黄金の獣は真なるヒーローを目指す   作:刹那

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遂にボロス戦が終わります。2週間もかかって申し訳ないです。今回はオマケコーナーも再開します。お楽しみください。


第十二話 破壊の愛

 

 

 

 

「これが本気の俺だ....行くぞ!サイタマ、ラインハルト!」

 

暗黒ボロスはまずサイタマの元へ駆け出す。サイタマは臆することなく、ボロスの突進に合わせてカウンターの拳を放つ。

 

バッ!

 

メキャッ!

 

「!?」

 

しかし、暗黒ボロスの身体には少し亀裂が入った程度で、全くダメージになっていなかった。

 

「ゴガァァ!!」

 

逆にボロスは、漆黒のオーラをまとった爪で、サイタマを斬り飛ばした。その勢いで、宇宙船の機材や、周りの煙を切断した。

 

「.,..さっきよりか、ちっとは勝負らしくはなったな。」

 

バッ!

 

「今度は私の番だ。」

 

服をパンパンと、はためかしながらサイタマはそう言った。そしてラインハルトはそう言いながら、ボロスに向かって聖槍の刺突を繰り出した。

 

ガギィ!

 

「ぐっ....ギィ、ガァァァァ!!!!」

「っ!」

 

ドゴォォォォォッ!

 

ラインハルトは驚愕した。聖槍に霊圧を集中させ、ボロスのガードごと貫くつもりだったが、ボロスの纏う暗黒の鎧には傷一つ付いてなかった。逆にボロスの殺意の咆哮によって、こちらが少しダメージを負ってしまった。

 

「俺が何故、宇宙の覇者となったかわかるか?それはこの俺が唯一、生身で太陽の中に突っ込み、生き残れた唯一の生物だからだ!」

「太陽の熱を....」

「克服した....だと?」

 

ボロスが明かした驚愕の真実に、流石のサイタマとラインハルトも目を天にした。太陽の熱に耐える。おそらく地球上に存在する全生物でも不可能な事だ。

 

「俺はそもそも、この膨大なエネルギーのおかげで宇宙空間でも移動する事は可能だ。だがそれは、他の宇宙人でもできない事はない。だから俺は、他の連中と一線をつけるために、太陽に飛び込むという試練にぶち当たってみたのだ。当然、想像を軽く超えるほどの灼熱が俺を包んだよ。」

「当然だ。太陽の熱は表面でも5000度もくだらんぞ。」

「ああ、自慢の再生能力も駆使しても、それよりも早く太陽の熱の浸食が攻めってきた。しかし俺は、何が何でも生き抜き、最強の敵と戦ういたいという意思が、俺に力をくれた。それがこのモード暗黒(ダークマー)だ。再生能力を強化能力に切り替え、なんと太陽の熱すらも容易に耐える強固な鎧を作り上げる事に成功した。」

「へぇ.....面白い体験をしてきたんだな。」

 

ボロスのその挑戦の話に、サイタマは舌を巻いてしまった。ラインハルトも同様に、尊敬の眼差しを向けている。

 

「大したことをするじゃねえかボロス。さすがに驚いたぜ。」

「ああ全くだ。卿のその挑戦心、言祝ごう。故に....」

 

チャキ....

 

ラインハルトは聖槍を、ボロスの方に穂先を向ける。

 

「卿に我が愛を示すと宣言しよう。さあ、戦闘を再開しようではないか。」

「俺の方も、マジに成らねえとな。」

 

ババッ!

 

そう言って二人は、一気にボロスの方へと接近した。サイタマはボロスの前方、ラインハルトは逆に背後へと移動した。

 

(挟み撃ちか....しかし無駄だ、さっきの攻撃で証明したように、俺の身体はお前たちの攻撃を難なく防ぐことができる!)

 

ボロスはそう思いながら防御体制に入り、その後に反撃するつもりでいた。しかし予想に反して、ラインハルトは青白いオーラを聖槍から放ちながら詠唱をはじめ、そしてサイタマは両手を構える。

 

「接触を恐れる。接触を忌む。我が愛とは背後に広がる轢殺の轍、ただ忘れさせてほしいと切に願う。総てを置き去り、呪わしき記憶(ユメ)は狂乱の檻へ、我はただ最速の殺意でありたい....貪りし凶獣 ....皆、滅びるがいい!

死世界・凶獣変生(Niflheimr Fenriswolf)」

「両手連続普通のパンチ!」

 

 

ズガガガガガガガガガッ!!!

