お前も覚えてるぞ。」

 

「いやいや、忘れててくれて良かったんだけど。」

 

「つれねぇこと言うなよ。」

 

「一度会っただけじゃないか。」

 

「まぁ、御託はいいだろう。さて、黒神めだか!ここを通りたくば俺に実験されてからにしろ!」

 

「良かろう!貴様の実験に協力してやる!!」

 

「待った!!!」

 

「どうしたのです。晴間先輩。」

 

みんなの視線が集まる。

それもそうだ。バトルパート突入な雰囲気だったのに、水を指す人物がいたら誰だって見るだろう。

 

「いや、なんてことはない。女の子に危険な真似はさせたくないだけだよ。」

 

「しかし、晴間先輩。やはりここは生徒会長として私が出るべきです。」

 

相変わらずめだかちゃんは融通がきかないなぁ。

 

「そうだぞてめぇ!俺はこの化物生徒会長の実験をしてーんだ。てめぇよりも、黒神の方がフラスコ計画的には有益だからな。」

 

高千穂くんも同じことをいってる。

恐らくこうなってしまっては、どちらも引かないだろう。

致し方ない。ここは、本筋の流れでいってもらおう。

 

「わかったよ。止めてごめんね。じゃ、続けて?」

 

とりあえず、促す。

早速、二人ともボクシングスタイルで構える。

高千穂くんもなかなかだが、めだかちゃんは凄まじい。

15歳やそこらで辿り着ける領域ではないように思う。

思えば、昔からそうだった。

十代で赤帯巻いてるし、書の道を極めちゃうし、数学の難問を解いちゃうし、他にも色々あるけど。

まぁ、それもこれもめだかちゃんの持つ『異常』が故なんだけどね。

そんなことを考えているうちに、めだかちゃんが靴下を脱ぎ始めた。

まさか!!あれをここでやるつもりか!?

どうやら善吉くんも気づいたらしく、全員に逃げるように叫んでいる。

 

「あれ?音が  遅れて  聞こえる―――」

 

「待て!めだかちゃん!!」

 

めだかちゃんと高千穂くんの間に割ってはいる。

 

「なっ!晴間先輩!これは一対一の戦いです!邪魔をしないでいただきたい!」

 

「ああん?どういうつもりだよ晴間ァ。」

 

「いや、双方を守るためだ。そもそも、めだかちゃん。その技はこんな狭い通路でやるものではないし、周りの被害を考えていないだろう。それに高千穂くんだってただではすまなくなるぞ。」

 

「ハッ!おれの『自動操縦』の前じゃどんな攻撃だって当たらねぇよ!」

 

「いやいや、残念なことに高千穂くん。今めだかちゃんがやろうとした技は反射できないんだよ。」

 

「何を訳わかんねぇことを。」

 

「そんなことより。まだ、一階なんだし出来れば無傷でここを通りたいのは事実だ。だからここは、僕が出る。めだかちゃんは下がってな。」

 

「晴間先輩!何故ですか!?」

 

食い下がるように叫ぶ。

 

「めだかちゃん。」

 

凄みをきかせてめだかちゃんを睨み付ける。

とはいえ、凄ませたところで全然怖く見えないんだけど。

 

「………。わかりました。晴間先輩がそうおっしゃるなら…。」

 

「あのめだかさんが素直に下がるなんて……」

 

阿久根くんが言った。

 

「めだかちゃん、昔から晴間先輩には色々世話になってて、あんまり逆らえないんですよ。」

 

善吉くんがなんか言ってるぞ。

そこまで、大層なことをしたつもりはないんだけどな。

 

「もう済んだかい?」

 

高千穂くんが口を開く。

 

「待たせてごめんね。ここからは僕が相手だ。」

 

「ハッ!誰が相手だろうがカンケーねぇの!」

 

「いや、君の弱点はすでにわかった。」

 