 

 

サイタマが両手を交互に出す度に、どんどんスピードが上がっていく。それに合わせてラインハルトの連続刺突も、サイタマのそれのスピードよりも一歩早く突き続けていた。

 

「グォオオオオオオオオ!!」

 

ドゴォ!

 

ボロスは堪らず二人の連続攻撃を止めるために、衝撃波が生じるほどの拳撃を、ハンマーを振り回すように当て、二人を弾き飛ばした。

しかし....

 

「ぐっ.....」

 

亀裂が少し入った程度で、見た目はさほどではない。だが、ボロスは確実にダメージを負っていた。速さは重さであり、スピードが増すごとに威力も上がっていたのだ。しかもあの様子だと青天丼に伸び上がっていくのを感じ、ボロスは本能で戦慄してしまったのだ。

 

「ぐぶっ!そうだ、それでこそ戦いがいがある!今度はこちらから行くぞ!」

 

ボロスは、その大きな一つ目にエネルギーを集中させた。そしてその瞬間、青白いレーザーがボロスの目から放たれた。

 

「フェイトレーザー!」

 

 

ドギュン!

 

レーザーは、丁度一緒の位置に移動したラインハルトとサイタマの方へとまっすぐ伸びていった。二人はレーザーの存在に気付き、即座に別々に避けていった。だが....

 

グニョン!

 

 

「「!?」」

 

 

なんとレーザーは枝分かれになって二人をそのまま追跡した。この現象に驚きつつも、二人は距離を取りながら避け続ける。しかしレーザーは枝分かれしながらもどんどん増えていき、徐々に二人を追い詰めていく。

 

「追尾型必中のレーザーだ。逃げれば逃げるほど、どんどんお前たちは退路を絶たれていくぞ。」

 

ボロスは二人に対してそう言い放つ。本来この追尾能力はゲリュガンシュブの念動力からのもの故に、本来ボロスが使う必要のないものだが、相手がかなりの強敵であったため手段を選んでいる余裕もないのだ。

 

(実質無限に増殖するレーザーだ....俺のエネルギーを線状に圧縮させ、ゲリュガンシュブの念力を混合させた。これには流石にお前たち二人もこれには対応が困難なはずだ....)

 

そう思った瞬間....

 

「....そんじゃ、走り回る必要ねえな。」

「....何?」

「ブンブンたかり回る蝿は、まとめてぶっ飛ばす!

 

 

必殺マジシリーズ

 

 

 

 

 

 

 

 

『マジ殴り』

 

 

 

 

 

ゴオォォォォォォォ!!

 

 

バキバキバキバキィィィ!!!!

 

 

 

「グガアァァァァァ!」

 

 

サイタマのマジ殴りから発生した衝撃波が、すべてのレーザーを吹き飛ばし、その余波がボロスに襲いかかった。衝撃波の威力は凄まじく、太陽すら耐え抜いたボロスの肉体に幾つかの亀裂を刻み込んだ。

 

「ぐっ....だがこれしきの攻撃!」

「我は終焉を望むもの、死の極点を目指すもの!唯一無二の終わりこそを求めるが故に、鋼の求道に曇りなし!」

「っ!これは....」

 

たちめくる煙幕の中、ラインハルトの詠唱が辺りに響き渡る。それと同時に、聖槍に漆黒のオーラが帯びてゆく。

 

「幕引きの鉄拳ーー砕け散るがいい!

人世界・終焉変生(Miðgarðr Völsunga Sag)」

 

 

メギャッ!!!

 

 

パキィィ....

 

「ガ....ハァ!」

 

誕生の歴史あるものに、終焉をもたらせる聖槍が被弾した。それを前に、ボロスの奥の手である暗黒の鎧が砕け散った。

 

「まだだ....まだ終わらん!」

「いや、もう終わりだ。マキナの創造をくらって生き延びたのは、私に勝利した『永遠の刹那』だけだ。故に、卿はすでに終わっている。あとは私たちに任せて楽になるがいい。」

「おい、誰だよその刹那ってやつ。女か?」

「ならば...」

 

体がボロボロと崩れ落ちながらも、ボロスはフラフラと立ち上がった。しかし、ボロスはもはや勝負すらできないと悟ったラインハルトはあとはトドメを刺すだけだと判断した。横で疑問を投げつけるサイタマをスルーしつつ、ゆっくりと歩み寄る。しかしその時、ボロスが動き出した。

 

「俺もろとも、この星を灰にしてやる....」

「....何?」

 

ゴゴゴゴゴゴ....

 

ボロスの体内からエネルギーが溢れ出し、辺りの空間や物質が振動を始めた。それは宇宙船すら例外ではなく、森林や海すら揺れ始めていた。

 

「これは...宇宙船が落ちる前兆か!?」

「どうやら、終劇が始まったようだ...フフ。」

 

近くにいたヒーロー、そしてメルクリウスはそう言い、宇宙船を見上げている。実際、宇宙船は斜めに傾き、端っこが地面に付いているのだ。

 

「この俺の全エネルギーを開放し、地球を焼き尽くしてやる!宇宙の灰塵となって漂うがいい!

『暗黒流出波(ダークマター・アティルトインパクト)』」

 

 

ドドドドドドドドドドドドォォォォォォ!!!!

 

 

ボロスを中心とし、そこから巨大な黒い円の波動がゆっくりと流れ出た。それに飲み込まれた物質は一瞬で消滅し、雲や風すらも飲み込んでいる。そしてその波動が二人に迫り来る。

 

「これは...マジにやばいな。」

「こんな物が地球の地表を覆ったらタダではすまんな。間違いなく、太陽系にも影響が出るぞ。」

 

 

チャキ....

 

 

この現象を前に、サイタマのラインハルトの表情も真剣味が帯びている。そしてラインハルトはボロスに聖槍を向ける。

 

「私の全総軍を集中させ、アレに向かって放出する。もっとも、これでもなんとか地球内の被害で済む程度だがな。」

「ほかに手はないのか?」

「ある。しかし、使うわけにはいかない。」

 

その手とは、ラインハルトの覇道を流出させることだ。そうすれば、軍制を操り、ボロスの攻撃を簡単に押しつぶすことができる。もっとも、そのあとを考えればサイタマたちの被害も出てしまうかもしれないから、使えないのだ。

 

「ふ〜ん、そうかよ。仕方ねぇな.....」

「すまぬな。こればかりはどうしようもない。」

 

ザッ!

 

「だったら俺も攻撃して押し返す。」

「何だと?卿にはさすがに無茶ではないのか?」

「誰がそんなこと言ったんだよ。確かにヤバいとは感じたが、俺はお手上げだって誰も言ってないだろ。」

「しかし、正気かね?あれの単純な威力だけなら、今の私よりも破壊範囲は上だぞ?」

「そうかもしれねえけどよ、目の前に敵がいてヒーローが逃げるわけにもいかないだろ。それによ....まだお前のこと、よく分かってねえ。」

「.....」

「それをキチンと分かるまで、負けるわけにはいかねえだろ。」

「.....そうかね、ならばこれ以上言うまい。」

 

ラインハルトはくすりと笑い、視線を再びボロスの法へと向ける。波動はどんどんと大きくなり、宇宙船の上部を飲み込み始めていた。2人はボロスに向かって全力の一撃を放つ。

 

「必殺マジシリーズ」

「ここに神の子顕現せり(Vere filius Dei erat iste)」

「ダブルマジ殴り」

「聖約・運命の神槍(Longinuslanze Testament)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォォォォォッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......」

 

サイタマの山突きの要領で放たれたダブルマジ殴りは、ボロスの波動にブチ当たり、そしてラインハルトの聖槍から放たれた、最速必中必殺の黄金の光線が当たると、ボロスの暗黒の波動が爆発と同時に消滅した。それに耐え切れず、ボロスは頭部だけを残し、敗北した。

 

 

 

 

 

ガシャァァァァ!

 

 

 

 

その衝撃に耐えれず、宇宙船の動力球は破裂し、墜落をし始めようとする。船に亀裂が入り、破片が飛び散り踊り行く。そんな中、ボロスは白く燃え尽きていた。

 

「.....俺は、敗北したのか?」

「まだ生きていたのかよ、やっぱお前強いわ。」

「そうか....予言の通り....対等な戦い....だったな。」

「ああ、卿は宇宙の覇者の肩書きに恥じない強さを持っていた。賞賛しよう、卿こそ真の強敵であったと。」

「フフ....」

 

サイタマのラインハルトの返事に、ボロスのは小さく微笑んだ。事実、戦いの最中、2人は面と向かってボロスの実力を認めていたのを言っていたのだから嘘はない。だが、ボロスは声の質を変えて鋭く言い放つ。

 

「嘘だな。」

「「......」」

「何が、『対等な』戦いだ....あのぺてん師め....俺を騙し、当て馬にしたな.....まるで歯が立たなかった....まだ底があるのを感じたぞ....」

「「.....」」

「やはり予言など、当てにならんな.....お前たちは....『あまりに強すぎた』」

 

 

 

 

ドゴォォォォォッ!!

 

 

 

 

 

ザッ!