その場いた全員が驚いている。

それもそうだろう。一見して体が勝手に避けてくれる、動作における初動が他の人間よりも早いのだ。

先んずれば人を制すとは言ったものだ。

まさに高千穂くんのためにあるようなことわざだ。

だけど、それでも、僕は高千穂くんに無傷で勝てる。

もちろん、高千穂くんも無傷で済む。

 

「それじゃあ、いくよ!」

 

掛け声と同時にポケットに手を突っ込みライターを取り出す。

それを見た途端、高千穂くんが突然焦りだした。

そして、瞬時に攻撃へと移行する。

だが、距離はそれなりに離れていたし、なおかつ僕の方が火を点けるのが早かった。

それをそのまま火災報知器へと投げつける。

 

―――ジリリリリリリリリリリリリリリリ

―――シャアアアアアアアアアアアアアア

 

警報器が作動し、スプリンクラーから水が出る。

 

「これで、僕の勝ちだ!」

 

皆が、ポカンとしている。

僕がしたことと言えばライターを火災報知器に投げつけてスプリンクラーを起動させたぐらいだからだ。

それで勝ちを誇っているんだから、納得しないのも当たり前だ。

僕は気にせず高千穂くんにゆっくりと近づき、手をとった。

 

「な!高千穂先輩が避けねぇ!?いや、そうじゃねぇ!固まってる?!」

 

善吉くんが叫ぶ。

 

「その通りだよ善吉くん。」

 

「でもどうして…。」

 

他の皆もどうやら納得できてないようだ。

おや、めだかちゃんはわかったようだね。

僕は高千穂くんの手を縄で結びながら、説明を始めた。

 

「解説しようか。高千穂くんの『自動操縦』、つまりは反射神経ということになるわけだが、高千穂くんのソレは『異常』なまでに反射してしまうんだ。」

 

「つまり、あまりにも反射が高すぎる高千穂三年生の神経は雨粒さえも避けようとする。そういうことですね?晴間先輩。」

 

めだかちゃんが補足するように言った。

 

「そういうこと。さて、高千穂くんを拘束したことだし、データもこうして手に入れたし次の階層に進もうか。」

 

さて、このデータどうしたもんかな。

別に僕には必要ないしな。

そんなことを考えながら、皆で揃って通路を進もうとしたとき、後ろから声が響く。

 

「待てよ!お前ら!!あ、いや、待ってくれ。待ってください!だ!!」

 

高千穂くんが声を荒げる。

 

「お前らはこんなんでいいのかよ!?特に黒神!!お前は!これで納得すんのか!?」

 

「ふむ、そう言われるとそうだがな。こうして貴様のデータも手に入れたし、戦う理由がない。それに晴間先輩も言っていたが、最下層まで体力も温存したいしな。」

 

「戦う理由ならある!お前がここにあるだろうが!」

 

やっぱり戦う展開かなぁ。

でも、黒神ファントムは使ってほしくないし、だからと言って普通に勝てる相手ではないしな。

―――仕方ないか。

しばらくはめだかちゃん以外で頑張れば、なんとかなるなだろうし。

 

「めだかちゃんはどうしたい?」

 

「はい、やはりここは私も高千穂三年生と同じ意見です。」

 

しょうがないな。

 

「よし、あとの事は僕たちに任せて、めだかちゃんは思いっきり楽しんできなさい。」

 

「ならば、貴様たちは先に下の階に進んでくれ!私もすぐに追いかける。」

 

「わかったよ、めだかちゃん。」

 

「負けんなよ。めだかちゃん!」

 

「頑張って下さい。めだかさん。」

 

「すぐに来てね、めだかちゃん。」

 

それぞれ、思い思いの言葉をかけ、先に進むことにした。

 

 

 

 

 

 




はい、ご閲覧ありがとうございます。
雑草柴犬です。
何が申し訳ないって、最新話を出すのが遅れたことですね。
ちなみに書き貯めてたわけでもありませんすいません。
今回の結果に不満があるぞ!や、ソレはおかしいだろ!等ございましたら、受け付けます。
具体的な指摘などかなり嬉しく思います。

それでは、また更新はいつになるかわかりませんが、早いうちに出したいと思います。
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