 

 

 

ラインハルトとサイタマは、宇宙の覇者ボロスの亡骸に背を向け、この場を去った。まだ2人の実力の真実を知る時は、まだ遠いようだ.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

 

 

〜教えて、ベアトリス先生!〜

 

 

ベアトリス先生「ハイ皆様お久しぶりです!何日ぶりでしょうか....私ベアトリスが、この小説について色々と解説していきましょう!」

ジェノス「助手のジェノスだ。いきなりだが、Diesiraeのアニメ化決定に、賞賛を送ろう。我々ワンパンマンと共にアニメ化を頑張り、全国に両作品の名前を広げようではないか。あと...今回からゲストを追加する。最初のゲストはこの娘だ。」

玲愛「初めまして、そして私を知っている爪牙のゾウリムシ共は久しぶり。私は、藤井蓮君の嫁の氷室玲愛よ。よろしくね。近い未来に、公共の電波で私の素敵な声を聞けるのを、楽しみにしててね。」

ジェノス「登場即座に何を言ってるんだこの娘は.....」

ベアトリス先生「ま、まあこの子の通常運転ってこんな感じだから気にしないでください....さて、早速色々と進めていきましょうか。さて今回は、原作で絶賛姉妹喧嘩中のタツマキちゃんについて掘り下げていきましょう!」

玲愛「このエスパーっ娘...と言うかONE先生の描くエスパー属性のキャラは、軒並みチートキャラ多くないかな?ONE先生エスパー属性好きなの?どっかの足引きBBAが嫉妬の目で見てきそうなんだけど?」

ジェノス「とりあえず質問は一つにしろ。一気に答えられるわけないだろ。」

ベアトリス先生「チート....と言うよりも、どちらかというと万能って感じがしますね。遠距離も近距離戦闘も対応できてますしね。味方としてはとても頼り甲斐がありますよね。まあ....その分他人との意思疎通が下手そうですけどね。」

玲愛「下手ってレベルじゃなくて、そもそも人の話を簡単に受け入らない性格って感じだけどね。」

ジェノス「だから今姉妹喧嘩の最中なんだろうな。そう言えば、前のランキングでは神の壁のランクに入っていたな。こんな奴が神クラスなんて認めたくないのだが....」

ベアトリス先生「そんなこと言ったってヒーローサイドの中で一番神クラスに近いのですから仕方ないじゃないですか。作中にだって言ってたじゃないですか、『彼女に正攻法で攻略はできない』と.....私は勝てる自信はありますけどね!」

玲愛「どうやって?多分電撃も剣撃も全部念力バリアで弾き返されると思うけど?そして逆にあなたは足場ごと数千メートル空の彼方へ飛ばされる。どう考えても完全敗北です、お疲れ様でした。」

ベアトリス先生「うぐっ、そ....そこはキャリアでなんとかします。」

ジェノス「だが、原作でもかなり深層にいる敵を物理的に掘り返すなんて常識はずれなことをしてたからな。能力の有効範囲でまず負けてるぞ。」

ベアトリス先生「あー!もうわかりました、私じゃ役者不足ですねそうですね!相性いいのはベイ中尉位ですものね!」

玲愛「ああ、確かに。念力といってもエネルギーだから格好の餌食だよね。炎の魔法とか使われたらかなりやばそうだけどね。」

ジェノス「エスパー何だからありえなくはないな。しかし、炎を出せるだけじゃ勝てるわけでもないがな。あいつは以外と頑丈だしな。」

玲愛「結論から言って、まず格下に負けることはほとんどない。だけど相性や弱点で出し抜けられれば結構もろい。こんな感じかな?」

ベアトリス先生「一言で言うなら器用貧乏って感じですかね?まああくまであんなデタラメなランキングの中での話ですがね....さて、今回はこんな感じで終わっちゃいますか。」

ジェノス「あんまりきちんと解説できたのか不安だがな....それじゃあ次回にまた会おう!」

玲愛「またね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲愛「二人とも行ったかな?さて、最後まで読んでくれたゾウリムシ諸君に、ちょっとこぼれ話しちゃう。実は、私こっそり作者の呟きを聞いちゃったんだけど、どうやら、ラスボスは決まってるみたいなの。それがどんな奴か少し教えちゃう。ヒントは、『原作で未だによくわかってないキャラ』だよ。....え?観測者ナ○カじゃないかって?....さぁ?あり得なくは無いんじゃないかな。きっとこれからはなしのなかで掘り下げてくると思うよ。それじゃ今度こそ、次回までまたね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 




皆さんでラスボスがどんなキャラか考えてみてください。結構難しいと思います。結構意外なキャラですよ。
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